日豪外務・防衛閣僚協議共同記者会見

平成27年11月22日(12時45分〜13時30分)(日本時間)

※ビショップ外務大臣及びペイン国防大臣の発言並びに英語の質問については、通訳者の発言を適宜修正し、記載しています。

1 発表事項

(ビショップ外務大臣)
皆様、こんにちは。ペイン大臣と私は、シドニーに日本の外務大臣、そして防衛大臣を第6回外務・防衛閣僚協議のためにお迎えできたことを非常に嬉しく思っております。岸田大臣と私は、昨日の夜お話し致しましたけれども、今回が外務大臣になってから10回目のバイでの会談だということを確認致しました。それ以外にも世界各国の様々な機会におきましてお会いしておりますし、一番最近では、先週フィリピンで行われましたAPECでお会いしております。ターンブル首相と安倍総理は正式なバイ会談をトルコのG20で既に行っております。そしてまた、マニラでのAPEC首脳会合、そして今日のクアラルンプールでの東アジアサミットでもお会いしております。我々は、日本と特別な戦略的関係を持っております。昨日、そして今日のミーティングでもはっきりしておりますように、我々はなるべく幅広い範囲で経済・防衛の戦略的な繋がりの下、協力しております。そして、人的交流も非常に深いものとなっております。これは、教育・文化・観光、その他の繋がりによって構築されているものであります。共通の関心事を持つ国同士であります。いろいろな課題について執るべきアプローチ、これは地域的そして世界的に見てもそのアプローチについて同意しております。両国とも市場経済であり、開かれた自由な貿易にコミットメントを持っております。また、我々は共通の価値観を共有しております。しっかりとした民主主義国でありますし、国民の自由にコミットメントを持っております。法の支配、人権、そして民主主義的な制度を維持するということを大切にしております。この協議は、残虐なテロの攻撃がイスラムの人々によって行われたパリから離れて行われましたが、ヨーロッパ、特にベルギーにおいては安全への懸念が今高まっております。オーストラリアと日本は、このようなテロ攻撃を非難しております。そしてまた、両国ともテロリスト、そしてイスラムの過激主義、どこで起ころうとも一致団結して対抗していく所存であります。オーストラリアは、シリア、イラクにおける軍事的な行動に貢献してきております。そして、ウィーン・プロセスも両国がサポートしておりまして、シリアの課題につきまして政治的な解決ができ、ISIL、そしてその他のテロ組織に対して、統一した対応ができるようにするべく取組んでおります。経済面につきましては、貿易投資についてお話を致しました。今年1月にEPAが発効してから進展が見られております。そしてまた、TPPの合意につきましても、両国とも貢献致しました。この2つの枠組みの中で、経済的な繁栄がさらに担保された形となります。経済成長、そして雇用の機会をこれらが両国にもたらしてくれることでありましょう。両国は、いろいろな分野において当然のパートナーであります。本日の協議も、政治・戦略的な関係を基盤に行われました。そのような関係は、昨今前例にないほど高いものとなっております。いろいろな分野で協力をしております。防衛分野にもあります。それにつきましては、ペイン大臣からお話を致します。安全保障・人道支援・災害救援などの分野でも協力をしております。日本の平和安全法制が可決されたことにつきましては、我々歓迎しておりますし、それによって日本が平和についてより多くの貢献を、平和維持活動、そして人道支援、災害救援においても、より多くの貢献をしていただけると思います。フィリピンでも既に、そのような協力はしております。また、南シナ海に関する我々の姿勢を表明致しました。オーストラリアは、様々な領有権主張につきましては一方の側に付くものではありませんが、関係当事国につきまして、国際法を基に、そしてまた規範に基づいた国際秩序の下で解決してほしいと思っております。日本・オーストラリアとも、全ての国が航行の自由、そして上空飛行の権利があると認識しております。また、我々の北朝鮮の脅威に対応する上で、その対応策が強調され、一致していないといけないということを確認致しました。また、北朝鮮が挑発的な行動をするということ、つまり核実験、ミサイル実験などについての北朝鮮の行動に対応していかなければならないことを認識致しました。また、それぞれの米国との関係についても、協議致しました。双方とも同盟国である米国のリバランス、これは安全保障・防衛という側面のみならず、リバランスにつきましてはTPPを介してアジア太平洋地域へのリバランスということをいうことも認識しております。中国、インド、韓国、ASEAN諸国、そして太平洋島嶼国など、この域内の他の国との関係についてもお話を致しました。ミーティングの最後におきましては、ターンブル首相が近々東京を訪問できることをお伝えして、特別な戦略的パートナーシップを通じた日本との特別な友好関係が深まることを期待しております。

