日豪外務・防衛閣僚協議共同記者会見

平成29年4月20日(18時09分〜18時37分)(日本時間)

※ビショップ外務大臣及びペイン国防大臣の発言並びに英語の質問については、通訳者の発言を適宜修正し、記載しています。

1 発表事項

(岸田外務大臣)
ビショップ外務大臣、そして、ペイン国防大臣を東京にお迎えできましたことを大変嬉しく思っております。本日は、第7回の日豪外務・防衛閣僚協議を実施し、胸襟を開いて、非常に充実した議論を行うことができました。豪州は、基本的価値と戦略的利益を共有する「特別な戦略的パートナー」であり、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化するため、日豪両国で協力を推進していく、こうしたことで一致をいたしました。具体的には、日豪の安保・防衛協力に関し、豪州側から、日本の「自由で開かれたインド太平洋戦略」を通じた日本のインド太平洋地域への関与について、力強い支持をいただきました。また、新たな日豪ACSAが、先日国会で承認されたことを報告した上で、早期発効の重要性を確認いたしました。加えて、日米と豪米の同盟がアジア太平洋地域で果たす役割の重要性を踏まえ、日豪米での連携強化やインドを交えた日豪印での連携が重要であるとの認識で一致をいたしました。この後予定されているワーキングディナーにおいては、さらに、北朝鮮、東シナ海、南シナ海といった地域が直面する喫緊の課題や、ASEAN、太平洋地域といった地域情勢についても意見交換を行い、日豪での緊密な連携・協力のさらなる具体化に向けて、議論を深めたいと思っています。自由で開かれた海洋秩序こそ、日豪両国及び国際社会の安定と繁栄をもたらす礎です。インド太平洋という広大な地域を国際公共財として、どの国にとっても自由で開かれたものとすべく、日豪両国がリードしていくことが必要であると考えます。豪州は、欠くことのできない重要なパートナーであり、今次協議についても、こうした文脈から、安保・防衛分野での日豪連携を一層深める機会にしたいと考えています。私からは以上です。

(ビショップ外務大臣)
日本のホスト側の岸田大臣、そして、稲田大臣に感謝申し上げたいと思います。東京に今回歓迎をして下さいました。第7回の「2+2」の会合になりますが、外務・防衛閣僚協議を日豪の間で持たせていただきました。まさに時宜にかなったと言えますでしょうか。この4人が集まって、地域、そして、グローバルな課題、脅威、そして、機会について話し合うという意味では、非常に時宜にかなっていると思います。「特別な戦略的パートナーシップ」を両国は結んでおりますけれども、両国とも、インド太平洋地域において先進国であり、米国の同盟国でもあります。そして、大事なことですが、我々は共通の政治的価値観を共有している。そして、共通の戦略的関心も共有している。そして、この地域においても、世界全体においても、かなり似通った姿勢・スタンスを取っているということがあります。我々は、ますます北朝鮮が脅威を募らせているということ、そして、アメリカを支持しておりますが、「あらゆる選択肢を机上に乗せる」という発言がありました。北朝鮮の不法な、不正な、そして非常に好戦的な姿勢については、我々は共通の見方を持っております。やはり、安定と安全保障を朝鮮半島に実現したい、平和的な手段で実現したいという意味でも、我々は共通な立場を取っております。オーストラリアと日本は、今後とも協力をし、平和と安定と安全保障をこの地域にもたらしたいと考えております。日本の「自由で開かれたインド太平洋戦略」は、オーストラリアとも軌を一にするものであります。インド太平洋地域がいかに大事かという立場をオーストラリアもとっております。また、我々が共通しているのは、今後とも提唱し、そして、国際的な法に基づく秩序を擁護していかなければならないということです。あらゆる国に諮って、様々な意見の相違を国際法に則って平和的に解決してほしいと促していきたいと思っております。また、バイ会談でも話し合いを持ちましたし、また、「2+2」の会合でも議論いたしましたが、今後とも我々は協力をする必要があります。経済問題についても。そして、今後とも自由で開かれた貿易を提唱し続けなければならないということも議論しました。他の国々を促して、ルールや規範を守ってもらわなければならない。このルールや規範があったからこそ、この地域は発展できた、繁栄を実現できたからであります、今や世界の中でも最もダイナミックな経済地域になっております。ワーキングディナーで議論を続けることを期待しております。ディナーでは、より具体的にオーストラリアと日本がどのように協力を進めるのか、そして、この地域で善なる力となり続けること、そして我々が当面している様々な挑戦・課題、例えば、核の不拡散ですとか、化学兵器を使用している惨憺たる状況、それから、テロ対策の問題についても議論することになっておりますし、また、具体的な地域の調整、深く太平洋に関与するということも合わせて議論したいと思っております。

