防衛大臣記者会見概要 平成29年12月12日(11時00分〜11時17分)

1 発表事項

 私の方から2点あります。まず1点目は12月20日付の将官人事についてです。本日の閣議において、平成29年12月20日付の将官人事6件について内閣の承認がなされました。この他、同日付で、将については16件、将補については39件の異動等を行います。2点目ですが、PAC−3の機動展開訓練について報告をいたします。航空自衛隊は、弾道ミサイル対処能力の向上を図るため、12月22日にPAC−3機動展開訓練を佐世保基地にて実施いたします。わが国を取巻く安全保障環境が厳しさを増す中、特に北朝鮮による弾道ミサイルの発射が相次いでいることを踏まえれば、弾道ミサイル対処に係る戦術技量の向上を図ることは極めて重要であると認識しております。同時に、多くの国民が不安を感じている中、自衛隊の弾道ミサイル対処に係る即応体制を顕示することは、国民の安全・安心感の醸成にも寄与するものだと思っております。今後も引き続き、自衛隊施設以外に展開するものも含め、順次、同様の展開訓練を全国的に実施していく考えであります。

2 質疑応答

Q:ICANのノーベル平和賞受賞についてですが、授賞式で演説した被爆者のサーロー節子さんが、核兵器禁止条約に全ての国が参加するよう呼びかけました。将来的に、日本がこの条約に賛同する可能性についてどのようにお考えになるでしょうか。

A:ICANのノーベル平和賞受賞については、外務省から大臣談話を発出しているとおりであり、外務省にお尋ねいただきたいと思っております。その上で申し上げれば、わが国は、核兵器の非人道性及び厳しい安全保障環境に対する冷静な認識の下、核兵器国と非核兵器国の双方に働きかけ、核兵器のない世界という理想に向けて一歩一歩着実に近づいていく現実的なアプローチが必要だと考えております。

Q:今月7日に沖縄県宜野湾市の保育園に落下した筒状の物体についてと、11月29日に北朝鮮が発射した弾道ミサイルについて、それぞれ新しい情報があればお願いいたします。

A:保育園への落下でありますが、本件のような事案の発生は保育園の関係者のみならず、地元の皆様に不安を与えるものであることから、政府としては、特に防衛省は、発生直後から沖縄防衛局長を中心に情報収集と地元対応をさせていただいているところであります。これまでに米側からは「今般の部品については、IBIS(アイビス)というCH−53Eヘリのブレードの損傷を検知するための装置の保護に用いるカバーであり、本件事案が発生した当日、今月7日、10時15分頃に普天間飛行場からCH−53Eヘリが1機離陸しているが、この機体に使用している7個のカバーは離陸前に全て取り外され、保管されていたことを確認した。また、普天間飛行場で運用されているCH−53EヘリのIBISのカバーは全数が適切に保管されていることも確認をした。引き続き日本側関係機関と連携し、事実関係の究明に協力する。」という旨の説明がありました。この内容について、昨日、沖縄防衛局から沖縄県及び宜野湾市に情報提供したところであります。11月29日に北朝鮮が発射した弾道ミサイルに関しては、現在、詳細につき分析中であり、これまでに公表した以上の内容はありません。引き続き、米国及び韓国とも緊密に連携しつつ、重大な関心を持って情報の収集・分析に努めてまいります。

Q:沖縄の落下物の件ですが、米軍から報告があったということですが、防衛省としては、米軍のヘリからの落下物の可能性というのは否定できないと考えているのか、その受け止めについてどのように考えているのでしょうか。

A:米側からはIBISが全て保管されていることを確認したということであります。現在、米側と警察が対応をされているということであります。防衛省としては、現時点においてなんら結果を予断するものではないということであり、繰り返しになりますが、米軍及び警察の関係機関による調査の結果を待ちたいと思っております。

Q:関連ですが、CH−53のヘリの飛行時間や飛行の位置というのは当該の音がした、落下した時間との関連性はどのようになっていますでしょうか。

A:防衛省として、普天間飛行場の航空機に関してはモニターをしています。当然、どの時点でどの飛行機が飛んでいたかということは確認をしているのだと思いますが、これは、米側、そして調査にあたっている警察等にも連携して情報共有をしているものだと思います。

Q:イージス・アショアに関連して、FMSについてお伺いをしたいのですが、FMSの金額が増えて防衛費を圧迫するのではないか、そういう中で現場からは訓練費であったり、必要な練度維持にしわ寄せがくるのではないかという懸念の声も聞くのですが、その辺りはどのようにお考えでしょうか。

A:現場からはそのような声は聞いておりません。また、そのような声があれば私どもとしては、各幕僚監部を通じてそのようなことがないように、しっかりとした予算を取っていきたいと思います。

Q:防衛産業への影響はいかがでしょうか。

A:私どもとしては、防衛産業の基盤を充実していくことは大変重要だと思っております。他方、安全保障環境に適した必要な防衛力整備の中で、必要な装備を検討し、計画を立てているということでありますので、国内の防衛産業にもしっかり努力をしていただく中で、基盤を維持していきたいと思います。

Q:佐世保でのPAC−3訓練についてお伺いいたします。昨今の緊迫する北朝鮮情勢に鑑みて、訓練内容に新たなものであったり、特徴的なもの等はございますでしょうか。

A:私どもは、通常から、この機動展開訓練を行っておりますので、その一環ということですので、何か特別なことを行うという予定はありません。

Q:今朝の自民党の国防部会でイージス・アショアの設置費用について、1基1000億弱ということが報告されたようなのですが、先日末の国会答弁で、大臣は見積もり段階ということで800億円程度と示されておりましたが、米国との協議の上である程度詰まってきたという認識なのでしょうか。

