日米防衛相共同記者会見概要

平成26年7月12日(04時15分〜04時39分)(日本時間)

1 発表事項

(ヘーゲル国防長官)
 こんにちは、皆様。今回、午後に入りまして、私の友人であります小野寺大臣を、またこちらに、ペンタゴンにお迎えすることができ、うれしく思います。もう一週間ほど前から米国にいらしており、立ち寄ったオマハの方から、ネブラスカ大学のバッジをいただきました。胸を張ってつけていただいていますけれども、この花はネブラスカ州の州花の「ゴールデンロッド」です。ネブラスカのことをあまりご存じないと思いますけれども、第1問はこんな感じで終わりにネブラスカの小テストを行います。私の出身地について、大臣が思いを寄せてくださったことを好ましく思います。この1年あまりの間、大臣とは6回お目にかかっております。そして、小野寺大臣は、個人的に日米同盟関係の強化にご尽力されたことにお礼を申し上げます。また、今回ネブラスカにお越しいただいただけではなく、テキサス、ハワイ(サンディエゴと思われる)等の我々の施設にも足をお運びいただきました。そして、我々が何をやっているのかということについてさらに知っていただくことは、我々の同盟、協力関係、また友情においても重要なことです。オマハに水曜日おいでいただきましたけれども、我々の戦略司令部本部においでいただいただけではなく、ネブラスカステーキを召し上がったということです。オマハのネブラスカ大学にもおいでになったということでありまして、私の上院議員の時のアーカイブをご覧になったということです。そして、ネブラスカ大学の卒業アルバムを探して、私の写真をご覧になったということです。私の成績を見せろということをおっしゃったのか分かりませんけれども、そのような深掘りはなかったということを願っています。おいでいただいたことは、大きなことであり、本当に感謝いたします。私個人にとっても、二国のパートナーシップ、同盟にとっても非常に重要であります。我々単にパートナー国ではなく、友人です。皆さんご存じの方もいらっしゃるかと思いますけれども、ケリー長官と去年の10月に「2+2」のミーティングで訪日した際、たまたま私誕生日でした。皆さんの中には、そのときに訪日した方もいらっしゃったかと思いますけれども、小野寺大臣からそのとき、誕生日のプレゼントをいただきました。ヘッドセットをいただきまして、これは泳ぎながら使えるというものです。そして、これを付けてもっと長い間、早く泳ぎができるというふうにおっしゃったわけですけれども、今のところその効果はあまりないということですけど、努力はし続けております。また、小野寺大臣、テニスをなさいますよね。そしてあまり水泳はなさらないということでありますので、これを差し上げたいと思います。テニスの試合で何か貢献できればと考えております。今から差し上げるのは、こちらのネブラスカ大学オマハのテニスシャツであります。オマハネブラスカ大学のテニスチームのチームウェアです。ですから、非常にかっこよく、テニスのコートで活躍し、もっと寿命もこれで伸びると思います。本日、大臣と一緒に今回の記者会見の前に我々の同盟を近代化し、そしてこの同盟がいろいろな台頭する脅威と課題に対応できるように何をすべきかという話をしました。ご存じのとおり、7月1日は日本自衛隊の60周年でありまして、そのときに安倍内閣が集団的自衛権行使を容認をするための憲法の再解釈を行うという閣議決定をしました。この大胆な画期的な決定によって、国会が法整備しますと、地域及び世界の安全保障に対する役割を増大させることが可能になります。アメリカ政府は、この安倍内閣のこの閣議決定を強力に支持するものであります。また、日本政府の決定によって、日米防衛協力のための指針、ガイドラインが画期的な形での改定が可能になります。ケリー長官、岸田外相との10月の東京での「2+2」では、包括的にこうした日米ガイドラインの見直しを行うことを発表しました。そしてまた5月末のシャングリラ対話の際に、安倍首相と小野寺大臣に対しても、ガイドラインの見直しを行うということについて話しました。そしてこれを年末までに成立させるということが確認できました。集団的自衛権に関わる改定及び日米防衛協力のための指針の改定により、BMD、拡散防止、海賊対処、PKO、そして様々な演習等といったようなこと、また海上安保、人道支援、災害救援等において、更に緊密に協力することも可能になります。日本には現在5万人以上のアメリカの兵士とその家族がいます。日本のこれまでのサポートと歓待に感謝するわけであります。これもまた、アジア太平洋のリバランスにおいてなくてはならないわけであります。長期的に持続可能な形にしていくために取り組んでいます。また、普天間から辺野古に移動させるための普天間の代替施設の建設は進展しています。そして、国防省としては、我々の沖縄の基地負担を軽減するべくコミットし、良き隣人であり続けます。来週、KC−130の飛行隊の普天間から岩国への移駐が開始します。そして追加的な措置を小野寺大臣とお話しました。そしてより広範囲なアジア太平洋地域の安全保障について話しました。5月には、韓国・豪州とそれぞれ3か国協議を行いましたけれども、これをベースにしまして、また更に進めていきます。また日本が実効支配している尖閣諸島においては、日米安保条約の対象となるという米国政府の長年の立場を再び申し上げました。また、ケリー長官もこのことは言いましたし、我々も非常にはっきりと一貫性をもって言ってきましたが、一方的な安定を揺るがすような行動による現状変更の試みを一切認めません。上空通過、航行の自由を制限するような行為は許しません。そしてまた、小野寺大臣と中国と建設的な関係を育成していくことの重要性について話しました。そして、米中戦略経済対話が昨日北京で終了しましたけれども、これはその重要な例であります。また、20か国以上が現在参加しているリムパックに、日中も参加しております。日米安保同盟は60年以上にわたりアジア太平洋の平和・繁栄・安定の礎となってきました。小野寺大臣と私は、更に向こう何十年にもわたってそうあり続けることを確保することにコミットします。大臣、パートナーシップ、そして友情に感謝いたします。そして私の大学の成績簿を見たいというふうにおっしゃらないでいただいて感謝いたします。では、小野寺大臣のコメントをいただきまして、そのあと質問に移りたいと思います。