(稲田防衛大臣)
昨日のペイン国防大臣との日豪防衛相会談に引き続いて、先ほど日豪「2+2」においては、日豪防衛協力のさらなる深化に向けた方策、また、双方の防衛政策及び両国を取り巻く安全保障上の諸課題について、忌憚のない意見交換を行うことができました。特に、本年1月の日豪首脳会談において、安倍総理とターンブル首相から、私、そしてペイン国防大臣に対して、「より深い防衛協力を2017年に追求」するよう指示をいただいていたところですが、その指示を受け、今回、日豪防衛協力をさらに強化するための新たな具体策を特定し、この「2+2」において、4閣僚間で合意を得ることができたことを大変喜ばしく思います。さらに、この地域及び国際社会全体の平和と安定の維持のためには、米国によるアジア太平洋地域への継続的な関与が不可欠であり、このため、日豪両国の連携・協力をより強化するとともに、米国を交えた日豪米三か国間での防衛協力についても、引き続き強力に推進をしていくことで一致するなど、大変有意義な意見交換ができました。今後、この新たな具体策を踏まえつつ、わが国の「特別な戦略的パートナー」であるオーストラリアとの間で、様々な分野で多面的かつ重層的に日豪防衛協力を引き続き強力に推進していきたいというふうに思っております。

(ペイン国防大臣)
皆さまこんばんは。どうもありがとうございます。岸田大臣、稲田大臣に御礼申し上げたいと思います。いつも東京に来るのは楽しみにしておりまして、また、このような素晴らしい素敵なおもてなしの上手な大臣の方々に迎えていただいたことを嬉しく思っております。今回、7回目の「2+2」となりました。日豪の防衛相会談、そして私にとっては2回目の参加です。重要なのは、日豪は同じような考え方を持っており、そういった国が定期的に閣僚レベルで会合を持つということが重要で、地域の安全保障と平和の問題について語り、そして、さらに私たちの安全保障・防衛協力を強化するために意見交換することが重要です。先ほどビショップ大臣がおっしゃいましたように、二国間で、また、アメリカを含めての三か国間での協力を進めていっており、そういう意味で、また環境も非常にチャレンジングになってきているので、時宜を得たものだと思います。日豪関係というのは、2016年のオーストラリアの国防白書の中に書いております。その中で、防衛パートナーとして日本の重要性が明記されておりまして、日本がこの地域、インド太平洋地域における安全保障と、そして平和に対して行っている大きな貢献について言及しております。私たちの「特別な戦略的なパートナーシップ」は非常に強く深化してきております。2017年というのは、安全保障協力の共同宣言の10周年となります。2007年にジョン・ハワード首相とその時の安倍首相が署名をしたものであります。これが10周年になるということで、本当に素晴らしい機会になったというふうに思います。これまでの関係の現状を評価して、その進捗を評価するということは、非常に時宜を得たものだと思います。先ほどビショップ大臣が言いましたように、「2+2」の会議の前半におきまして、既にいろいろな相互に共通する安全保障上の懸念について意見交換をしました。この後ワーキングディナーでさらなる意見交換をしていきます。また、新しい具体的なイニシアティブで、この防衛協力を日豪間でさらに深化させるための取組みについて合意をいたしました。もう一つ申し上げたいのは、この取組みというのは、過去の「2+2」でも合意をしたわけですが、その上に置かれる新しいイニシアティブです。例えば、さらに情報共有を進めるということで、それは日豪米防衛当局間情報共有取り決めがその基にあります。昨年10月に署名をしたものであります。さらに、演習も増えますし、また、この地域の能力構築の貢献もしていきます。それはお互いに相互補完的なものであり、実効性が高いものだと思います。さらに確認をしたのは、円滑化協定であります。それで協定の目的は行政的、政策的、法的手続を相互に改善しようというということでありますけれども、この交渉も非常に進んでいます。昨日は稲田大臣と良い会談を持つことができまして、嬉しく思っておりますし、また、この日豪協力の深さ、そして幅について今後とも議論をしていきたいと思います。ありがとうございました。

2 質疑応答

Q:岸田、稲田両大臣に質問いたします。最近の北朝鮮情勢や南シナ海、東シナ海の状況を踏まえた地域の安全保障情勢について、今回の「2+2」で、日豪両国間で共有した認識の具体的な内容と、それらを踏まえた両国間の連携の在り方について具体的なやり取りはどのようなものがあり、そこで両国で一致したものはどのようなものがありましたでしょうか。さらに、1月の日豪首脳会談で確認した両国の防衛協力の深化、特に日豪の両部隊の相互訪問時の法的地位などを定めた円滑化協定の交渉について、スケジュールなど、今回の協議で具体的に進展したことはございますでしょうか。

