防衛大臣記者会見概要 平成29年8月1日(10時30分〜10時48分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:北朝鮮問題ですけれども、一昨日の北朝鮮の弾道ミサイルの発射を受けて、安倍総理とトランプ大統領との電話会談がありました。そこでは中国・ロシアを含め、国際社会が圧力を強化していくということで一致しました。しかしですね、国連の場ではアメリカのヘイリー国連大使がですね、中国に対して対話の時期は終わったと、北朝鮮への制裁強化を迫っていて、中国はこれに強く反発をしました。併せてヘイリー大使は安保理の緊急会合も無駄だと、これはやること自体には意味がないんだというふうにも指摘しています。まず日本として、アメリカの国連における安保理緊急会合に対する姿勢についてどのようにお考えになるかということと、併せて中国に対して、今後どのような外交努力で圧力を強化していくお考えなのか。この2点をお聞かせください。

A:ご指摘のヘイリー大使の発言については、米国は中国に圧力をかけることにおいて最大限の努力をしようとしていると承知をしていますが、ヘイリー大使の発言は、そういった米国の姿勢を示すものだと受け止めています。そして安保理の緊急会合等にも発言は触れていますが、いずれにせよわが国としては、更なる厳しい措置を含む、新たな安保理決議の採択に向けて努力をしたいと思います。そのために米国、韓国、こういった国々としっかり連携をしていきたいと考えます。
 そして中国に対する姿勢ですが、29日の日米外相電話会談、31日の日米首脳電話会談、この両会談においても中国の役割は重要であるということを確認していますし、協力しながら中国に働きかけを行っていくことで一致をしています。こうした米国、更には韓国など関係国と協力をしながら、中国に責任のある、そして建設的な行動を取るべく、働きかけを行っていかなければならないと考えます。こうした姿勢で中国への働きかけも続けていきたい、このように考えます。

Q:安倍総理とトランプ大統領が北朝鮮への対応に関して、防衛体制と能力の向上のための具体的な行動を進めていくということが重要だとの認識で一致しました。防衛省としてどのような具体的な行動を検討しているのかをお願いします。

A:厳しいわが国を取り巻く安全保障環境を考えますときに、平和安全法制、あるいは日米安全保障のガイドライン、こういったものをしっかりと活用しながら日米同盟の抑止力、あるいは対処力、これをしっかりと高め、そしてわが国としましても地域の安定化に向けたしっかりとした意思、能力を示していく、これは大変重要なことだと思います。そうした考え方に基づいて、今日までもわが国は日本海において米空母2隻との共同訓練ですとか、そして先日も米空軍の爆撃機と空自の戦闘機との共同訓練を行った次第です。こうした共同訓練等は日米同盟の抑止力・対処力の強化を示し、そしてわが国の強い意思や高い能力を示すものであると考えます。そしてご質問は、今後の対応ということになるかと思いますが、ただ、今後の具体的な対応をこういった所で明らかにするというのは、まさに今後の相手の対応に対してのわが国の手の内を明らかにすることになるわけですから、私(大臣)がこういう場で、今後、具体的に何をするかを申し上げるのは適切ではないと考えます。いずれにしましても、今申し上げました考え方に基づいて、引き続き、緊張感をもって、米国、韓国を始めとする関係国と連携しながら、高い警戒・監視体制を維持し、国民の安全のために努力を続けなければならない、このように認識をいたします。

Q:先日、中国人民解放軍の建軍記念日にあたり、中国で大規模な軍事パレードがありました。日本側が中国が披露しました最新型の兵器などをご覧になって受け止めと、中国の軍事力の現状をどのように認識していますでしょうか。

A:中国のそうしたパレードや軍事力の内容については、わが国として当然のことながら、高い関心を持って注視をしております。その評価等について明らかにすることは控えますが、ただ引き続き、中国にはこうした安全保障の分野においてもより高い透明性をもって関係周辺国に対して説明努力を行う、こういったことをお願いしたいと考えます。透明性をもって自らの安全保障の能力を説明していくということは、周辺国との信頼関係醸成にもつながると考えます。そういったことは従来からも求めておりますが、引き続き求めていきたい、このように思います。

Q:東シナ海のガス田開発ですね、中国は新たな掘削施設を設置したとの報道があります。これ日本政府として確認されているかどうかと、されている場合は、その受け止めをお願いします。

A:東シナ海の動きについては、引き続き、わが国としまして関心を持って動向を注視をしています。そして東シナ海の地理的中間線の中国側の海域において、中国が移動式掘削船を停船させ、何らかの作業を行っているということ、このことは確認をしております。海上保安庁から付近を航行する船舶の安全確保のため、7月28日に航行警報を発出いたしました。そしてこの累次の申入れにもかかわらず、東シナ海における日中間の海洋の境界がいまだ確定していない、こういった状況において、中国が係る海域において一方的な開発に向けた行為を継続していること、これは極めて遺憾であり、外交ルートを通じて中国側に直ちに抗議を行いました。そしてこれまでも中国側による関連の動向を把握する度に、中国側に対しまして一方的な開発行為や、その既成事実化の試みを中止するよう強く求めてきており、今後も求めていきたいと考えます。そして政府としましては、中国側に対しまして東シナ海資源開発に関する日中協力についての2008年合意、この2008年合意に基づく協議を早期に再開し、同合意を早期に実施するよう、引き続き強く求めていきたい、このように考えます。

