日米防衛相共同記者会見概要

平成24年1月11日(12時06分〜12時32分)

※ ボルド国防大臣の発言及びモンゴル側記者の質問については、通訳者の翻訳を記載しています。

1.発表事項

(一川大臣)
 今回の会談等につきまして報告させていただきます。日モンゴルの外交関係樹立40周年の、この節目の年にモンゴルを訪問できて大変嬉しく思っております。一昨年のエルベグドルジ大統領訪日に際し、両国は、戦略的パートナーシップ構築を目指すということで一致しておりました。日モンゴル間の関係は、近年大いに発展してきていると思っております。本年を両国の伝統的な友好・信頼関係が更に強化することとなるように、我々もこれからも努力して参りたいと思っています。本日、ボルド国防大臣との間で、防衛相会談を行いました。会談では、地域情勢についての意見交換、それから、日モンゴル防衛協力・交流につきまして、いろいろな意見交換を行いました。会談後、防衛協力の向上に関する覚書に署名いたしました。会談の冒頭に、私の方から昨年の東日本大震災におけるモンゴルからの支援に対して、感謝を申し上げました。地域情勢といたしまして、中国や朝鮮半島、それから、ロシアを含む北東アジアの安全保障情勢等について意見交換を行いました。北朝鮮の問題については、これから両国は、今後の動向をしっかりと注視をしながら、引き続き、意見交換を実施していくことで一致いたしました。我が国の拉致問題の解決に向けての理解と協力も要請いたしました。また、中国につきましても、世界と地域の平和と安定のためには、中国は、重要な役割を果たす必要があるという面での認識には一致いたしました。このような認識の一致の下に、日本とモンゴル防衛協力・交流が、各分野で幅広く進展していくということをしっかりとこれからも推進して参りたいと思っております。今回のモンゴル訪問におきまして、エルベグドルジ大統領及びバトボルド首相の表敬もセットしていただきましたし、大変短い訪問ではありましたけれども、モンゴル側の日本重視の姿勢を感じております。今回のモンゴル側の関係者のご努力に対して、改めて感謝を申し上げたいと思っております。また、今般、ボルド国防大臣と防衛協力関係における関係強化に合意しましたことは、これからの戦略的パートナーシップを具体化する上でも大変意義があったと考えております。

(ボルド大臣)
 この日におきまして、日本の防衛大臣の一川保夫大臣をはじめ皆さんが、モンゴルを訪問し、両国の防衛交流に関して意見交換、交流を行っています。本訪問を通じて、両国の防衛交流が、新しい段階に入ったのではないでしょうか。そのように私は思います。一川大臣の訪問が、モンゴル国民だけではなくて、地域の国々の注目の的となっていると私は思っています。日々、変わる地域情勢も踏まえ、両国の防衛交流が深まっていくことに我々は感謝しています。また、本日の会議におきまして、日モンゴルの防衛相と国防相の間で、協力する覚書に署名したことは、非常に歴史的なものであり、我々は、非常に喜んでいます。本覚書を通じて、日蒙の防衛交流が、先程の繰り返しですが、新しい段階に入っているものだと私は確信しています。本覚書におきましては、伝統的なことも組み込んでいますし、また、両国の防衛交流を深めるよう、自衛隊中央病院及びモンゴル軍中央病院の相互協力、また、教育・研究部門での相互協力、また、ハイレベル、実務レベルにおける相互訪問も盛り込んでいます。日本に関しては、モンゴルのアジアにおける大切な隣国であります。その上で、両国は、民主化という共通の価値観を共有している国だと思っておりますし、それを通じて、報道、自由貿易、経済の面でも協力が、更に発展するものと私たちは思っています。今年は、日モンゴル外交樹立40周年であります。また、本日の訪問におきましては、モンゴルの大統領、首相のバトボルドへの一川大臣の表敬が実現したこと、また、地域情勢について話し、意見を交換したことは、非常に嬉しく思いますし、皆様方の将来の発展にお祝いいたします

2.質疑応答

Q:一川大臣、今回の訪問を通じて、両国の防衛交流に関して覚書に署名しました。本覚書におきましては、両国の国防相における初めての覚書となると思います。この覚書を通じて、両国の防衛交流が、どういう段階に来ていると、また、どの方面で協力が進められるかと思いますでしょうか。

