防衛大臣記者会見概要 平成29年5月30日(09時54分〜10時09分)

1 発表事項

 本日の閣議におきまして、「防衛省設置法等の一部を改正する法律」の公布について、閣議決定されたところです。

2 質疑応答

Q:朝鮮中央通信が、今朝、精密誘導システムを導入した弾道ミサイルを新たに開発し、試験発射に成功したと報じました。昨日のミサイル発射を示唆していると思いますけれども、これについての受け止めと、また、防衛大臣として、今後アメリカ本国とどういった連携を進めていくか教えて下さい。

A:まず、今朝、北朝鮮国営メディアが、金正恩委員長立ち合いのもと、「精密操縦誘導システムを導入した弾道ロケット」の試験発射に成功したと報じていることを承知いたしております。詳細については、引き続き分析する必要がありますが、北朝鮮が発表した画像等によれば、キャタピラ式TELから発射されており、発射された弾道ミサイルの弾頭部には操縦翼とみられるものが確認され、また、液体燃料推進方式のエンジンの特徴である直線状の炎が見て取れるところです。さらに、北朝鮮は、今回発射した弾道ミサイルは、4月15日の閲兵式に登場した弾道ミサイルのうちの一つであるというふうに発表しているものと承知いたしております。いずれにいたしましても、専門的・総合的な見地から、引き続き分析してまいりたいと思います。米国や韓国との連携に関しては、昨年以降、北朝鮮の核実験やミサイル発射に際して、日米韓課長級・局長級テレビ会議などを通じて情報の共有や対応の調整を迅速に図っているほか、日米韓ミサイル警戒訓練等の共同訓練も実施するなど、日米韓での防衛協力を進展させてきたところです。米韓の防衛当局との間では、現下の北朝鮮情勢も踏まえ一層緊密に協力していくことで一致いたしております。防衛省・自衛隊としても、今後もこういった取組みを継続し、更なる協力関係の強化に積極的に取組んでいきたいと考えております。

Q:関連ですけれども、28日には、新型の地対空迎撃誘導兵器の試射を視察したと朝鮮中央通信が報じていまして、映像も公開されているのですけれども、金委員長は「合格」と発言したとも伝えられています。これについての評価をお願いします。

A:北朝鮮国営メディアは、28日、金正恩委員長が視察する中、新型の対空迎撃ミサイルシステムの試験発射を行い、空中目標の探知、迎撃に成功したと公表しているものと承知いたしております。北朝鮮における軍の動きなどの個々の具体的な情報の内容については、事柄の性質上、コメントは差し控えますけれども、北朝鮮は核実験を強行し、弾道ミサイルの発射を繰り返すなど、挑発的言動を継続いたしております。今後、北朝鮮が国際社会からの圧力の高まりに反発するなどして、更なる兆発行為に出る可能性もあるというふうに考えております。米国や韓国とも緊密に連携しつつ、引き続き緊張感を持って北朝鮮の軍事動向について必要な情報収集・分析に努めてまいりたいと考えております。

Q:南スーダンPKOの件なのですけれども、昨年7月に、別の情報開示請求があって、この際、陸自幹部の指示で存在を隠蔽したという一部報道がありますが、これについて事実関係をお聞かせ下さい。また、現在、特別防衛監察中だと思いますけれども、公表目途というのはだいたい見えてきたのかということを教えていただきたいのですが。

A:「日報」に関して、一連の報道を受けて、防衛監察本部に徹底した調査を指示し、今徹底的な調査を行い、事実関係を解明するということを行っているところでございます。そのために特別防衛監察を行っており、その計画において、「本件日報の開示決定に至るまでの一連の経緯についての事実関係」を調査いたしております。現在、防衛監察本部が、多くの関係者の聞き取り、さらには、様々な書類の確認、そして徹底的な事実関係の解明に向けて調査をしており、一つ一つの報道を受けた形での逐一の過程について申し上げることは差し控えたいと考えております。そして、国会でも議論がございましたし、できるだけ早く監察結果を報告するように指示をしており、正確かつ公平な調査による徹底的な事実の解明が必要でありますから、それらの点についても公表のあり方等適宜・適切に検討しているところでございます。いずれにいたしましても、防衛監察本部が今回の「日報」に関する一連の経緯、これを事実関係について徹底的に調査を行い、そして改善すべき体質があれば、徹底した改善に取組みたいと考えております。

Q:最初の質問なのですけれども、北朝鮮が精密誘導弾道ミサイルの技術を獲得しようとしているというふうに見受けられるのですけれども、それは日本の防衛や安全保障にどういう影響があるとお考えでしょうか。

A:先ほども申し上げましたように、「精密操縦誘導システムを導入した弾道ロケット」の試験発射であったというふうに報じているわけでありますが、いずれにしても、現在その詳細について分析中であるということでございます。そして、現在の状況、すなわち核実験や弾道ミサイル発射を繰り返している北朝鮮の状況を見れば、しっかりと、わが国のミサイル防衛を着実に進めていく必要がありますし、日米、日米韓と緊密に連携していくということでございます。

