大臣臨時会見概要

平成26年7月12日(07時17分〜07時32分)(日本時間)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:大臣の方から、これまでの訪米を終えての所感をお願いします。

A:今回は、日本の集団的自衛権を含む安全保障政策の新しい考え方について、閣議決定が行われたことを受けて米側にそのことについて報告をする、また、米側の考え方を聞く、そういう機会になったと思っております。今回は、ヘーゲル国防長官だけではなく、米国議会関係者にも話をすることができました。一様に私の受けた感想では、この日本の新たな防衛政策に関しては歓迎、そしてまた、今後これが日米の同盟関係の強化に繋がるという評価をいただいたと思っております。また、併せて今回は、今後防衛省・自衛隊として、日本の領土・領海・領空を守っていく、あるいは災害救援に対してもしっかりとした対応ができるような、装備を含めた現地視察をさせていただきました。非常に参考になる事例も多々あったかと思っております。また、ヘーゲル国防長官とは特に沖縄の負担軽減の問題についても意見交換をさせていただき、今回KC−130が岩国への移駐ということになりますが、せっかく移駐した中で、また外来機等が多く普天間に行く場合には、これはむしろ負担軽減という形に沖縄の皆様はとらないということをヘーゲル国防長官にお話しをし、長官としても沖縄の負担軽減に繋がるように、米側としてしっかり外来機の問題についても取り組んでいきたいというお話をいただきました。

Q:ヘーゲル国防長官との会談の中で、安全保障法制の見直しについて説明をされて、先方からは、「歓迎し、支持する」という反応だったのですけれども、このことについての受け止めを聞かせていただけますでしょうか。

A:これは、私ども今回、安全保障法制の、政府の方針を変え、今後、法案の作成ということになっていくと思いますが、この一連の考え方については、米側は非常に歓迎してくれていると思います。これは、日米両国とも同じスタンスだと思いますが、日米の同盟関係が強まることが、むしろこの地域の抑止につながる、何らかの事案が発生しないためにも日米同盟の強化が非常に有効に機能する。私どもとしては、日本を含め、東アジア全体の安定した、今後も安全保障環境を維持するための今回の日本の政策についての新たな考え方だということ、これを好意的に受け止めてくれたのだと思います。あくまでも目的は、この地域の抑止力を高め、安全な安定した安全保障環境を作っていくことだと思っております。

Q:会見の中でヘーゲル国防長官の方は、ガイドラインを再定義すると。それは、日本国民あるいは日本政府の責任であるというふうにおっしゃっていたのですけれども、日本政府としては、どういったガイドラインにしたいのかということを改めてお願いできますか。

A:これは、日米の今回のガイドライン(日米防衛協力のための指針)の改定というのは、17年ぶりに行われるということになります。その間、様々な安全保障環境が変わっておりますし、また新たな脅威ということで、例えば、宇宙とかサイバーというような分野も出てまいりました。こういう分野についても、しっかり盛り込んだ形のガイドラインにしていきたいと思っています。

Q:グレーゾーンについては、ガイドラインにどのように反映させたいとお考えですか。

A:先程からお話ししておりますようにシームレスな対応というのが大切だと思います。これは、私ども、例えば警察、海上保安庁とのシームレスな対応ということも重要でありますし、また、そのような情報を米国と共有することによって、より抑止力が高まるような、そういうガイドラインにしていきたいと思っています。

Q:前回の改定では、周辺事態という新しい概念が入ったのが一応大きな改定のポイントだと思いますが、今回そういったグレーゾーンとか共同対応とかですね、そういったことが大きな説明になるとお考えでしょうか。

A:今回新たな考え方の中で、米軍に対して、周辺で事態が発生した場合に、従前よりもより柔軟な形で支援ができるという対応になっていると思います。そういう方針が出ていると思いますので、それに合わせた形での法整備を進めることになると思います。

Q:「従前の」というのは、会見でもおっしゃった米艦防護の話、自衛隊法第95条の。

A:いずれにしても今回、政府の方針が決まりましたので、そのことをガイドラインの中にはしっかりと盛り込んだ形で協議をしていきたいと思っています。

Q:ヘーゲル国防長官ですが、例えば、4月の市ヶ谷での日米防衛相会談、または5月末のシャングリラでの対話でも、その時は非常に中国に対して強く、一方的な力による現状の変更は許さないとか、ヘーゲル国防長官は非常に力強く中国に対してメッセージというか批判をしていたと思うのですが、今回そういう意味では非常に抑制的だと思うのですが、その違いはどのような印象を受けましたか。

A:特に会議の中でも、会談の中でも、むしろヘーゲル国防長官の方からこの問題については明確に、中国の力による一方的な変更はあってはならないということ、そして米国政府は尖閣を含めた日本の領土について、これは日米安全保障条約第5条の適用になるというメッセージを、明確に伝えているということはしっかり伝わってきておりますので、会談の中でむしろそのような質問が特に出ていないので、ヘーゲル国防長官としてあえて答えないだけで、会談の中ではしっかり、このことについては、むしろ米側から改めて確認の発言があったと承知をしております。

Q:ヘーゲル国防長官の方からあったと。

A:はい。

Q:会談の中で「中間報告をまとめる」という話があったのですけれども、時期としてはどれくらいを考えていらっしゃるのかということと、ガイドラインを改めて年内に再改定するということを確認されたわけなのですけれども、なかなか難しいのではないかという声が。難しいのではないかというのはつまり、集団的自衛権を行使する範囲についても、なかなか詰まっていない部分があるので難しいのではないかという声があると思うのですけれども、周りからは慎重に協議を進めるべきだという声があると思うのですが、年内にあくまでもできるというお考えでしょうか。

