防衛大臣記者会見概要 平成29年4月11日(09時30分〜09時47分)

1 発表事項

なし。

2 質疑応答

Q:米軍普天間飛行場の返還についてお伺いいたします。日米両政府による1996年4月の返還合意から明日12日で21年を迎えますが、21年経過しても返還が実現していない現状と、危険性が放置されている原因がどこにあるとお考えでしょうか。

A:御指摘にあったように、平成8年4月12日に、当時の橋本総理とモンデール駐日大使との会談において、沖縄県内に代替施設を建設することを前提に、普天間飛行場を全面返還することに合意されてから、明日12日で21年となります。これまで20年以上にわたり、沖縄の関係者の方々とも協議を重ねながら進めてきた現行計画を着実に進めることが、一日も早く普天間飛行場を返還するための確実な方策だと思います。同飛行場の一日も早い返還を実現し、同飛行場の危険性を除去することが極めて重要な課題であるということは、国と沖縄県との共通認識であります。防衛省としては、昨年末の最高裁判決、また、昨年3月の和解の趣旨に従い、沖縄県と協力して移設事業を進める考えでございます。また、同飛行場の辺野古移設をはじめとする、沖縄の負担軽減に係る政府の取組みについては、説明を尽くす努力を継続していく必要があり、今後とも、政府全体で連携し、あらゆるレベルで沖縄県との対話を深めていくことが重要と考えています。

Q:関連でお伺いいたします。政府は2019年2月までの普天間飛行場の5年以内の運用停止について、2014年10月に「全力で取り組む」と閣議決定しておりますが、防衛省は施設補修として雨水排水施設の整備事業を今後2〜3年実施するとしているのですが、米軍の運用面から5年以内の停止の実現は難しいとお考えでしょうか。

A:仲井眞前知事からの御要望のあった普天間飛行場の「5年以内の運用停止」については、政府としても、移設されるまでの間の普天間の危険性除去が極めて重要な課題であるという認識を、仲井眞前知事と共有したところですけれども、仲井眞前知事との間で、その厳密な定義が合意されていたということではありません。御指摘の答弁書にもあるように、「本件要望については、米国をはじめ、相手のあることではあるが、政府としてその実現に向け、全力で取り組んでいく考え」でございます。例えば、政府としては、空中給油機全機の岩国飛行場への移駐や、辺野古移設までの間、普天間飛行場に残るオスプレイについても沖縄県外における訓練等を着実に進めるなど、全力で取組んでいるところでございます。しかしながら、普天間飛行場の移設を巡る状況は、知事も交代され、また、翁長知事が埋立承認を取消されて、御承知のとおり政府と沖縄県との間で訴訟が起きるなど、仲井眞前知事が要望を出された当時と変化していて、このような状況の中で、「5年以内の運用停止」を実現することは容易ではないと認識をいたしております。政府としては、普天間飛行場の「5年以内の運用停止」について、引き続き全力で取組んでいきますけれども、実現に向けては、辺野古移設について、地元の御協力は得られることも前提ではないかと認識しているところでございます。

Q:辺野古の移設については協力が必要ということなのですけれども、現在、辺野古の埋立を巡る護岸工事の準備が進められていますが、護岸工事については、着手のメドや日程のメドなどありますでしょうか。

A:辺野古沖での工事に関して、現在、必要な資機材の準備、水の濁りの拡散を防止するための汚濁防止膜の設置作業など進めていると報告を受けているところでございます。防衛省としては、一日も早い普天間飛行場の移設・返還のため、工事を着実かつ早期に進めていきたいと考えておりますけれども、今後の護岸工事の開始時期は、あくまでも現場における作業の進捗と海上・気象の条件次第であって、現時点で、予定の時期をお答えすることは困難であるということでございます。

Q:北朝鮮の関係でお伺いいたします。米軍のシリア攻撃というのは北朝鮮を牽制しているという見方がある中で、アメリカの空母打撃群が朝鮮半島に向かっていると。緊張が高まっている中で、防衛省・自衛隊が現在とっている対応について教えてください。

A:北朝鮮情勢について、今回のシリア攻撃がどのような影響があるかということに関しては、予断をすることは差し控えたいと思います。その上で核兵器やさらには化学兵器を含む大量破壊兵器の拡散と使用の脅威については、シリアだけの問題ではなくて、同様の問題は北朝鮮など東アジアについても起こりうることだと思います。今回の米国の攻撃に関して、これは大量破壊兵器の拡散を防ぎ、その使用を抑止するために責任を果たすとの大統領の決意を示すものであるというふうに考えておりますが、北朝鮮への対応にあたっても、わが国はしっかりと米国・韓国と連携をして取組んでいきたいと考えています。

