防衛大臣記者会見概要 平成29年9月22日(11時06分〜11時25分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:昨日21日の朝に米軍が沖縄県嘉手納飛行場でパラシュート降下訓練を実施しました。SACO合意ではパラシュート降下訓練を伊江島補助飛行場で行うことになっておりますが、例外的に嘉手納飛行場で実施した理由について、米側から説明があるのかお聞かせください。さらに、今年に入って三度目の訓練になりまして、なし崩し的に続いていますけれども、遺憾の意を伝える以外に具体的に米側に合意を遵守させる対応策についてお考えでしょうか。

A:昨日、嘉手納飛行場において行われたパラシュート降下訓練については、米側から、伊江島補助飛行場での訓練に必要な地上要員が自らの訓練のため不在となり、伊江島補助飛行場が一時的に使用できない、そして、部隊運用の都合上、伊江島補助飛行場が使用できるまで、訓練日程を遅らせることができないことから、嘉手納飛行場で実施せざるをえない旨の説明を受けております。パラシュート降下訓練については、基本的に伊江島補助飛行場を使用することとしており、嘉手納飛行場はあくまでも例外的な場合のみ使用されるものと認識しております。防衛省としては、この米側からの説明をもって、今回の訓練が「例外的な場合」に該当すると判断することは困難であると考えており、様々なレベルで伊江島補助飛行場での訓練を実施するよう申し入れております。このような状況におきまして、嘉手納飛行場で訓練が実施されたことは遺憾なことであります。防衛省としては、引き続き、様々な会議や協議等の場において、わが国の考え方を説明するとともに、パラシュート降下訓練はSACO最終報告に沿って伊江島補助飛行場において実施するよう米側に求めてまいります。

Q:日本時間の今日未明に、日米韓及び日米首脳会談がニューヨークで行われました。三ヶ国は、北朝鮮に対する圧力を強化する方針で一致しまして、会談終了後には安倍総理が「最大限の圧力をかけなければならない」と述べられました。会談の評価とこの会談を受けて防衛省として対応することがあれば教えてください。

A:9月21日現地時間でありますが、日米首脳会談及び日米韓首脳会談が行われました。日米首脳会談では、北朝鮮の一連の挑発行動が日本を含む国際社会全体に対するこれまでにない重大かつ差し迫った脅威であるという認識を改めて共有するとともに、核及び通常戦力の双方によるあらゆる種類の米国の軍事力を使った日本の防衛に対する米国のコミットメントが揺るぎないこと、日米両国が100パーセント共にあることを改めて確認したものと承知しております。また、日米韓首脳会談においては、北朝鮮問題への対応では、日米韓が国際社会の取組みを主導することが必要であり、三ヶ国の首脳が一堂に会し、対北朝鮮戦略を緊密にすり合わせるとともに、今後の連携の在り方について議論することができたことは極めて有意義であったと考えております。また、いずれの会談においても中国及びロシアを含む国際社会への働きかけの強化を含め、日米、日米韓が緊密な連携を一層深めることで一致したと承知しております。わが国としては、引き続き、米国及び韓国と緊密に連携しながら、北朝鮮に対する圧力を強化し、諸懸案の解決に向けた具体的な行動を強く求めていく考えです。防衛省・自衛隊としても、引き続き、米国及び韓国と連携し、いかなる事態にも対応ができるよう高度な警戒監視態勢を維持し、緊張感を持って、わが国の平和と安全の確保に万全を尽くしていく考えであります。

Q:今日、金正恩委員長が、自ら声明を発表いたしまして「史上最高の超強硬措置を慎重に考慮する」と発表しました。それについて、李容浩(リ・ヨンホ)外相が、「太平洋上での水爆実験を行うことになるのではないか」と指摘しました。声明の真意と日本の安全保障への影響について、どのようにお考えでしょうか。

A:北朝鮮は22日、国営メディアを通じて、21日付の国務委員会委員長声明において、米国に対して「史上最高の超強硬な対策措置断行を慎重に考慮する」などととする金正恩委員長の発言を発表いたしました。そのことは承知しております。また、李容浩(リ・ヨンホ)外相が、これは記者からの問いかけで、外相の個人的な見解として「水爆実験を太平洋上で行うことになるのではないか」などと述べた旨の報道も承知をしております。北朝鮮による核実験及び相次ぐ弾道ミサイルの発射は、国際社会に対する正面からの挑発であるとともに、わが国を含む地域の安全に対する、これまでにない重大かつ差し迫った脅威として考えております。こうした中、今月12日に採択されました安保理決議第2375号は、北朝鮮に対する圧力を従来にない新たな段階まで強化し、北朝鮮に政策を変えさせなければならない、との国際社会の意思を明確に示したものです。北朝鮮がそうした国際社会の意思に反して、今回の発表を含め、挑発的言動を繰り返していることは、断じて容認できるものではありません。わが国としては、引き続き、米国、韓国をはじめとする関係国と緊密に連携しながら、北朝鮮に対して、挑発行動の自制や安保理決議の遵守を強く求めるとともに、必要な情報の収集・分析及び警戒監視に全力を挙げてわが国の平和と安全の確保に万全を尽くしてまいりたいと思っております。また、先ほどの李容浩(リ・ヨンホ)外相の発言につきましては、外相の個人的な発言ということでありますが、水爆を太平洋上でという発言というのは、断じて許せない発言だと思っており、このような北朝鮮の挑発的な発言は厳に慎んでもらいたいと私自身は考えております。