(ペイン国防大臣)
ありがとうございます。日本からの閣僚の皆様を始めとする訪問団の皆様、生産的であり有益な協議を持つ機会を得られたことを感謝致します。本日の価値ある日豪「2+2」に出席し、我々の地域において存在する各種問題について理解を深めることができました。また、私にとって中谷大臣とは今月初めのクアラルンプールでのADMMプラスでの初めての会談に続き、本日またお会いすることが叶い、うれしく思います。ADMMプラスのサイドでは、有益な二国間協力に関する意見交換ができ、その中では本日この機会に協議すべきいくつかの課題についても言及されました。中谷大臣と私が本日ガーデンアイランドのHMSキャンベラを視察し、HMSキャンベラからのシドニーの景観を見て頂くことができましたが、HMSキャンベラが我々の地域にとって特に人道支援・災害救援分野において優れた艦艇であることは普遍的に一致した見解であります。日豪は長期に渡り良好な協力関係にあり、互いに関与してきました。例えば、PKO分野などです。HMSキャンベラと間もなく配備されるであろう新造艦「アデレード」は同分野における協力関係を発展させるのに重要な役割を果たすことと思います。本日我々は、地域、そしてグローバルな防衛問題を含め、非常に貴重な意見を交わしましたが、それについての多くは外務大臣から既に説明があったとおりです。前回の「2+2」では多くの新たなイニシアチブが提言され、それらについては当時の首相の下で進展が見られましたが、同様に今回もそれについてお話ししましたけれど、有益かつ一致したアプローチをとって重要なイニシアチブを取り上げ、これが進められることを期待しております。安倍総理とターンブル首相がお会いされるときにこれについてお話をしていただけることを期待しております。潜水艦につきましては、CEP競争的評価プロセスが行われておりまして、今月末には各関係者から提案書がオーストラリア政府に提出される予定であります。日本が参加してくださったことに対し、御礼申し上げたいと思います。また、大臣がアデレードにおいでいただいたということについても、御礼を申し上げたいと思います。大臣御自身が今週おいでいただきまして、オーストラリア防衛産業について御理解いただき、また、オーストラリアの防衛産業がオーストラリアにとって、いかに重要かということを御理解を深めていただきました。提案書が出ましたら評価プロセスを経て、政府への提案が行われるということになります。ビショップ大臣にマイクを戻す前にもう一つ申し上げたいと思います。昨日、ゴールバーンというニューサウスウェールズ州の地域におきまして、士官候補生の人達がバスの事故に遭ってしまいました。怪我をした人達、その家族に対しまして、士官候補生が事故に遭いまして非常に大変な状況でありますけれども、最大のケアをしているということを御家族にも申し上げたいと思います。かなり孤立したニューサウスウェールズの地域ですけれども、サポートを置いております。では岸田大臣お願いします。その後、防衛大臣の方からお願い致します。

(岸田外務大臣)
今回、再びこの美しいシドニーの街を訪問することができ、中谷防衛大臣とともに、ビショップ外務大臣そしてペイン国防大臣とともに、日豪外務・防衛閣僚協議を行えたこと、大変嬉しく思っております。基本的な価値、あるいは戦略的な利益を共有するこの日本とオーストラリアですが、この幅広い分野での協力を進める、この日豪の特別な関係の下、安全保障あるいはこの防衛分野について、日豪協力の一層の強化に向けて大変意義な議論ができたと思っております。ビショップ大臣そしてペイン大臣、そして、オーストラリアの皆様の主催者としての御歓迎に心から感謝を申し上げます。両国のこのパートナーシップは、このアジアそして太平洋の平和と安定の要であり、日豪協力は両国だけではなくして、国際社会全体にとりましても不可欠なものであると考えます。本日の協議におきましては、日本におけるこの平和安全法制の成立も踏まえた日豪間のこの安全保障、防衛協力の促進に向けて、幅広い意見交換を行いました。また、パリにおけるこのテロ事件については、断固として非難するとともに、日本が来年、暴力的過激主義対策に係る国際会議を主催することを紹介させていただき、日豪が手を携えて対テロ協力を一層強化していく、こうしたことについても一致を致しました。そして、続いて行われましたワーキングランチにおきまして、太平洋における協力やこのアジア太平洋地域を中心とした地域情勢につきまして意見交換を行いました。東シナ海や南シナ海における一方的なこの現状変更の試みについて強い懸念を共有し、法の支配に基づく国際海洋秩序のために連携していくことで一致を致しました。また、共通の文明国であるこの米国やインド等のこのパートナー国との三か国協力の重要性についても確認を致しました。協議の結果、この充実した共同声明を発出することができ、大変喜ばしく思っております。アジア太平洋地域のこの戦略的環境が絶えず変化していく中にあって、日豪協力の重要性はますます高まっております。こうしたことを踏まえ、日豪の特別な関係のさらなる強化に向け、中谷大臣と私はビショップ大臣、そしてペイン大臣と、今後とも緊密に連携をしていきたいと考えております。私からは以上です。

