防衛大臣記者会見概要

平成29年3月3日(09時52分〜10時18分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:大阪の国有地が森友学園に協定価格より低く売却された問題について、野党だけでなく与党からもしっかりこの経緯を調査した方がいいのではないかという声があがっていますけれども、大臣のお考えをお聞かせ下さい。

A:本件について、所管外の事項ですので、防衛大臣としてはお答えを差し控えたいと思いますが、官房長官も会見で仰っておられるように、国有財産については、いずれの場合においても、適正な価格により処分を行うということが定められているわけであります。そして、会計検査院長から国会での議論も踏まえて検査を実施するというような答弁もあったので、その徹底した調査をいただけるのではないかなというふうには思っております。

Q:今回のことについては、払い下げの過程で政治の関与があったのかなかったのかということも国会では焦点になっているのですけれども、今回の事案とは切り離して、一般論としてお聞きしたいのですけれども、大臣も国会議員でいらっしゃって、初当選以来、いろいろな皆様から面会を求められたり、会合へ招かれたり、あるいは頼み事をされたりということが日々あると思うのですが、この時に大臣御自身が一般的に国会議員として気をつけていらっしゃることがあればお願いします。

A:不当な働きかけ、何か政治家としての地位を利用するというか、そういったことは事務所も含めて絶対にやらないようにということは指導もしておりますし、心掛けてもいます。

Q:今回の件では、森友学園と財務省の面談記録の資料などが破棄されて問題になっているのですけれども、防衛省では、大臣は適法と仰っていますが、陸幕で「日報」の資料が破棄されていました。今後、政府による一連の文書管理のあり方ということに関して、大臣はどうあるべきかというお考えがあればお願いします。

A:今回、財務省の交渉経過の記録についても、1年未満の用済み後廃棄という規則に則って廃棄をしたということを縷々答弁がなされているわけです。そして、防衛省に関しても「日報」について、1年未満の用済み後廃棄という、その規則に則って廃棄がされておりました。そして、それは南スーダンに派遣を開始した2012年、部隊を派遣したのは2012年1月ですから、野田政権の時からそういった扱いがされてきたわけです。今回、「日報」の取扱いが1年未満で廃棄ということが、果たしてその取決めとして妥当であったかということは検証すべきだと思いますし、現在、私はこういった今回の「日報」問題を受けて、しっかり部隊が派遣をしている間、そして、それが部隊が帰ってきて、それを教訓等に活かすまでの間は破棄せずに残しておくように指示をしておりますけれども、そもそも1年未満の用済み後廃棄という処理が妥当であったかということは検討をして結論を出そうと思っております。ただ今回は、用済み後廃棄を現地部隊でもしていたわけですけれども、しっかり探して公開しましょうということで私が指示をして公開をしたわけです。全体として、情報公開手続きとして適法なものであるわけでありますから、最初の探し方が不徳であったということはありますけれども、そのところはしっかり理解をいただきたいと思います。また、今、防衛省に対して年間4,500件開示請求があります。月に平均すると400件あります。そして、1件あたり100通あるものもあります。例えば今回の「日報」ですと、100日分、そして、ページにすると7,000ページ、これをすべて私の指示で「3月中旬を目途に公表しろ」と、公表するということで職員が昼夜を分かたず、この作業をやっているわけですけれども、情報公開に携わっている態勢等もですね、しっかりと検証していく必要があるし、そうすることによって、国民の知る権利にも応えていくことができるのではないかと思います。

Q:今、大臣から御発言ありましたけれども、「3月中旬を目途に公表しろ」と大臣が指示をされているのは、内容としてはどういった資料になるのですか。

A:今回ですね、用済み後破棄ということで不開示にして、そして開示決定をした「日報」は、1件で100日分あるわけですね。100日分のページ数を全部足すと7,000ページあります。従来だったら7,000ページのものを情報公開、すなわち、いろいろな海外の情報であるとか、情報公開する部分としない部分としっかり決めていかなければならないわけですけれども、そういう作業に通常ですと数ヶ月から1年余りかかるわけですけれども、これを今回は3月13日までに開示をするということを決定をしているということであります。そのため、職員も昼夜を分かたず、この作業を今、必死にやっているということでございます。

Q:3月13日までというのは何でなのですか。

A:3月中旬というか、最初はですね、開示決定まで7,000ページあれば数ヶ月から1年以上要するという状況だと、今までの情報開示の経験からするとそうなのですけれども、それを3月中旬、そして、日としては3月13日で開示をしようということを決定したということであります。

Q:昨日、防衛省の発表で中国の軍用機13機が宮古島の上空を通過したと、そして、自衛隊はそれに対して緊急発進したということがあったようですが、この中国の13機は過去1番多いということですが、受け止めをお願いします。