Q:関連ですけれども、太平洋上で水爆実験を行うというようなことが、本当に可能なのかどうかということについては、どのようにお考えでしょうか。

A:あくまでも李容浩(リ・ヨンホ)外相の個人的な考えで述べられたことでありますが、北朝鮮の外務大臣の発言ということでありますので、私どもとしては、深刻に受け止めておかなければならない事案の一つだと思っております。仮に水爆を太平洋上でということになりますと、一つはこのような水爆実験が地下ではなくて太平洋なのか、あるいは上空なのかということ、これは国際的にも許されるものでは当然ないものでありますし、そこまで運搬する手段が、仮に弾道ミサイルということであれば、従前の弾道ミサイル実験の例からすれば、わが国上空を通過することも否定できないことであります。このような行為は決して許してはいけないと思っております。

Q:先ほどの質問に関連して、このような発言をしたことを受けて、防衛省として警戒監視等、新たに対応する考えはあるのでしょうか。

A:従前から弾道ミサイルを含め、様々な事案に警戒監視を強めている状況であります。引き続き緊張感を持って対応していきたいと思います。

Q:仮に太平洋上で核実験を行うとしたら、運搬手段は弾道ミサイルを使ったものであるとも考えられるという認識でしょうか。

A:これは北朝鮮の発言ですから、それをいちいちコメントする必要はないと思いますが、いずれにしても北朝鮮は従前からICBMのことに言及しておりますし、当然それに対する核の小型化のことについても言及をしており、これを組み合わせれば、その発言の意図の中には、当然ICBMもしくは中距離弾道ミサイルに対して、核を小型化し、何らかの実験をする、そういう意図も当然考えられます。いずれにしても、相手の意図を私どもいちいちコメントする必要はありませんが、警戒監視については引き続きしっかりした対応をとって行く必要があると思っています。

Q:再突入技術については、防衛省・自衛隊としての分析は、これまでは完成したという分析には至っていないかとは思いますが、こうした北朝鮮の発言の背景にはこれを実施をするという意図があるものかとお考えでしょうか。

A:北朝鮮の意図については、私ども推し量ることはできません。

Q:先ほどの嘉手納飛行場のパラシュート降下訓練についてお伺いしたいのですが、これは地元からSACO合意違反ではないかという記事があったのですが、防衛省としては、SACO合意違反という認識でしょうか。

A:私どもとしては、基本的には伊江島補助飛行場でパラシュート降下訓練を行う、そしてまた、例外的にというのが嘉手納飛行場の使用となりますから、今回、私どもとして、米側から示された嘉手納飛行場で行う事案についての説明については、その理由については承服できないので伊江島補助飛行場で行ってほしいということを繰り返し申しているということであります。

Q:関連でお伺いしたいのですが、嘉手納飛行場ではパラシュート降下訓練以外にも旧海軍駐機場の使用ですとか、外来機の沖縄への飛来が相次いでいますが、この嘉手納飛行場の運用条件についてはSACO合意の趣旨となっている沖縄の基地負担軽減という趣旨に逸脱しているというふうにお考えでしょうか。

A:嘉手納飛行場の騒音軽減については大変重要な課題と考えております。累次の機会に、私も含めて、米側に対して、航空機騒音規制措置の遵守に対して外来機を含む航空機の運用による騒音の影響を最小限にとどめるよう申し入れております。また、騒音軽減を図るため、従来から実施している国内訓練移転に加え、グアム等への訓練移転を実施する等、順次その方向は拡大していると思いますが、沖縄に様々な不安の声があることを十分認識しながら、私どもとしては、海軍駐機場の移転、そして騒音軽減等、これからも米側に対してしっかりと申し入れていきたいと思います。

Q:パラシュート降下訓練関連ですが、これまで大臣が日米「2+2」などで米側に要請してきたことについては、その後から一定の評価の声もあります。一方で結果的には訓練をさせてしまっていることについては、やはり県がしっかりと進めてほしいという声も上がっています。訓練が強行されていることに政府としての責任をどのようにお考えですか。

