大臣臨時会見概要

平成28年1月9日(11時33分〜11時41分)

1 発表事項

 只今、日英の防衛相会談が開催されました。この会談を通じて、二つの成果があったと思います。まず第一点は、日本としての戦略的パートナーであります英国が、アジア太平洋地域への関与を深めるという点において、実質的な共同訓練とか、また、セミナーの開催などを通じて、英国のアジア太平洋地域におけるプレゼンスの強化を確保していくための内容であったということです。もう一点は、北朝鮮情勢、また南シナ海情勢を含むアジア太平洋の安全保障環境につきまして、英国としっかり認識を共有をすることができたと。それによりまして、ルールに基づく国際秩序を掲げる英国と共に、国際場裡において「共通の声」を上げて、共に取組んでいく、その基盤ができたという二点であります。具体的に申しますと、4つの分野で成果がありました。まず第一に、防衛装備・技術協力につきまして、これまで取組んできた二つの案件について、共同研究の進捗とともに、人員脆弱性評価について新たな共同研究を開始することを確認致しました。この研究は、防弾チョッキなどの個人防護装備の研究開発に不可欠となる技術に関するものでありまして、共同研究の新規案件が特定されたということです。また、防衛装備庁と英国の関係機関、これらは貿易投資総省国防・安全保障機構と申しますけれども、この間で職員の交流を進めていくということで一致致しました。第二は、自衛隊と英国の間の共同訓練については、国際掃海訓練の機会を活用した二国間の訓練を実施すると。そして、2016年に英国の空軍機タイフーンが日本を訪問予定です。これに伴う共同訓練。そして水陸両用の能力、対IED(対即製爆発装置)の能力向上のための協力を検討するということを含めて、更に協力を発展させていくことを確認しました。そして、英国空軍機タイフーンの訪問が実現すれば、部隊間の交流のみならず、英国のアジア太平洋地域におけるプレゼンスの強化という観点からも、非常に有意義なものになるということです。第三に、東南アジア諸国のキャパシティ・ビルディング(能力構築支援)においても、日英間で連携することで一致致しました。今月19日には、フィリピンにおいて日英共同で人道支援・災害救援に関するASEAN向けのセミナーの開催を予定しておりまして、このような協力を促進するために、事務当局間で情報や提案を交換していくということで、それを事務方に指示致しました。また、防衛当局間でワーキング・グループを新設致します。また、パシフィック・パートナーシップ2016に英国が参加を計画していることを視野に、共同の活動を追求するということでございます。それから最後に、ACSA、これは可能な限り早期の締結を目指していくということで、これも事務方で詰めて参るということでございます。情勢については、南シナ海、北朝鮮、テロの三点について意見交換を致しました。基本的には昨日の共同声明に基づいていることでございます。まず、南シナ海においてはファロン大臣から、国際法に基づいて問題の平和的解決を図っていく必要性についての指摘がありました。それから北朝鮮につきましても意見交換を致しまして、北朝鮮の行為は国際社会の平和と安全を著しく損なうもので断じて容認できないという点で一致をしまして、英国とも密接に情報交換をして連携していくことを確認しました。テロについては、あらゆるテロ攻撃に対して、強い非難を声明をして、国際社会が一致してテロ対策を行うという重要性を確認したということであります。以上、今回の会談の目的は、コミットメントの強化と理解の深化という二点につきまして、成果が得られたということでございます。

2 質疑応答

Q:ACSAについてなのですけれども、引き続き協議されるということなのですが、今後のスケジュール感等は具体的に出てきてはいるのでしょうか。

A:これは、よりフレキシブルなものにしていこうと。そして、方法においても工夫を凝らしたものにしていこうということで、より実務的な協議を続けていこうということでございます。早くまとめることができて、早期に運用できるように、お互いで取組んでいこうという点では一致しております。

Q:北朝鮮の核実験についてなのですけれども、韓国が宣伝放送を再開したということについて、日本側としては、この行動はどのように評価しているのですか。昨日、英国の外相が「一定の理解を示しながらも自制を促した」ということもあるのですけれども、日本側としてはどのように。

A:この報道は、韓国のNSCの事務処長が発表を行ったというわけでございます。拡声器放送を巡っては、昨年8月、DMZ(非武装地帯)で地雷爆発を発端として、韓国がDMZ沿いに設置されている拡声器を使用して、北朝鮮向けの政治宣伝放送を行い、これに対して北朝鮮が強く反発をして、その後、南北間で砲撃事案まで至ったということで、非常に緊迫を致しました。従いまして、今回の拡声器の放送をすることによって、南北間で再度、緊張が高まる可能性は考えられるわけでありますので、防衛省としては、引き続き重大な関心を持って、この半島情勢を注視して参りたいと考えております。

Q:タイフーンに伴う共同訓練とおっしゃったと思うのですけれども、大臣の中で具体的にどういったものをイメージされているのか、もう少し教えて頂けますか。

A:タイフーンが来て日本と共同訓練をするということは、大きなプレゼンス強化にも繋がりますし、特にスクランブルなどの対処などにおいては、英国が優れた知見や能力を持っていますので、わが国としては非常に参考になるものではないかということで、今日の会談においても、実利的な、実質的な訓練になるようにということで、双方で技術的な協議をしていこうということでございます。


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