大臣臨時会見概要

平成26年3月15日(16時46分〜16時59分)

1 発表事項

 今日、東日本大震災、特に福島原子力発電所の水素爆発事故からちょうど3年が経つということでありましたので、上空から当時放水活動を始め様々な活動にあたった隊員から現地で説明を受け、今後このような事故があった時に、防衛省・自衛隊としてどのような対応をすべきかということについて深く考えさせられる視察をさせていただきました。自衛隊には約1000名規模の化学部隊があります。様々な装備を持っておりますが、特に今後の原子力事故、災害においても更に能力を発揮できるようにこれから拡充、そしてまた様々な研究を積み重ねていきたいと思っております。

2 質疑応答

Q:今回かなり広い範囲の被災地を上空から見られたことになりますけれども、現在の災害対処についての自衛隊の課題と、今後強化していきたい点をどのようにお考えでしょうか。

A:東日本大震災の時に、沢山の支援物資の輸送あるいは人命救助にあたった中心的な役割がこの霞目駐屯地のヘリ部隊ということになります。今後同じような例えば首都直下型のような災害があった時に、相当数のヘリコプター含めて航空輸送が必要になりますが、その際には自衛隊だけではなくておそらく海上保安庁、警察あるいは都道府県の災害ヘリ、民間のヘリ、相当数の機数がおそらく上空を飛来することになると思います。その航空管制が大変重要な役割になってくると思います。今回自衛隊を中心にその役割を東日本大震災で行いましたが、他省庁を含めた形での災害時の航空管制、特にヘリコプターの管制というのはしっかり共有していく必要があると改めて思っております。

Q:原子力災害の能力の拡充とおっしゃいましたけど、日本が原発の事故を経験した国として、自衛隊の具体的にどのような点の拡充が一番大事だとお考えですか。

A:例えば今回自衛隊としての役割が住民の避難誘導ということになります。その輸送も含めて、かなりの事故がもしあった時には役割を分担することになると思います。隊員一人一人が例えば原子力災派に対する基礎知識、放射能に対する基礎知識を持つということ、また装備も含めて十分な準備をするということ、またいざという時にどこの原子力発電所の事故の場合にはどこの部隊が担任をし、そしてどこに輸送するか。そういう細かい計画を私ども自衛隊としてもしっかりとした対応をする必要があると思っております。従前はやはり原子力発電所というのは安全性について問題ないのだというそういう整理でなかなか原子力災害に対する現実的な事故対応ということが発言しにくかったこともあったと思いますが、私どもはもう東日本大震災、福島の事故を経験し、もうこの問題については正面切ってやはりどんなものでも絶対に安全なことはないんだと、ただ災害が起きた時には必ず対応できる、そういう常日頃の訓練と装備が必要だと。これはもう国民全体の共通認識だと思っています。やっぱりこの問題については正面から起こしてはいけないけれども万万が一起きた時にはまず住民の避難誘導がしっかりとできるような、特に自衛隊にはその役割が非常に重要な役割として課されると思っております。

Q:緊急時のヘリの航空管制の在り方ですけれども、現在は枠組みが何かあるのかどうか、それと今後検討するとしたらどういうふうな手順でやっていくのかお願いします。

A:通常は航空管制というのは国土交通省がやることになると思いますが、例えば東日本大震災の時には、仙台空港の機能が止まり、そして松島基地も実は航空管制の機能がありませんでした。こういう時に移動の航空管制のシステムで自衛隊が任務を担当しましたが、やはりその時でも当然自衛隊機だけではなくて、民間機を含めた管制が必要だということが現実に分かってまいりました。これが首都直下型あるいは南海トラフのような更に大規模なあるいは人口が集中するようなところで発生した場合には、更にもっとこの問題というのは過密な状況が起きてくると思います。現実にそれにどう対応するかというのは、これは省庁間を超えて検討する必要があると思っています。現在同じ問題意識を持って省庁間で協議は行っていますが、まだ明確な整理が、どこが指導して全てを把握してというそういう明確なところまでまだうまく回っていないところもあると思います。今後防災訓練が各地で想定されますが、その中で自衛隊としていざという時の航空管制も含めた他省庁あるいは民間、自治体との協議を演習の中でも持ちかけていきたいと思っています。

Q:現時点でやっぱり自衛隊が中心となっていくというお考えはあるのでしょうか。

A:基本的には航空管制は国土交通省が行っていますので、もし航空管制がしっかり生きていればそこは航空管制の主たる役割として担っていただき、あとはそれぞれがしっかりとした形で情報共有をしたりすればいいのだと思いますが、ただ今回の東日本大震災の時には残念ながら本来その任務を担うべき仙台空港それから松島基地がやっぱり使えなかったという事態があります。様々な状況に対応できるように、自衛隊としても移動式の航空管制のシステムがありますので、それはいざという時に運用できるようにしていくことも必要だと思っています。