(中谷防衛大臣)
日本国の防衛大臣の中谷元でございます。ペイン国防大臣とは今月初めにADMMプラスでマレーシアにおきまして、第1回の防衛相会談を開催致しました。今回改めてオーストラリアを訪問しまして、アデレード、またシドニーにおきまして、多くの皆様方から大変暖かい歓迎を頂き、また両国の特別な関係と国民レベルでの深い友情を実感できたということで、心から感謝と御礼を申し上げます。また、私は国会のラグビークラブのキャプテンをしておりましてラグビーファンでありますが、日本のラグビーを強くして頂いたエディー・ジョーンズ監督始め、オーストラリアのたくさんのラグビーの選手に心から感謝と敬意を表したいと思っております。本日6回目となります「2+2」を開催していただきました。ペイン大臣、またビショップ大臣と大変充実した議論を行うことができまして、大変嬉しく思っております。協議におきましては、私の方から国会で成立しました平和安全法案、これの説明をさせていただきまして、その成立を踏まえて自衛隊とオーストラリア軍との連携、これについてさらに強固なものにすべく、多くの分野でさらに協力をしていくための具体的な方策について意見交換を致しまして、一致を致しました。また、日豪の潜水艦協力に関しましては、私の方から日豪の潜水艦協力の戦略的重要性、そして、日本の技術の優秀性、信頼性の高さ、そしてオーストラリア企業の参画の最大化の取組などについて説明致しまして、日本としてはベストな提案を行う旨を説明致しました。さらに地域情勢につきましては、南シナ海における大規模な埋立活動に対して、深刻な懸念を共有するとともに、公海における航行と上空の飛行の自由を含む国際社会にとっての法の支配の重要性を共有し、そして地域の平和と安定の確保のために共通の声を上げていくということが戦略的に重要であるということで一致を致しました。日豪の防衛協力は、この地域の平和と安定に不可欠な基盤の一つとなっておりまして、両国の関係を一層深化すべく、今日、協議をさせていただいたお二人の両大臣とともに、今後とも取組んでいく所存でございます。以上です。

2 質疑応答

Q:南シナ海におきまして、ここ数か月に渡りましてかなり難しいとみられる状況になっております。日本の大臣お二人からお聞きしたいのですが、南シナ海における状況はどれくらい深刻なものだと思われますか。そして、オーストラリアとのより幅広い防衛関係はどのような意味があるのか。そして、潜水艦プロジェクトが幅広い戦略的関係の中でどういった位置付けになるのかということ。そしてオーストラリアの大臣にお聞きしたいと思うのですけれども、共同声明が出てくると思いますけれども、その中で具体的に教えていただけることがありましたらお願い致します。

A(岸田外務大臣):それでは私の方から南シナ海のこの状況についてお話をさせていただきたいと存じます。中国のこの周辺海域における海洋活動の活発化、これはわが国を含む地域、国際社会共通の懸念事項であると考えています。今回の「2+2」では、南シナ海におけるこの現状を変更し得るあらゆる威圧的な、若しくは一方的なこの行動に対して強く反対し、大規模な埋立てや建設及び軍事的目的のための使用の停止を求めました。この現状につきましては、引き続き、この法の支配、あるいは航行の自由、これを確保するために国際社会がしっかり連携をしていかなければなりません。こうした国際法に基づいて、こうした問題を平和的に解決することの重要性をしっかり国際社会全体として訴えることが重要であると認識をしております。現状がいかにこの深刻であるかということについての認識についてお尋ねがありましたが、この現状について、この現状を容認することはあってはならないと思います。この既に行われたことが、この認められるということはあってはならないという考えに基づいて、こうしたこの問題の解決に向けては、国際法に基づいて主張し、一方的な行動は慎み、そして平和的に問題を解決する、こうした基本的な考え方をしっかり訴えていくことによって、この問題について国際社会の連携をしっかりと確保していかなければならないと存じます。引き続き、状況についてはしっかりと注視をしていきたいと考えています。

