大臣会見概要

平成27年2月24日(09時28分〜09時57分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:エボラ出血熱を巡っての件について伺います。一部報道で、防衛省が検討していたシエラレオネへの部隊派遣について、当面の必要性が低くなったことなどから、派遣の見送りを決定したという報道がありますが、事実関係について伺えますでしょうか。

A:このエボラ出血熱の対応につきましては、政府全体で取り組むこととしておりますが、現在、自衛隊の部隊派遣に関して、具体的に検討を行い、何らかの方針をまとめたという事実はありません。防衛省としましては、平素から、各国との意見交換を行い、部内でも様々な検討はしておりますが、その具体的、また個別的な内容については、お答えすることは差し控えたいと思います。いずれにせよ、防衛省・自衛隊としては、自衛隊の能力を活用して、国際緊急援助活動、また、PKO活動に積極的に取り組み、アジア太平洋地域の安定化、グローバルな安全保障環境の改善に一層努めてまいりたいと考えております。

Q:現在のところ、部隊を送る考えというのは、当面のところはないと。

A:そういうことを決定したということはありません。

Q:もう一点伺います。昨日の西川農水大臣の辞任の関係について伺います。安倍政権では昨年も「政治とカネ」を巡る問題で、閣僚の辞任というのが相次いでいますが、今回の辞任が政権運営に与える影響をどのようにお考えであるのかということと、後任の林大臣は、安保法制の与党協議のメンバーでいらっしゃいますが、林大臣が抜けられることと、今後の与党協議に与える影響をどのようにお考えでしょうか。

A:公職にあるものは、常に公明正大。これを期すべき者でありまして、出処進退は、政治家自らが決めることでございます。留まることも、辞することも、本人の意思次第でありまして、それ以上でもそれ以下でもないと思っております。後任の林大臣におきましては、既に農水大臣を経験されて、TPPにしても、農協改革にしても、携わってこられた方でございますので、その職責については、十分把握をされておられますし、党内においても、農林水産戦略調査会長、これを務めておられましたので、農水省の仕事は、完全にできると思っております。安全保障については、与党協議会のメンバーに入っておられますので、当然、与党協議のメンバーの入れ替えというものは懸案でございますが、これは与党が決められるということでございますので、精力的に今、与党の協議会をやっておりますので、引き続き、実施をしていただきたいと思っております。

Q:今後の政権運営ですとか、国会運営に今回の辞任が与える影響というのは。

A:今、予算審議をしていただいておりますので、誠心誠意ですね。それぞれの閣僚、政府は説明に努めるべきでありまして、昨日も質疑で、西川大臣、精一杯説明をして参ったと思いますが、このように、所管の大臣が精一杯、誠心誠意、務めていくべきだと思っております。

Q:防衛省設置法12条の改正について、省内の内局では、局長級や次官級の幹部からも異論がいっぱい聞かれますが、大臣はそれについて、どう思われますか。

A:これは、長年、防衛省改革の一環で議論をされておりました。実際の部隊運用に関する業務の統合幕僚監部への一元化に伴う、統幕の改編及び運用企画局の廃止、また、省内の装備取得の関連部門を集約・統合した防衛装備庁、これの新設といった組織改編。これは、長年、議論をして結論を得たところでございまして、これの決定をする際に、御指摘の防衛省設置法の12条、これの趣旨について、これも従来から、「政策的見地からの大臣の補佐と軍事専門的見地からの大臣の補佐の調整・吻合」、これを行っていくために改正をいたしますが、キーワードは「相まって」ということでありまして、この改編後の仕事のやり方、これを規定する場合に、政策的見地からの大臣の補佐と軍事専門的見地の大臣の補佐を相まって行うと、より一層シビリアンコントロール、いわゆる文民統制、それが強化をされるのではないかという結論に至ったと思っています。

Q:いわゆる「文官統制」をなくすことに、局長級や次官級の幹部からも異論がいっぱい出ていますが、それについてどう考えられるかということを端的に伺いたい。

A:これは、既に私が就任する前に、議論をして結論を得たことでございますが、私の就任以降、この問題について、そのような意見を直接聞いたこともございませんし、また、確認する際の業務においても、そのような発言が私のところまで来ているというふうに認識はしておりません。