A:これは、今日も再確認しましたが、ガイドラインの改定については、これは「2+2」で確認したように、年内にその策定を行うということになります。また、中間報告という形で、一定の時期になりましたらその内容について対外的にしっかり説明できるように、中間報告をまとめていきたいと思っています。

Q:その対外的に説明するということなのですが、それは対外的に説明する狙い、それはなぜそういうことが求められるのかというのはどういうふうにお考えなのですか。

A:これは日本もアメリカもそうだと思いますが、すでに防衛力整備については、周辺国を含めて対外的に説明をする、透明性を高めるというスタンスできております。今後もやはりこのスタンスは重要だと思っています。

Q:日本の新たな政府見解について、ヘーゲル国防長官は会見でPKOや後方支援など、今後の具体的な機会について述べておられましたけれども、会談の中で米国は今後、日本政府の新たな見解によってどのようなことが可能になることを期待しているのかということについては、どういうやり取りがあったのでしょうか。

A:これは具体的なことというよりは、常にヘーゲル国防長官がお話するのは、基本的には日本が主体的に考えて進めていくことであると。ただその中で、より日米関係が強まる、あるいは日米の共同訓練や日米での共同対処が強まることは歓迎すると。そういう一般的な言い方でいつもお話をされていますので、個別の事案でこれがして欲しいとか、そういうような話は特にないと思っています。

Q:沖縄の問題に関してなのですけれども、負担軽減の中で沖縄県が求めている5年以内の普天間飛行場の運用停止について、何か今回やり取りを具体的にヘーゲル長官とされたかということと、辺野古移設のことについて、進捗状況をご説明されたというお話でしたけれども、現段階でどのような進捗があって、その実際の埋立てというものをいつまでに始めるということの見通しも含めて、日本側からご説明があったかということ、2点ほどお伺いさせていただきたいのですけれども。

A:私どもとしては、7月1日に沖縄県の方に申請を出した上での陸上の撤去作業から始まりました。このスタート時点のことについてお話をさせていただきました。また今後は、やはりしっかり安全を確保した上で工事を進めていきたいという説明をしました。沖縄の負担軽減の問題については、これは従前から私どもとしてできる限りの努力を日米間でしていこうというその再確認があったかと思っております。

Q:話が変わりますけれども、日朝交渉が行われて初めて閣僚としてこちらの方に来られた大臣になると思うのですけれども、今日ヘーゲル国防長官との会談の中で「透明性を担保することが非常に重要だ」ということをおっしゃっていましたけれども、彼は「日本の今のやり方は称賛に当たる」とちょっと褒めたような言い方をしていましたが、一部制裁解除について、やはりその足並みを一枚岩にしたい考えがアメリカにはあるような気がしますが、何か注文めいたこととかお話にあったのでしょうか。

A:いいえ。特にそういう話があったわけではありません。私どもとしては、従前から説明していますように、これは国連の一定の決議の中での制裁ということを、これは日米韓足並みを揃えてやっております。それに加えて日本は拉致問題というのがありますから、さらにそれに加えて日本は制裁をしているということであります。今回この日朝の協議が拉致問題について進む中で、「その日本が独自にかけている制裁の一部を解除するということになりました」という説明はさせていただきました。これに対して、「その丁寧な説明については、よく理解をいたしました」ということでありますので、何かこれで足並みの乱れということがあるということは感じられませんでした。

Q:F−35のエンジンから出火したという事故を起こしたのですけど、これについて何かお話はありましたでしょうか。

A:今回、私の一連の視察について、よく日程を知っていらしたので、その中で、「F−35のラインも見たんだね」と、そして、ヘーゲル国防長官自身も、やはり自分たちの主力戦闘機としてこれは重要に考えていると。ですから今回の出火事案については、米国政府としても調査をしっかりしていくと。また、その結果については、しっかりと日本側にも伝えて行きたいと。いずれにしてもこのF−35という装備は、米国においても主力と考えているので、少しでも不安がないように米国政府としても、この生産・開発については、しっかり関わって行きたいというお話でした。

Q:ヘーゲル国防長官が会見の中で、「中国との建設的な関係を育成していく」という話を大臣としたというふうに言及していたのですが、これ具体的にはどういったやりとりがあったのでしょうか。

A:これは従前からお話をしているように、私どもしては、海上連絡メカニズム、これをしっかり結んでいくことが大切。対話、そして不測の事態が起きないようにというようなことで、従前から対応をしているところでありますので、こうゆうことを踏まえた中での話だと思います。また、ちょうど米中の対話が、特に経済問題を中心に昨日まで行われたということでありますので、そのことも踏まえてのお話ではないかと思います。

Q:何か米側の方から、こうゆう形をした方がいいとか、何か注文のようなものというのはあったのでしょうか。

A:この米中対話につきましては、ケリー国務長官と、それから経済関係の閣僚が行かれたと聞いておりますが、少なくともヘーゲル国防長官の方からは、「米国として従前どおり、この尖閣を含めた日本の領土・領海・領空につきましては、これは、日米安全保障条約第5条の適用になる明確なメッセージは先方に伝えている」ということは言及がありました。

Q:日米の装備協力についても話題になったのですけど、何か具体的な案件についてのやりとりはありましたでしょうか。

A:これは、今後、日米防衛装備・技術協力について、日本が新しい原則を出しましたので、案件がこれから上がってくる中で、しっかり新しい原則に沿って、より透明性が高い中で、その原則に従った形で進めて行きたいという意見の交換だと思います。

以上


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