(小野寺防衛大臣)
 今回、ヘーゲル国防長官とこうしてまた6回目の会談をすることができたことは、大変私にとってはうれしいことであります。また、今回サンディエゴ、ダラス、オマハを訪問した上で、このワシントンにまいりました。特にオマハでは、おいしいネブラスカの牛を食べさせていただきました。TPPの問題はありますが、この牛を多くの日本の方に食べていただくことは、とてもいいことだと私は思っております。そして、ヘーゲル国防長官の若い頃の写真をたまたま母校で見つけることができました。皆さんにお見せできないのが大変残念ですが、まるでロックスターのような素敵な写真でありました。なお、成績については、これは防衛秘密にしておきたいと思っております。さて、先ほど素敵なプレゼントをいただきました。私も、このトレーニングウェアで、これから鍛えていきたいと思います。ヘーゲル国防長官は、日頃水泳を行っています。今でも私が送ったヘッドセット、これはソニー製でありますが、ビートルズを聞いていただいていると伺っております。改めて感謝を申し上げます。さて、私の方から、今般新たな安全保障法制に関する閣議決定についての内容を説明させていただきました。具体的には、日本の憲法第九条の下で許容される自衛の措置や、わが国の防衛に資する活動に、現に従事している米軍の部隊の武器等防護に関する法整備、米軍に対する後方支援活動に関する法整備など、米軍と自衛隊が緊密に連携して、切れ目なく対応するといった観点も踏まえつつ、政府一体となって法案作成作業を進めていくということを説明させていただきました。ヘーゲル国防長官からは、「同盟における日本の役割を強化し、地域の平和と安定に資するこうした取り組みを歓迎し、支持する」という旨の発言をいただきました。また、これを踏まえて、ヘーゲル長官との間で、日米防衛協力のガイドラインの見直しを引き続き進めていくということ、そしてしかるべきタイミングで中間報告を行い、透明性を高め、周辺国にもしっかり説明していくということで一致をいたしました。更に、防衛装備・技術協力については、日本が新たな原則を出しましたが、今後、この原則を元に、具体的な協力を深化させていくということで一致をさせていただきました。在日米軍の再編や沖縄の負担軽減につきましては、私から、普天間飛行場代替施設、キャンプ・シュワブの工事の進捗状況について説明をし、この件を含めて、在日米軍再編を早期かつ着実に進めるということで一致をいたしました。ヘーゲル国防長官からは、「沖縄の負担軽減に係る様々な問題については、積極的に協力していく」旨の発言があり、特に今回KC−130飛行隊が岩国へ移駐すること、これは大変感謝するということで、私の方から話をさせていただきました。また、これに併せて、沖縄からの要望でもあります、普天間飛行場における外来機の飛行の問題について、是非、沖縄の考えについて理解していただきたいとお話をさせていただき、ヘーゲル国防長官からも、米側としてできるだけの協力をするというお話をいただきました。地域情勢につきましては、東シナ海・南シナ海などにおける力による現状変更の試みには、引き続き反対していく旨で一致をいたしました。私からは、最近の日朝関係のことについて説明をさせていただき、特に拉致問題について、今、日朝で協議が進んでいることについて、丁寧な説明をした上で、日本は引き続き、核・ミサイル問題についても重視をする立場、日米韓が協力してこの問題に対応していくことにつきましては、改めて確認の意味で説明をさせていただきました。今後とも、ヘーゲル長官との緊密な意思疎通を通じて、日米の関係をしっかりとしたものにしていきたいと思っております。日米同盟の強化というのは、これは地域の安定に繋がり、特に東アジアや世界全体の安定につながる、それがひいては、両国をはじめ、世界の経済の発展につながるということで一致をいたしました。私の方からは以上です。

