防衛大臣記者会見概要

平成28年12月9日(09時50分〜10時09分)

1 発表事項

 冒頭私から、昨日、熊本県に所在する陸上自衛隊健軍駐屯地において、日米共同方面隊指揮所演習YSヤマサクラ−71を視察いたしました。ヤマサクラは、昭和57年から始まった陸自における最大の日米共同訓練で、今回で71回目の訓練となります。本訓練には、日本側から陸上自衛隊西部方面隊など約5,000名、米側から米国ワシントン州に所在する第1軍団など、約1,600名が参加し行われております。演習現場では、いくつもの仮設建物内で、それぞれ役割毎に様々なグループを作って、日米の隊員が緊密に連携して真剣な眼で演習に専念している様子を視察することができました。また、先日、カーター国防長官と会談し、日米関係はかつてないほど強固であり、さらに深化・発展させていくことを確認いたしました。日米の緊密な連携の下に行われるこうした演習のひとつひとつの積み重ねにより、今日のような自衛隊と米軍との力強い関係が築かれていること、また、お互いの関係をさらに発展させていけることを実感できた有意義な視察でございました。

2 質疑応答

Q:アメリカの話ですけれども、次期国防長官にマティス氏が氏名されたわけですけれども、印象や受け止めをお願いします。

A:何回かお答えをいたしておりますけれども、マティス元大将については、米中央軍司令官を務めた経験豊富な人物と聞いておりますし、先日のカーター長官の会見でも、尊敬できる人物、また、読書量も多く、部下からも大変人望のある人物というふうに聞いているところであります。日米同盟の重要性は、これからますます深まり、重要性は増すというふうに思いますので、しっかり次期国防長官との間でも、緊密に連携・協力をして、一層強固な日米同盟を構築してまいりたいと考えております。

Q:近くプーチン大統領が日本に来ることになっていますが、一部報道で日露の「2+2」を年明けにも開催するのではないかという報道がありますけれども、「2+2」についてはどのような考えでしょうか。

A:まず、報道のような事実は全くありません。ただ、重要な隣国であるロシアとの関係でしっかりと緊密な関係を築いていくということは日本の安全保障にとっても重要だと考えております。

Q:先日の日米共同記者会見についてお尋ねなのですけれども、大臣が「お金という観点ではなくて、能力をどう高めるかということで議論していくべきではないか」とおっしゃったのですが、大臣の頭の中で、次期政権のどういう分野を協議して、どういう能力を高めていきたいとお考えでしょうか。

A:日米の同盟の強化・深化の重要性は、次期政権になってももちろん強まることはあっても、弱まるということはないと思います。また、その認識はトランプ次期大統領もしっかりと認識をされていることは、当選された後の発言からも伺えるというふうに思います。そして、安倍政権になって、平和安全法制、そして新ガイドライン等により非常に関係は深まっておりますし、また、昨日の視察においても、それを実感することができたわけでありますが、そういった関係をしっかりと築いていく、そして、価値観を共有する、本当に世界の中で最も強固な同盟の一つと思いますけれども、日米関係をしっかりと構築していく、深化させていく、強固なものにさせていくということは次期政権においても同じだというふうに考えております。

Q:能力というのはどういったものをお考えでしょうか。例えば、BMDとか、何か具体的に大臣の中で、今後、ここら辺が弱いのでもうちょっと高めていくべきだと。そういったお考えはありますか。

A:やはり、わが国を取り巻く環境が厳しさを増していることは事実だと思います。特に北朝鮮の核、それから弾道ミサイルの状況を見れば、非常にそのスピードは速く、総理も新たな脅威の段階に入ったということを仰っておられるわけでありますけれども、そういったことを含めて、しっかりと関係を構築していくということであります。さらには、ワシントンに行きました時に米国の第3のオフセット戦略についても協議をしたわけですが、そういった日米防衛当局間の緊密な協力が地域における同盟の抑止力・対処力の一層の強化に資するというふうに考えておりますので、そういった面をさらに強めていくということだと思っております。