Q:まさに制服出身の大臣がいる時に、こういった改革をすることは非常に問題があるということを言う幹部がいっぱいいますが、どうでしょうか。

A:私は、12年前に防衛庁長官を経験したものでございますが、シビリアンコントロールによって選挙で選ばれた政治家として、この大臣の職を務めておりますので、こういった国民の代表であるという見地で仕事をする際に、先程言いましたけれども、軍事専門的見地からの意見も、また政策的な見地からの意見も、それぞれその背広組、また制服組、双方から意見を聞いて判断をしていきますので、私としてはあるべき姿ではないかと思っております。

Q:制服から文官を通さずに、制服OBの大臣に直接運用計画が上がるのは問題ないと。

A:これはオペレーションですね。部隊運用に関しては、統幕を通じてということになっております。実際のオペレーションや部隊の運用等については、迅速性が求められるわけでありまして、そういう観点で、直接オペレーションを行う者から聞いて判断をするということは、私はより必要なことであると思います。

Q:先の大戦の反省から「文官統制」の制度ができたと考えていますけれども、そういった「文官統制」の制度は一切いらないとお考えでしょうか。

A:一切いらないという内容ではございません。「相まって」ということで、お互いに協力をして、防衛省としての総合的な意見を大臣として判断をするということですから、何ら支障はないと私は思います。

Q:関連して、10年前にも長官をお務めになっているのでその観点からお聞きしたいのですが、これまで運用企画局と統合幕僚監部が2つあることによって、報告を受ける側として、例えばスピードが遅いとか、何か情報が錯綜するとか、そういったことをお感じになったことはありましたでしょうか。

A:非常に大臣に上がっていくスピードや、ものの判断といたしまして、実例としてはふさわしくないかもしれませんが、民主党政権時代に、3.11東日本大震災が起こりました。当時は、東京電力の被災もあって、まさに東京電力の社長が本社に戻って指示しなければならなかったのですが、その当時は、東京電力の社長が名古屋付近におられまして、急に本社に帰る必要があるということで、これは官邸からの要請もあって、防衛省として検討をいたしましたが、こういった緊急を要する場合の物事の判断等においても、結局大臣まで上がってくる過程で非常に時間がかかりまして、結局、その日のうちに帰れないという状況が発生をいたしております。やはりこういった緊急事態においての対応なども、そういった過程を経てこなければならないような例もありますが、やはりこのすぐにやるべきことにおいては、すぐに防衛大臣が判断すべきようにしておくべきだと思います。

Q:安保法制担当大臣としてお伺いしたいのですが、今の与党協議を見ておりますと政府が出してくる案が、去年の閣議決定の範囲から逸脱しているように見受けられる部分がかなりあるのですけれども、法制の案を作る政府側の担当大臣として、どうご覧になっておられるのでしょうか。

A:政府としては、閣議決定にも書かれておりますけれども、「あらゆる事態に切れ目のない対応を可能とすること」が重要であるということでございますので、それは一体何なのか。これについて現在、与党で審議をしていただいているわけでございます。国会の質疑でも言われておりますが、非常に安全保障環境というのが激変しておりまして、もはやどの国も一国のみで平和を守るということができないということ、そしていかなる事態においても、国民の命と幸せな暮らしを守っていくということで、国際社会の平和と安定にこれまで以上に積極的に貢献をしていくという観点で、この「あらゆる事態に切れ目のない対応」の安全保障法制を作ろうということで協議をいたしておりまして、今、精力的に与党協議において御議論をいただきながら検討しておりますが、政府としては、この与党の議論の中で要求されたこととか要望されたことに、精力的に意見や提案を行っているということでございます。

Q:要望されているというのは、どこから要望されているのですか。

A:昨年、与党協議会を経て閣議決定に至ったわけでございまして、現在それを基に法律を作成するということで、与党が協議をされておりますので、与党等の要望に応じて対応しているということです。

Q:具体的に、一番顕著なのが「アセット防護」のところで、閣議決定でアメリカのアセットしか守らないというふうに書いてあったのが、「等」という言葉が入ってきている。これなんか、言葉が悪いのですが、あと出しじゃんけんのように思うのですけれども。

A:閣議決定において、米軍以外の防護については記述はございません。しかし、わが国の防衛に資する活動に自衛隊と連携して、現に従事する外国軍隊というのは、米国に限られたものではございませんので、閣議決定の内容に鑑みまして、この当該活動を自衛隊と連携して行っている米軍以外の外国軍の部隊の武器等の防護についても検討する必要があるということで、現在、与党の協議会において検討されているということでございます。

