大臣会見概要

平成27年3月6日(08時26分〜08時43分)

1 発表事項

 本日の閣議におきまして、「防衛省設置法等の一部を改正する法律案」の国会提出について、閣議決定されました。この内容は、防衛省改革の主な事業として、統合運用機能の強化と防衛装備庁の新設。また、南西地域における防空態勢充実のための航空自衛隊の那覇基地に第9航空団を新編。そして、自衛隊の部隊の改編に併せて、自衛官定数等の変更を行うために防衛省設置法と自衛隊法と自衛隊員倫理法、これを一括して改正するということです。もう一点、3月13日(金)から15日(日)の日程で、ル・ドリアン仏国防大臣が来日され、13日(金)には、日仏外務・防衛閣僚会合を、14日(土)には、日仏防衛相会談を行う予定でございます。この日仏外務・防衛閣僚会合は昨年1月、日仏防衛相会談は昨年の7月に続いての開催で、この会合では、両国の置かれた安全保障環境についての認識をすり合わせるとともに、両国の安全保障・防衛協力の強化の方策について議論して、日仏の「特別なパートナー関係」を更に強化したいと考えております。また、日仏防衛相会談では、防衛協力・交流、地域情勢、両国の防衛政策について議論を行う予定でございます。

2 質疑応答

Q:まず中国なのですが、全人代の財政報告で、2015年度の国防費が10%増と、高い水準を維持することになっているのですけれども、これについての受け止めと、今月、日中安保対話があると思うのですけれども、それでどのような問題を中国と協議したいかについてお願いします。

A:中国の公表国防費は、従来から継続的に高い伸びを記録しておりまして、軍事力の広範かつ急速な強化が引き続き推進されているものと認識しています。予算を含めて、中国の軍事や安全保障に関しては依然として不透明な点が多くて、国際社会の懸念を払拭するためにも、中国が具体的な情報開示などを通じて透明性の向上を図るように、引き続き国際社会全体で中国に働きかけをしていくことが必要だということでございます。中身については従来どおりでありますけれども、非常に不透明な点が多いということでございまして、この点についても、今後とも中国の方にその開示を求めていきたいと思っております。安保対話につきましては、今月19日に東京で開催されます。2011年1月以来、4年ぶりということで、これは日中の相互信頼の向上につながるものとして重視をしておりまして、今回の対話を通じて、両国の安全保障政策、防衛政策、地域情勢等について率直に意見交換を行うことで、両国の信頼醸成に資することを期待しているということです。

Q:前後するのですけれども、設置法の関係なのですけれども、今回の改正でいわゆる「文官統制」というものが全廃されるということになると思うのですけれども、改めてこの設置法の改正のきっかけ。改正をすると、必要だと判断した経緯、きっかけについて、理由についてお伺いしたいのと、今回改正によって言い方が難しいのですけれども、デメリットというか、不都合というか、そういうものは全く生じ得ないとお考えなのか。それについてお願いします。

A:今回、防衛省改革ということで組織的にも改編がされるわけでございます。そういう意味において、シビリアン・コントロールというのは防衛大臣が行うものでありますが、それを補佐していただく各機関のあり方等を検討して、この設置法の改正を行うのですけれども、一番の焦点の12条につきましては、従来から、官房長及び局長による政策的見地からの防衛大臣の補佐と、各幕僚長による軍事専門的見地からの大臣の補佐を調整・吻合すると。いわゆる車の両輪の如く「相まって」行っていただくという規定であると説明をされておりますので、今回の防衛省改革におきましては、統合運用の強化、それから防衛装備庁の新設によって、政策的見地からの大臣の補佐の対象について、第12条に列挙されていた各幕や各幕僚長に関する指示、承認及び一般的な監督だけではなくて、防衛省の所掌事務全般にわたることを明確化させると。第2点は、これまで国会においても、条文と趣旨が整合的でないといった批判もありますので、文官と自衛官の一体感をより高めつつ、政策的見地からの大臣補佐と軍事専門的見地からの大臣補佐の調整・吻合という趣旨をより明確化にするということ。第3は、新設される政策庁の長たる防衛装備庁長官も政策的見地からの大臣補佐の主体として明記をする必要から、この12条に現行の規定の趣旨を維持したままで、この政策的見地からの大臣補佐の対象を、省の任務を達成するための省の所掌事務として、政策的見地からの大臣補佐は、もう一つは、各幕僚長による軍事専門的見地からの大臣補佐と「相まって」行われることを明記をして行うということと、この防衛装備庁長官を加えるという形に改めたというのが趣旨でございます。

