防衛大臣記者会見概要 平成29年11月7日(10時34分〜10時55分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:日米首脳会談についてお聞きします。6日に行われた安倍首相とトランプ米大統領による日米首脳会談で、北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めることで一致しました。首脳同士がこうした方針を改めて確認したことの意義について、如何お考えでしょうか。

A:昨日、日米首脳会談が行われました。両首脳は、日米両国が北朝鮮問題に関し100パーセント共にあることを確認した上で、北朝鮮が朝鮮半島の非核化に向けて政策を変更しない限り北朝鮮に明るい未来はないとの認識を共有し、今は対話ではなく最大限の圧力をかける局面であるとの認識で一致したと承知しております。北朝鮮による脅威が、これまでにない重大かつ差し迫ったものとなっている状況において、日米首脳間で対北朝鮮戦略をすり合わせるとともに、今後の緊密な連携を確認できたことは極めて有意義だと思っております。また、日米韓三ヶ国の連携が深まっていることを歓迎するとともに、こうした協力を更に前に進めていくことを確認したと承知しております。わが国としては、引き続き、米国と緊密に連携しながら、北朝鮮に対する圧力を強化し、諸懸案の解決に向けた具体的な行動を強く求めていく考えです。防衛省・自衛隊としても、引き続き、米国と緊密に連携し、いかなる事態にも対応できるよう、高度な警戒監視体制を維持し、緊張感を持って、わが国の平和と安全の確保に万全を期していく考えです。

Q:トランプ大統領は共同記者会見で、弾道ミサイル防衛の態勢強化のためには「日本が大量の防衛装備を買うことが好ましい。アメリカからそうした装備を購入すべきだ」と発言しました。今後、大量の装備品を購入する必要性について、如何お考えでしょうか。

A:トランプ大統領の発言は承知しております。わが国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、わが国の防衛力の「質」と「量」を十分かつ必要な状況に整備することは必要不可欠なことだと思っております。こうした観点から、高い能力を有する最新鋭の装備品を導入することは、わが国の防衛力を強化するために非常に重要であると考えております。F−35A戦闘機、SM−3ブロックUAミサイルをはじめとする多くの米国製装備品の取得を現在行う状況が継続しています。自衛隊の装備品については、防衛計画の大綱及び中期防に基づいて、わが国の防衛を全うするために必要不可欠なものとして、米国製装備品を含め計画的に取得しており、今後とも着実に防衛力を整備していきたいと思っております。

Q:今回の日米首脳会談を受けて、特にこれまでの計画を見直したり、取得の「量」、「質」を増やすなど、何か見直すお考えというのは特にないということですか。

A:現時点で私どもは、F−35AあるいはSM−3ブロックUAの取得、またオスプレイあるいはグローバルホークといった米国の防衛装備品の導入というのは検討しておりますし既に進めております。こういった形で十分必要な物の態勢を整備していくことは重要だと思っておりますし、また次年度の予算要求においては、イージス・アショアを中心としたミサイル防衛のアセット、この導入についても事項要求させていただいております。こういう形で米国からの協力があれば、米国の装備移転で様々な防衛力整備の充実に努めていきたいと思っております。

Q:昨日の総理の記者会見の中で、イージス艦の「質」、「量」ということをおっしゃってましたけど、現在の8隻の計画からさらに増やす検討はあるのでしょうか。

A:現時点での計画は、BMD対応のイージス艦を現在の4隻から8隻に増やすということ、これは逐次進めております。これを加速させていきたいと思っております。

Q:装備品に関連して、大統領が昨日、装備品を購入することで多くの雇用が生まれるというふうにおっしゃったのですけど、日本が防衛装備品を購入することで米国に雇用が生まれるという考え方について、大臣としてどのようにお考えでしょうか。

A:これはトランプ大統領の発言でありますし、恐らく米国の国内に向けてのメッセージなのかもしれませんが、私どもとしては日本の安全保障に必要な防衛装備を整備していく中で、最新鋭の日本に必要な装備として米国製の装備があるということ、これを取得していきたいということに尽きるのだと思っております。

Q:わが国に防衛費に関して1パーセント枠という考えが長らく根付いてきたと思います。ただ今年の2月に総理は、「GDPとリンクさせる考えは適切でない」というようなこともおっしゃっております。大臣として、今後、防衛費に関して1パーセント枠にこだわる考えがあるのか、それともとらわれる必要がないのかお考えをお聞かせください。

A:防衛装備というのは予算に余裕があるとか、お金があるとかそういうことを前提に充実させていくものではないのだと思います。私どもとしては、現下の安全保障環境に対応し必要なものを備えていくこと、日本の国民の生命・財産を守るために必要なものを積み上げていくこと、それを効率的に進めていくこと、その積み上げが最終的な防衛予算ということになると思いますので、枠の話というよりも、むしろ必要なものをしっかりと備えていくということなんだと思っています。

