防衛大臣記者会見概要 平成29年8月29日(11時42分〜11時57分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:本日の北朝鮮のミサイルの発射の分析状況について、先ほどの発表から更新すべき追加の内容があればお聞かせください。

A:特にこちらからの新しい分析状況はございませんが、今、海上自衛隊、航空自衛隊等、特に海上自衛隊のP−3C、P−1等で今回弾道ミサイルの通過した排他的経済水域等の調査を行っておりますが、今のところ被害の状況というのは見えておりません。

Q:今の点で、その捜索は日本海側と太平洋側の両方でやっているのでしょうか。

A:はい、両方で行っておりますし、陸上におきましては陸上自衛隊のヘリコプターで被害状況について把握をしておりますが、今のところ被害を確認できておりません。

Q:今回の発射ですが、北朝鮮がグアム周辺へのミサイルの発射を予告する中で、予告と異なる地域へ発射されましたけども、こうした北朝鮮の発射の意図をどのように分析されているかということと、事前に兆候の把握の状況についてお願いします。

A:北朝鮮の意図についてはコメントする立場ではないと思います。また、私どもとしては様々な情報収集をする中、しっかりとした態勢をとっているということであります。

Q:今回の日本列島の上空通過という形態でしたけれども、これで北朝鮮のミサイルが上空を通過するのは過去5回目かと思いますけれども、確認も含めてなんですが、事前に予告なしでの上空通過は98年8月の発射に続いて2回目でよいかというのを含めて、上空通過に対する受け止めをお願いします。

A:上空通過については、98年の時には予告なしのものでありましたが、それ以降は予告が一応あった中での通過ということになります。今回は全く予告なしということでありますし、また、従前であればミサイル発射については人工衛星の打ち上げという発表があったんだと思いますが、今回の私どもの情報から考えても、これは人工衛星ということではなくて、中距離の弾道ミサイルとすれば、予告なしにこのようなミサイルを発射するということは、大変危険なことでありますし、断じて許してはいけないことなんだと思います。

Q:今回の中距離弾道ミサイル「火星12」型については、まさに、このミサイルをグアムに向けて発射する計画があるという見方をされております。今回の発射自体ですね、このグアムへの発射計画の準備というか、そういうふうに位置付けられるのか、その辺の分析についてはどう見ているのでしょうか。

A:今回の中距離弾道ミサイル、5月14日に北朝鮮がロフテッドで撃ったものとしますと、これは北朝鮮名で「火星12」と言っている弾種だと思いますが、その最大の飛距離は、5,000kmと言われておりますので、当然、これはグアムまで届く弾種だと思っております。いずれにしても、私どもとしては、今回のような北朝鮮の行動は許してはいけないことだと思っております。

Q:そうしますと、北朝鮮としては、グアムへの発射計画というものは継続しているというふうに見ているのでしょうか。

A:北朝鮮の発言を信じるのであれば、従前からグアムについての言動をしておりますので、それは引き続き、当然様々なことを予定しているのではないかと思っております。

Q:先ほどもありましたけれども、今回グアムの方向ではなくて、敢えて北東方向に向けたということについては、アメリカとの関係について、何らかの配慮というか、影響があったというふうな見方というのはできるのかどうお考えでしょうか。

A:私ども、アメリカとの関係についての北朝鮮の意図を把握する、あるいは論評する必要はないのだと思いますが、いずれにしても、アメリカの同盟国であります日本の上空にこのような弾道ミサイルを撃つということに関しては、これは米側も当然強い警戒感を持って対応してくれるものだと思っております。

Q:ミサイルが3つに分解したというような情報がありますけれども、これはいわゆるブース化による分裂なのか、あるいは、別の分裂なのか、現時点でどのように分析しているのでしょうか。

A:現在、いくつかに分かれたということに関しても分析中でありますが、いずれにしても、飛翔体が日本から遠く、1,180km離れた地点に飛翔体は全て飛んでいるということであります。

Q:分解したのは、日本海側ということでよろしいのでしょうか。

A:それはまだ分析中であります。

Q:先ほど官房長官は、日本海上という言い方をされたのですけど、それは確定はしていないと。

A:それは、可能性の話をされているので、いずれにしても分析をした中で、最終的に判断するものだと思っています。

Q:弾道ミサイルを迎撃する場合の基準というかルールを改めて御説明いただきたいのと、それ以外の場合は絶対迎撃しない、そういう方針なのかどうか、また、能力的に、今回のような通常の飛び方をした場合、高度は約550km超、これは能力的に迎撃できるとお考えでしょうか。

A:まず、私ども破壊措置命令を出すのは、発射された弾道ミサイルが、わが国の領土、領海に着弾するということが把握できた時に破壊措置命令でこれを除去するということになります。また、能力については、我が国の手の内のことになりますので、しっかりとした対応ができるということに留めさせていただければと思っております。あともう一つなんでしたっけ。

Q:最初に仰ったルール、破壊措置命令を出す基準、それ以外の場合は絶対に迎撃しないのか。

A:通常、私どもは警戒監視の中での対応であれば破壊措置命令を出すというのは今の状況になんだと思います。

Q:3つの可能性があり、日本海に落ちたものはなく、全て太平洋に落ちたという理解でよろしいでしょうか。

A:私どもの今の把握状況では今回の飛翔体は全て太平洋、日本から1,180km離れた付近に落ちたと推定しております。

Q:同じ地点に3つとも落ちたということでよろしいでしょうか。

A:3つかどうかは分かりませんが、分かれたものとして、飛翔体は全てその付近に落ちたと推定しております。

Q:5月14日に発射された中距離弾道ミサイルと同一の可能性があるということですが、現時点で5月14日のミサイルについては何段式のミサイルと考えておられますでしょうか。