Q:抗議は、昨日ですか、今日ですか。

A:抗議の発出については、外交のやり取りですので、日時等は従来から明らかにしていなかったと思います。今回も明らかにいたしません。

Q:外防の閣僚兼務のことなんですけれども、これまで大臣、兼務について問題ない、メリットもむしろあるんじゃないかとお考えを示されてきたかと思うんですけれども、例えば、党内でも防衛相経験者などから外交分野、防衛の軽視ではないかとの声も挙がっているようなんですけれども、5日目になりますけれども、今までに支障を感じた局面などなかったか、改めて感想をお聞かせください。

A:ご指摘の点については、今までも度々ご説明をさせていただいていますが、整理して申し上げると、まずは、今は防衛大臣が辞任をするという特別な事態にあります。そして北朝鮮が弾道ミサイルを発射するという緊急事態にも直面したわけです。こうした事態の中でわが国の安全保障に空白や不備を生じてはならない、こういったことから私(大臣)としましても、今全力で取り組んでいます。そしてこうした緊急事態においては、政府内の連携、特に外務省・防衛省の連携、これが極めて重要であるということ、これはいうまでもありません。この連携ということを考えた場合に、外務大臣と防衛大臣が兼務の状況にあるということ、連携をスムーズにするということにおいては、必ずしもマイナスな点ばかりではない、こういった説明をさせていたただいています。ただいずれにしましても、こうした特別な事態、緊急の事態にあたっては、防衛省・外務省のみならず、政府全体としてしっかり取り組んでいかなければなりません。そういったことから、こういった事態にあたっては、国家安全保障会議等、政府全体として総理の指示の下に対応しているというのが現状であり、その中で、今まで特別に問題は感じていないということを申し上げてきました。そして今のご質問に答えるならば、今、こうした防衛大臣の辞任といった特別な事態、北朝鮮が弾道ミサイルを発射するという緊急事態に対応するために、優先順位をつけ、そしてメリハリをつけて、こうした事態に対応しているわけですが、防衛・外交、それぞれには、やはり中長期的に取り組むべき課題も存在いたします。今はこうした特別な事態、緊急の事態に優先順位をつけて、メリハリをつけて兼務で対応していますが、こうした中長期的な課題については、専任の外務大臣、防衛大臣の下で進めていく方が適切であるものもあるということだと思います。このようによく整理して、こうした特別な事態、緊急の事態に対する対応と、中長期的な課題に対する対応、よく整理して議論をしないと、何でもこれは適切だ、何でも適切ではないとか、そういう単純に議論をしてしまうと、現状に対する評価や理解を誤ってしまうことになるのではないかと思います。今言ったように、よく整理して、何が今の状態において、何が最も適切なのか、これをしっかり政府として考えて行くことが重要なのではないか、このように思います。

Q:先ほど、総理がですね、自民との役員会で3日に内閣改造をするということを明言されました。大臣、既に4年7か月という長期にわたって外務大臣をされていますけれども、この4年7か月の在任期間をもってしても、まだ不十分である、未完成であると、やり残していると思われる外交課題は何でしょうか。

A:外交は絶えず連続しておりますし、ずっとこれからも続いていくことです。ですから日本外交にとって取り組まなければいけない課題は、これまでもたくさんありましたけれども、これからもたくさんあると認識をしています。そしてその数ある課題の中で、その時期に外務大臣に任命されたものが最大限努力して、その課題に的確に対応していく、これが政府のありようではないかと思います。自分にとってやり残したとか、自分にとって十分だったという、外務大臣個人の立場を言うのではなくして、政府全体としてしっかり対応をしていく、そのために与党の人間が、それぞれ人材や能力を駆使して努力をしていく、こうした連続した積み重ねが重要だと思います。よって、私(大臣)にとって残されたうんぬんの話は、何か申し上げることは控えたいと思います。

Q:韓国政府がですね、おととしの日韓合意についての再検証するための作業部会を設けましたということなんですが、今後の動き非常に注目されるかと思うんですが、こうした動き、まずどのように捉えていらっしゃいますでしょうか。

A:ご指摘の点については、私(大臣)自身も報道等でよく承知をしております。一昨年の日韓合意については、「慰安婦問題について最終的・不可逆的に解決する」、これを両国で確認したものです。この確認は、国際社会、多くの国々から高い評価を得たものであります。よってこの合意を両国でしっかりと履行をしていくということは大変重要であると考えます。わが国はこうした考え方を韓国側にも、これまでも説明し、働きかけてきました。今後とも粘り強く、韓国新政権に対しても日韓合意の重要性、履行の重要性について働きかけを続けていきたいと考えます。

Q:恐らく、これ防衛省と外務省の合同のぶら下がり、閣議後というのは初めてかと思うんですけれども、やや私たちの方も頭が縦割りなもので、戸惑いを感じながらのぶら下がりですが、大臣は戸惑いなど感じなかったでしょうか。

A:今の質問の中で、これは防衛省の質問、これは外務省の質問というような、別に選別をして答えたということはありません。頂いた質問に誠実に答えるべく、全力で答えをさせていただきました。別に戸惑いということはありません。是非、引き続き全力で職務を全うするべく、努力を続けていきたいと考えます。

以上


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