Q:装備品に関連しまして、FMSでの導入が非常に増えておりまして、防衛予算全体を圧迫していると思いますが、その中で、国産の装備品が買えない状況になっており、弾薬や整備費が圧迫されて、十分な予算がとれていないという現実があると思うのですけれども、最新鋭のアメリカの装備品を増やしていくのと、どうバランスをとっていくお考えでしょうか。

A:私も同じ問題意識を持っております。必要な装備というのは米国からのFMSだけでなく、国内の様々な防衛産業が支援する中で、装備の充実というものを図ります。また、弾薬等の必要な量を確保することも重要だと思っています。そのような問題意識から、十条にあります補給本部に行きまして、そこで陸・海・空それぞれの補給本部から、現在の弾薬を含めた取得状況について確認をし、今後予算に反映をさせていきたいと思っています。

Q:米側が間もなく3隻の空母を導入して、西太平洋で訓練をするということを明らかにしています。自衛隊はこの訓練に加わる計画はありますでしょうか。

A:私どもとしては様々な機会をとらえて、日米で連携した訓練を行うということが重要だと思っています。まだ具体的な日程が決まっているわけではありません。訓練の内容が決まっているわけでもありませんが、私どもとしては様々な機会をとらえて訓練を実施していくことが、日本の安全保障につながると思っております。

Q:首脳会談の関連でお伺いしたいのですけれども、首脳会談で「2+2」の成果の着実なフォローアップを関係閣僚に指示したとあったのですけれども、「2+2」では在沖米軍の「統合計画」を可能な限り早期に更新する共同発表の再確認をしていると思うのですけれども、「統合計画」の更新時期について具体的な指示はあったのでしょうか。

A:私どもとしては、沖縄の負担軽減のために少しでも早く「統合計画」を進めて、そして普天間飛行場を含む嘉手納以南の6つの米軍区域・施設のうち、1,048ヘクタールを超える土地の返還を進めるということが基本であります。これを進めるために、現在も公有水面埋立てに関する護岸工事等の事業を進める中で、普天間の移設を1日も早く進めていきたいと思っております。

Q:更新日程については、大臣としては何か目途などはあるのでしょうか。

A:これは全体のバランスの中で工事が進み、移転が進み、そして統合が進むということになりますので、私どもとしては一日も早く統合を進めたいということに尽きると思います。

Q:FMSですけれども、米国から買うしかない装備があることは重々わかるんですが、一方で、最近の会計検査院の指摘というのも相次いでおりまして、今後米軍からの装備移転というのを進めていく中で、どのように調達について、指摘された点を反映させていくおつもりでしょうか。

A:FMS調達については、会計検査院からの指摘があり、そして私どもとしては、その改善施策、改善方法について内部で検討し、これは省内にしっかりとした対応を取るよう私の方から指示もしております。また先般の日米防衛大臣会合の中でも、これは米側の協力が必要ですので、私の方からマティス米国防長官に対して、FMSに対する更なる米側の努力について、要請をさせていただきました。

Q:昨日、辺野古の新たな護岸工事に沖縄防衛局が着手しました。一方で、沖縄では衆院選で辺野古の基地建設に反対する候補が、4選挙区中3選挙区で勝利したことや、まだサンゴの移植もされていない中での護岸工事着手に反発の声が上がっています。こういった声をどのように受け止めて、理解を求めていくおつもりでしょうか。

A:事実関係から言いますと、前回の衆議院選挙と今回の衆議院選挙を比べれば、前回は4選挙区すべてで、残念ながら辺野古移設を進める候補が反対派の候補に敗れてしまったということでありますが、今回は4人中1人ではありますが、推進を進める候補が当選をされたというふうに私どもは認識をしております。辺野古沖での工事については、現在、昨日からでありますが、護岸工事に着手して、より具体的に陸上から大型クレーンを使用して石材等を海域に投入するなどの作業を開始しております。私どもとしては、地域の皆様に様々説明しながら、是非、辺野古移設を進める形で沖縄の負担軽減を実効ある形で進めていきたいと思っております。また、サンゴへの影響でございますが、工事着手に先立ち、水の濁りや水温等の予測シミュレーションを行った結果、当該工事に伴う同サンゴへの影響はなく、その生息環境は維持されるとの結論が得られたところであり、このことについては、9月27日に開催された第9回環境監視等委員会において説明を行ったところ、水の濁りや水温等のモニタリングをしっかり行い、工事の影響を確認しながら工事を進められたい旨の指導・助言を受けたところであります。私どもとしては、このような指導・助言を受け止めながら、適切な工事を進めていきたいと思っております。

Q:このあと、沖縄の嘉手納基地で米空軍が暫定配備したF−35がメディアに公開されますが、沖縄では暫定配備反発の声もあります。大臣はF−35の配備ついてどのような意義があると考えられますか。