2 質疑応答

Q:長官、イスラエルがガザを空爆しているというお話がありますけれども、オフィスの方からステートメントが出まして、イスラエル側の国防長官側と話をして、イスラエルの自衛する権利を認めるということがありましたが、同時に自制を促したということでありますけれども、一体どこですみわけするのでしょうか。地上軍をガザで使うという、このことですみわけするのでしょうか。また、ガザに空爆をするというのは、やはり非戦闘員を対象にするという点で国際法違反であるという意見について、どのようにお考えですか。

A(ヘーゲル国防長官):
ヤエロン長官と今朝お話をしました。また、ご存じのとおり、ネタニヤフ首相とオバマ大統領も、夕べ話をされました。基本的に同じような文言でもって、同じことを言ったわけであります。そしてイスラエル国防相の方からアップデートをもらいました。まず重要なのは、ここで忘れてはならないのは、オバマ大統領が昨日もう既に言っておりますし、私も今朝になりますけど、もちろん自衛の権利はどの国も含めて、イスラエルももちろんでありますけれども、自衛の権利はあるということであります。自衛のために何をすべきかということは、もちろん彼らが考えてするわけでありますけれども、夕べオバマ大統領が、そして私が国防大臣と話をしたときに申し上げたのは、我々としては、できる限りのことをし、今起きていることを止める努力をしたいと。そして、全ての統治者に対して状況をエスカレートさせないようにするということを促すということを、この敵対行為が今以上にエスカレートしないように、我々でできることをすると、我々が果たせる役割がその方面であれば、それを果たすということを申し上げたわけであります。このような努力、すなわちエスカレーションが起きないようにする、そのアクションは今作業中であり、我々はそれを支援するためにコミットします。これはイスラエルと緊密に連絡を取り続けるということであります。第三国がこちらの方面で支援をしてもらえる可能性もありますので、ありとあらゆるオプションを検討しています。

Q:地上軍が展開するというのはどうですか。

A(ヘーゲル国防長官):
仮想のシナリオの話は一切するつもりはありませんけれども、私が言ったことで回答は終了にしたいと思います。

Q:小野寺大臣とヘーゲル長官それぞれにお尋ねします。日本政府が先に閣議決定した新たな安全保障についての考え方には、集団的自衛権の行使のほか、いわゆるグレーゾーンと呼ばれる離島への武力攻撃に至らない事態への対処も盛り込まれました。中国が沖縄の尖閣諸島周辺で、日本の領海侵入を繰り返すなど、東シナ海で緊張が高まる中、ガイドラインを見直すことになりますけれども、尖閣諸島でこうした事態が発生したときに、日米で共同対処することになるのでしょうか。それからまた、新たなガイドラインの下では、日米での対処は、何がどのように変わるのでしょうか。またヘーゲル長官にお聞きしたいのですが、日本が閣議決定をした内容の中で、日本の自衛隊にはどのような役割、どのような任務を特に期待しておられるのでしょうか。よろしくお願いします。

