防衛大臣記者会見概要 平成29年5月16日(08時45分〜08時57分)

1 発表事項

 私からは冒頭2件ございます。1件はLR−2の捜索に関してです。昨日5月15日、急患輸送実施予定のLR−2、北部方面航空隊所属搭乗員4名が丘珠空港から函館空港に向け、函館空港周辺を飛行中のところ、11時47分頃の交信を最後に管制官との連絡が途絶え、11時48分頃航空自衛隊のレーダーから消失したことが確認されました。昨日12時45分以降、航空自衛隊及び海上自衛隊の航空機が、レーダーから機影が消失した地点を中心に捜索を行い、本日も引き続き捜索救助活動の実施を予定いたしております。また、地上からの捜索救助のため、陸・空自各部隊等が随時駐屯地・基地から函館市、北斗市方面に移動し、一部の部隊は15日22時14分以降、北斗市梅漬峠から袴腰山に向けて捜索を開始したところです。本日は、引き続き約1,700名態勢で東股川の西側から袴腰山地区で地上捜索活動を実施中です。空からは、7時30分現在、U−125A1機、UH−60J1機、計2機で捜索中でございます。現在、搭乗員の発見には至っておりませんが、防衛省・自衛隊は、関係機関とも連携し、捜索救助に全力で取り組んでまいります。2件目ですけれども、UNMISSへの物品譲渡についてでございます。国際連合南スーダン共和国ミッション、UNMISSに派遣をしております自衛隊施設部隊について、5月末をもってその活動を終了することといたしております。本件に関し、本日の閣議において、引き続き任務を継続するUNMISSに対し効果的な協力を行うため、国際平和協力法、PKO法に基づいて、自衛隊施設部隊が保有する重機、車両及び居住関連コンテナ等の物品を無償で譲渡することが決定されました。譲渡される物品については、今後所要の手続を経た上で、速やかにUNMISSへ引き渡されることとなります。私からは以上です。

2 質疑応答

Q:北朝鮮のミサイル発射についてお伺いします。14日に北朝鮮が弾道ミサイル1発を発射しましたが、その後、弾種や意図、そういった分析状況についてお願いします。

A:14日の北朝鮮の弾道ミサイルの発射については、昨日、北朝鮮メディアは、「新たに開発した地対地中距離戦略弾道ロケットの試験発射を成功裏に行った」旨述べていることは承知いたしております。今回の北朝鮮による弾道ミサイル発射については引き続き詳細を分析中でございます。その上で申し上げますと、今回北朝鮮が発射した弾道ミサイルの種類は、発射された弾道ミサイルは30分程度飛翔し、2,000kmを越えた高度に達したものと推定されること、北朝鮮が発表した画像を見る限り、今回発射された弾道ミサイルは、スカッド、ノドン及びムスダンとは弾頭の形状が異なること等を踏まえれば、新型の弾道ミサイルであった可能性があると考えております。さらに、約800kmの飛翔距離を、2,000kmを越えた高度に達して飛翔したと推定されることから、ロフテッド軌道で発射された可能性があります。ICBMであったかどうかは、現在、詳細は分析中でございます。また、落下地点についても分析中ですが、日本のADIZ内に落下したと推定されます。また、落下地点の日本からの距離については、北海道奥尻島から約450kmの日本海上であると推定いたしているところでございます。また、今回の発射が成功であったかどうかは、弾道ミサイルの開発について、一定の技術進展を得ているというふうに考えているところでございます。さらに、TELから発射された様子は確認はできませんが、現在、詳細について分析中でございます。また、燃料についてですけれども、液体燃料推進型のエンジンの特徴であるところの直線状の炎が確認できることから、液体燃料を使用している可能性がありますが、詳細は分析中でございます。さらに、今回北朝鮮が発表した画像を見る限り、発射された弾道ミサイルは、4月15日の閲兵式に登場した弾道ミサイルに推定されるものの一つと、形状が類似しておりますけれども、現在において詳細は分析中でございます。また、意図についてでありますけれども、北朝鮮の弾道ミサイル発射の意図・目的については、断定的にお答えすることは差し控えさせていただきますが、一般論としては、弾道ミサイル開発の一環であった可能性が考えられますし、他方、米国がこの地域における軍事プレゼンスを高め、韓国では新たな政権が発足し、また、中国で一帯一路フォーラムが開催されたなど、そうした状況の中で発射が強行されたことは事実でございます。引き続き、米国や韓国、関係国と密接に連携しつつ、重大な関心を持って情報収集・分析に努め、わが国の平和と安全の確保に万全を期したいと考えております。