A:安全保障環境が大変厳しい状況にある中で、この東アジア地域に対して米側が一定のプレゼンスを示すこと、また、様々な機会で日米が共同して訓練を行う、これは今回のF−35とは別でありますが、そういう意味で抑止力が高まる効果があると思っております。私どもとしては、今の安全保障環境をしっかりとした形で掌握をし、今後、外交努力によって解決することが基本だと思っております。そういった意味で、今回の暫定配備については、一定の役割があるのではないかと思っております。もちろん、嘉手納飛行場に対しての地域住民の方々の様々な懸念は承知しております。地域住民の方々に不安を与えることのないよう、日米ともに説明に努力していきたいと思います。

Q:先日、米海軍のリチャードソン作戦部長が第7艦隊の兵力や艦船の増強が必要だと、記者会見で述べましたが、大臣として第7艦隊の増強が必要であると考えられるかということと、日米でそれに向けた協議があれば教えてください。

A:今回、リチャードソン作戦部長が発言された内容について、その報道については承知しておりますが、まだ正式な形で第7艦隊の艦船増加について米側からこちらに報告があるわけではありません。ただ、従前からBMD対応のイージス艦2隻、これは横須賀配備の船でありますが、これが事故によって修理等に入っているということがありますので、私どもとしては、米側に穴が開かないような形のBMD態勢を、対応していただきたいと米側に対して伝えております。もしそのような配備がされるのであれば、日本の抑止力の向上につながるのではないか思います。

Q:9月の日米韓首脳会談では韓国の文在寅大統領が「日本は同盟国ではない」旨の発言をされたとの報道がありましたが、朝鮮半島有事の危機が高まる中で、韓国側からこういった発言が出ることの受け止めと、邦人保護を含めて今後の日米韓の協力強化に向けた構想をお願いいたします。

A:そのような発言というのは、正式な日米韓首脳会談の内容として伝わっているわけではなく、報道があるということは承知しておりますが、内容については把握する立場ではないと思います。私の立場から言うと、先般のフィリピンにおける日米韓三ヶ国の防衛大臣会合においては、マティス米国防長官も宋韓国国防部長官においても日米韓三ヶ国の連携が大変重要であると確認しておりますので、この三ヶ国の連携強化を進めていきたいと思います。

Q:日米首脳会談の中で北朝鮮に対する軍事力行使の可能性ということについても話し合われたのではないかと見られていますが、現時点で北朝鮮に対する軍事力行使の可能性についてどう見ていらっしゃるかということと、仮にそうなれば、非戦闘員の退避ということが重要になってきますが、その点について政府内及び防衛省内でどのように検討を行って、米側とどのような協議を行ったのかということを教えてください。

A:昨日の首脳会談には、私は直接参加しておりませんので、どのようなやり取りがあったのかということは報告を受け、総理の指示を仰ぐということになるのだと思います。ただ、北朝鮮の対応については、トランプ大統領が従前から全ての選択肢がテーブルの上にあるという発言を繰り返しされております。また、日本としてはこの問題は対話による解決が基本でありますが、様々なことを想定して、特に私ども防衛当局は備えを万全にすることが重要だと思っております。私どもは様々なことを想定して内部で検討していくことは必要なことだと思っております。

Q:辺野古の問題ですが、国と県の間でそれぞれ言い分があって論争が続いている中で取り返しのつかない埋め立てをしてしまうということについて、強い批判があると思うのですが、それについて大臣はどのようにお考えになりますか。

A:埋め立て承認を得る段階で、沖縄の前の知事ではありますが、その知事が正式な形で埋め立ての承認をされたということ、それを受けて工事が始まりました。その後、知事が変わり沖縄県からの様々な要請等があって、今、国と沖縄県の間で意見の相違があるということは十分承知しております。ただ、行政の一貫性を考えた場合に、私どもとして、この事業を継続して行わせていただきたいということを沖縄県側にもお願いをしております。いずれにしても、この目的というのは沖縄の負担軽減のための措置ということであります。海を埋め立てるということ、これは環境にも十分留意をして行わなければならないことだと思いますので、私どもとしては環境への問題、そして沖縄の負担軽減の問題、そのことを配慮しながらこれからも進めていきたいと思います。

Q:国と地方自治体の関係において、双方の言い分が違う時は、一旦立ち止まって、そこでもう一度議論をすべきというのが常識的ではないでしょうか。一方的に取り返しのつかない問題について埋め立てを進めるというのはおかしいと思いますが、それについてお考えを聞かせてください。

A:私が防衛大臣ではない期間であったと記憶しておりますが、翁長知事と菅官房長官の間で対話が行われ、国と地方との意見の相違というのがある中で、一旦工事を中断し、対話をする努力が払われたと思っております。ただ、その努力の中で最終的な結論が見いだせず、今後、それぞれ法廷の場や様々な協議の場を通じて意見を交わす中で、現在に至っていると思います。いずれにしても、国としての考えは普天間の危険性除去を一日も早く進めるための辺野古移設を今後とも進めていきたいということなんだと思います。

以上


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