防衛大臣記者会見概要 平成29年6月2日(09時59分〜10時15分)

1 発表事項

 本年のシャングリラ会合は6月2日から4日の日程で開催されます。私は、本日深夜に出発し、明日から会合に出席する予定です。各国の国防大臣が一堂に会するシャングリラ会合は、アジア地域の安全保障上の課題について、わが国の考え方を発信するとともに、各国と意見交換を行う非常に有意義な機会であるというふうに考えております。また、例年、この機会を利用して、二国間、三ヶ国間の会談を行ってきたところであり、できる限り多くの国と会談を行い、地域の安全保障課題等について意見交換をしたいと考えております。今回は、開催国のシンガポールのウン・エンヘン国防大臣、米国のマティス国防長官、韓国の韓民求(ハン・ミング)国防部長官、マレーシアのヒシャムディン国防大臣との会談、また日米豪及び日米韓防衛大臣会談、その他時間が許す限り会談を行うべく、最終的な調整を進めているところでございます。

2 質疑応答

Q:今、御発表いただいたシャングリラ会合について、日米或いは日米韓での会談が予定されているとのことですけれども、大臣として、今回どういった成果を期待しますか。

A:やはり先日首脳会談の中でも合意をされていたところでありますけれども、しっかりと北朝鮮に対して、今は対話ではなく圧力をかけていくことが必要でありますし、中国の役割が重要であり、更に韓国を始めとする関係諸国と連携しつつ更なる制裁、そして、国連安保理での緊密な連携を通じて北朝鮮に対する圧力を強化することの重要性、こういったものを改めて確認をしたわけですけれども、マティス長官との間でも、しっかりとこの北朝鮮情勢を含めた地域の課題でありますとか、日米ガイドラインの下での防衛協力、更には米軍再編等、幅広い安全保障上の課題について忌憚なく意見交換をすることによって、更に日米関係を深化、強化させていく、そういう会談にしたいというふうに思っております。

Q:今週月曜日に発射された北朝鮮のミサイルですけれども、追加的な分析情報がございましたらお願いします。

A:5月29日に発射された弾道ミサイルについて、翌30日に北朝鮮が発表した画像によれば、キャタピラ式のTELから発射される様子や、発射された弾道ミサイルの弾頭部に小型の翼とみられるものが確認されるなど、これまでのスカッドミサイルとは異なる特徴を有する一方、これまでのスカッドミサイルと弾頭部以外の形状や長さが類似しており、かつ、これまでのスカッドミサイルと同様の液体燃料推進方式のエンジンの特徴である直線状の炎が見て取れるところでございます。5月29日の発射における飛翔距離等を踏まえつつ、北朝鮮が発表した画像や「新型精密誘導弾道ロケット」と述べていること等を踏まえれば、今回発射された弾道ミサイルは、スカッドミサイルを改良した新型弾道ミサイルであった可能性がありますが、引き続き詳細については分析中でございます。防衛省としては、北朝鮮による発表等も踏まえ、専門的・総合的な見地から、引き続き分析に努めていきたいと考えております。

Q:北朝鮮の圧力の話がありましたけれども、昨日、米海軍の原子力空母と海上自衛隊・航空自衛隊の間での共同訓練ありましたけれども、この訓練の意義と、北朝鮮への圧力としてどのような効果があるとお考えですか。

A:事実関係として、海上自衛隊護衛艦「ひゅうが」、「あしがら」が、6月1日から6月3日までの予定で、日本海において、米空母「カール・ヴィンソン」、「ロナルド・レーガン」他数隻と各種戦術訓練を、また、航空自衛隊のF−15が、6月1日及び6月2日の予定で、日本海側空域において、米空母「カール・ヴィンソン」の艦載機F/A−18等と各種戦術訓練をそれぞれ実施中でございます。これらの訓練の目的は、自衛隊の戦術技量の向上、更には米軍との連携強化を図ることを目的としているわけであります。こうした目的で実施をしているところの日米共同訓練は、その結果として日米の連携強化が図られ、その絆を示すことは、わが国の安全保障環境が厳しさを増している中で、日米同盟全体の抑止力・対処力を一層強化をして、地域の安定化に向けたわが国の意思と高い能力を示す、そういった効果があるというふうに考えているところでございます。

Q:昨日、ロシアのプーチン大統領が北方四島について、日本の主権下に入ればこれらの島に米軍基地を置かれる可能性があると、初めて北方領土への米軍の見解に懸念を公に示しました。これについて大臣の所見と、仮に返還された時に米軍を置かないということは、主権をもつ日本の問題になると思うのですが、事前にこういう牽制をロシア側がしてきたことに対して大臣はどのように思われますか。