Q:北朝鮮の核・ミサイル開発がスピード感を持って増す中で、今後、政府予備費を使って早急にミサイル防衛システムを構築すべきという意見もあります。今後のスケジュール感について大臣の考えをお願いします。

A:昨日も委員会等でそういった質問があり、例えば、中期防を前倒しにすべきであるとか、BMD体制をしっかりと早く構築すべきであるとか、新たな装備品について早く検討を進めるべきだとか、様々な意見もございます。そういったことも含め、どうすれば今の状況の中で万全を期すことができるのか、しっかりと検討していきたいと考えております。

Q:LR-2の捜索についてなのですけれども、今日も天候が優れないと現地の情報を聞いているのですが、難しいという印象をお持ちでしょうか。

A:もちろん天候の問題等々あります。しかしながら、搭乗員、そして機体の捜索、そして救助に全力を尽くしたいと考えております。

Q:PKO日報の特別監察の関係なのですが、国会会期末まで一ヵ月ぐらいになりましたが、この国会中に結果が出る見通しなどあるのでしょうか。

A:今、特別監察において、多くの方々や、さらには様々な情報を分析・調査をしているところです。また、国会においては、できるだけ早くその調査結果を出すべきであると、国民の信頼を回復し、しっかりと知る権利に答えるためにもという意見があります。そして、そういった要請に応えながら、さらには、徹底的な真実解明、そして、公正・公平な調査の下における真実の徹底的な解明ということが非常に重要だと思っておりますので、そういった観点から調査を進め、また、報告の上げ方についても適宜・適切に検討してまいりたいと考えております。

Q:UNMISSの件を伺いたいのですが、調達枠でなのか、今の実勢価格でなのか、総額にしてどれくらいの額に相当するものを供与するのですか。

A:取得原価、取得時の価格において約27億円でございます。

Q:弾道ミサイルの件ですけれども、ロフテッド軌道になったことでの日本の防衛網に対する懸念、ロフテッド軌道だとどういった点が迎撃が難しいのかということを改めて伺いたいのと、高度2,000kmというのは、今日本が持っているSM−3、開発中のSM−3で迎撃が可能なのかどうか、その辺りはいかがでしょうか。

A:まず、ロフテッド軌道であったということについては、今分析中でありますし、その可能性はあるということでございます。そして、ロフテッド軌道を含め、弾道ミサイル攻撃に対する迎撃の可能性については、飛来する弾道ミサイルの性能、発射地点、着弾場所等々、様々な要因によって変化するものであることから、一概にお答えすることは困難であります。また、現在、海上自衛隊の今保有しているSM−3ブロックTAの個別具体的な性能については、わが国の手の内を明かすことにもなりますので、お答えは差し控えさせていただいておりますが、一般論として、ロフテッド軌道をとることによって、迎撃を回避することを企図して発射された弾道ミサイルについて、これは迎撃がより困難になるというふうに考えるところであります。こういったことも含め、対処能力を向上させるSM−3ブロックUA、PAC−3MSEの導入を進めているところですが、引き続きこれに全力を向けて取組んでいきたいと考えております。

Q:LR−2なのですが、昨日飛んだ時点で天気が悪くて北海道の道警のヘリや消防ヘリも飛ばないという状態だったということなのですけど、陸路でも一応最終的に救急搬送できたということだったと思うのですが、飛んだ判断の可否はどうなのですか。

A:今おっしゃるように結果的に陸路で搬送したということでございます。ただ、現時点においては、まずは人命、そして機体の捜索、さらには救出に全力を挙げたいというふうに考えております。

Q:特段、救急搬送でLR−2を飛ばしたことの判断は間違いなかったということですか。

A:まず事実関係を、しっかりとそこは確認をする必要があるというふうに思っております。

以上


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