Q:しつこくて申し訳ないのですけれども、閣議決定の時に、それを入れておけばよかったと思うのですけれども、閣議決定から今回、半年ぐらいの間に、それを入れなければいけない環境の変化があったのでしょうか。

A:お話ししたように、わが国の防衛に資する活動を行うものは、米軍に限られるものではないということでございます。この閣議決定の内容に鑑みということで、これには、「あらゆる事態に切れ目のない対応」を行うための安全保障法制を念頭に閣議決定されておりますので、この内容に鑑みて、検討していただいているということでございます。

Q:別件で恐縮ですが、普天間基地の移設計画について伺います。コンクリートブロックが、県の許可した区域の外の岩礁を破壊したというふうに県が訴えている件なのですが、今日から県は、現地調査を始める予定だったのですが、沖縄防衛局からブロックの位置などの情報が得られていないということで、調査の延期を決めました。これについては、防衛省としてどのように対応していかれますか。

A:もう一度、ブロックの何。

Q:それについて、県が今日から現地調査を始める予定だったのですが、沖縄防衛局から情報が得られていないとして、調査の延期を決めたのですけれども、これについては、防衛省としてどのように対応していかれますか。

A:防衛省としては、適切に手続きは踏んできたと認識をいたしております。つまり、このアンカーの設置につきましては、既に沖縄県との調整を経て、適切に行っておりますので、これについて、そんな要求が県から突然なされたということについては不当であって、遺憾であると考えておりまして、文書をもって沖縄県に回答をいたしておりますので、そういう考え方で、今、臨んでいるところでございます。

Q:調査について、防衛省として、情報を協力するというようなことはあるのでしょうか。情報提供するという。

A:アンカーの設置について今もお話ししましたが、昨年の8月に同県から受領した岩礁破砕等の許可申請に係る内容は、既にお話ししたとおり、県とのやりとりで了解を得ているものでございましたので、それに従って作業を続けていくということです。提出を求められた資料につきましては、準備をした上で、追って提供してまいりたいと考えております。

Q:関連で、一昨日、名護市辺野古で大規模な抗議集会が開かれて、逮捕者も出ました。これについては、どのように受け止められていますか。

A:この問題について、そのようなことは、報道で承知はいたしておりますが、この報道によりますと、キャンプ・シュワブの提供施設・区域内に2名侵入したことで、米軍が身柄を確保して、県警に引き渡したということでございますが、非常に、私は、まず事業者として非常に残念でありまして、許可なく提供施設・区域内に入ることは、法律でもできないということでございますので、くれぐれも自重していただきたいと思っております。本件については、沖縄県警と米軍で処置をされたものと理解をいたしておりまして、基本的にはお答えする立場にはありませんけれども、防衛省としては、事業を実施しておりますので、この事業の実施にあたって、作業の安全確保を図りつつ、関係法令に基づいて、適切に対応してまいりたいと思っております。

Q:同じ件で、逮捕された方は「線は越えていない」などと主張されていて、「不当だ」という訴えもしているのですけれども、この事実確認などは米軍側に、事業者として、防衛省として取られていたりするのでしょうか。

A:本件については、沖縄県警と米軍の間で適切に処置されたものと理解をいたしております。

Q:別件ですみません。オーストラリアが先週、潜水艦の開発計画について、「コンペティティブ・エバリュエーション・プロセス」に、日本とフランスとドイツをインバイトするという発表がされています。ちょっと今までとフェーズが違ってきているのかなと思うのですけれども、これは入札なのか、何を言っているのか分からないのですが、日本としては「コンペティティブ・エバリュエーション・プロセス」に応じる計画なのでしょうか。

A:これは、2月20日の金曜日に、豪州の国防省、これがメディア・リリースをしたということで、その発表があったことについては承知をいたしております。オーストラリアとの潜水艦プログラムに関する協力については、昨年の10月16日の日豪の防衛首脳会談における豪州側からの要請を受けて、現在、日豪間で協力の可能性について協議をしているところでございますので、この発表を受けた日本側の対応等については、現時点では何も決定はいたしておりませんが、当然オーストラリア政府とは、この件について、これから協議をしていきたいと思っています。

