5.56mm普通弾誤射事案に関する再発防止等の検証結果について


平成28年12月21日
防衛省5.56mm普通弾誤射事案に関する再発防止等検証委員会

<検証結果のポイント>
 弾薬の管理及び取扱いについて、陸・海・空の全自衛隊の典型的な装備を対象とする弾薬取扱いの実態把握及び陸幕の再発防止策の現場での徹底を確認する検証作業を実施。その結果、再発防止に真剣に取り組むとともに、武器・弾薬を適切に取り扱っていることを本委員会として確認。
 詳細は以下のとおり。

1 事案の概要、陸幕事故調査委員会の調査・再発防止策

(1)事案の概要
平成28年5月23日、北部方面輸送隊第310輸送中隊の隊員が然別演習場で訓練中、5.56mm小銃の空包と誤って普通弾(実弾)79発を発射する事案が発生。これを受け、陸上幕僚監部に事故調査委員会を設置し、事実関係の調査、事故原因の究明、再発防止策の検討を実施し、同年6月20日、本事案に関する再発防止策を公表。

(2)陸幕事故調査委員会により判明した原因
① 弾薬の請求時におけるヒューマン・エラーによる誤請求を防止する電算機の機能不足、弾薬の請求書類の確認体制が不十分であったこと
② 弾薬の交付・受領時における弾薬点検要領の不徹底、弾薬が入った紙箱等の識別が容易にできないこと
③ 弾薬の使用時における誤射を行った部隊の隊員の弾薬取扱い機会の不足、過去の薬きょう紛失時の捜索経験による弾薬紛失に対する過剰な警戒心により弾数確認に集中していたこと

(3) 陸幕事故調査委員会がとりまとめた再発防止策
① 陸上幕僚監部による現況把握・指導の継続
② 弾薬請求要領に関する教育の徹底及び電算機の改修
③ 弾薬交付・受領時における点検の確行等
④ 弾薬の使用要領に関する教育訓練の徹底
※ 陸上自衛隊の各方面総監等に再発防止策として徹底指示。徹底を確認。

2 5.56mm普通弾誤射事案に関する再発防止等検証委員会の設置
 陸幕調査委員会の調査により判明した本事案の原因として掲げられた事項は、海上自衛隊、航空自衛隊を含めた自衛隊全体においても問題がないか実態把握が必要であると認識。
 よって、陸・海・空の全自衛隊の武器・弾薬の管理及び使用実態等を検証の上、自衛隊全体において再発防止策を統一的に実施すること等を目的として、防衛省に若宮副大臣を長とし、事務次官を副委員長、陸海空幕僚長、関係局長等を委員とする「5.56mm普通弾誤射事案に関する再発防止等検証委員会」を設置。

3 同委員会作業チームによる調査とその結果
 以下のとおり、各自衛隊において武器・弾薬の取扱い等の実態把握を実施し、適切に取り扱っていることを確認した。また、直ちに更なる検証を行うべき根本的な問題はないことをあわせ確認。

(1)陸上自衛隊
ア 作業チームとして、陸幕事故調査委員会が策定した再発防止策の実施状況を確認した結果、当面実施するよう指示した事項については、徹底されていることを確認。
イ 事案発生現場の武器・弾薬の管理及び使用の実態等を把握するため、作業チーム長等を現地に派遣し、
 ・本事案関係者への聞き取り
 ・本事案が発生した施設・装備、作業手順等といった作業環境等の確認
 を実施したが、陸幕事故調査委員会の調査によって判明した本事案の原因となった要因の他に本事案の原因となる要因は確認されず。
ウ 弾薬の取扱いが適切に実施されているか確認するため、射撃訓練機会が限られる後方支援部隊を対象に、
 ・弾薬の種別(弾種)に関する基礎知識の保持
 ・思い込みを排除した適確な弾種の識別能力の保持
 について、抜き打ち実態調査を実施した結果、調査対象者全員が正確に回答。

(2)海上自衛隊
ア 弾薬の取扱いが適切に実施されているか確認するため、高性能20mm機関砲(CIWS)を搭載した護衛艦を対象として実態調査を実施した結果、調査対象者全員が正確な知識を有していることを確認。また、過去のCIWSに係る事案の教訓事項に関する教育が行われていることを確認。
イ 作業チーム長等を舞鶴地区へ派遣し、CIWSの弾薬について適正に取り扱われていることを確認。

(3)航空自衛隊
ア 弾薬の取扱いが適切に実施されているか確認するため、空対空ミサイルを対象として実態調査を実施した結果、調査対象者全員が正確に回答。 また、過去の空対空ミサイルに係る事案の教訓事項に関する教育が行われていることを確認。
イ 作業チーム長等を百里基地へ派遣し、空対空ミサイルの弾薬について適正に取り扱われていることを確認。

4 再発防止の取組
(1)陸上自衛隊において、弾薬を使用した訓練機会の増大、弾薬箱の着色による弾種の差異の明確化、弾薬請求システムの改修、弾薬受領手続に係る規則改正等といった再発防止策を引き続き実施。
(2)全自衛隊において、本事案を教訓として、すべての部隊の教育等の場において本検証結果を再発防止の資とし、自衛隊全体で統一的かつ継続して事故防止に取り組む。
(3) 本事案を契機として、自衛隊が国民からより信頼される組織となるよう、自衛隊員一人一人が改めて国民からの期待を十分に自覚し、かかる期待に応えるべく、自らが何をなすべきか不断の意識改革に努め、日々の任務に邁進することを通じ、組織としての任務遂行に万全を期す。

(以上)


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