A:私どもとしては、米側に今回のパラシュート降下訓練については遺憾であるということを申し伝えてあります。

Q:関連ですが、米軍が声明を発表して、嘉手納飛行場を使用したのは、わずか6月の3日間であると例外使用を主張しています。稲田前大臣が6月に訓練の通知を受けた際に、3日連続での実施を踏まえて「例外的な場合」にあたるとの判断にはなっていないと説明していました。大臣は米側のわずか3日という説明をどのように受け止めていらっしゃいますか。

A:私どもとしては今回の事案については、伊江島補助飛行場を使ってほしい、そして今回、嘉手納飛行場で行われたことについては遺憾であるということ、そのことに尽きるのではないかと思います。

Q:その場合、SACO合意違反であるという言葉を使ってよろしいですか。

A:私どもとしては、SACOに基づく合同委員会、その協議の中であくまで例外的に限って使用される、その議論の中で私どもとしては合意されているものと理解していますので、今回のことについてはSACO合意と照らし合わせれば、私どもは嘉手納飛行場のパラシュート降下訓練は遺憾であるということだと思います。

Q:SACO合意違反ということでよろしいでしょうか。

A:今回のパラシュート降下訓練については、遺憾であると言っています。

Q:遺憾ではなくて、SACO合意違反であるという言葉でよろしいでしょうか。

A:日米両国政府は、SACO最終報告に沿って、引き続き基本的に伊江島補助飛行場を使用することとしており、嘉手納飛行場はあくまでも例外的な場合に限って使用されるものと、これがSACO最終報告に沿って日米両国が合意した内容でありますので、私どもの見方からすると、この最終報告の内容から照らし合わせると、それには沿っていないというふうに考えております。

Q:SACO最終報告に違反するというふうに大臣は考えてらっしゃるわけですか。

A:SACO最終報告に沿った日米の合意について、私どもとして今回の嘉手納飛行場での降下訓練は遺憾である、この内容には沿っていないと私は考えております。

Q:伺いたいのはSACO最終報告の合意に違反するかどうかということを伺いたいのですが。

A:その合意には沿っていないということです。

Q:なぜ違反という言葉を使えないのですか。

A:表現の仕方は様々あると思いますが、その合意には沿っていないと思っています。

Q:あくまでも違反という言葉は使わないわけですか。

A:SACO合意の内容について何か法律とか罰則規定があるとかそういう違反という言葉のニュアンスというよりは、この内容には沿っていないというのが適当な言葉遣いではないかと私は思っております。

Q:先ほど、大臣はSACO最終報告では、嘉手納飛行場は例外的使用というふうに仰ったと思うのですけども、最終報告では嘉手納飛行場の例外的使用は触れられていなくて、その後の日米合同委員会合意だと思うのですけども、その辺の認識をお願いします。

A:かなり技術的なことなので、今私の手元にありますのは嘉手納飛行場におけるパラシュート降下訓練は、平成19年1月25日で外務省と防衛施設庁という文書の中にある内容で、日米両国政府はSACO最終報告に沿って、引き続き基本的に伊江島補助飛行場を使用することとしており、嘉手納飛行場は、あくまでも「例外的な場合」に限って使用されるものということになっておりますので、今回の嘉手納飛行場の使用については遺憾であると思っております。

Q:ミサイル破壊措置命令の常時発令状態が続いておりますが、総理の判断を必要とせず、防衛省の判断で迎撃ミサイルが発射できることになっています。北朝鮮からもし報復が来た場合、最も狙われる米軍や自衛隊等には辛うじてPAC−3が配備されておりますが、東京や大阪等の大都市、それから、原発は無防備です。また、大臣は雑誌の「WILL」等で先制の敵基地攻撃をするべきだと持論を仰っております。それは敵の報復の第二撃も十分考慮に入れた発言なのでしょうか。また北朝鮮はムスダンやノドン、中短距離ミサイルを配備されていると考えられています。また核弾頭も15から30配備されていると言われています。敵の策源地を全て一瞬にして破壊できなければ当然第二撃による報復が考えられますが、先制攻撃をしないというのが核戦略の初歩の初歩だと思われますが、この点はどのようにお考えでしょうか。

A:まず破壊措置命令の発出の有無については、私ども従前から明らかにしておりません。また、弾道ミサイルに対しての対応は、イージス艦の対応が基本的な一義的な対応、補完的に陸上配備のPAC−3部隊が対応しているということであります。また、敵基地に対する反撃能力についての議論というのは私が大臣に就任する前の議論でありまして、就任して以降は安倍総理の指示の下、この問題については現在検討をしていないということであります。


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