Q:安保法制に戻るのですけれども、先程の質問にも関連しますが、周辺事態法において、「周辺」という言葉の概念についての議論も、前の与党協議ではほとんど議論にもなっていませんし、閣議決定においても、十分、それが記述されているとは思えないのですけれども、今回、なぜ周辺事態法から「周辺」の概念を取らなければいけないのか。また、一部報道では、「その中にシーレーンも想定しているのだ」とあるのですけれども、シーレーンだとか、まだこの他に、南シナ海とか、そういうところも何かあれば、新しい周辺事態法で何かしなければいけないというふうに考えているのですか。

A:日本を取り巻く安全保障環境というのは、事実、変わっておりまして、今回、安全保障法制を検討しておりますが、あらゆる事態に切れ目のない対応を可能とするということが、閣議決定にも書かれておりまして、将来、具体的なニーズが発生してから立法措置を行うという考えではありません。こういった周辺の事態、また、国際的な平和協力活動、これはPKO以外でも非常に多様化をしておりまして、そういった事態等、総合的に、今、検討いただいておりますが、何と言っても、やはり切れ目のない安全保障法制を作る上で、何が必要なのかという観点で検討いただいております。そこで、お尋ねの周辺事態法においても、原文においては、「そのまま放置すればわが国に対する直接の武力攻撃に至る恐れのある事態等わが国周辺の地域におけるわが国の平和及び安全に重要な影響を与える事態に対応してわが国が実施する措置」となっておりますが、閣議決定において、「わが国の安全の確保や国際社会の平和と安定のために活動する他国軍隊に対して、必要な支援活動を実施できるようにするための法整備」というふうに記述をされておりますので、こういった点において、この支援の対象、また、支援の内容といった事項においても、検討していく必要があるということで、今後の与党協議会においても、御議論をいただきながら、検討していきたいと思っています。

Q:ただ、周辺事態法は前にできた時にも、日米安保があるからということで米軍の支援をするのだと。しかも、それは日本のために戦ってくれている米軍のためなのだというとこで、広い意味ですけれどもできた法律なのに、それを今回、突然、米軍以外も入れようという議論が出てきていることに、公明党も反発があるのですけれども、それについてどのようにお考えですか。

A:まず、わが国を防衛する国はということで、これは米軍に限ったことではないわけでありまして、他国においても、わが国の防衛に協力をしていただく国もあるのではないかということ。それから、周辺事態法もそもそもこれは地理的概念ではなくて、事態の性質に着目をした言葉でございまして、この際、こういった「地理的な概念ではない」というのにも関わらず、「周辺」という言葉がありますので、この法案自体、私も作るときから議論に参画をしておりますが、「地理的概念ではない」ということは、再三再四言われておりましたので、この際、こういったことについてどう考えるのか、与党で御議論をいただいているというふうに承知をいたしております。

Q:他方で、ただ地理的概念ではない中で、小渕首相も過去の答弁とか、事実上、いわゆる朝鮮半島有事を想定していたという事実もありますよね。

A:しかし、いろいろな時点での議論でも、どういう事態かということが問われまして、その例示として、このわが国の防衛に重要な影響を与える事態ということで挙げられておりますので、そういった見地から、改めて日本の安全保障に関して、その武力攻撃が発生する前の段階で、どういう事態になるのかということも検討していただきたいというふうに思います。

Q:他方で、後方支援については、国際貢献、国際協力の部分と、いわゆる米軍支援法であった従来の周辺事態法で、これの「周辺」という概念をなくす。いずれについても地理的制約をなくすとなると、事実上の第1恒久法、第2恒久法みたいな形で、かなり活動範囲というか、ハードルが下がることになりませんか。

A:その点については、閣議決定において、今後わが国が行う支援活動は、まず現に戦闘行為を行っている現場では実施しないと。そして、武力の行使と一体化の問題が生じないことが担保された法律に基づく支援活動であるということで、活動地域を限定しなくても憲法上の問題が生じないような一般法ですね、そういうことも必要性を検討していただいております。かたや従来の周辺事態のように、わが国の安全、防衛に関連した法律をどうするかという二つが議論をされておりますので、今後、この二つの法案をどう考えるのか、与党協議会においても御議論がされておりますので、しっかりと議論をしていただきたいと思っております。

Q:先ほど閣議終了後、官邸に残られていたようですけれども、官房長官ですか。

A:いや、普通に出てきましたが。林大臣が新たに就任されましたので、林大臣は、私が以前、農林水産戦略調査会長をしておりましたが、その後任の方でありますので、「農業の問題もしっかりやってください」と。それから与党協議会もメンバーに入っておりましたので「後任の方にも申し送りをしっかりしてください」というような個人的なお話をしておりました。


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