A:防衛省・自衛隊としては、3月2日木曜日午前から午後にかけて、計13機の中国軍用機が東シナ海から沖縄本島と宮古島間の上空を通過し、その後、反転し引き返したことを確認いたしております。さらには同日、中国海軍艦艇3隻が宮古島や久米島周辺海域で確認され、その後、東シナ海に向けて航行したことを確認いたしております。沖縄本島と宮古島間の上空を通過した中国軍用機13機という機数は、一日当たりの機数としては、過去最多でございます。当該中国軍用機及び艦艇は、何らかの連携訓練等を行っていた可能性はございますけれども、これ以上の活動の細部については、わが方の情報収集能力を明らかにすることから、お答えは差し控えたいと思います。

Q:中国の軍用機に対するスクランブルが非常に増えているということで、日本側の自衛隊の態勢がこれから増強していくというような報道がありましたが、これは事実でしょうか。

A:スクランブルの回数が急増して、過去最多の勢いであるということは事実です。そして、防衛省・自衛隊としては、今後も、活動範囲を拡大、また、回数を活発化させているところの中国軍の動静を注視しつつ、わが国の領土・領海・領空を守るという観点から、引き続き警戒監視活動に万全を期し、国際法及び自衛隊法に従って、厳正な対領空侵犯措置を実施していきたいと考えています。

Q:関連で、過去最多の13機で、しかも中国の海軍の艦船とも連携しているのではないかというような動きだったわけですけれども、もう少し中国軍の動きというか何を狙っているものなのかという、その辺りの認識というのは、かなり危機感を持って捉えているということでよろしいのでしょうか。

A:まず、2013年以降、中国軍用機が沖縄本島と宮古島間を通過し、太平洋進出することを確認して、今回で22回目となります。今年に入ってからも、1月9日に計8機の中国軍用機が対馬海峡を抜けて、日本海へ進出したことは確認いたしております。そういう意味において、より遠方での作戦運用能力の向上を目指しているということ、そして、その活動が活発化していることは事実であろうかというふうに思っております。

Q:日本の安全保障への影響というのは、どういう認識なのでしょうか。

A:もちろん、わが国を取り巻く安全保障環境が厳しいものとなっていることの一つの要因として、そういった中国の東シナ海、また、日本海もそうですけれども、そういった活動範囲が広がり、活発化しているということもあろうかというふうに思っておりますが、引き続き警戒監視活動に万全を期して、国際法及び自衛隊法に従って、厳正な対領空侵犯措置等を実施していきたいと考えています。

Q:関連でお伺いしたいのですけれども、現在、宮古島などに地対空ミサイルの部隊の配備などを進められておりますが、これによって、中国軍用機の飛行などについては、抑止が高まると思っていますでしょうか。

A:今回の活動がということではなくて、やはり、南西諸島、また、東シナ海をめぐる状況等を考えますと、しっかりとそこに自衛隊の施設を置いていくということは重要であろうと思いますが、ただ、やはり地元の皆様方の理解というものは欠かせませんので、そういった点も十分調整をした上で、対応していかなければならないというふうに考えています。

Q:配備によって、抑止力は高まるとお考えでしょうか。

A:やはり南西地域の空白状況を早期に解消するということは、抑止力という意味からも、意味があるというふうに思いますが、ただ、それが例えば今回の動きを受けてとか、特定の国を想定して行うというものではないということです。

Q:今月6日から、群馬県榛東村の相馬原演習場などで行われる日米共同訓練の関連で、オスプレイが事故後、初めて共同訓練に参加するということで、地元からかなり不安の声や、安全に配慮して欲しいという要望が上がっています。それに対してどう応えるか、大臣のお考えをお聞かせください。

A:今、御指摘の相馬原演習場等で実施されるところの実動訓練について、これは、陸上自衛隊及び米海兵隊が、それぞれの指揮系統に従って、共同して作戦を実施する場合における相互連携要領を実行動により訓練して、相互運用性の向上を図ることを目的といたしております。そして、本訓練へのオスプレイの参加ですけれども、日米の共同対処能力を高めるとともに、沖縄の負担軽減にも資することから、その実現に向けて調整を進めた結果、オスプレイ6機程度が参加することとなったわけであります。本訓練は、平素から米海兵隊と戦術面などの相互理解と意思疎通を深め、共同対処行動を円滑に行うため欠かせないものであり、高い機動能力及び空輸能力を有するオスプレイを使用した共同訓練を行うことは、日米双方にとって有益であろうというふうに思っております。そして、これは平成25年10月の「2+2」、また、昨年9月日米合同委員会合意を踏まえて、沖縄の負担軽減実現に向けてオスプレイ等の沖縄県外での訓練等の実施について、さまざまな側面から検討した結果、実施することとなったもので、日米合同委員会で合意した新たな枠組みを活用して、国内で実施する初の訓練となるわけであります。そういった点を、しっかりと御理解をいただいたうえで、さらには、オスプレイの事故について、再発防止策、そして安全確保に万全を期するということを、しっかりと地元の皆様方にも御理解をいただきつつ、実施してまいりたいというふうに思っております。

Q:再発防止と安全確保の理解を求めるということなのですが、再発防止と安全確保に向けて、防衛省として早めに要望すること、防衛省として対応することなど具体的にはどういう対処が今後は決まっていますでしょうか。