Q:関連なのですけれども、精密誘導弾道ミサイルというのはどのようなものを指しているとお考えですか。

A:「精密操縦誘導システムを導入した弾道ロケット」という表現をされておりますが、これがいかなる機能を持ち、またどのようなものであるかということも含めて、専門的・総合的に分析する必要があるというふうに考えています。

Q:その点で言うと、ミサイルの弾頭部分の操縦翼があったというのが、誘導システムの機能の点なのかなと思うのですけども、これまで北朝鮮のミサイルにこのようなものが取付けられていたことがあるのか、どの点が今回新型だと、誘導システムを見ると新型だと言えるのか、その辺はいかがですか。

A:まだ新型であるというふうにこちらが結論付けているわけではなく、公表された報道及びその画像等を専門的、また総合的に分析をしているということでございます。

Q:昨日のスカッド系列だという分析は、これは変わりはないのですか。もしくは、更に詳細に分析されましたか。

A:わが方としては、昨日も申しましたように、飛翔距離等からスカッド系列の可能性があるというふうに現時点では分析しておりますが、北朝鮮による発表等も踏まえつつ、更に詳細な分析をしたいと考えています。

Q:普天間飛行場の代替施設建設についてお伺いしたいのですけれども、名護市辺野古で進められている埋立事業で、沖縄県が再び岩礁破砕が必要だとして、昨日沖縄防衛局宛てに行政指導しているのですけれども、それについてどのように対応していくのでしょうか。

A:知事が発出をされた御指摘の文書については承知しているところでございます。ただ、岩礁破砕等許可については沖縄県漁業調整規則において、「漁業権の設定されている漁場内」において、岩礁破砕等をしようとする者は、知事の許可を受けなければならないというふうに規定をされております。他方、辺野古周辺の海域については、漁業法等に定める法的手続を経て、既に漁業権は消滅しており、「漁業権の設定されている漁場内」には当たらず、このため普天間移設事業の今後の工事に関して、岩礁破砕等許可を受ける必要はないというふうに解しているところでございます。この点について、防衛省から関係法令を所管する水産庁に確認した上で、沖縄防衛局から沖縄県に対して、許可申請はしないという旨を既に伝達しており、見解に変更はないということでございます。

Q:「日報」について聞きたいのですけれども、夏に霞ヶ関の人事があって、省内も気にしている方が多いと思いますけれども、徹底した調査であればかなり時間がかかると思います。これは人事異動やそういうものに関係なく調査結果は早く出すのか、もしくは、人事異動が来てもまだ結論が出ないとなれば、人事異動の時期を跨ぐということは十分考えられるのでしょうか。

A:先ほど申し上げましたように、この「日報」の調査はしっかり正確かつ公平な調査による徹底的な事実の解明が重要であって、その目的は、やはり隠ぺい体質や改善すべき点があるかどうか、この点をしっかりと見極めた上で、改善すべき点があれば徹底した改善に取組むということを目標として行っているものでありますので、その点はしっかり調査をして事実の解明をすることが前提だというふうに思っています。

Q:沖縄県の津堅島訓練場水域で31日と1日に米軍がパラシュート降下訓練を予定していることがノータムに記載されています。実際に訓練が行われると、5.15メモに定められた7日前までの通告がなされておらず、合意違反に当たるのではないかと思うのですが、大臣の認識と訓練について米側から連絡があったのかをお願いします。

A:津堅島訓練場水域については、昭和47年の日米合同委員会合意において、今御指摘になったように、米側は使用する7日前までに現地米軍から沖縄防衛局に対し通告するということになっております。今般、通告が行われていないにもかかわらず、5月31日及び6月1日にパラシュート降下訓練を行う旨のノータム、航空情報が発出されていることを確認いたしまして、米側に対して訓練を実施することがないように申し入れ、また、航空情報の削除を求めているところでございます。

Q:それに対して、米側から今のところ回答はありますか。

A:現在のところ、米側からは回答はないということです。

Q:話題変わるのですけれども、沖縄県のキャンプ・ハンセンに無人機やロボットなど最新兵器を実用訓練する実験部隊が投入されていることがわかりましたが、地元自治体からは情報がないことや、実験部隊ということで不安の声が上がっています。防衛省として把握しているかどうかということと受け止めをお願いします。

A:報道については承知しています。現在、米側に対して事実関係を照会しているところです。いずれにいたしましても、米側の活動に当たっては、安全面に最大の配慮を求め、地元の皆様に与える影響が最小限にとどまるよう、引き続き働きかけをしていきたいと考えています。

以上


ご意見ご要望
大臣記者会見概要一覧へ戻る
新着情報一覧へ戻る
トップへ戻る

(C) 防衛省・自衛隊