Q:不都合はないということですか。

A:今までの状態を、より整理したということです。

Q:関連してですけれども、「文官統制」というのは、政府としてこれまでもとったことがなかったというお立場だったかと思うのですけれども、先日の国会でも指摘がありましたが、佐藤元総理が、「文官統制というのは、シビリアン・コントロールの重要な要素である」と言及されていますけれども、これとの整合性は改めていかがでしょうか。

A:まず、佐藤元総理の答弁に関してでございますが、これは昭和45年における「防衛省内部における文官統制」との表現ですが、内部部局の文官の補佐を受けて行われる大臣による文官統制の主旨であると理解されます。

Q:あと竹下元総理も大蔵大臣時代に「内局がコントロールする」という言い方で、「シビリアン・コントロールに何重にも枠がかかっている」という主旨の答弁もありましたが。

A:これは、「防衛政策に対しては」というような言葉がありまして、これは「内局によるコントロールという表現」も、やはりこの「大臣が統括する上において、内部部局の文官の補佐を受けて行われる、大臣による「文官統制」の趣旨である」と理解をされております。そして、政府としては、文官が自衛官をコントロールするといういわゆる「文民統制」という考え方はとっておりません。

Q:多分「文官統制」の言い間違えでしょうか。

Q:12条の規定の見直しによって、いわゆる背広組の影響力が拡大といいますか、影響力が出ることによって、シビリアン・コントロールの部分で弱まるのではないかという懸念が出ていますが、シビリアン・コントロールの観点について、ちょっと端的にお願い致します。

A:シビリアン・コントロールというのは、政治が軍を統制する。いわゆる軍に対する政治の優勢ということで、この政治というのは、国民から選ばれた政治家であると。そういうことで、国会、内閣、防衛省内というコントロールがありますが、あくまでも防衛省内は、ただいま申し上げましたように、この大臣によるコントロールでありますので、その大臣が適切な判断を迅速に行う上においては、その政策的見地である内局と軍事的専門家である各幕・幕僚長、これがやはり車の両輪のごとく「相まって」調整・吻合をしていくという中で適切に判断をするというのが、シビリアン・コントロールだと思います。

Q:それが弱まることはない。

A:はい。むしろ、より相互に機能が作用して、より強化をされるというふうに認識しております。

Q:大臣、先ほどの質問のお答えで、一番大事な「文民統制」と「文官統制」の言い間違いがあったと思うので、もう一度おっしゃった方がいいかと思うのですが、再度。

A:この防衛省内部における「文官統制」という表現は、これ大臣とは書いてないですね。やはり内部部局の文官の補佐を受けて行われる大臣による「文民統制」の趣旨であるというふうに思っております。

Q:装備庁についてお伺いしたいのですけれども、一部ですね、権限が集中する装備庁と国内の防衛企業との癒着も懸念されていると思うのですけれども、その辺りはいかがでしょうか。

A:今回の改編を行う上におきまして、いろいろと狙いがあるのですけれども、その一つについて、信頼性ということが問われておりますが、装備本部の設置の際に、その中における相互牽制体制。これは原価計算等の基準の作成と原価計算の契約の実施を行う副本部長の分離。そして、内部部局への監査課の新設など、装備本部内外から多重的・重層的にチェックを行う体制を整備をしております。

Q:中国の国防費の関係ですが、毎年こうやって高い伸びを示していることで、日本の安全保障環境には端的にどのような影響があると思いますか。

A:中国の動きに対して、しっかりと領海・領空が守れるように、引き続き対応をしていきたいと思っておりますが、こういった我々としましても、この情勢に対して、しっかりと分析をして、わが国の防衛計画の整備をしっかり行っていきたいというふうに思います。

