防衛大臣臨時記者会見

平成27年11月29日(15時18分〜15時33分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:今回、対馬に来られましたけれども、この対馬の印象、そして、視察の受け止めをお願いします。

A:九州の最北端であり、国境に接する離島であります。現地に陸海空自衛隊が所在をしておりまして、国境最前線の防衛の任にあたっている現場を視察させていただき、そして、非常に使命感に燃えた、実に忍耐強く志を持った隊員諸兄と接しまして、非常に誇りにも思いますし、頭が下がる思いがいたしました。今日は午前中、陸上自衛隊の対馬警備隊が所在する対馬駐屯地を視察いたしましたが、創立35周年式典も開かれ、また市中パレードもあり、多くの市民の方々が見守っていただきました。また、長崎県知事や対馬市長にも御出席いただき、数々の激励のお言葉も頂きました。地元の皆さんが非常に自衛隊を理解していただいて、また協力も頂いて、それによって対馬の隊員が非常に任務に精励できるということはありがたいことでありまして、感謝を申し上げると同時に、市中パレードでは、「私達は自衛隊が好きです」と、大きな横断幕を掲げていただいておりまして、そういった自衛隊に対する期待にこたえるべく、しっかりと仕事をしていきたいと思いました。その後、海上自衛隊の対馬防備隊を視察をさせていただきました。本州から離れた地で、家族と離ればなれになって、勤務されている方も多いわけでありますが、この場所というのはわが国の周辺の海域の中でも大変重要なところでありまして、例えば、沿岸の水域の水路の安全確保、そして、海洋の監視、こういう情報を24時間365日、やっていただいております。しかも、隊員一人一人が非常に根気のいることですけれども、士気が高く、やるべきことをしっかりやっていただいているということを確認できまして、誠に頼もしく思うとともに、国境警備の最前線でこの守りをしっかりとやっていただいているということで思いを強くいたしました。

Q:関連で伺いますが、国境の最前線、その要地を守ると今とおっしゃいましたけれども、昨日、北朝鮮が潜水艦からの弾道ミサイルの発射実験をして失敗したというメディアの報道がありました。これについて防衛省として事実関係の確認をどうされているのか、お聞かせください。

A:報道は承知をいたしております。北朝鮮の動向に関する個々の詳細については事柄の性質上、お答えは差し控えますが、現時点でわが国の安全保障に直ちに影響を与えるような事象は発生していないということであります。その上で北朝鮮は今年5月にもSLBMの試験発射に成功した旨、発表しておりますので、引き続き、SLBMに関する開発の活動継続をしていると考えております。防衛省としてはこうした動きも含めまして、北朝鮮の軍事動向等については、引き続き、重大な関心を持って注視をして参りたいと思っております。

Q:関連なのですけれども、北朝鮮の弾道ミサイル、これは日本の安全保障にどのような影響があると思われますか。

A:開発は継続をしておりますし、また実験の内容等も性能を上げてきているというふうに思っております。現時点の能力につきまして、核兵器の開発の進行も行っておりますし、また実際に言動でミサイル攻撃の示唆、挑発的な言動と相まって、わが国の安全に対する重大かつ差し迫った脅威だと認識をしているということです。

Q:今回、この対馬を訪れて、明日は海栗島で空自の施設を視察されるのですけれども、そこにはレーダーもあって、やや古いというふうに聞いております。概算要求にはその整備に向けた費用も含まれているのですけれども、そういう点を含めてミサイル防衛、どのように強化されていくお考えでしょうか。

A:防衛省・自衛隊は全国で28か所、レーダーサイトを設置をいたしております。これでわが国の周辺空域を常続的に警戒監視しておりますが、これらのレーダーサイトにつきましては防衛大綱、また中期防に基づいて弾道ミサイル攻撃に対する同時対処能力及び継続的に対処できる能力を強化するため、FPS−7、これは固定式の警戒監視レーダーですけれども、その整備及び能力向上をしているところです。海栗島の第19警戒隊につきましては、平成28年度概算要求におきまして、FPS−2のFPS−7への換装に必要な地質調査、また敷地造成等のために約15億円を計上しております。海栗島のレーダー本体の整備につきましては平成29年度に計画をしておりまして、防衛省としましては、引き続き、南西地域における情報収集、警戒監視の強化に取組んで参りたいと考えております。

Q:THAADシステムについてお伺いしたいのですけれども、先日、大臣の方から導入について検討を進めていきたいということだったのですけれども、朝鮮半島有事を踏まえてだと思うのですけれども、一番朝鮮半島に近い、こちら対馬基地を見学して、そういった検討というのは具体的にどのようにしていくお考えでしょうか。

