大臣会見概要

平成26年1月14日(10時55分〜11時18分)

1 発表事項

 明けましておめでとうございます。私の方からまず、日米共同統合防災訓練についてご報告をさせていただきます。自衛隊は、本年2月中を目途に、南海トラフ地震を想定しました日米共同統合防災訓練を高知県及び福岡県の自衛隊施設等において実施する運びとなりました。この際、在日米軍MV−22オスプレイの活用も検討することにしておりますのでお伝えをさせていただきます。この訓練は、昨年10月に天候不良により延期したもので、極めて多くの被災者が見込まれる南海トラフ地震の対処の実効性を確保することを目的とし、東日本大震災におけるトモダチ作戦を通じて得た経験も踏まえ、災害対処における米軍との連携要領の確立を図るものであります。また、本訓練は昨年末に策定をいたしました、「自衛隊南海トラフ地震対処計画」に基づく初の実動訓練ということになります。本日は、日米共同防災訓練の実施についてお知らせしましたが、具体的な期日は実施規模など詳細については、後日内容が固まり次第、別途お伝えをさせていただきます。防衛省・自衛隊としては、今後とも関係機関との連携を行う中で、南海トラフ地震への対応など、災害対策について対応能力を引き続き高めていきたいと思います。私の方からは以上です。

2 質疑応答

Q:各種世論調査で、名護市長選で稲嶺氏が先行しているという報道がありますけれども、受け止めと、反対派が勝利した場合に埋立て承認に基づく代替施設の建設工事への影響というのをどのようにお考えでしょうか。

A:名護市という地方の選挙でありますので、防衛省として特にお答えする内容ではないと思っております。ただいずれにしても、私どもとしましては普天間の危険性の除去、普天間の固定化があってはならないということを前提に、沖縄県としてお認めいただきましたキャンプ・シュワブ沖への埋立て申請の了承に基づく、今後とも工事を含めた手続き、あるいは推進を進めていき、一日も早く普天間の危険性の除去のための対応をしていきたいと思っております。

Q:関連ですが、世論調査での辺野古移設を容認するのは1割もいなくて、8割以上が普天間代替施設を県外ないしは無条件の撤去を求めているのですが、このことについてどのように大臣はお考えでしょうか。

A:従前から沖縄には様々な声があるということは承知をしております。ただ、沖縄県の皆さんの中に、やはり普天間の危険性の除去、固定化はあってはならないという声が強いということも事実であります。私どもとしては、このような声を総合的に考えながら、そしてまた普天間の固定化を避けるためにも日米の合意の今回のキャンプ・シュワブ沖への移設というのが唯一の案だということで、今後とも進めていきたい、そしてまたその前提としては、地元の皆さんに丁寧に説明していきたいということであります。

Q:様々な意見があるとおっしゃっているのですが、8割近くが反対というのはかなり大多数の数だと思うのですが、その辺の数字については大臣どのようにお考えでしょうか。

A:数字はそれぞれ各報道機関、あるいはそれぞれの聞き方で数字というものは大きく変わるものであるということは、私も何度も我が身に照らして承知をしております。いずれにしても、私どもとしては普天間の固定化があってはならないということを前提に丁寧に説明していくということであります。

Q:南スーダンPKOに関して、国連の方から他国の部隊をウガンダからジュバに運ぶように依頼があって、それを日本政府側は断ったという報道があるのですけれども、事実関係と受け止めをお願いします。

A:国連から南スーダン共和国ミッションへの航空輸送支援についての打診ということがあったのは事実であります。ただ、その打診の内容を政府部内で検討し、様々な側面について総合的に検討した結果、今回の支援要請については慎重に対応するということの判断をさせていただきました。

Q:慎重に対応するということは、輸送の打診については断ったということではないということでしょうか。

A:私どもとしては慎重な対応ということですので、特に例えば要請が正式にきているわけではなくて、様々な国に打診があったというふうに承知をしております。その中で、我が国として、今回については、総合的な判断から慎重な対応をしたいということで、先方にはお話しをしたということであります。

Q:具体的にはどういう理由でお断りという判断に至ったのでしょうか。

A:これは総合的な判断ということです。

Q:そこを具体的に。

A:例えば、今回の航空輸送支援というのは、我が国だけではなくて、複数国に支援の要請があったと承知をしております。我が国として、現在総合的な考え方として、今回の対応については慎重にという判断をしたということであります。