A:報道は承知しておりますが、北方領土はわが国保有の領土であるということであります。今、総理とプーチン大統領との間で、戦後締結されていないところの平和条約の締結に向けて、交渉が続けられているわけであります。そして、そのプーチン大統領の発言については、仮定の事実を前提としたことについて、私からコメントするということは差し控えたいと思います。

Q:米軍嘉手納基地に在韓米軍のU−2偵察機が一時配備されている件についてお伺いしたいのですけれども、4機のU−2偵察機は、SACO合意で7月に移設した嘉手納基地内の旧海軍駐機場を使用しており、地元からSACO合意違反だと強い反発があるのですが、防衛省としてはSACO合意違反との認識はありますか。

A:まず事実関係ですが、御指摘のU−2偵察機の嘉手納飛行場への飛来は、韓国の烏山(オサン)基地に配備された北朝鮮の動向注視を任務としているU−2偵察機であります。そして、そのU−2偵察機4機が嘉手納飛行場に一時展開をしているということであります。旧海軍駐機場の移転は、SACO最終合意から20年、地元の方々の長年の悲願であって、嘉手納飛行場周辺による騒音軽減の重要性は十分認識をしているところであります。このU−2偵察機は、6月1日に嘉手納飛行場へ飛来するということでありましたが、米軍からは、運用上の理由によって、先月31日にU−2偵察機が嘉手納飛行場に前倒しで到着したという旨の説明を受けているところでございます。そして、昨日地方協力局長から、米側から6月1日に飛来する旨説明を受けていたが、5月31日にU−2偵察機3機が米側から事前に飛来日が変更になるとの情報がないまま飛来したということ、更に、騒音に関しては、旧海軍駐機場では騒音が発生しないよう駐機場内では牽引により移動するよう強く要請したにも関わらず、米軍が旧海軍駐機場にある格納庫の前まで自走により移動したことについて、抗議をしているということでございます。

Q:SACO合意違反という認識はありますか。

A:防衛省としては米側に対して、SACO合意のこの騒音軽減イニシアティブの趣旨を踏まえた運用を行うよう強く求めているところであって、そして、引き続き嘉手納飛行場周辺の騒音軽減が図られるよう一層の協力を求め、可能な限り地元の負担軽減に努めていきたいというふうに考えているところでございます。

Q:関連でお伺いしたいのですけれども、米軍は本紙の取材に今後も旧海軍駐機場を使用する旨の説明をしているのですけれども、移設によって海軍嘉手納基地の中央部に新たな駐機場ができていて、地元から現状では増設した状態になっているのではないかという反発があるのですけれども、防衛省としては、今後もこの旧海軍駐機場の使用を認める考えでしょうか。

A:今回の一時的な展開、これは、韓国が使えない滑走路の回収に伴う一時的な展開について、これは米側からまさしくSACOの合意であるところの最終報告の騒音軽減イニシアティブの趣旨を踏まえた上で可能な限り騒音を最小限にするため、あらゆる努力を行うという旨の説明を受けているところであります。防衛省としては、このSACO最終報告の騒音軽減イニシアティブの趣旨を踏まえた運用を行うよう強く求めていき、嘉手納飛行場周辺の騒音軽減が図られるように一層協力を求め、可能な限り地元の負担軽減には努めていきたいと考えております。

Q:今回は例外的な、一時的な駐機だとお考えでしょうか。

A:そういうことです。

Q:今回は、使用について中止までは求めていないということでしょうか。

A:今回は何を抗議したかというと、米側から説明を受けていた日よりも前倒しで、しかも事前の通知なく飛来したこと、更にはSACO最終合意の騒音軽減イニシアティブの趣旨を踏まえて、駐機場内においてけん引により移動するよう、強く要請したにもかかわらず、格納庫の前まで自走したこと、これについて、抗議をしているところでございます。

Q:空母と自衛隊の共同訓練について、北朝鮮に対する圧力につながるとお考えでしょうか。また、それについて、シャングリラでマティス国防長官との間で会談のテーマにすることはあるのでしょうか。

A:まず、先ほども申し上げましたように、今回の訓練の目的自体は自衛隊の戦術技量の向上と米軍との連携強化を図ることが目的であります。そして、今回こうした形で共同訓練を行うことは、わが国の安全保障環境が厳しさを増している中で、効果として日米同盟全体の抑止力・対処力を強化して、地域の安定化に向けたわが国の意思と高い能力を示すものであるというふうに考えているところでございます。

Q:マティス長官との会談のテーマにするのですか。

A:この訓練自体を会談のテーマにするとか、会談の具体的なものについて、予断を持って述べることは控えますが、冒頭申し上げましたように、日米の首脳間で合意をしている内容に沿った、更には日米の同盟を深化、強化する様々な状況について認識を一致したいと思ってます。

以上


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