A(岸田外務大臣):まず私からお答えさせていただきます。日本とオーストラリアの間においては、北朝鮮ですとか、東シナ海、南シナ海など、こうしたインド太平洋情勢について、平素から様々なレベルで協議を行っています。その中で、今回の協議においては、厳しさを増す安全保障環境の中にあって、やはり法に基づく自由で開かれた国際秩序を守っていくために日豪のこの協力、一層強化していかなければならない、こういったことで一致することができました。そして、地域のこの平和と繁栄については、この米国のプレゼンスが重要であるという認識の下で、日豪米、さらには日豪印、こうした連携を推進していくこと、これを確認いたしました。この後のワーキングディナーにおいては、北朝鮮、あるいは東シナ海、南シナ海、こうしたこの地域情勢、あるいは課題について、是非充実した議論をしたいと思っております。そして、今回の協議におきましては、日豪の安全保障・防衛協力を一層深化させるために、両国の防衛当局間の連携・協力の強化、あるいは安保・防衛協力に資する法的枠組みの整理、さらには宇宙、サイバー、こういった分野など、幅広い分野をカバーする議論を行うことができました。そして、今ご質問の中にありました円滑化協定についてですが、これは、両国の安全保障・防衛分野での協力をさらに促進するものとして重要であるという認識の下、交渉を加速化するということ、このことを確認いたしました。具体的な期限についてですが、交渉に具体的な期限を設定することは行ってはおりませんが、本年1月、両国の首脳会談が行われました。この首脳会談の中において、両首脳から、望ましくは本年中に交渉を妥結することへの期待が表明されていることを踏まえて、交渉の早期妥結に向けて、努力をしていかなければならない、精力的に取組んでいきたい、このように考えます。以上です。

A(稲田防衛大臣):私からは、日豪防衛協力の深化についてお答えいたします。冒頭申し上げましたように、本年1月に両首脳から私とペイン大臣に対して、「より深い防衛協力を2017年に追求」する指示をいただいております。昨日の日豪防衛大臣会談で最終的な確認を経て、日豪防衛協力をさらに強化するための具体策について、本日の日豪「2+2」で、4閣僚間で合意を得ることができました。この具体策は、自衛隊とオーストラリア軍の防衛協力をさらに強化するために、共同訓練、能力構築支援、防衛装備・技術等の分野における協力をさらに進めていくことを確認するとともに、2018年に日本において、戦闘機を用いた日豪空軍種共同訓練を実施することを追求することで一致するなど、今後の日豪防衛協力のさらなる強化に向けた具体的かつ野心的な内容となっております。特に、この日本での戦闘機による日豪空軍種共同訓練については、これまでにない新たな一歩となるものであって、このような取組みを通じて、日豪の防衛協力がさらに進展することを期待いたしております。今後とも、この新たな具体策も踏まえつつ、様々な分野で多面的かつ重層的に日豪防衛協力を推進して、日豪の「特別な戦略的パートナーシップ」のさらなる強化に向けて尽力をしてまいりたいと考えております。

Q:私は岸田大臣にお伺いしたいと思います。オーストラリア側の大臣にはもう既にお伺いしておりますので。今日の午後、この四か国、四国協議を復活させるということについて議論されましたでしょうか。なぜ日本が熱心なのでしょうか。これは中国がどう見ると思われますでしょうか。それから4人全員に対する質問としては、北朝鮮がこの核開発プログラムを放棄するためには、具体的などういう措置を中国にとってもらいたいと思っておりますでしょうか。

A:(岸田外務大臣)まず私からお答えさせていただきます。四か国協議というのは、日豪米印のことをおっしゃっているのだと理解いたしますが、この四か国の意思疎通・対話、これはインド太平洋地域全体のこの繁栄や安定を考えた場合に、これは大変重要な対話ではないかと認識をいたします。そういったこの四か国の対話の重要性については、議論をさせていただきました。ただ、具体的にどういった枠組みの議論をするか、これは引き続き日豪で緊密に連携しながら考えていきたいと思います。今回のこの議論、日豪の外相会談、そして「2+2」の中においては、そういった議論が行われた次第であります。