A(小野寺防衛大臣):
まず私の方からお答えをさせていただきます。日米の防衛協力のためのガイドラインの見直しについては、現在、日米間で協議中であり、具体的な内容を説明できる状況ではありませんが、今回の閣議決定の内容を十分反映させた、画期的なものになるべく、今後作業を進めていきたいと思っております。また、その作業の途中で報告できる段階になりましたら、中間報告ということで、これは対外的にも、周辺国にもしっかり説明する中で、透明性を高めていきたいと思っております。なお、このガイドラインというのは、あくまでも地域の安全保障を確保する意味で行うわけであり、特定の国、特定の事案を想定して策定するわけではありません。いずれにしても、グレーゾーン事態を含む、平素から緊急事態に至るまでの日米両国が迅速に、シームレスに協力すること、これができる内容にしていきたいと思っております。このようなことから私どもとしては、地域の安全、そして地域の安定、それをもたらすための今回のガイドラインと理解をしていただければと思っております。

A(ヘーゲル国防長官):
今、小野寺大臣がおっしゃったように、現在ガイドラインの作業段階であると思います。再定義をしているということで、これはあくまでも日本国民、日本政府の責任です。

Q:イラクの将軍が、イランとロシアが(ISO)及び市民のターゲットを北部イラクで攻撃しているというふうに言われています。アメリカの偵察飛行の要請の多さに鑑みると、上手くイランとロシアとコーディネーションすることが必要ではないでしょうか。地上には評価チームもいるわけですし。

A(ヘーゲル国防長官):
我々は、軍の演習、あるいは軍行動・任務を、イラン・ロシアとコーディネートすることは一切やっていません。我々がやっているのは何なのかと言うと、イラクの治安部隊に対してサポートするということで、これは継続的にやっていきます。我々が評価チームの作業を今終わらせようとしている段階でありまして、彼らがまもなく勧告、ガイダンスを評価をベースに出していくことになります。イランとロシアがイラクを助けるために、我々支援をしますけれども、彼らの二国間の行動を我々調整するわけではありません。

Q:北朝鮮問題について、ヘーゲル国防長官にお聞きします。日本人の拉致問題を巡って、北朝鮮が再調査を行うことを決めたことについて、日本政府は北朝鮮への制裁の一部を解除しました。一方で北朝鮮は、弾道ミサイルに関しては核開発を続けている状況です。このような日本の独自の動きについて、ヘーゲル長官はどのようにお考えでしょうか。また、ガイドライン改定を巡って、北朝鮮の弾道ミサイル防衛について、どのような内容にしたいとお考えでしょうか。

A(ヘーゲル国防長官):
小野寺大臣とこの話はいたしました。そして小野寺大臣の方からご説明をいただきました、日本政府からの説明でありましたけれども、どういうアクションが取られたのか、アメリカ政府に説明がありました。そして、その説明に基づいて我々は理解しておりますけれども、一部の日本独自の制裁措置は解除したということ、北朝鮮に対するものを解除したということで理解しております。もちろん人道的な話が日本においては関わってくるということは分かっております。小野寺大臣がはっきりとおっしゃったのは、北朝鮮の核の脅威、ミサイルの脅威というのは、今もなおもって我々全員にとっての脅威であるということで、それは一切変わっていないということで、まずこれに関しては両国とも同意をしているということでありまして、これは韓国ともスタンスは一致をしております。小野寺大臣がこのことについておっしゃったのは、ほかの点でもおっしゃったことですけれども、透明性を確保することが重要であるということで、パートナー国に対して、何をやっていて、なぜやっているのかということを知らせることが重要であるというコメントがありました。これは特に重要な点であると思います。日本政府がこのようなアプローチをとっているということを評価いたします。

以上


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