大臣会見概要

平成28年6月21日(11時27分〜11時57分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:沖縄の普天間辺野古移設の関係で、国地方係争処理委員会の結論が、先週出ましたけれども、国が出した是正指示については、違法かどうかは判断せずと。これを受けて、翁長知事は、当分、新たな裁判を起こすことはせず、国との協議を通じて、解決を目指すという考えを示されました。和解条項に書かれたプロセスが進まずに、辺野古の工事がまた遅れるのではないかという指摘も出ていますけれども、大臣の受け止めをお伺いします。

A:今般の国地方係争処理委員会の結論につきましては、約3か月の慎重な審査の結果、沖縄県の申立てに対して、国による是正の指示が、違法であるとは、認められなかったものと承知いたしております。政府と沖縄県は、裁判所が提示しました、双方が合意した和解条項に基づいて手続を進めておりまして、国地方係争処理委員会の判断がされた場合、これの手続についても、和解条項に定められております。この場合、国による是正の指示は、有効であるということから、仮に、この結論に対して、沖縄県に不服があれば、和解条項に基づいて、1週間以内に是正指示の取消訴訟を提起することになるものと承知いたしております。政府としては、和解条項に基づいて、誠実に対応してきておりまして、例えば、埋立工事を中止した上で、翁長知事が行った埋立承認取消処分に対する審査請求及び執行停止申立を取り下げました。また、翁長知事に対して、地方自治法に基づいて、是正の指示を行い、沖縄県との協議を実施しまして、その議論を踏まえて、キャンプ・シュワブに設置しているフロートの撤去作業を完了いたしました。これまで、このように、政府としては、和解条項に従って、誠実に対応しておりまして、この条項に従いますと、沖縄県と政府は、問題の解決に向けて迅速に対応するということに合意したものでありまして、政府と沖縄県は、引き続き、この和解条項に従って、つまり、訴訟の手続と、協議の手続、これは並行して進めるものであるということで、誠実に対応していくことになるものと承知しております。最も大事なことは、一日も早く、普天間飛行場の危険性の除去を実現するということでありまして、これは、沖縄県も政府も同じ思いであると認識しております。常に誠意を持ちまして、沖縄県の方々と話し合いを続け、政府の取組みに理解が得られるように努めてまいりたいと考えております。

Q:知事が、当面、裁判は起こさないということを明言されている事態に、どのように対応していくか、打開していくのかということをお伺いします。

A:国と沖縄県につきましては、和解条項に従って、手続を進めておりまして、この国地方係争委員会につきまして、今回、決定されたということにつきましては、政府としては、国による是正の指示が違法であると認めなかったものと承知しておりまして、これについては、1週間以内に、この国による是正の指示は有効であることから、是正の指示の取消訴訟を提起するものになると認識しております。

Q:今回の翁長知事の提訴しないという対応についてなのですけれども、大臣としては、この対応は、和解条項のプロセスから外れた対応だと認識されているのでしょうか。

A:これについては、政府と沖縄県は、裁判所が提示し、双方が合意した和解条項に基づいて、手続を進めておりますので、当面は、沖縄県の対応を見守っていきたいと考えております。

Q:外れているかどうかについては、1週間という期限が来てないので、まだ判断していないということでしょうか。

A:当面は、沖縄県の対応を見守っていきたいと考えております。

Q:沖縄県が対応されない場合は、国として新たに訴訟を起こされるような、そうした検討はされているのでしょうか。

A:ただ今、申し上げましたとおり、和解条項に従って、今、手続をしておりまして、国地方係争委員会の決定がされた後の対応ということで、それに従って行われるものであると認識しております。したがって、沖縄県の対応を見守っているということです。

Q:週末は県民大会が開かれて、主催者の発表だと6万人以上だということなのですけれども、海兵隊の撤退など含む決議文が大臣も宛先に含まれていて、採択されたのですけれども、まず、受け止めをお伺いできますか。

A:やはり、将来ある若い女性が、このような犯罪によって命を失ってしまった、誠に凶悪で身勝手で卑劣な犯罪でありまして、言語道断だということで、私も怒りを禁じ得ません。この主催につきましては、同じ日に公明党も集会を開いております。そして、19日に行われた集会も含めまして、様々な形で沖縄県の方々から示された事件についての怒りについても、改めて、真剣に受け止めをいたしております。現在、日米両国におきましては、軍属を含む、日米地位協定上の地位を有する米国人の扱いの見直し等について協議中でありまして、速やかに実効的な再発防止策を取りまとめるべく、各級で日米で協議をいたしておりますので、できるだけ早く、スピード感をもって再発防止策を目に見える形でまとめて、こういった事件が起らないように全力を挙げてまいりたいと考えております。

