防衛大臣記者会見概要

平成28年12月6日(10時21分〜10時38分)

1 発表事項

 まず冒頭、私からでございますが、明日、訪日されているカーター米国防長官との間で、二回目となる日米防衛相会談を開催することとなりました。細部については現在調整中ですが、会談ではこれまで進められてきた日米間の協力の進展について確認するとともに、引き続き日米同盟の強化のため、緊密に連携していくことを確認したいと考えております。次に、「駆け付け警護」に係る国際平和協力手当及び賞じゅつ金の充実についてです。先日、南スーダンPKOに派遣している施設部隊については、「駆け付け警護」の任務を付与することを決定し、第10次隊から第11次隊に指揮が移転される12月12日以降、当該任務の遂行が可能となります。「駆け付け警護」については、これまで自衛隊が実施していた任務に加え、新たな任務として追加されるものであることから、本日の閣議において「南スーダン国際平和協力隊の設置等に関する政令の一部を改正する政令」が決定され、南スーダン派遣施設隊に対する国際平和協力手当の充実を図ることといたしました。具体的には、現在南スーダン派遣施設隊員に対しては、1日当たり1万6千円の国際平和協力手当が支給されておりますが、「駆け付け警護」に従事した場合には、1日当たり8千円が追加的に支給されることとなります。また、併せて、本日、「賞じゅつ金に関する訓令」を改正し、「駆け付け警護」に従事した隊員に対する賞じゅつ金の充実を図ることといたしました。具体的には、国際平和協力業務に従事する場合の賞じゅつ金の最高授与額については6千万円であるところ、「駆け付け警護」に従事した場合の賞じゅつ金については、最高授与額を6千万円から9千万円とすることといたしました。

2 質疑応答

Q:カーター長官との明日の会談についてですが、オバマ政権も末期ですけれども、会談する意義というところと、あと、昨日、総理が年末に真珠湾を訪問するという発表がありましたが、それと合わせて、今後の日米関係のあり方をお願いします。

A:安倍政権になってから、日米関係は非常に強固なものになっていると思います。新平和安全法制、それから新ガイドライン、また、特定秘密などにより非常に緊密なものになっていると思います。また、カーター長官の下で、日米両政府は、新ガイドラインや平和安全法制の下で、取組みを進めるなど、大きな成果を結実させて、かつてないほど日米同盟は強固なものになっていると思っております。他方で、わが国を取り巻く環境は、北朝鮮の核・ミサイル開発など厳しさを増しており、日米同盟を強化するための努力を怠ることはできないと思っております。明日、カーター長官と会談をして、改めて日米同盟の重要性、また、引き続き取り組むべき課題について日米が認識を共有することで、今後の政権が交代することになりますけれども、今後の日米の緊密な連携につながっていくものというふうに考えております。昨日、総理から12月26日、27日にハワイを訪問して、これまで4年間、オバマ大統領とともに築き上げてきた日米協力を総括する日米首脳会談を開催し、真珠湾を訪れて慰霊を行う予定だというふうに承知いたしております。今回の訪問で、未来に向けて強固な日米同盟を再確認し、日米同盟が「希望の同盟」として、アジア太平洋地域、さらには、国際社会や平和と繁栄に貢献をすることを世界に向けて力強く発信する、そういった機会にするということだと承知いたしております。

Q:先ほど、発表いただいた「駆け付け警護」の手当と賞じゅつ金の件ですけれども、この金額を引き上げたことについての狙いと、その理由をお願いします。

A:冒頭申し上げましたように、12月12日以降、新任務である「駆け付け警護」が追加されるということであるということであります。その金額については、派遣先国の勤務環境や任務の特質等を総合的に勘案したものでございます。

Q:トランプ次期大統領が、先週、新政権の国防長官にマティス元中央軍司令官を充てると正式に表明しました。この受け止めを伺いたいのと、マティス氏はいわゆる「中東畑」というふうに見られているのですが、それについて、アジアの今までオバマ政権がとっていたリバランス政策に変更はないと思われますか。

A:何度も質問されておりますけれども、正式には議会の承認も必要だと思います。その上で、どなたが次期長官になられようとも、日米関係、日米同盟の重要性、さらにはアジア太平洋地域の重要性というものは、引き続き軽減することはないというふうに思いますので、しっかりと日本の立場を説明してまいりたいと思いますし、明日のカーター長官との会談においても、そういった点というのは、今までの日米同盟の成果と、そして、引き続き重要性の共有ということをしっかりとやっていきたいと思っています。

Q:関連にもなるのですけれども、今月下旬に総理がハワイを訪問して、日米首脳会談を行うと。今後のトランプ政権に対してのメッセージになると思うのですが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。

A:すでに総理はトランプ氏とも最も早い時期に会って、そして、お互いの信頼関係の基盤というものは作られているわけであります。その上でやはり、未来に向けて日米が非常に強固な同盟関係にあるのだということ、そして、アジア太平洋地域、さらには国際社会の平和と繁栄に貢献する同盟であるということを発信する機会になると思っております。