Q:慎重にというのはどういうことなのでしょうか。逆に慎重でないというのはどのような判断なのでしょうか。

A:例えば、我が国しかこの対応ができないのか、他の国でそれぞれ対応を十分できる内容ではないのか、また我が国の部隊の運用の中で我が国としてこれを協力することが、今、対応能力を含め十分できるのか、いろいろなことを総合的に考えての今回の慎重な判断ということになると思います。

Q:その判断の中には、従来の憲法解釈よる武力行使の一体化とか、従来の憲法への判断も中には入っているのでしょうか。

A:総合的な判断ということですから、総合的な判断ということになります。

Q:打診の内容をもうちょっと詳しく教えていただけませんか。

A:これは実際「空輸の業務を依頼したい」という内容の打診ということであります。

Q:他国の部隊を日本の航空機を使って運ぶということでよろしいのでしょうか。

A:そうです。当然部隊や物資等の輸送の任務についての打診ということになります。

Q:この打診については、今の法制度で実行しようと思えば可能な内容なのですか。

A:そこは、法制度の問題というよりもやはり総合的な判断ということになると思います。

Q:韓国が日本側に返却したとしている銃弾の話なのですけれども、どのようになったのでしょうか。

A:まだ日本側に返却をされたという事実はないと承知をしておりますが、いずれにしても現場の部隊間で連絡は取り合っているという報告は受けております。

Q:今どこにあるという話でしょうか。

A:少なくても、自衛隊の宿営地には届いていないということだと思います。

Q:国連に手渡したという事実は確認をしているのですか。

A:そこは私どもは正確に自分のところに戻ってきているわけではありませんので、今どこにあるかということは韓国側の方に聞いていただくことかなと思うのですが。

Q:問い合わせをする予定も特にないですか。

A:現場レベルでは連絡があると聞いておりますが、まだはっきりした話ではないものですから、いずれにしても日本側としてまだ受け取った事実はないということです。

Q:今の韓国とのやり取りの話なのですけれども、年末に発表されてから現場でのやり取りと政府間でのやり取りに食い違いがあったというようなことがあったと思うのですけれども、韓国政府が言ったこと、つまり日本側がこのやり取りを利用しているのではないかというような発言があったということですけれども、そういったことに対して大臣はどのよう受け止めでしょうか。

A:これは韓国側の受け止めの話ですから、私どもがコメントする話ではありませんが、事実は、今回の要請は私どもとして大変緊急性があり、人道上必要な措置ということで対応させていただきました。決してそれ以上のことはありません。是非そのことはよく理解をしていただきたいと思っております。

Q:AAV−7の評価の前倒しについてお尋ねしたいのですが、先日報道官の方からAAV−7、水陸両用車の評価と決定は26年度中に行うというふうなお話があったのですが、昨年7月15日に予算委員会で徳地局長の答弁で随分行われています。徳地局長のお話ですと27年度までにAAV−7を取得して、それから1〜2年をかけてこれの性能の確認評価を行うということですから、29年から30年度に車種を決定するというふうにとれるのですが、ところが工期を前倒しにすると。この件は昨年末の来年度予算のレクチャーのときに伺ったのですが、事情が大きく変わったと担当者から説明を受けたのですが、ということは、日中関係あるいは日本を取り巻く安全保障の環境がこの半年くらいで大きく変わった。非常に武力紛争もしくは戦争が起こる可能性が大きくなったというふうに大臣はお考えなのでしょうか。

A:まるで国会質問のような厳しい指摘だと思います。基本的に私どもとしてはこの水陸両用の部隊というのは我が国の島嶼をしっかり守っていくということ、そしてまた災害にも十分機能できるということで整理をしておりますので、特定の国をあるいは特定の安全保障環境を想定して考えているわけではないとご理解をいただければと思います。

Q:ただ、先程大臣がおっしゃったように総合的に考えていいのではないですか。結局、もし環境が変わっていないのであれば、別に局長の答弁のとおり、粛々と強化を行えばよろしいのではないのですか。わざわざ時間を縮めて来年度予算で注文するであろう指揮通信車、回収車の到着を待たずに、はしょった形で評価するということは非常に不自然に思うのですがいかがでしょうか。