Q:別件ですけれども、マレーシアの旅客機が自衛隊も加わって捜索が続けられていると思うのですけれども、これまでの活動で何か自衛隊に関する情報はありますでしょうか。

A:昨日14日ですが、15時10分頃、捜索救助活動を行っていました自衛隊のC−130H輸送機がマレー半島東方の南シナ海におきまして、油膜や浮遊物らしきものを発見いたしました。その後海上保安庁のガルフXも現場に向かいまして同様の確認をしております。この情報についてはマレーシア側に通報しておりますが、まだマレーシア側としてそれがこの行方不明機かどうかということについては明確な判断はされていないと承知をしております。今日現在、自衛隊としましてはP−3Cが1機、それからC−130Hが2機の3機態勢で捜索活動を行っております。ただ実はマレーシアの首相の方から記者会見が、記者会見というか各国のそれぞれ大使、代表団に対して今日夕方に現在の状況報告ということで話がありまして、今後の捜索範囲というのは現在行っておりますマレー半島の東側の南シナ海の方からむしろマレー半島の西側のインド洋の方に捜索範囲を移動したいというような説明があったと聞いております。何らかの情報があってその西側の方ということだと思いますが、私どもとしては現地の調整事務所と協議をしながら分担された役割について明日以降もしっかり協力をしていきたいと思っています。

Q:南シナ海の方を打ち切ってインド洋の方にシフトしていくということですから、昨日見つかったものについては確度としては低いということになるのでしょうか。

A:私どもとしては油膜らしきものが一定の距離、長い距離において確認をされた、そして浮遊物も確認をされたということでその細かい内容についてはやはり実際に現地の船が行って採取をしなければいけないことになりますが、その情報についてはマレーシア政府にお伝えをしたのですが、マレーシア側の反応としては明日から捜索をむしろ西側にしてほしいということですので、マレーシア政府としてはそれは今回の該当する機体ではないのではないかという判断をされたのではないかと思います。ただいずれにしてもどこまで現地で調べたかはよく私どもとしては承知をしておりません。写真を撮って私どもとして見させていただきましたが、確かに油が浮遊をしているような印象がありましたし、浮遊物もあったということですが、いずれにしても往々にしてそういうものが海域にはあるということですので、確実な判断はやはりマレーシア側において行われるものだと思っております。

Q:浮遊物というのはどういったものなのですか。

A:白い何か物体のようなものが複数浮いていたということで報告を受けております。

Q:海外メディアですけれども、AP通信がマレーシア当局者の話として今回テロだという見方を示したという話があるのですけれども、それについて何か情報は入っているのでしょうか。

A:情報については私どもにそういう直接な話は入っておりませんが、ただマレーシアの首相が様々な情報を判断をしてマレー半島のむしろ西側という全く本来飛ぶべき方向ではない方向で捜索をしてほしいという内容の報告がありましたので、それはマレーシア側としては何らかの通常ではない情報があっての判断なのだと思います。いずれにしてもまだ乗客乗員の安否について私どもとして確認できていませんので、まずは人命第一ということでとにかく早く見つけてあげることが大事だと思っております。

Q:全く別件で恐縮なのですけれども、河野談話見直しの件で安倍首相が先日の国会答弁で見直さないと否定した答弁を受けて、韓国政府の方から「幸いに思う」という形で歓迎する声もあったのですが、今後の日韓関係として、防衛面ではまだGSOMIAが締結できていないと思うのですが、日韓のGSOMIAや日韓ACSAの締結のめどというか、どれくらいの時期に結べたらいいと大臣としてはお考えでしょうか。

A:安倍総理は一貫して、歴史認識については歴代の内閣を引き継ぐというお話をされております。そういう姿勢が更に明確になったということでおそらく韓国のパク大統領は今のようなお話のコメントを出されたというふうに承知をしております。従前かなり厳しい発言をされていた中で、一定の方向としては前向きに進む良いきっかけではないかと私ども思っております。日韓の防衛当局には、長年様々な課題がありますが、いずれにしても今まであまり高くない事務レベルでの協議は続いておりました。今後その協議が高いレベルに繋がることを期待しておりますし、昨年のシャングリラ会合での防衛大臣会合では日米韓の3か国の会談ができて、韓国のキム・ガンジン防衛大臣とも様々な意見交換をすることができました。私どもとしては常に日韓、あるいは日米韓の防衛当局の関係は北朝鮮に対する対応についても非常に重要な役割を担うと思いますので、今後とも対話を求めていきたいと思っています。

以上


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