A(一川大臣):今回の防衛交流に関する覚書は、防衛当局間において、双方が関心のある、そういう防衛協力・交流のアイテムをいろいろと列挙いたしまして、将来的な協力の方向性を示すものであります。これまで、防衛省といたしましても、こういった覚書は、英国とかロシア、豪州、韓国、シンガポール、ベトナムと締結しておりますけれども、日本とモンゴルの防衛協力・交流の覚書は、7番目にあたります。今回の覚書では、ハイレベルの交流を記載させていただいておりますけれども、従来から留学生の受入れ等、モンゴルと日本というのが非常に幅広い分野で、いろいろな面で交流を深めてまいりました。今回、新たに次官級の対話であるとか、陸幕長とモンゴル軍の参謀総長との相互訪問の実施、あるいは、局長級の防衛当局間の協議、あるいは、部隊間の交流といった各分野の協力・交流を進めていくということを合意させていただきました。そういう意味では、今回の覚書の署名というのは、日本とモンゴルの防衛協力・交流というものは、新しい段階に入ったと認識いたしております。

Q:ボルド国防大臣、一川大臣に双方にお伺いいたします。今回の覚書が、先ほど冒頭にありましたように、中国や北朝鮮を含めた地域情勢を見据えた上での覚書の締結だったと思うのですけれども、改めて今回の覚書の締結をした上で、どのような意見交換以外に、どのような具体的な防衛協力をお考えかお伺いしたいと思います。あと、ボルド大臣なのですけれども、先ほど、拉致問題解決に向けて理解と協力を一川大臣から求められたと思うのですけれども、具体的にどのような解決の方法をお考えでしょうか。

A(ボルド大臣):NHKの記者、有り難うございます。本覚書というのが成立したことによって、どこかの国に対するものではなく、どこかの軍隊を増強するというイメージはありません。本覚書を通じて、両国の防衛協力が深まっていくことを私たちは願っています。2010年の大統領の正式訪問の時に、日モンゴルは、戦略的パートナーシップを築くということになりましたし、その旗頭としてモンゴル国防省、日本の防衛省との間に本覚書が出来たことが、防衛協力が新しい段階にいると私は思っています。今までの日モンゴル防衛交流では、基本的に教育・研究部門での相互協力が進んでいました。本覚書を結ぶことによりまして、両国の教育・研究部門ももちろんでありますが、それ以外に医療部門またはPKO活動に向かった演習、相互セミナー、会議等も可能になりますし、また、ハイレベル、実務レベル、部隊間の連携を取ることでも、多方の方面での協力、交流ができると思っています。

A(一川大臣):私は今回、このモンゴルを訪問することについて、大変、モンゴルという国は、平和国家を目指している大変素晴らしい政策を持っている国だという考え方を持っております。それは、特に、関心のある面では、武力行使に対する考え方とか、あるいはまた、国連政策に対する考え方、それからまた、非核政策に対する考え方というのは、非常に我々日本の平和国家を目指す国として、共通の価値観を有する国だという考え方を私は基本的に持っておりましたので、そういう面で、今回のこの覚書を交わして、さらに一層、防衛協力・交流が深まるということは大変重要な意義があるということをボルド国防大臣との間でも同意をさせていただきました。そういう面では、モンゴルは、PKOの積極参加ということも近年大変取り組んできた国でもございますし、我が国も本格的に南スーダンに今回、施設部隊を派遣するということになりましたので、そういう面では、これからも一層、南スーダンの国造りという観点からも、お互いにまた協力できるところはしっかりと協力していくということの意見交換もさせていただきました。北東アジア地域とかアジア太平洋地域におけるこの平和と安定というのは、大変、今日重要な課題でございますので、先ほどもお話しのように、お互いに民主的価値観を共有できるような国々がしっかりと情報交換をして、友好関係を深めていくということは非常に大事なことであるということについても意見交換をさせていただきました。また、北朝鮮の問題も今、権力構造が移行している最中でございますから、まだまだ不安定なことも想定されますので、モンゴルと北朝鮮は独特のそういう関係を持っておりますので、引き続き、両国間で意見交換をすべきだということで合意させていただきました。


御意見御要望
新着情報一覧へ戻る
トップへ戻る

(C) 防衛省・自衛隊