Q:関連で、石破元防衛大臣はトランプ政権の誕生に関連して、日本が米軍にやっていることで、「日本が肩代わりできることというは、まだまだたくさんある」と、「そういったことについて日本は努力していくべきだ」というような発言をされているのですけれども、その中で、例えば抑止力として短距離弾道ミサイルを持つとか、そういったことも提示されているのですが、大臣はこの点いかがでしょうか。

A:石破元大臣がそういった発言をされている新聞のインタビューに答えられているのは承知をいたしております。先ほど申し上げたとおり、やはりこの地域の安定と繁栄に資するために、日米の同盟の強化及びその適切な役割分担といったものもしっかりと不断に検証していくということが重要だと思います。

Q:関連ですが、国防長官にマティス氏が指名されているのですが、「狂犬」ともいわれています。その指摘についてはどうお考えですか。

A:「狂犬」って、すごく力強いイメージがある一方で、先ほど申し上げましたように、非常に部下からも信頼をされている、また、現場をとても大切にされている方だと思います。私は予断を持って、何か「狂犬」というイメージを持っているわけではありませんし、また、カーター長官ともしっかりと築き上げてきた日米の連携というものをさらに深化させることは可能だと思います。

Q:オスプレイの沖縄での訓練についてお伺いします。オスプレイが民間地の上空を物資を吊して訓練していることに対して、県内からは懸念の声が上がっています。中嶋沖縄防衛局長や深山地方協力局長が、米側の方に申し入れをした後も、そういった提供施設外での訓練というのが続いていますが、米側からどのような認識が伝えられているのかお願いします。

A:まず、今、御指摘になられたように、12月6日以降も、米軍のオスプレイが物資を吊り下げて飛行を行なっているということは承知をいたしております。また、今般の飛行に関して、7日に防衛省地方協力局長から、在日米軍副司令官に対し、周辺の住民の方々に与える影響を最小限にとどめるよう強く申し入れるなど、様々なレベルで米側に対し、申し入れをしているところであります。それに対して、米側も、そういった事情についてはしっかり認識していると思いますが、やはり安全性に関わることでありますので、これからもしっかりと申し入れを続けたいと思っています。

Q:関連しまして、申し入れを続けるというお話しでしたが、さらなる対策というのは求められないのですか。米軍の運用に対して、申し入れをしても続けていることに対して、さらなる何らかの日本側からの対策というのはとられないのでしょうか。

A:米軍自体も、周辺の住民の方々に不安を与えているということは認められて、現地の部隊に対して注意喚起する旨の発言があったというふうに承知をしておりますけれども、さらにそこはしっかりと申し入れ、安全に配慮していただくように申し入れを続けていきたいというふうに思っています。

Q:高知県沖でFA−18米軍機が墜落してパイロットが亡くなったということですが、防衛省の認識とどういったことを米側に求めていくか、さらに、先日、沖縄県沖でハリアーの墜落もありましたが、相次いでいることについて受け止めをお願いします。

A:まず、一昨日の午後6時40分頃、米海兵隊岩国基地所属のFA−18戦闘攻撃機が通常の訓練中、高知県土佐清水沖に墜落いたしました。その後、自衛隊機等による捜索救助活動の結果、昨日の午後、要救助者らしき者を発見、収容し、自衛隊機により米海兵隊岩国基地まで搬送し、米側に引き渡しをしたところでございますが、米側のホームページによると、残念なことに亡くなられたということでございます。事故の原因については、米側で調査中でありますけれども、基地の周辺地域に与える不安を十分配慮する必要があり、防衛省としては米側に対し、直ちに事故原因の究明と再発防止に対する申し入れをしております。また、引き続き情報収集、そして情報が得られた場合には関係自治体に対し、速やかな情報提供を行うなど適切に対処してまいります。しっかりと安全の確認を徹底した上で飛行いただきたいと思いますし、今、御指摘になったようにハリアーの墜落と、そしてまた、今回も同じようにFA−18戦闘攻撃機が墜落をしているわけでありますので、その辺の原因解明と安全確認に万全を期していただくということをしっかり申し入れをしていきたいと思っております。