A(中谷防衛大臣):南シナ海については、未だに中国の埋立工事、また港湾や飛行場の建設が続いております。わが国にとりましては、南シナ海における航行の自由、そしてシーレーンの安全確保、これは重要な関心事でありまして、開かれた自由で平和な海を守るために国際社会が連携していくということが重要であると考えております。潜水艦につきましては、やはりこれは日豪の戦略的重要性、これがございます。この件につきましては、お互いに海洋国家として海の航行の自由、そして領空・領海の飛行の自由、これは確保しなければなりませんし、国際法や、また力による現状の一方的な変更というものは認められないという、単に潜水艦の協力のみならず、非常に根本的な海洋安全保障の問題等もございますので、こういった戦略的重要性から日本としても協力をしていきたいということ。そして、日本の技術の優秀性、信頼性の高さ、そして今回アデレードを見学させていただきましたが、オーストラリアの潜水艦や造船技術の高さ、優秀性などを確認させていただきましたけれども、豪州企業の参画の最大化の取組など、非常に日本としてもベストな提案を行っていきたいということでございまして、今回、そういうことでこの話もさせていただいたということでございます。

A(ペイン国防大臣):オーストラリア側への質問があったと思います。既に説明したとおり、オーストラリアは地域の平和と安定に貢献し、国際法を遵守し、南シナ海における阻害されない貿易、航行及び上空飛行の自由の確保を重視しております。なぜなら、我々の貿易の三分の二が南シナ海を通過しているからでありますので、この地域におきまして、平和と安定が維持されるということはオーストラリアにとっても重要であります。我々はどこかの味方をするということを南シナ海については行ってはおりません。しかし、埋立て、建設の活動を中国が行っている、他の関係当事国も行っているということによりまして緊張が高まってしまいます。特に人工島の軍事化、構造物ができるということにつきましては懸念しております。習近平国家主席は軍事化はしないというふうにおっしゃっていますけれども、埋立てなどが軍事化へ進まないことを期待するものであります。全ての国が航行の自由、そして、上空飛行の権利を持っているわけであります。南シナ海でも同じであります。オーストラリアも国際法の下で権利を今後も行使していきます。他の国も同じようにしていただきたいと思っております。各国政府が領有権を主張し、また海上の権利について話し合いを行い、国際法の下で、国連海洋法条約の下で平和的に解決していただきたきたいと思います。全ての国が平和的に解決する、仲裁をするということも必要であればしていただきたいと思います。これはフィリピンが中国との領土紛争について活用した手段であります。また、実際にコミットメントについては実施してもらいたいと思います。行動規範(COC)に関する宣言が南シナ海について行われましたけれども、これは中国、ASEAN諸国が内容のある行動規範について進めていくということを期待するものであります。南シナ海につきまして、具体的に防衛の視点から申し上げるとしたなら、昨日、中谷大臣との会議で随分話が進みました。そして、本日も「2+2」で話が進みましたけれども、バイの防衛協力をさらに進めるということは、両国にとってプライオリティーであります。また、コミュニティーにつきまして、主な提案事項と致しましては、この分野においては、訓練・演習を拡大するということ、そして、人員交流も進めていくということであります。人員交流を実際行うということになりまして、必ずしも軍人ではなく事務レベルなどにおきましても、それぞれの組織の中で仕事をするということによりまして、両国のエンゲージメントを分かってもらえるということができております。人道支援、災害救援におきましても協力が深化しております。海上安全保障でありますとか平和維持、これらは我々が昔から協力している分野でありますし、また、キャパシティー・ビルディングにつきましても拡大していくということ。そして、米国との三か国の協力も深めていきたいというふうに考えております。建設的な作業をやっているものの一つといたしまして、ADMMプラスにおいて、先程クアラルンプール会合を行ったということを申し上げましたけれども、6つの専門部会がありまして、私どもはテロ対策の部会、シンガポールと共同議長となっております。日本は人道支援、災害救援の部会をラオスとともに共同議長をしております。ラオスが次の議長国となるわけでありますけれども、例えば2016年には、シンガポール、ブルネイにおきまして、来年5月テロ対策・人道支援などにおきまして、実際的な形で展開をしていくということでありまして、バイ、マルチにおいていろいろな展開がこの分野におきましてこれから期待されるわけであります。議論において難しいことがあったと致しましても、お互いは分かっている、馴染みがある、仕事の仕方が分かるという関係にあります。中谷大臣と私はそういったことをとても大切にしております。

