防衛大臣記者会見概要

平成29年1月10日(11時09分〜11時20分)

1 発表事項

 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
 私からは、私は1月12日から13日まで在沖縄米海兵隊のグアム移転の進捗状況を確認するため、グアムを訪問する予定です。グアムでの視察先としては、アンダーセン空軍基地、海軍アプラ地区などのグアム移転事業関連地区の視察を行う予定であり、併せて在グアム米軍部隊の視察を行う予定であります。

2 質疑応答

Q:韓国で、慰安婦像が設置されたことを受けて、駐韓大使らが一時帰国しました。それに対する受け止めと、GSOMIA等、防衛関係に与える影響をどのように考えていますでしょうか。

A:昨年12月30日の少女像の設置については、一昨年末に日韓がこの慰安婦問題について「最終的かつ不可逆的に解決をされる」と、これは大変歴史的な合意であったというふうに思いますけれども、そういった合意に反するものであって、極めて遺憾だというふうに思います。わが国のとった対応については、これの在釜山総領事館職員による釜山市関連事業への参加見合わせ、それから駐韓国大使及び在総領事の一時帰国、日韓通貨スワップ取極めの協議の中断、日韓ハイレベル経済協議の延期ということでありますけれども、歴史的な合意であるところの日韓合意に反する行動については、強く抗議をして撤去を求めていくということであります。合意に関しては、日韓双方がしっかりと、それも誠実に履行していくことが求められているというふうに思います。しかしながら、一方、わが国と韓国、そして共に米国の同盟国として、東アジアの地域の平和と安定に共通の利益を有しておりますし、また、長年の懸案であったGSOMIAが発効したということは、こういった地域の平和と安定に資するものでありますので、そういった安全保障を巡る環境について、しっかり協力を強化していきたいと思っております。

Q:「統合防衛戦略」に関する一部報道がありました。尖閣の有事を想定しているようですが、事実関係を教えていただけますでしょうか。

A:もちろん、わが国を取り巻く安全保障環境の下で、わが国の防衛に万全を期すため、国家安全保障戦略、防衛計画の大綱に基づいて自衛隊の態勢や事態の対応について不断に検討することは当然のことであるというふうに思いますが、報道にあったような、中国との有事を想定した自衛隊の対処方針を柱とする「統合防衛戦略」を作成する方針を固めたという事実はありません。

Q:報道で、日米両政府は先月の日米韓防衛実務者協議で日米韓3ヶ国による対潜水艦合同演習を提案したものの、韓国が難色を示して実現しなかったという内容がありましたが、事実関係はいかがでしょうか。

A:そういった報道があったことは、もちろん承知をいたしております。12月16日、韓国ソウルにおいて日米韓3ヶ国防衛当局による「日米韓防衛実務者協議」を開催して、北朝鮮の核ミサイル問題への対応や日米韓3ヶ国による防衛協力について意見交換を行なったところでありますが、その議論の詳細については、お答えは差し控えたいというふうに思います。先ほども申しましたように、日米韓3ヶ国は、この地域の平和と安定に関して共通の利益を有しており、緊密に連携していくことが北朝鮮問題を含めた様々な安全保障上の課題に対処する上で重要と考えておりますので、引き続き3ヶ国で緊密に連携していきたいと思っております。

Q:対潜水艦合同演習の必要性については、大臣はどうお考えでしょうか。

A:それは、重要だと思っております。

Q:どの辺がその有事とか、危機を念頭に必要だとお考えでしょうか。

A:今のわが国を取り巻く環境という意味において、地域の平和と安定に関して、しっかりと訓練をやっていくということは重要でありますけれども、その何ができるかについてはしっかりと協議をしていくということでございます。

Q:グアム視察についてお伺いします。今回のグアム視察を通して、具体的に移転をどのように加速させたいというふうにお考えなのかというのをお願いします。 A:沖縄の負担軽減に直結する重要な取組みだというふうに思っております。この在沖縄米海兵隊のグアム移転事業をしっかりと日米間で緊密に協力をして、取組んでいるところでありますので、その進捗状況等をしっかりと見ていきたいというふうに思っております。

Q:今回視察することによって、さらなる加速に向けて日本側から米側に何か提案などというお考えというのはあるのでしょうか。

A:まずは見て、その進捗状況等も見させていただいて、その上でしっかり加速をしていきたいというふうに思っております。

Q:関連で、グアムでは、米軍の最新のミサイル迎撃システム、THAADについて視察されるのでしょうか。

A:アンダーセン空軍基地において、THAADの視察をする予定でございます。

Q:狙いについてお尋ねします。

A:いつも申し上げておりますけれども、わが国を取り巻く安全保障環境は厳しくなっておりますし、弾道ミサイルの脅威については、わが国自身のBMDシステムを整備するとともに、日米安保体制による抑止力・対処力の向上に努めることにより、適切に対応することといたしております。また、BMDシステムの整備については、防衛省・自衛隊において、わが国全域を常時防護し得る能力を強化するため、将来の弾道ミサイル迎撃体制についての調査研究を実施するなど、様々な取組みを行っております。防衛省として、現段階でTHAADを導入する具体的な計画はありませんけれども、このような新たなアセットの導入は、具体的な能力強化策の一つとなり得るというふうに思います。北朝鮮による核兵器の開発、また、弾道ミサイル能力の増強は、新たな段階の脅威に入っているとも言えると思います。防衛省・自衛隊として何ができるか、検討中であるということであります。

Q:関連で、北朝鮮のミサイルに関して、北朝鮮はICBM、大陸間弾道ミサイルの発射試験を強行する可能性を示唆しました。これについて防衛省の見立て、または分析などをお願いします。

A:まず、北朝鮮が核兵器の小型化・弾頭化の実現に至っている可能性は考えられると、これまでも申し上げてきたとおりでありますが、ただ、長射程の弾道ミサイルに関連する技術として、少なくとも大気圏再突入時の弾頭保護技術については、北朝鮮はこれまでのミサイル発射等について、実際に検証し得たものとは考えてはおりません。しかしながら、今、御指摘のように、北朝鮮は昨年3月にICBMの弾頭部の大気圏再突入環境模擬試験の実施を公表しており、かかる技術の獲得を追求する姿勢を示していることは明らかであります。防衛省として、米国、韓国とも緊密に連携しつつ、引き続き必要な情報収集等に努めてまいりたいと考えております。

Q:確認ですが、今仰られたことは、まだ実用化には至っていないということなのですか。

A:そうですね。少なくとも大気圏再突入時の弾頭保護技術については、実際に検証し得たものとは考えていないということであります。

Q:近く実施という、ICBM発射実験の可能性についてはどのようにお考えなのでしょうか。

A:北朝鮮の動向については、平素から重大な関心をもって、情報収集・分析に努めておりますが、具体的な情報の内容については、コメントは差し控えたいと思います。

以上


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