Q:関連で、今日、高知県知事が大臣のところにその要請があり、どういった要請かはまだわからないのですけれども、地元に対してはどのようなことを説明するのですか。

A:繰り返しになりますけれども、しっかり安全確認していただくことと、事故原因について情報が得られ次第、直ちに関係自治体にもお話をして、住民の方々が不安を感じられないようにしていきたいと思っております

Q:ハリアーの事故原因はまだわからないままでしたよね。

A:まだ事故原因については解明中です。

Q:結局、ハリアーの事故原因が出ないまま飛行を再開して、今回機種は違うとはいえまた墜落したと、これは申し入れても相手があることだからしかたがないと思うのですけれども、申し入れても、結局、事故原因がわからないままで有耶無耶になることを懸念するのですが、どのようにお考えですか。

A:事故原因については、ある程度時間がかかることもやむを得ないと思いますが、やはり、安全性をしっかり確認した上で、飛行をしていただきたいということは申し入れし、ハリアーの場合もそこは確認されて飛行しているというふうに承知をいたしております。

Q:自衛隊機だったら全機種運用を止めますよね。

A:わが自衛隊の場合は、しっかりその事故原因を確認するまで飛行しないということは一般的だというふうに思います。

Q:米軍にそれは求めませんか。

A:米軍に対しても、事故原因の解明はしっかり求めております。と同時に、やはり十分な安全確認をした上で飛行していただきたいということを求めているということです。

Q:FA−18の在日米軍基地における運用停止を求めませんか。

A:繰り返しになりますけれども、事故原因の究明と再発防止に対してはしっかり申し入れをしているところです。

Q:繰り返しになりますけれども、FA−18の在日米軍基地での運用停止を求めませんか。

A:安全性を確認した上で、しっかりと原因究明をしていただきたいというふうに思っています。

Q:もう1回聞きます。在日米軍基地におけるFA―18の運用停止を原因がわかるまで停止することを求めませんか。

A:私としては、安全の確認を徹底した上で、飛行することを強く求めてまいりたいというふうに思っております。米軍としても、米軍人、今回捜索されて救助されても、尊い命が失われたわけですが、そういったことがないよう、飛行の安全に心がけるということは、私は当然だというふうに思っております。やはり、この安全確保をどのように徹底しているかについては、十分に確認してまいりたいと思っております。

Q:別件で大変恐縮なのですけれども、米軍の高官が、北朝鮮が核弾頭の小型化に成功して、装填能力を認めたという報道がありました。防衛省としての認識とさらなる挑発行為の可能性についてお願いします。

A:報道については承知をいたしております。また、北朝鮮は9月の5回目の核実験後の発表において、核弾頭の威力判定のための核爆発実験を行なった旨の言及をしているところであります。北朝鮮が2006年に初めての核実験を実施してからすでに長い月日が経過をして、すでに5回目の核実験を行っており、北朝鮮において技術的な成熟が予見されることなどを踏まえれば、北朝鮮が核兵器の小型化・弾頭化の実現に至っている可能性も考えられるというふうに認識いたしております。

Q:さらなる実験やミサイルの発射などの挑発の可能性については。

A:ここは、緊張感を持って引き続き必要な情報収集等に努め、警戒監視にも努めてまいりたいと思っています。

Q:北朝鮮の関係に関して、今年6月にパシフィック・ドラゴンというのを日米韓でやっていますけれども、今後こういった北朝鮮の脅威が高まることに対して、定例化といったお考えというのは、すべきだという考えはありますでしょうか。

A:やはり、この北朝鮮のそういった脅威に関しては、日米の抑止力、また、日米韓が緊密に連携をしているということをしっかりと発信をしていくこともまた重要だというふうに思っておりますので、定例化をするかどうかも含め、そういったプレゼンスを示していくということは重要だというふうに思っています。

以上


ご意見ご要望
大臣記者会見概要一覧へ戻る
新着情報一覧へ戻る
トップへ戻る

(C) 防衛省・自衛隊