Q:この件に対して、今日の閣議の中で総理などから何か発言はありましたか。

A:閣議の内容については、私から申し上げる立場にはありません。

Q:今回の真珠湾訪問が決まったことによって、解散が強まったという見方が出ているのですけれども、大臣はどのように感じていますでしょうか。

A:私はそのようには感じません。

Q:今回のパールハーバーの慰霊で同じような意味で、中国の南京への慰霊というのは必要であると考えますか。考えませんか。

A:今回の慰霊というのは、やはり日米同盟の強固さ、さらにはアジア太平洋地域の平和と安定、そして価値観を共有し、世界に力による支配ではなく、「法による支配」を貫徹する、そういったメッセージを発信する良い機会になるというふうに思っております。その上で、今の御質問に関しては、総理の訪問について、私が何かこうすべきだ、というような立場にはないと思っております。

Q:南京について、もう一度伺いたいのですが、パールハーバーと南京の違いと同じところはどこだと思いますか。

A:歴史認識に関する考え方については、すでに総理が70年談話の中で示されているとおりであります。私については、常に客観的事実が何かということが重要であるということは申し上げてきましたが、それ以上に歴史認識に関しては、お話する立場にはないと思います。

Q:南スーダンの賞じゅつ金の件なのですが、過去にイラクやアフガニスタンで支給した時に、イラクと比べて、手当が少なくなるのではないかと思うのですが、今回の金額の設定に関しては、過去の地域と比べて危険度とかも含めて判断されたということでよろしいですか。

A:過去の地域と比べて危険がどうかという観点ではなく、現実の南スーダンの勤務環境であったり、また、任務の特質性を総合的に勘案して決めたものでございます。

Q:関連ですが、すでに先発隊と主力部隊が派遣されていますけれども、その後に手当が決まったというのはどうしてなのでしょうか。事前に決めた上で、派遣することが出来なかった理由を教えてください。

A:新任務に関しては、しっかりと訓練をしている第11次隊から任務を付与しているわけで、そして、それを実行するのが12月12日からということでありますので、それまでにしっかり検討をして決めるということで今回の措置になったわけです。

Q:賞じゅつ金についてですが、基本額が6千万円だと思うのですが、他の職業は、例えば消防士については、被災によっては、特別な措置ではなくても9千万出るという自治体もあろうかと思うのですけれども、同じ危険が伴う職業という意味では、相当なレベルについてどう思われますか。恒常的に、同じようなレベルに引き上げる考えをこれから検討するということはありませんでしょうか。

A:単純に比較するのはどうなのかと思いますけれども、今、国際平和協力業務に従事する場合の最高授与額については、6千万円であるところ、「駆け付け警護」に従事した場合は、9千万円ということで、それは、繰り返しになりますけれども、勤務環境、さらには、任務の特質等を総合的に勘案したものであるということでございます。

Q:「駆け付け警護」を行う方々以外に対しても、一般的に引き上げるという検討をするお考えというのはないのでしょうか。

A:現時点では、今、お話をした金額でございます。

Q:引き上げるということは、「駆け付け警護」を行うことによって、リスクが上がるというお考えなのでしょうか。

A:その辺については、何度も国会でも問われておりますが、自衛隊の任務は全てリスクを伴うものであって、何か新しい任務を加えたから、さらにリスクが単純に増えていくということではなくて、それを低減するための様々な訓練もやっておりますし、そして、そういった体制を整えた方が、却ってリスクが低減するという側面もあるというふうに思います。ですので、リスクの増減という観点で行ったものではありません。

Q:ロシアに関してお伺いしたいのですけれども、先日の日露外相会談で、岸田外相は、ロシア軍による北方領土での地対艦ミサイルの配備は、わが国の北方領土に対する立場と相容れず、遺憾だとの認識を示しましたけれども、稲田大臣も同様の認識ということでよろしいでしょうか。

A:同様の認識です。

Q:同じ会談で、ラブロフ外相の方から、アジア太平洋地域のアメリカのミサイル防衛システムは、脅威を作り出しているという認識を示されましたけれども、この認識は誤りだというふうにお考えですか。

A:まず、他国の認識について、何か答える立場ではありませんけれども、わが国は、御承知のとおり、北朝鮮の核・ミサイルの脅威にさらされているわけであって、わが国自身として、国民の生命・身体・財産、領土・領海・領空、必要な防衛力をつけるということは、主権国家として当然のことであって、それが、何か周辺諸国に脅威を与えるとういものではないと思います。

Q:閣議の後に、官邸ですぐ執務室に入られたと思うのですけれども、会談内容は、真珠湾訪問とかそういうことは話されたのですか。

A:全くそういうことではありません。

Q:何についての話ですか。

A:様々、報告です。

以上


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