A:これは防衛大綱・中期防の議論の中でもやはり水陸両用機能というのは我が国の島嶼の防衛については非常に重要だということ、そしてまた災害にも十分活用できるということですから、そういうことの総合的な中で今こういう検討をしているということなのだと思います。

Q:何故徳地局長の答弁と異なったことになっているのでしょう。わずか半年くらいで。

A:私も徳地局長の答弁については、事前の質問通告がなかったものですから、報道官から後で説明させていただきます。

Q:それに関してお尋ねするのですが、もしそれで26年度中に決定するのであれば、来年度の予算で要求している指揮通信車は必要ないのではないですか。結局26年度で不採用になった場合にこれは全く無駄になってしまうのではないでしょうか。

A:全て装備について参考品として今回購入することが前提で、25年度の補正から進めていると思いますので、詳細については後で報道官の方から説明をさせていただきたいと思います。

Q:ただAAV−7に限らずグローバルホークにしろ、オスプレイにしろ、まだ評価をきちんと定めていない、きちんと評価をしていないのにも関わらず中期防に入っている、買うという前提で進めているというのはやはり先程の質問に戻ってしまうのですけれども、やはり日本を取り巻く安全保障環境が大きく変わってしまったというふうなことではないのでしょうか。

A:私どもとしては、今のお答えについては国家安全保障戦略の中で言及をし、そしてまた、防衛大綱・中期防の中での検討ということなのだと思います。

Q:前回の続きなのですが、別班と特殊部隊の一体運用構想についてお調べになりましたか。

A:前回もお答えさせていただいておりますが、別班については前回国会等でも質問を受けたときに私の方から陸幕の方に確認をした中で、「そのようなものは存在していない」ということでありますので、その関係ということは別班自体が存在していないのであれば関係と言われてもそこはなかなかお答えに難しいのかと思います。

Q:陸幕長経験者も証言しているのですが、別班と特殊作戦群を一体運用して、海外での武力行使を前提にした一体運用構想があると。それについてお調べになるおつもりはありませんか。

A:もし、そのような陸幕長経験者の証言というのがあるのであれば、是非具体的なことを教えていただければ。

Q:それはもちろん我々の原則でニュースソースをお知らせすることはできません。それは当然のことなのですが、ある意味特殊部隊と情報部隊を海外での活動を前提に一体運用の構想をするというのは、三矢研究にも似ていると思うのですが、それについてはどのように考えられますか。

A:いずれにしても、私に報告が来ていないことがどこかで行われているということであれば、それはけしからん事であります。私としては現在、現陸幕長に確認をした中で「そのようなものはない」という報告を受けております。

Q:ただ、文民政治家として、陸幕長、陸幕が暴走しているという話なのに陸幕長に話を聞いて、それで文民統制ができるというふうに考えられるのですか。

A:是非教えていただきたいのは、今、情報の秘匿というお話をされていますが、どなたが実際にそのような事があるというふうにお話をされているかということを、経験者という匿名のお話だけで言われては、私がどの方に聞いて良いのか分からないのでは難しいのではないでしょうか。

Q:だからと言って、陸幕長に聞けば文民統制が果たされるというふうに考えられるのですか。

A:いずれにしても、是非ご指摘をされるその陸幕長経験者という方がどのような発言をしているのかということについて教えていただくことがあれば私としてはそれが事実かどうかの確認をさせていただくことは必要だと思っております。

Q:やられるおつもりはあるということですね。

A:ですから、具体的に陸幕長経験者の方がそのようなことをしたということを教えていただければ、それは当然私どもとして報告が上がってきていない内容でありますので、そこはしっかり文民統制の意味で確認をする必要があると思っております。

Q:オスプレイに関して、一応ティルトローター機というふうにはおっしゃっていると思うのですけれども、お尋ねしたいのですが、大臣が以前講演でおっしゃっていたティルトローター機ないしオスプレイというのは、羽が畳めてDDHなんかでも運用できる。だから必要なのだとお話されていたのですけれども、だとすれば海軍用のヘリコプターはそうですよね。MCHにしろCH−53にしろそれはできるわけですから。なぜ、オスプレイなのか。単にヘリコプターのローターを畳んでそのDDHの中で整備ができるというのであれば他のヘリコプターという選択もあったのでしょうけれども、それをちゃんと検討した上でオスプレイというものの導入を、オスプレイないしティルトローター機の導入を選んだのでしょうか。