Q:空母の海域への派遣というのは、米軍からどのような連絡があって、いつ頃到着するなど具体的な行動で把握している事実を教えてください。

A:空母カールビンソンが、朝鮮半島に近い海域に北上しているということは、ハリス司令官が4月8日に、シンガポールに向かう予定であった原子力空母カールビンソンを中心とする第1空母打撃群に対し、北上し、西太平洋任務に就くよう命じたと発表している旨、承知をしているところでございます。そして、米軍の個別のオペレーションについてコメントすることは差し控えますけれども、アジア太平洋地域の安全保障環境が一層厳しさを増している中において、地域の平和と安定にとって米国の抑止力が不可欠であって、米国による各種取組みが引き続き地域の平和と安定に寄与することを期待しているところでございます。そして、米軍とは平素から緊密に連携し、意見交換を行っておりますけれども、個別のやり取りに関しては、その有無を含め、お答えは差し控えたいと思います。

Q:今回の派遣によって、朝鮮半島の地域の緊張は高まるとお考えですか。

A:こういった状況の中で、米軍がこの地域の平和と安定にとって、その抑止力というものを示すということは重要なことであって、こういった取組みが引き続き地域の平和と安定に寄与するということを期待いたしておりますし、防衛省としても、引き続き米国・韓国らとともに緊密に連携をしつつ重大な関心を持って情報の収集・分析に努め、わが国の平和と安全の確保に万全を期していきたいというふうに考えています。

Q:派遣に関して、北朝鮮は反発して、アメリカが横暴な行為が招く破滅的な結果を、全責任を負うことになると威嚇しています。これについてはどのようにお考えでしょうか。

A:北朝鮮の動向に関しては、重大な関心を持って平素から情報収集・分析に努めているわけでありますけれども、今、記者がお尋ねになったことも含め、その内容等については、お答えは差し控えたいというふうに思います。

Q:今の質問に関連して、今月北朝鮮の記念行事等が増えるのですが、カールビンソンの派遣がそういったことに対する抑止になると大臣はお考えになりますでしょうか。

A:そういうことに対する抑止というか、今、お答えしたとおりなのですけれども、米国がしっかりと抑止力を示すということは不可欠でありますし、そういった取組みが地域の平和と安定に寄与することを期待しておりますが、一方で北朝鮮の動向については、今、御指摘になった記念日等もあることも事実でありますので、重大な関心を持って平素から情報収集・分析に努めていきたいというふうに考えております。

Q:話題変わりますけれども、教育勅語についてお伺いしたいのですけれども、教育勅語の内容で、理念があるという議論ですが、あるいはそういう意見が取上げられることについて、大臣は今までもお考えを示しておられますが、現時点でのお考えを改めてお願いします。

A:現時点でのというか、一貫して申し上げているとおり、教育勅語の学校における具体的な教育方法というか、取上げ方に関しては、防衛大臣としての所管ではありませんので、お答えは差し控えたいというふうに思います。

Q:政治家としてはいかがでしょうか。

A:私も国会で申し上げてきたとおりではありますが、私自身は、今、安倍内閣の防衛大臣として答弁もしておりますので、その方針に従って行動するということに尽きるということでございます。

Q:教育勅語の取上げ方で、大臣が今まで答弁されてきた中で、親孝行であるとか、そういった部分は、教育勅語を用いて使うこともというような議論もあったと思うのですが、なぜ教育勅語を使わなければならないのかと、野党とかは言っていたりするわけですけれども、その辺りいかがでしょうか。

A:私は今まで、どのように教育の現場で使われるべきかということを申し上げていたわけではないつもりなのです。私自身、防衛大臣で、教育内容、また、教育方法について何か申し上げる立場にはありません。ただ、個人的な見解というか、過去の私の、もう11年も前のインタビューを取上げて質問されましたので、私自身としては、親孝行とか夫婦仲良くとか友達との信頼関係とか、そういう現代でも通用するような価値観というものはあると、すなわち、不易と流行という意味があるということを申し上げておりましたが、一方で、学校において、この教育勅語をわが国の教育の唯一の根本とするような指導を行うことは不適切であるということも申し上げてきたところでございます。

Q:核の部分は取り戻すべきだという御発言をインタビューでされていらっしゃると思うのですけれども、核の部分というのはどういったものですか。

A:それも結局、教育基本法というよりも、親孝行ですとか日本らしさですね、家族を大切にするとか、あと私の持論であるところの、日本は単に経済大国を目指すのではなくて世界中から尊敬される高い倫理観と道徳心で世界中から尊敬されて、また頼りにされるようなそんな国を目指しましょうということを今まで申し上げてきたので、自分のそういう考え方を申し上げましたけれども、しかしながら教育勅語をどのように教育現場の中で取扱うかというのは、防衛大臣の所管でもありませんし、教育勅語を唯一の教育方針として取扱うということは不適切であるというふうに考えております。

Q:それを取戻すために教育勅語を補助的に講義等で使うことについては教育現場の判断ですか。

A:ですから教育現場で教育内容、教育方針、教育における取扱いは私の所管ではありませんので、お答えする立場にはないということを申し上げているわけです。

Q:それでは今大臣が現在でも通用する価値観があるというように仰いましたけども、正確な文言は覚えていませんが、一旦事があれば天皇のために命を投げ出せという部分は現在でも通用する価値観と考えますか。

A:そのようには思っておりません。

Q:自衛官にそのようなことを求めますか。

A:求めません。

以上


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