A:詳細については分析中であります。

Q:一般には三段式ではないかと言われておりますがいかがでしょうか。

A:今回の飛翔体がどのような形で分かれたかということ自体も分析中であります。

Q:安倍総理とトランプ大統領が先ほど電話会談を実施し、連携を確認されましたが、小野寺大臣としてマティス国防長官や韓国国防相と電話会談をされるお考えはありますか。

A:電話会談等につきましては、私の指示の下、日米の防衛当局で緊密な情報交換と意思疎通を行うということで指示をしております。現在、マティス長官との会談については現時点で決まっている予定があるわけではありません。

Q:3つに分かれた可能性があるという件なのですが、分析中ということで、可能性として日本海上で分離したものが太平洋上のほぼ同じ地点で着弾した可能性も考えられるということでよろしいでしょうか。

A:それはどこで分離をしたかも含めて分析中であります。

Q:河野外務大臣が、今回の北朝鮮のミサイルの方向について、怯んだのではないかというふうに発言をされていますが、小野寺大臣も同じような認識でいらっしゃいますか。

A:北朝鮮の意図が分かりませんが、少なくとも北朝鮮は累次弾道ミサイルの発射を続けておりますし、また、昨年でありますが、核実験も行っております。少なくとも私どもは警戒のレベルを下げる状況にはないと思っております。

Q:昨日、マルティネス司令官の表敬を受けた際に、大臣は嘉手納の問題についても言及をされたとのことですが、パラシュート降下訓練や旧海軍駐機場の使用については、米軍と日米合意の解釈が食い違っていたと思いますが、この認識について共通の認識をうることができたのでしょうか。取組み状況をお願いします。

A:昨日、マルティネス在日米軍司令官とお会いした際に、沖縄訪問の際に知事等からお話を伺いました嘉手納飛行場におけるパラシュート降下訓練や、旧海軍駐機場の使用についての地元の不安や懸念を直接お伝えいたしました。マルティネス司令官も日本側の問題意識について理解しており、ともに緊密に連携して取組んでいくことを確認いたしました。本件については、先の日米「2+2」会合においても、米側に対して申し入れており、今後とも日米間の様々な会談や協議の場において、わが方の考え方について説明し、引き続きSACO最終報告に沿う運用を行うよう様々なレベルで強く求めてきたいと思っております。

Q:米側からは、それについては回答は特にないということですか。

A:これは私どもの問題意識については当然理解していただいていると思っております。

Q:福井県をはじめ、国内には多数の原発があると思うのですけれども、そうした原発への影響も懸念されると思いますが、そういった面での防衛力というのは十分だとお考えでしょうか。

A:私どもは北朝鮮の様々な能力に応じてしっかりとした防衛態勢をこれからも充実させていきたいと思っております。

Q:今回、ミサイルが北海道上空を通過した際に、Jアラートの文言が「頑強な建物や地下に避難してください」とあったのですが、また、襟裳岬では頑強な建物や地下という場所はほとんど見当たらないのですけれど、都市部を意識された文言だと思われるのですが、こういった緊急事態に地方の住民がどう備えていけばいいのかというお考えをお聞かせください。

A:このような国民避難に関しては内閣官房で所管されていると思います。そちらの方で今言ったような問題についてもしっかり調整されていくのだと思っています。

Q:迎撃ミサイル対応の強化のために、新たな新規アセットを導入する方向だと思いますが、いずれにしてもかなり実際に配備されるまでには時間がかかると思います。それまで現行の能力、イージス艦をアップグレードしたりしていきますけれど、現状の能力で対応しきれるとお考えでしょうか。

A:私どもとしては、イージス艦の更なる増強、これは計画的に進めておりますが、やはり万全を期す意味でイージス・アショアを中心とした新たなアセットについて、平成30年度の概算要求の中で盛り込んでいきたいと考えております。

Q:昨日で北海道の日米共同訓練が終わったのですけれど、これの成果を教えて下さい。

A:今回、ノーザンヴァイパーが終了いたしまして、日米の防衛当局の連携がしっかり確認されたのだと思います。また、今回、オスプレイの使用も行った形での訓練となりました。私どもとしては、この航空機について有効な航空機と思い、自衛隊でも導入を決めておりますが、まだまだ地域に様々な声があることも重々承知をしておりますので、これからも十分に説明をしていきたいと思っています。

Q:今回、破壊措置命令を出さないと判断されたのはどのあたりの時点だったのですか。

A:まず、破壊措置命令を出しているか、出していないかについては従前から公表しておりません。ただ、一般論で言えば、当然、弾道ミサイルがわが国あるいは領海に着弾するかどうかというのは様々な能力で把握をしております。そういう状況であれば、当然破壊措置命令は出し、そして弾道ミサイルを除去するということになりますが、今回はそのような状況ではなかったということとなります。繰り返しますが、破壊措置命令を出したか出さなかったかということについても、これは従前から公表しておりません。

以上


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