Q:通常ですと、私も会社に勤めておるのですが、早急にとか、スピード感をもってというのは、普通だと2、3週間を指すのですけれども、もしくは、それができないのであれば、普通はいつまでにと言うことがマナーだと思うのですけれども、見通しとしては、いつ頃までに再発防止策をまとめる予定ですか。

A:6月のはじめに、私とカーター国防長官との間で、この地位協定上の地位を有する、米軍人の扱いの見直し等について協議するということで合意いたしました。その他、モニタリングや教育、そういったことも具体的に話し合いをしておりまして、それを受けて、日米の当局間で協議しております。ワシントンで行われ、東京でも行われる形で、その内容について、成果が得られるように、今、スピード感をもって、最終的にとりまとめができるように全力を挙げて、できるだけ早くやりたいと思っております。

Q:今、最終段階であるとすれば、いつまでにというのは、もう言えるような状況だと思うのですけれども、概ねいつぐらいまで。

A:まだ、詰めの協議をしていますので、早くまとめるということを目標に取組んでいるということです。

Q:関連なのですけれども、協議の結果、地位協定を改定するのか、運用を見直すのか、どういう形でとりまとめるのか、今、お考えなのでしょうか。

A:今回は、起こったことに対する再発防止ということでありますので、日米間で、一つは、軍属を含む地位協定上の地位を有する米国人の扱いの見直しについては協議いたしておりますし、また、類似の事件等の再発防止も策定するために協議をしているわけでございます。

Q:地位協定の改定をするのか、または、運用を改善するというやり方にするのか、その環境補足協定のようなものを、追加的に行いますか。

A:目的は、このような凶悪な事件が、二度と起こらないようにするためにということで、日米間で、内容の合意をして、再発防止をしていくということでありまして、地位協定につきまして、このように一つ一つ、具体的な問題に対応しているわけであります。過去に、この環境補足協定の締結をしてきておりますし、今回の事件を受けて、日米両国が、軍属を含む地位協定上の地位を有する米国人の扱いの見直し等を進めているということでございますので、地位協定のあるべき姿を、不断に追求していくということでございます。

Q:関連なのですが、大臣としては、今回の軍属の対象者の見直しで、事件の被疑者となっている、今回の、そういった男については、軍属から外すべきだというふうにお考えなのでしょうか。

A:目的は、このような犯罪が二度と起こらないということと、しっかりと管理する側が、所属の人員を、きちっと、コンプライアンスと言いますか、遵法精神の高揚も含め、しっかり管理して、そして、起こったことに対しては、厳重に処罰していくということでございますので、目的は、再発防止がいかに図られるかという内容等について、今、協議をしているということであります。

Q:先ほどのお話は、つまり、大臣のお考えとしては、和解条項にあるような期間の中で、知事は、訴訟を起こすべきであるというようなことでよろしいですか。

A:政府としては、和解条項の手続に従って、進めておりまして、先ほど申しましたけれども、国地方係争処理委員会の決定につきましては、国による是正の指示については有効であるということから、仮にこの結論に対して、沖縄県に不服があれば、和解条項に基づいて、1週間以内に是正の指示の取消訴訟を提起することになるものであると承知しております。

Q:係争処理委員会の委員長のコメントなどを見ると、「国と県が、話し合いの努力が、不足している」というような、お互いに求めているように、そういう形ではなくて、「納得するまで話し合え」というような指摘のように見えるのですけれども、この点、どうお考えでしょうか。

A:協議をしていくということは、和解条項にも書かれていることでありまして、重要なことだと思っております。機会を捉えて、沖縄県と、問題解決に向けた協議を行なっていきたいと思いますが、政府全体で行なっているところでございますので、この点につきましては、作業部会、または、沖縄県政府の協議会、あるいは、普天間負担軽減推進会議等もございますので、そのような場で、具体的に協議、調整をしている最中と聞いておりますけれども、協議はしていくべきだと考えております。

Q:関連なのですけれども、1週間以内に、沖縄県側が、もし、提訴しなかった場合、国の是正指示が有効ということで、工事を再開できるというふうにお考えなのでしょうか。

A:国地方係争委員会の判断が示された場合の手続は、和解条項にも示されておりまして、不服がありましたら、1週間以内に提起するということになろうかと思っております。この和解措置というのは、裁判所が、双方が合意した和解条項に基づいて、手続を進めておりまして、これに従って行なわれると認識しておりますが、当面は、沖縄県の対応を見守っていきたいと考えております。