A:現在のわが国の弾道ミサイルシステムは海上自衛隊のSM−3ミサイル搭載のイージス艦の4隻による上層での迎撃と航空自衛隊のPAC−3ミサイルによる下層での迎撃を組み合わせた多層防衛によりまして、現有のシステムでわが国全域を防護するということが可能になっておりますが、北朝鮮の弾道ミサイルの能力の向上を踏まえまして、防衛大綱においては、弾道ミサイル防衛システムの即応態勢、同時対処能力及び継続的に対処できる能力を強化することとしております。防衛省としては、現段階でTHAADを導入する具体的な計画はありませんが、イージズ・アショアやTHAADといった新たなアセットの導入は具体的な能力強化策の一つとなり得ると考えておりまして、私が先だってハワイを訪問し、Xバンドレーダーや、また関係者からの説明等を受け、その際に述べたとおり、わが国の弾道ミサイル防衛システムの将来的な在り方につきましては、米国のこの先進的な取組や装備品を研究しつつ、検討を加速をしてまいりたいと考えております。

Q:先ほど、韓国系企業が土地を取得したところを視察されましたけれども、自衛隊の隣に韓国系企業が土地を買収していることについて、今後、どのように対処していくお考えでしょうか。

A:もともと日本の企業が保有をしていたところでありますが、現に韓国系の宿泊施設として、利用されているということを見させていただきました。これらにつきましては、現状から、安全保障面で何らかの懸念があるとは考えられないところでありますが、いずれにしましても、自衛隊施設の周辺の土地につきましては、その現状をよく把握をして、しっかりとした警戒、注意を払っていくことが大事なことであると考えています。

Q:2年前に小野寺防衛大臣が訪れたときに、注視していきながら法改正、法整備についても考えていきたいというようなお話もあったのですけれども、大臣としては、2年経って、今の現状としてはどのようにお考えでしょうか。

A:今日、視察させていただきましたが、これまでの調査の過程等におきましても直接的な支障、また困難が生じているというような状況は把握はされていないということであります。

Q:法整備については今後は検討の余地というのはどうでしょうか。

A:現在でも各政党内、また、議員間で議論されていると承知しております。

Q:来年度予算について伺いたいのですが、今朝、一部報道で防衛予算が来年度5兆円を超える見通しだという報道がありますけれども、現在の調整状況についてお願いします。

A:28年度の概算要求につきましては、4兆9299億円の概算要求額であります。SACO関連費とか、新たな政府専用機の導入に伴う経費などを含めた金額が5兆911億円でありまして、ご指摘の報道については、承知しておりますけれども、防衛省としては年末の28年度の予算編成に向けて、財政当局と調整を行っているところでありまして、現状につきましては、政府内のことでありますので、申し上げることは差し控えますけれども、28年度の防衛関係費につきましては、わが国の防衛のために必要となる経費をしっかり確保できるように引き続き取組んでまいりたいと考えております。

Q:今日、自民党の立党60年ということで、その受け止めと今後の自民党をどういうふうにしていくかと。昨日、安倍総理大臣が憲法改正について、参院選との絡みで言及されましたが、憲法改正について、必要性、安全保障法制が成立して改正が必要なのか、必要ではないのかというのを絡めてどのようにお考えでしょうか。

A:60年と言いますと、人間で言えば還暦を迎えるわけでありますが、こんなに長く長期に渡って日本の政治を主導してきたということについては、所属している党員としては、非常に誇りにも思いますし、いつまでも続くというわけではなくて、先人の方々が努力したから、これだけ長く続いてきたわけでありますので、その新しい時代に向けた対応を考えつつ、しっかりとした努力を続けていかなければならないと思っております。私は三つの理由があると思うのですけれども、一つは地方にも組織があって、常に中央と地方で意見交換をして、政策を議論をしている。二つ目は国民政党ということで、偏りなく各界・各層が党の運営等について関与しておりますので、何らかの意見が反映されていますが、それが偏った形ではなくて、全般的に幅広く意見が言われているということ、そして三つ目は民主的、よく自民党的といいますが、総務会という、その意思決定の手続き、これは全員一致の原則でかなりレベルの高いというか、濃密な、高度な議論が展開されていますし、それぞれ政治的な嗅覚、また感覚で非常に政治的な決着のプロセスが開かれた場所で行われているということ、また政調会、これは朝8時から毎日議論がされておりますが、官僚を上回る知識と経験をもった議員が非常に高度な質問もしておりまして、そういう政策を練り上げるということもできあがった仕組みの中で60年間運営されてきたというのが、理由ではないかと思います。それから憲法改正につきましては私案というものがすでにできているのですけれども、これはあくまでもたたき台でありまして、まさに国民の皆さんが参加して、国民が納得できるようなものにしていく必要があると思います。これも国会議員の賛同を得るためには各党、そして言論機関などとも協議をいたしまして、三分の二の国会での議席の承認が必要でありますので、自民党だけではなくて、各党との政策調整も必要でありますのでこういった点でたたき台はありますけれども、よく政党間で議論をしていく必要があるのではないかと思っております。


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