A:(ビショップ外務大臣)オーストラリアは三か国の戦略対話をアメリカとの間でも持っております。そしてさらに日豪米の対話をトランプ政権の下でも強化しようということを議論いたしました。岸田大臣も私もアメリカとの三か国協議、これまで参加してまいりましたし、今まだ早い段階にあります。日豪印の間の三か国の対話については、ターンブル首相は成功裡に訪印を今回されました。我々も認めておりますが、堅固な民主主義の国であります。インド太平洋においては。そしてG20にも三か国とも参加しておりますし、共通の政治体制も持っております。ですから、日豪印は最も強い、最もダイナミックな民主主義国とこの地域では言えるかと思います。ですから、もう不可避だと思います。協力を進めるということについては。そして共通の課題について、あるいは共通の利害・関心事について議論をするということについては、共通の価値観、共通の見方を持っているわけですから。北朝鮮についてですが、バイ会談の中で既に我々も支持するということを申し上げました。米国が関与をするということについて。非常に強いシグナルを北朝鮮に送っているということについて。北朝鮮の不法な、そして好戦的な、もう許せないような酷い挑発的な行動については。国連安保理の決議の多数の決議を無視している、違反している。そして核開発、ミサイル開発のプログラムを国際法に違反して次々に打ち出しているということがあります。我々は、やはり様々な当事国に対し、様々な対話の場を通じて、やはり北朝鮮との関与をして欲しいということをアメリカにも伝えておりますし、また、新しいクリエイティブなアプローチをアメリカ、あるいは関連する国々にも求めたいと思いますし、北朝鮮にどのようにメッセージを送るのか、北朝鮮は地域とグローバルな安全保障を自らの行動によって脅かしているということをきちっと知らしめる必要があると。そして、中国も確実にそれをやるべきだと考えております。中国は独自の関係を北朝鮮との間で持っているわけですから。そして、事実として、ほとんどの北朝鮮の外国直接投資の源泉でもあり、貿易、エネルギー、そして専門知識等の源泉でもあるのが中国であります。ですから、日本やアメリカとも引き続き協議をし、また、韓国とも引き続き協議をしております。どのような方法によって北朝鮮と関与すべきなのか、北朝鮮がその態度を変えてもらえるように、これは外交を通じて行うのか、経済制裁を通じて行うのか、これはまだ議論を進めている最中であります。ただ、中国は多くのことをできる。中国を促していきたいと思っています。A:(ビショップ外務大臣)オーストラリアは三か国の戦略対話をアメリカとの間でも持っております。そしてさらに日豪米の対話をトランプ政権の下でも強化しようということを議論いたしました。岸田大臣も私もアメリカとの三か国協議、これまで参加してまいりましたし、今まだ早い段階にあります。日豪印の間の三か国の対話については、ターンブル首相は成功裡に訪印を今回されました。我々も認めておりますが、堅固な民主主義の国であります。インド太平洋においては。そしてG20にも三か国とも参加しておりますし、共通の政治体制も持っております。ですから、日豪印は最も強い、最もダイナミックな民主主義国とこの地域では言えるかと思います。ですから、もう不可避だと思います。協力を進めるということについては。そして共通の課題について、あるいは共通の利害・関心事について議論をするということについては、共通の価値観、共通の見方を持っているわけですから。北朝鮮についてですが、バイ会談の中で既に我々も支持するということを申し上げました。米国が関与をするということについて。非常に強いシグナルを北朝鮮に送っているということについて。北朝鮮の不法な、そして好戦的な、もう許せないような酷い挑発的な行動については。国連安保理の決議の多数の決議を無視している、違反している。そして核開発、ミサイル開発のプログラムを国際法に違反して次々に打ち出しているということがあります。我々は、やはり様々な当事国に対し、様々な対話の場を通じて、やはり北朝鮮との関与をして欲しいということをアメリカにも伝えておりますし、また、新しいクリエイティブなアプローチをアメリカ、あるいは関連する国々にも求めたいと思いますし、北朝鮮にどのようにメッセージを送るのか、北朝鮮は地域とグローバルな安全保障を自らの行動によって脅かしているということをきちっと知らしめる必要があると。そして、中国も確実にそれをやるべきだと考えております。中国は独自の関係を北朝鮮との間で持っているわけですから。そして、事実として、ほとんどの北朝鮮の外国直接投資の源泉でもあり、貿易、エネルギー、そして専門知識等の源泉でもあるのが中国であります。ですから、日本やアメリカとも引き続き協議をし、また、韓国とも引き続き協議をしております。どのような方法によって北朝鮮と関与すべきなのか、北朝鮮がその態度を変えてもらえるように、これは外交を通じて行うのか、経済制裁を通じて行うのか、これはまだ議論を進めている最中であります。ただ、中国は多くのことをできる。中国を促していきたいと思っています。

A:(ペイン国防大臣)今外務大臣の方がほとんどカバーして下さったと思います。ありがとうございます。

A:(稲田防衛大臣)私たちは、日米、日米豪、日豪、そして価値観を共有する国々と連携して、アジア太平洋地域において国際法と秩序に基づく平和と安定、繁栄を築くために協力をしてまいりたい。そのためにも、北朝鮮の新たな段階に入っているこの脅威に関して、中国にもしっかりとその役割を果たしていただきたいと考えておりますし、中国におかれましても、この地域において、国際法そして秩序に従った行動をとっていただきたいと考えております。

以上


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