中谷防衛大臣の第14回IISSアジア安全保障会議への出席及び二国間会談等について(概要)

 5月30日から5月31日にかけて、中谷防衛大臣は、同会議に出席し、スピーチを行うとともに、各国国防大臣等との会談等を行ったところ、概要以下のとおり。

1.IISSアジア安全保障会議におけるスピーチ(30日午前)
 中谷大臣より、第2セッションのテーマである 「アジアにおける安全保障協力の新しい形」についてスピーチを実施。スピーチにおいては、どの国も一国のみでは平和と安全を確保することはできない中、国際協調主義に基づく積極的平和主義の下、新たな「日米防衛協力のための指針」(新ガイドライン)の策定や平和安全法制の整備などを通じ、国際社会の平和及び安定にこれまで以上に寄与していくとの我が国の立場を改めて説明した。また、中国を含めた地域の国がパートナーとして協力していくための「シャングリラ・ダイアログ・イニシアティブ」として、@共通のルールと法規の普及、A海と空の安全保障、B災害対処能力の向上を提唱した。


セッションに参加する中谷大臣


スピーチを行う中谷大臣

2.各国首相及び国防大臣等との会談等
 日米韓及び日米豪の三国間会談、米国、韓国、豪州、ニュージーランド、マレーシア、シンガポール、モンゴル、ドイツの国防大臣との個別の会談を実施するとともに、マケイン米上院軍事委員長との意見交換を実施し、日本の安全保障政策、特に平和安全保障法制の考え方や新ガイドラインについて説明を実施するとともに、地域情勢や防衛協力等について意見交換を実施した。

(1)日米韓防衛相会談(カーター米国防長官、ハン韓国国防部長官)(30日午後)
 北朝鮮を含む地域情勢や日米韓防衛協力について協議し、その成果を踏まえた共同声明(別紙1(PC版に掲載))を発表。会談では北朝鮮の核兵器と核兵器の運搬手段の保有及び開発の継続は認めないという不変の立場を再度強調。また、3か国の安全保障上の問題について引き続き協議を行うことを決定し、民主主義と安全保障上の共通する利益に基づき、3か国の協力を進めていくことで一致した。

(2)日米豪防衛相会談(カーター米国防長官、アンドリューズ豪国防大臣)(30日午後)
 北朝鮮を含む地域情勢や日米豪防衛協力について協議し、その成果を踏まえた共同声明(別紙2(PC版に掲載))を発表。共同訓練や能力構築支援を通じた防衛協力について意見交換するとともに、東シナ海及び南シナ海における力による一方的な現状変更に対し強く反対するとともに、南シナ海における中国による埋め立てに対し深刻な懸念を表明した。


日米韓防衛相会談


日米豪防衛相会談

(3)カーター米国防長官との会談(30日午前)
 東シナ海、南シナ海等における力による現状変更の試みに反対することで一致。平和安全法制が新ガイドラインの実効性の確保につながることを確認。「サイバー防衛政策ワーキンググループ」におけるこれまでの検討の成果がとりまとめられたことを歓迎。沖縄の負担軽減のために協力していくことを確認。カーター長官から、ハワイで発生したオスプレイの事故について必要な情報提供を行っていく、オスプレイの安全な運用を改めて徹底する、との発言。(別紙3参照)  

(4)ハン韓国国防部長官との会談(30日午後)
 両大臣は、4年ぶりに国防大臣会談が実施できたことを歓迎。北朝鮮情勢など両国を取り巻く安全保障環境について認識共有を図るとともに、我が国の平和安全法制の整備や日米防衛協力指針を含む両国の国防政策について意見交換を行った。本年10月に実施される自衛隊観艦式への韓国艦艇の参加や、本年の日韓捜索・救難共同訓練(SAREX)の実施を提案したほか、アデン湾における海賊対処訓練の実施、ADIZ重複空域を含む公海上空における偶発事故防止のための協議の継続などについて議論を行った。


日米防衛相会談


日韓防衛相会談

(5)アンドリューズ豪国防大臣との会談(30日午前)
 中谷大臣より、先般の電話会談の際に要請を受けた豪州将来潜水艦プログラムへの協力に関し、先日の国家安全保障会議大臣会合において、我が国として具体的にいかなる協力が可能か詳細に検討するため、民間企業の参画を得て、豪州政府と協議を開始する旨決定したことを伝え、アンドリューズ大臣から謝意の表明があった。また、中谷大臣より新ガイドラインの概要について説明し、両大臣は共同訓練等を通じて日豪防衛協力を強化していく必要性について一致した。

(6)ブラウンリー・ニュージーランド国防大臣との会談(30日午後)
 中谷大臣より、平和安全法制の整備について説明。ブラウンリー国防大臣より、日ニュージーランド関係は長い伝統に基づくものであり、この関係をさらに発展させていきたいとの発言。また、両大臣は、地域情勢や能力構築支援などについて意見交換を行うとともに、国際テロ、特にISILへの対応の重要性について認識を共有した。

(7)ヒシャムディン・マレーシア国防大臣との会談(30日午後)
 両大臣は、先日の日マレーシア首脳会談での合意に基づき、防衛当局間の協力に尽力することを確認。また、防衛協力・交流に関する覚書の早期署名や防衛装備品及び技術の移転に関する協力枠組みの交渉開始に向けた意見交換を行った。中谷大臣より、平和安全法制法案の内容について説明。ヒシャムディン大臣からは、地政学的に、日・ASEAN協力が重要であるとの話があった。


日豪防衛相会談


日NZ防衛相会談


日馬防衛相会談

(8)ウン・シンガポール国防大臣との会談(31日午前)
 中谷大臣から、シャングリラ会合が各国による意見表明と議論の場を提供する重要な機会となっていることを評価するとともに、ASEANとの関係強化に言及し、ウン大臣から日本のASEANへの関与を歓迎する旨発言があった。また、両大臣は地域情勢について認識共有した。両大臣は日星防衛交流について意見交換を行った。

(9)ツォルモン・モンゴル国防大臣との会談(31日午前)
 両大臣は、2012年の防衛協力・交流覚書に基づく防衛交流の進展を確認し、協力を一層強化していくことで一致した。中谷大臣からは、道路構築及び衛生分野等の能力構築支援の継続やモンゴル主催多国間共同訓練「カーン・クエスト」への自衛隊の参加等について述べ、ツォルモン大臣からは日本の支援への謝意と、中谷大臣のモンゴル訪問を招請したい旨発言があった。

(10)フォン・デア・ライエン・ドイツ国防大臣との会談(31日午前)
 両大臣は、日独防衛交流について意見交換を行った。特にドイツを含むEUとの海賊対処訓練の実施について言及があった。また、ドイツ軍の海外派遣にかかる経験などを踏まえ、日本の平和安全法制の整備に関する意見交換を行うとともに、対ロシア関係を含むウクライナ情勢について意見交換を行った。


日星防衛相会談


日蒙防衛相会談


日独防衛相会談


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