Q:岸田大臣にお伺いしたいのですけれども、先程の岸田大臣のご説明の中でも、日豪協力の重要性が高まっていて、国際社会全体にとって不可欠だというようなご説明があったのですけれども、今回の共同声明の中で、南シナ海の問題や太平洋地域での戦略策定やテロ対策や円滑化協定などについて日豪で協力していくということが盛り込まれていると思うのですけれども、これらの分野での協力が今後の日豪関係の強化にどのような意義を持っていくのか、特に日米関係や中国の海洋進出の動きなどを踏まえて、もう少し具体的にお伺いしたいのですけれども。

A(岸田外務大臣):日豪のパートナーシップは、アジア太平洋地域の平和と安定の要であると思っていますし、そして日豪の協力の強化、これは両国だけではなくして、国際社会全体にとって不可欠であると考えます。そして、今回の「2+2」の中において、例えば、南シナ海における一方的な現状変更に対して反対をする、また大規模な埋立てやこの建設及び軍事的目的のための使用の停止、こうしたことを求め、そしてその上で法の支配ですとか、航行の自由ですとか、こうしたことを確保するために日豪で協力することで一致を致しました。こうした問題について、日豪で協力をしていくことは大変重要なことでありますし、そして、このことが例えば、日米関係につきましても、日豪を基軸とした平和と繁栄のためのネットワークを構築する、こうした取組にも資するものであると考えています。こういった観点から、今回の日豪「2+2」の議論は大変重要であると思いますし、日豪の協力は大変貴重であると考えています。日豪、さらには日豪米、こうした連携の枠組み、しっかりと協力しなければならない、強化していかなければならない、こういったことにつきましても改めて感じさせられる有意義な議論ができたと考えています。

Q:安倍首相がバラク・オバマに数日前に、「日本は南シナ海におきまして、海軍への哨戒活動に参加するかもしれない」ということをおっしゃったというふうに聞いているのですけれども、中国は、もう既にこれについて懸念を示しているということから、どのようにお考えかお聞きしたいと思います。また、日豪が来年、過激化に関わる国際会議を行うということをお聞きしたのですけれども、オーストラリアと日本は、さらにこの分野におきまして、テロの分野におきまして、どのような協力ができるのでしょうか。

A(岸田外務大臣):まず、南シナ海における問題については、国際社会が連携して対応していかなければならないと考えています。そして、米国による航行の自由作戦は、国際法に則ったものであると考えておりますし、こうした国際的な取組の先頭に立つものとして、わが国としては支持をしております。ただ、わが国として、この米国の作戦について何か行動を起こすのかということについては、何も今、考えてはおりません。わが国は、こうした南シナ海の問題において、従来からODAですとか、あるいは関係国の能力支援を行うなど、支援を行ってきました。わが国としましては、引き続き、わが国のこうした取組や支援を続けていきたいと考えております。そして、テロ対策について、どのような協力が考えられるかということについてでありますが、テロ対策につきましては、各国が水際対策を行うですとか、様々な安全確保に向けて取組みを強化していくとか、さらには中東やアフリカ諸国の国境管理等の能力構築支援を行う、こういったことを支援していくとか、こういったことも考えられますし、またテロの背景には、格差や貧困があります。こうした中東やアフリカの国々に対して、過激主義を生み出さない穏健な社会をしっかりと構築していくために、人道支援を行う、こういった点も重要であります。わが国としましても、こうした取組みを続けてきたわけですが、大切なことは様々な関係国が自分たちの国が得意とする分野において、こうしたテロ対策において貢献をすることであると考えています。ぜひ、日本が得意とするテロ対策における貢献、そしてオーストラリアの得意とするテロ対策における貢献、こうしたものをしっかりと連携をさせていく、こういったことも大事なのではないかと思います。それぞれが強みを発揮することによって、国際社会全体として、そして日本とオーストラリアの連携として、テロ対策に貢献をしていきたいと考えています。