Q:安全保障環境が悪化する懸念もお持ちですか。

A:これはこういった安全保障環境の一部だと思っておりますので、それに対応をしつつ、今後、日中の対話の窓口もありますので、そういう点で、我々の意見も反映しながら、協議によって、こういった状態において対応していきたいと思っております。

Q:大臣、沖縄の関連なのですけれども、沖縄県道70号の米軍との共同使用を定めた文書について。

A:北部。

Q:北部訓練場に係るものです。米軍との共同使用の文書について、県が一方的に開示したとして、国が4日に提訴しましたけれども、それについて受け止めを。

A:4日に国が開示決定の取消訴訟の提起をするとともに、執行停止の申立てをして、昨日5日に、那覇地方裁判所によって執行停止が決定されました。この文書の開示については、沖縄県知事から事前照会を受けた沖縄防衛局長が、本件の文書が開示されることによって、他国との信頼関係が損なわれるおそれがあることなどから、不開示とすべき旨の意見書を同県の知事に提出をいたしましたが、知事が同文書の全部開示を決定したものであって、誠に遺憾です。当省としては、国の主張が認められるように、関係省庁と調整の上、適切に対応してまいります。

Q:沖縄県側は、開示に関しては特段影響がないということで踏み切ったようなのですけれども、今おっしゃった、この「他国との信頼関係が損なう」というのは、具体的にどういった部分でのものなのでしょうか。

A:これは日米合同委員会における合同文書の中に、「相手国政府の同意なしには公表されない」ということになっておりまして、本件文書は、その合意の一部を構成している文書ですが、米国政府は、本件の文書の公表には同意しておりません。したがって、本件の文書を米国の同意なく一方的に解除することは、米国との信頼関係を損なうおそれがあるというふうに認識します。

Q:大臣、関連なのですけれども、地元の沖縄からは、「軍事や安保の情報について覆い隠すものではないか」という指摘もあるのですけれども、これについてはいかがでしょうか。

A:これはやはり、日米合同委員会の合意文書で、その必要性について判断をいたしておりますので、これはやはり法律的な制約の中から判断をしたということです。

Q:そのような指摘は当たらないと。

A:はい。あくまでもわが国の安全保障上の観点から判断をしたということです。

Q:大臣、先程の装備庁の件なのですけれども、これまでも防衛装備品の調達に絡んで、防衛省はいろいろ事件が相次いできた中で、今回、権利や利権も集中する巨大な外局を作るということ、これなんとかの温床を再びということになりませんか。

A:これは最初の計画段階から調達段階まで、一つのプロジェクトとして行っていくということで、より効率化を求めたものであります。一方でそういった不祥事等に関しては、相互に牽制を行うと。これは、原価計算の基準の作成機能と原価計算の契約の実務を行う機能、これを分離させるということ。そして、防衛調達審議会。また、内部部局の監査課によるチェック体制といった従来の措置に加えて、閉鎖的かつ垂直的な人事管理とならないように、事務官、技官、陸・海・空の自衛官混合の組織といたしました。そして、3点ですね。まず、防衛装備庁内における監察・監査部門の設置。防衛監察本部の増員による外部からの監察機能の強化。そして、教育部門の充実による職員への法令遵守教育の徹底といった措置によって、業務の更なる透明・公正化を確保するという仕組みを作っておりますので、公正性の確保にも考えて作ったということでございます。

Q:大臣、辺野古問題なんですが、仲井眞弘多知事が埋立を承認した際に、留意事項で「事前に協議をする」ということが定められているんですけれども、今現在、事前の協議自体が必要という認識でよろしいでしょうか。

A:確かに、その事について承知をいたしておりますが、それは今後、対応してまいりたいと思っております。将来。

Q:菅官房長官はですね、「事前の協議があったとしても、工事の中断という結論はあり得ない」とおっしゃっているのですけれども、それだと事前の協議というものは、結論ありきではないかという指摘もあるんですけれども、それは協議にならないのではないかと。

A:これは、「工事の実施設計については事前に県と協議を行う」ということを指しているものと理解しておりますが、適切に対応してまいりたいと思っております。


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