Q:沖縄県の対応を見守るということで、当面は、工事は、今の状況のまま、中断したままでいるということでよろしいでしょうか。

A:はい。

Q:別件になるのですけれども、一昨日から昨日にかけて、中国の軍艦が、沖縄の尖閣諸島の海域を航行しました。これについての受け止めをお願いします。

A:19日の日曜日、午後5時頃でありますけれども、海上自衛隊の補給艦「はまな」が、尖閣諸島南方の接続水域の外側の海域を東進する中国海軍のドンディアオ級の情報収集艦1隻を確認しました。月曜日、昨日の午後2時頃にかけて、この海域を東西に複数回往復をして、航行しているということでございまして、一連の動きがございますこの艦艇は、15日にもわが国の領海を航行、16日にも北大東のわが国の接続水域を航行したということでございまして、今回、同じ艦艇が、公海上とはいえ、尖閣諸島の南方海域で、特異な航行を行ったといった、一方的にわが国の周辺海域での行動をエスカレートさせている最近の中国軍の活動全般について、懸念を申し入れるということで、昨日、外交ルートを通じて、中国側に申し入れをしたということでございます。

Q:今月9日から、領海侵入とか、接続水域での航行、相次いでいるわけなのですけれども、中国海軍の狙いはどのように受け止めているでしょうか。

A:今回、中国の情報収集艦の行動がありましたが、この目的について、確たることを申し上げることは差し控えますけれども、一般論といたしまして申し上げれば、中国海軍などによる海洋における活動には、訓練、そして情報収集といった活動の他、中国が独自に領有権を主張している島嶼に対する他国の支配を弱め、自国の領有権に関する主張を強めるといった目標を有するものも含まれうると考えられるということでありまして、わが国周辺の海域におきましては、中国艦艇等の動き、動向については、より一層注視をしてまいりたいと考えております。

Q:関連なのですけれども、中国が、南シナ海で行っている力による現状変更の試みの一環だと捉えることもできるのでしょうか。

A:わが国としましては、あくまでも領土・領海・領空はしっかり守り抜いていかなければならないわけでありまして、この点につきましては、中国は独自に、領有権を主張している島嶼に対する他国の支配を弱めて、自国の領有権に関する主張を強めるといった目標を有する行動も含んでいるのではないかということで、警戒監視をしっかりしてまいりたいと考えております。

Q:関連して、口之永良部の周辺を通行した際には、領海にも入っているわけですけれども、UNCLOS19条で、安全保障に関わる情報収集自体が違法行為だと伝えていますけれども、領海内の問題は、国際法上の評価をされていないということなのですけれども、これについて、どうお考えでしょうか。

A:先達ても質問がございました。今回のわが国の領海を航行した事案について、国際法上の評価は、現在、検討しておりますが、今回の事案では、情報収集艦が、わが国領海を航行したこともあり、直ちに国連海洋法条約上の無害通航と確定をさせることは困難であると考えております。

Q:これに加えて、中国が、報道にも出ていますけれども、UNCLOSを脱退するというようなことを示唆したという情報があるのですけれども、これについて受け止めを。

A:国連海洋法条約というのは、まさに国連が中心になって、世界中のほとんどの国が入った、いわば国際的な規約であり、これまでもずっと、それを守ることによって、海洋の安全保障・秩序維持がされてきたことでありまして、わが国としては、海の秩序を守るために、大変重要な国際法であると認識しております。

Q:そもそも、アメリカも入ってないわけですけれど、中国が今後脱退する可能性も、仲裁裁判の結果によってはあり得ると思うのですけれども、そうすると、日本の領海に中国軍が入ってくる可能性というのも、脱退すると、「いいじゃないか」ということで、増すと思うのですけれども、これは、防衛大臣としてどうお考えですか。

A:やはり、国際的な平和・秩序維持のためには、共通のルール、いわゆる国際法と呼ばれるものに従って、秩序が維持されるべきでありますので、非常に大事なルールであると認識しておりますので、安易に脱退するべきではないと考えます。

Q:先ほどの関連なのですけれども、鹿児島県沖の領海を侵入したのは、無害通航とは判断できないわけですか。

A:直ちに国連海洋法条約上の無害通航と確定させることは困難であるということです。

Q:現時点で、政府として、無害通航だったか、そうでなかったかという判断を下しているわけではない。

A:無害通航と確定させることは困難であるということです。

Q:話変わって恐縮なのですけれども、昨日、陸上自衛隊が、北海道の演習場で起きた実弾誤射事件の事故原因と再発防止策をまとめました。弾薬の扱いについては、多数の部署でミスが重なったというものでしたが、受け止めをお願いします。