A:今回、オスプレイの不時着事故があって、そして、私も真夜中にマルティネス司令官と電話で会談して、そして、一時飛行停止となりました。一時飛行停止となったのは、初めてのことでしたけれども、そして、その際からオスプレイ自体の機体ではなく、空中給油訓練によるものであるという説明を受けておりましたが、2段階でオスプレイと空中給油訓練の再開をいたしました。その過程において、米側からの再発防止策、そして、安全確保の対策について、日米で非常に集中的に緊密に意見交換し、米側が言われていることや、再発防止策について、防衛省の今までの知見や経験など全てフル活用して、そして一つ一つチェックをして、確認をした上で米側の空中給油機、そして空中給油訓練は陸から離れた海上でしかしないことなども確認したうえで、再開に理解を示したということでございます。

Q:確認になってしまいますが、今回の訓練では空中給油は行わないと、少なくとも内陸では行わないということでよろしいでしょうか。

A:それはありません。

Q:群馬に飛来する予定日というのは決まっていますでしょうか。

A:確認して、またお知らせをいたしたいと思います。(※1)

Q:今回、群馬に移転するものには、新たな枠組みとして、日本側が負担する移転費用というのは日本側が負担すると思うのですけれども、今回、共同訓練であり、米側の方にも意義がある訓練だと思うのですが、それを日本側の負担として出すこと自体は、国民の税金としては理解を得られるとお考えでしょうか。

A:今回費用負担全部ですか。確認します。確認をして事務方から後ほどお話をしたいと思います。(※2)

Q:もう一つお尋ねしたいのですが、大臣、先月グアムを訪問された際に、THAADの視察をされたと思います。その際に、日本としてはTHAADも一つの選択肢として検討していきたいといった表明があったと思うんですが、今、日本ではTHAADの導入を検討されているんでしょうか。

A:昨日も国会でお答え致しましたように、現時点で検討しているという事実はありません。ただ、今の弾道ミサイルや、北朝鮮の状況を考えた時に、日本自身の弾道ミサイル対応能力というものをしっかりと向上していく中で、いくつか考えられる選択肢の中の一つとして、THAADを排除することはないという趣旨でございます。

Q:大臣はどのようにTHAADを評価されますか。

A:やはり今、ミサイルでミサイルを撃ち落とす、そしてイージス艦から発射してミサイルを撃ち落とすものと、あとPAC−3、その中の空白区間を埋めるものとしてはTHAADというものも有益なものの一つではありますけれども、現時点で御指摘のTHAADを導入する具体的な計画はなく、その導入に向けた検討を行っているというものではない。ただ防衛省において、将来の弾道ミサイル防衛体制の調査・研究を行うなど、種々の検討を行っているということでございます。

Q:有益なものとおっしゃっていますが、中国は今、韓国のTHAADの導入についても反発しているということについては、大臣はどのように見ていらっしゃいますか。

A:ちょっと後半聞こえなかったのですけれども。

Q:韓国がですね、THAADの導入に対して、中国側から反発を受けています。中国の反発を大臣どのように見ていらっしゃいますか。

A:中国がどういう意図でいらっしゃるかということに関しては承知は致しておりませんし、また、在韓米軍におけるTHAADの配備に関して、具体的な内容については米韓間で議論が行われているというふうに承知を致しておりますが、いずれにしても米韓間の協力が進むことは、地域の平和と安定に資するものであり、わが国としては支持をしているということでございます。

Q:昨日、アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルの報道で、トランプ政権が北朝鮮の核ミサイル対策として、武力行使とか政権の転換みたいなことを検討しているという報道がありました。防衛省で把握している範囲で事実関係の確認をお願いします。

A:報道は承知いたしておりますけれども、現時点において正式に明らかになっているものではなく、報道の内容について逐一コメントをすることは差し控えたいというふうに思いますが、昨日国会でも議論になりましたように、北朝鮮の核・ミサイルの開発はわが国及び地域・国際社会の安全に対する重大かつ差し迫った脅威であり、わが国としても重大な関心を持っておりますし、昨年の状況を見ますと、その脅威は新たな段階になっているということでございます。わが国としては情報収集・分析に努め、わが国の平和と安全の確保に万全を期していきたいと思っています。

以上

後刻、以下のとおり回答。
※1 3月7日及び8日には、東富士演習場において米海兵隊MV−22オスプレイが参加する米軍単独訓練が実施される予定と聞いています。そのため、天候等の影響により変更の可能性もありますが、MV−22オスプレイがフォレスト・ライトに参加するために相馬原演習場に飛来するのは9日となるものと考えられます。
※2 今般の訓練移転は、沖縄の負担軽減を図るため、昨年9月1日の日米合同委員会合意の枠組みがなければ本来沖縄で行われるMV−22オスプレイを用いた訓練について、フォレスト・ライトに併せて移転することを日本側から要請し、日米間での調整の結果、米側がこれに同意したものです。
今般の訓練移転が実現した結果、6機ものMV−22オスプレイが参加する訓練が沖縄から本土に移転されることとなります。防衛省としては、これにより、沖縄の更なる負担軽減に寄与することとなると考えています。


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