A:まだ一般的な数字ということでお話をしただけで、今後どのくらいの費用がかかるか、どのような能力があるかということについては、今度の補正予算の中で調査をしていくことになると思います。

Q:最終的な取得費の見積もりというのは、どれくらいのスケジュールなのでしょうか。

A:今後詳細な情報を受け、そして設置場所については、まだ決まったわけではありませんが、その設置場所も含めて最終的な見積もりが出てくると思いますが、それは今後の調査の進み具合ということになると思います。

Q:設置場所ですが、今日、部会で話された資料では2基と明記されており、設置場所を匂わせるようなイメージ図が挿入されているのですが、まだ設置場所は検討についても明らかにできなのでしょうか。

A:当然、設置場所に関しては様々な調査が必要になります。その調査を経て最終的に地元の了解をいただいた上で設置場所を決めていくというスケジュールとなりますので、その調査ということ、そして地元との協議ということ、その両方が必要だと思います。まだ、決まっておりません。

Q:朝鮮半島で有事が起きた際の在韓邦人の保護についてですが、先月、大臣は韓国との協議について具体的なところはできていないとおっしゃっていますが、実際朝鮮半島で有事が起きた際に自衛隊が保護活動できるのかということ、韓国との協議の状況について教えてください。

A:まず、防衛当局の間ではそういうことだという話をしたと思いますが、外務大臣が外交当局としては、そういう内容の協議をしている旨の発言があったと思います。いずれにしても、まず在外邦人の避難及び保護については、これは、外務省が政府全体の中で、対応することになると思います。その上で、防衛省に何らかの役割を求められるということで私どもとして必要なことは、今後、韓国そしてまた日米韓、あるいは様々な国との中で協議をしていくことになるのだと思います。

Q:先日、防衛省が北朝鮮の攻撃の被害想定を行っていると認めたという報道がありましたが、こうした情報を国民が生命・財産を守るうえで大変重要な情報だと思われます。この被害想定を公表されるおつもりはありませんでしょうか。また、公表されないのであればその理由をお聞かせください。

A:前回も同じような問でお答えしたと思いますが、私どもとして仮定のケースを想定した被害見積もりについてコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

Q:仮定の質問には答えられないというお答えですけれども、防衛戦略、戦術等というものは、もともとデータに基づいた仮定によって構築されるものだと思うのですが、そういった仮定の質問にお答えいただけないということになりますと、具体的な防衛戦略・安全保障戦略の議論というものが成り立たないのではないでしょうか。また、防衛大臣としての国民への説明責任というのも果たせていないということになるのではないでしょうか。

A:仮定のケースを想定した被害見積もり等については差し控えさせていただきます。防衛省としては国民の生命・財産を守るため、平素よりしっかりとした事態を想定して対応するというのが役目だと認識をしております。

Q:戦闘機に載せる長距離ミサイルについてお伺いします。これは専守防衛を転換するものではないとおっしゃっていますが、これについては具体的どういうことなのでしょうか。そのミサイルを使って、何があっても敵の領土に向かってミサイルを撃つことはないというふうに受け取ってよろしいでしょうか。

A:スタンドオフミサイルのことであると思っておりますが、私どもとしては日米の役割は、今後とも変わる考えはないということで対応していきたいということをお答えしているのだと思っております。今回の導入については一層厳しくなる安全保障環境を踏まえ、わが国を侵攻する敵の水上部隊や上陸部隊に対する対処の上で自衛隊員の安全を確保しつつわが国を有効に防衛することを目的としたということであります。

Q:二度目の大臣になられる前、敵基地反撃能力は必要だという見解をまとめていたと思うのですけれども、それには、このミサイルは能力的には使えると思いますが、何があっても、敵に対して反撃するようなことはしないですか。

A:いわゆる敵基地攻撃能力については日米の役割の中で米国に依存しており、今後とも日米間の基本的な役割分担を変更することは考えておりません。このことはスタンドオフミサイルが導入されても変わるものではありません。

Q:先ほど大臣の方から、長距離巡航ミサイルの役割として上陸してくる敵部隊の攻撃のためという発言がありましたけれども、もし、たとえば北朝鮮の漁船のようなものが何百隻にも分かれて小規模な船舶が多数押し寄せてきた場合、こういった場合何百発も巡航ミサイルが必要になってくるかと思うのですが、そういった想定はされているのでしょうか。

A:今回の北朝鮮の小型の漁船とみられるものの対応については、海上保安庁、また陸上に漂着したものについては警察が一時的に対応されると思います。

Q:もし、漁船に偽装していなくて、北朝鮮の正規軍の小型船舶が何百隻も来た場合はどうなるのか、逮捕されますか。

A:仮定についてはお答えを差し控えますが、私どもとしては防衛省としての役割として、わが国を守る、そのような事態になればしっかりとした対応をさせていただきたいと思います。

Q:もし、アメリカが先制攻撃を北朝鮮にした場合、残存核兵力によって報復の第2撃というものが日本本土に向けられる可能性があるのですが、この標的になっているのが大都市や米軍基地、自衛隊基地、原発などが考えられるのですが、報復の第2撃に対してどのような対処をお考えなのかお聞かせ願えないでしょうか。

A:私どもとしては北朝鮮の問題含めて外交的に解決していくということが一番重要だと思っております。そのために抑止力を高めて私どもとしては安全の維持に努めていきます。また、万が一のことがあった場合には様々な事態にしっかりと対応できるように私どもとしてはしっかり準備を整えていく必要があると思います。

以上


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