A(中谷防衛大臣):南シナ海の自衛隊の活動につきましては、これまでにも南シナ海の周辺の国々に対する能力構築支援とか、海上自衛隊と米海軍の共同訓練などを行うなど、地域の安定に資する活動に積極的に取組んでおります。わが国としては、米軍の「航行の自由作戦」に参加する計画はなく、また、現時点で、常時継続的な警戒監視活動を行う具体的な計画もございません。南シナ海における自衛隊の活動につきましては、南シナ海情勢がわが国の安全保障に与える影響を注視をしつつ、航行の自由、そして、法の支配が貫徹されるように、様々な選択肢を念頭に置きながら十分な検討を行って参ります。このような考え方は、これまで総理は国会で答弁をしておりまして、お示しをしているとおりでありまして、先般の日米首脳会談におきましても、そのような考え方をオバマ大統領にお示しをしたものだと承知しております。

Q:中谷防衛大臣とペイン国防大臣に、オーストラリアの次期潜水艦の共同開発計画について伺います。中谷大臣、フランス、ドイツと比べて、日本の優れた点というのはどういうところにあるのでしょうか。この計画がアジア太平洋地域における戦略的重要性、日本とオーストラリアの関係にどう繋がることを期待していますでしょうか。また、ペイン国防大臣に伺いますが、潜水艦の共同開発が日本に決まった場合、その戦略的重要性、日本とオーストラリアの関係にどう繋がることを期待していますでしょうか。

A(中谷防衛大臣):日本の提案の強みを3つ挙げますと、第1に、日豪、日米豪の戦略的協力に繋がるということです。第2は、4,000トン級という世界最大の通常動力型の潜水艦を建造してかつ運用している唯一の国でありまして、世界トップレベルの技術に基づくリスクの小さい提案ができるということ。第3点は、日本は向こう100年間、通常動力型潜水艦を建造し、運用する予定でありまして、豪州の潜水艦のメンテナンス、これを長期に渡り協力できるという点でございます。そして、これの意義につきましては、戦略的重要性が極めて大きいということで、単に防衛装備品の移転に止まらず、日豪、日米豪での潜水艦の運用協力に繋げることによりまして、アジア太平洋地域の航行の自由の確保に大きく貢献をするということです。また、将来潜水艦は豪米の共同開発によるコンバット・システムが搭載される予定でありまして、日本がパートナーに選ばれることになりますと、豪州の将来潜水艦は日米豪の戦略的協力のモデルになるということが考えられます。そして、潜水艦の協力のみならず、さらに広い経済協力に繋がる、いわゆるサプライチェーン、またオーストラリアの高い技術との融合によるイノベーション、こういうものが期待をされるということでございます。

A(ペイン国防大臣):御質問ありがとうございます。CEPにつきましては、プロセスという名前がありますので、今の段階でお話しできることはあまりないのですけれども、日本、ドイツ、フランスの3か国から、今月末までに提出があるわけでありまして、それらについて評価は何らなされていないという状況であります。先程お話し致しましたとおり、日本、そしてその他の参加国に対して、CEPに参加してくださったことに対し御礼申し上げたいと思います。貢献を感謝致します。戦略的な関係が日豪間におきまして非常に重要であるということ、そして、その他の協力も非常に大切に思っているということを申し上げたいと思います。ビショップ大臣も私も、日本はオーストラリアにとって主要なパートナーであります。防衛面でも主要な関係がありますし、共通の同盟関係を米国とも持っておりますし、その他様々な分野で共通項があります。このような防衛協力をさらにエンゲージメント、増やすという形で、自衛隊とオーストラリアの国防軍がさらに協力できるようにしたいと思います。これは、日本で実施されました法改正によりまして、さらに、日本からの貢献が可能となるわけであります。私は上院議員でありますので、なかなか国会で法律を可決するのは難しいということはよく分かっておりますので、安倍総理等の御努力に敬意を表する次第であります。非常に、協力の深さ、そして、戦略的な関係の深さというものは顕著なものでありまして、両国首相が2014年7月に外務・防衛閣僚からの提案を承認したということで、建設的なアジェンダができたわけでありまして、これからまた、今後におきましてもイニシアチブが実施されるということになるわけでありますけれども、これはCEPとはまた別の話ということになりまして、皆様方のお話は当然出てくるものと思いますが、別の話でありますが、中谷大臣が非常に上手くお話をしてくださっておりますけども、また近々、中谷大臣ともお話しし、いろいろなことについてお話をできればと思っております。


ご意見ご要望
大臣記者会見概要一覧へ戻る
新着情報一覧へ戻る
トップへ戻る

(C) 防衛省・自衛隊