A:まずティルトローター機の特性として、速い巡航速度と長い航続距離、言ってみれば固定翼と回転翼と両方の機能を持つという優秀性がある、これが前提であります。あそこでお話をしたとすれば、例えば災害救助のときに、前提としてはその航続距離や速度の問題、あるいは搭載能力の問題ですが、さらにそれに加えて例えば輸送艦の中で輸送する場合、速やかに収納ができることを実際そこで確認ができたということでありますので、主たる強化能力というのは、回転翼と固定翼の両方の能力を持ったということが評価の主たるものだというふうに理解していただければと思います。

Q:米陸軍の高官の話で聞いているのですけれども、オスプレイを米陸軍がなぜ採用しなかったのかというと、強襲作戦に弱いということだそうです。つまりオスプレイが着陸するときに段々高度を落としていく時間が非常に、かなり遠くから段々高度を落としていく必要があって、なおかつ着陸の場合はヘリコプターと比べて空中機動性が悪い、つまり対空火器などで撃たれた場合に回避行動を非常に取りづらいという話があって、それが米陸軍が採用しなかった非常に大きな理由だと聞いているのですが、こういうヘリコプターの輸送機の持っているいいところはもちろんあるのでしょうけれども、両方と比べて両ヘリコプターよりもホバリングの機動性が悪いであるとか、固定翼の輸送機と比べると速度が遅いというような逆に悪い面もあると思うのです。そのあたり総合的に勘案されたのでしょうか。

A:それは今ティルトローター機の導入について調査費を取って検討しているということですから、それも含めて検討することだと思っています。

Q:それから予算なのですけれども、オスプレイ17機、だいたいこれ陸幕の情報によって120億円というふうに見込んでいるというふうに承知しているのですが、これは来年度の予算で要求していませんので、今後中期防中4年間で要求すると、平均510億円ぐらいになるわけです。そうしますと、だいたい陸自の予算が300億、350億だと思うのですが、それプラスこの予算を毎年使われるのでしょうか。それともヘリコプターを削るのでしょうか。

A:それは今後部内で検討していきたいと思っております。

Q:ただ予算の裏付けがなくて新しい装備を導入すると、例えば今後AAV−7にしろ、機動戦闘車、それからUH−X、いろいろと大きな対応もあると思うのですけれども、そういう新規装備を購入する予算というのは裏付けがあるのでしょうか。

A:非常に恐縮ですが、清谷さんだけほとんど質問されているので、かなり細目にあたっていますから、それは後で報道官あるいは各幕の記者会見の時に聞いていただけないかと思います。

Q:先週立ち上がった沖縄の負担軽減を検討する防衛省内のチームなのですけれども、大臣が年末に2つのチームを発足させるという発表をしたとうかがっておりますが、結果的に今現在1つ立ち上がった経緯は大臣の指示だったのかということと、検討内容についてどういった指示をされたのかということをお願いします。

A:まずチームの立ち上げについては昨年指示をし、今まず一つ準備的な一つのチームが立ち上がって、今後その中でそれぞれの役割を担う形でチームが分かれてできていくということでありますので、何か性急にいきなりいくつかこうパンパンパンとできるということではなく、初めにどういうチームを作るかということ、そのチームがスタートしたということですので、全体の話の中と齟齬がある話ではないとご理解いただければと思います。

Q:検討の内容については、キャンプ・キンザーの前倒し返還とオスプレイの訓練移転について以外にも知事が要望した普天間の5年以内の運用停止についても検討する予定ですか。

A:今回様々、沖縄からの要請がありますので、それに合わせた形で対応できるチームを作るということでご理解いただければと思います。

Q:スケジュール的にはいつまでにとりまとめをするとか中間報告でも、どのよう形で結論を示されるおつもりなのでしょうか。

A:まだ具体的な日程、その他を今の段階で報告する状況ではありませんが、しっかりとし対応していきたいと思っています。

以上


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