A:空砲と誤って実弾を発射する。私も元陸上自衛隊に勤務しておりましたが、本当に信じられない、あってはならない事故であると認識をしておりまして、一歩間違えれば、隊員の命を失いかねない事案でありますし、また、周辺の住民の方々も、基地に隣接している地域が多いわけでありますが、そういった方々も心配しておられます。また、海外において、PKO活動、今回の法律改正で、任務においては、さらなる課題がありますけれども、より一層、こういった実弾を取り扱う対応については、しっかりやっていかなければならないということで、私としては、重大な事案だと認識いたしております。昨日、これの概要報告等も含めました検証委員会と、陸幕の事故調査委員会における調査・原因究明・再発防止をとりまとめいただいたわけでありますが、今後、さらに全省的な再発防止検証委員会を設置しまして、陸・海・空自衛隊における問題点において、検証しまして、必要があれば、必要な改善を行うと。さらに、陸・海・空自衛隊における武器・弾薬の適正な管理について、独自性を有する防衛監察本部による特別防衛監察を実施しまして、こういった事案の再発防止に万全を期してまいりたいと考えております。

Q:関連で一点なのですが、再発防止検証委員会と特別防衛監察の結果をまとめる時期はいつ頃とお考えでしょうか。

A:やはり、問題がないかどうか、海上自衛隊、航空自衛隊も点検をいたします。時期的には、作業にかかる時間が必要でございますが、現時点において、スケジュールの時期等については、確たることを申し上げることはできませんが、まとまりましたら、適切に公表したいと思いますし、また、これに併せて、特別監察も実施しますので、より丁寧に細かくチェックをしていきたいと考えております。

Q:南西諸島の自衛隊配備についてお伺いしたいのですけれども、昨日、宮古島市長が宮古島市への陸上自衛隊配備について、受け入れを正式に表明しました。それについての受け止めをお願いします。

A:宮古島の市議会におきまして、宮古島市長がこの宮古市への自衛隊の配備、部隊の配備について了解をすること。また、配置先の候補の一つである大福牧場、この地域での施設の建設は認めないということを発言したことは承知いたしております。宮古島の市長が自衛隊部隊の配置につきまして、受け入れを決断されたことは、南西地域におきまして防衛態勢の強化に大きく貢献するものでありまして、防衛省としては高く評価したいと考えております。また、大福牧場地域での施設建設を認めないと発言されたことにつきましては、島内の水道水の水源である「白川田流域」への影響を懸念されたためであると承知しておりますので、防衛省としては、宮古島市ともよく相談の上、島内における部隊の配置先の変更も視野に入れて対応する必要があると考えております。

Q:関連でお伺いしたいのですけれども、全体としては、受け入れすべきということで正式に表明されましたけれども、今おっしゃられたように大福牧場については、見直しをということなのですけれども、全体としては配備がスムーズに進むと考えるのか、それとも遅れが出てきてしまうと考えるのか、どうお考えですか。

A:やはり、地元の市議会、また、住民の皆様方に説明させていただいておりますけれども、この点等につきましても地元の皆様方のご理解をいただくべく、努力を続けておりまして、今回、市長から具体的にこの大福牧場の施設の建設は認めないという発言がございましたので、それを重く受け止めて、対応していきたいと考えております。

Q:場所の選定に当たっては、この地下水の影響というのは、今後、その範囲には当たらない場所を探していくのか、そこも検討の場所に入るのかというのをお願いします。

A:今般の宮古島市議会における市長の発言を受けまして、島内の配置先の変更、これも視野に入れて対応する必要があると考えております。具体的な配置先につきましては、宮古島市ともよく相談の上、検討を進めてまいりたいと考えております。

Q:今アメリカのラッセン国防次官補が来日していまして、外務省の杉山次官であったり、秋場審議官が対応しているのですが、大臣もしくは防衛事務次官が会談される御予定というのはあるのでしょうか。

A:私の方には、面会の予定は入っておりません。

Q:県民大会に関連してなのですけれども、主催団体の方は慰霊の日に、もし大臣などが沖縄に伺う場合には、そのときに要請書と決議文を渡したいという考えを示していますが、慰霊の日に行かれる予定はありますでしょうか。

A:昨年も沖縄の慰霊の日に伺いました。本年も慰霊の日に開催されます沖縄の全戦没者追悼式、これに参列したいと考えておりまして、現在調整中でございます。

Q:そのときに県民大会の主催団体であったり、沖縄県知事にお会いする可能性というのはありますでしょうか。

A:6月23日と言いますと、沖縄戦で亡くなられた戦没者の鎮魂と恒久平和希求するために沖縄県が定められました慰霊の日でありまして、私もこの式に参列をしまして、心からの哀悼の意を捧げるとともに、防衛・安全保障の責任者といたしまして、二度とこのような悲惨なことが起こらないように、しっかりお誓いしたいと思います。今日も沖縄県知事がそのようなことで御意見を持って来られますので、多くの皆様方から御意見を伺ってみたいと考えております。

以上

※ 橙色部「同じ日」を「18日」に訂正。


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