大臣会見概要

平成25年12月10日(11時52分〜12時08分)

1 発表事項

 ソマリア沖アデン湾における海賊対処行動についての報告がございます。政府は本年7月、海賊対処を行う諸外国等の部隊と協調してより効率的な船舶の防御を行うため、派遣海賊対処水上部隊がCTF151に参加し、ゾーンディフェンスを実施することを決定いたしましたが、本日より、第17次隊がアデン湾においてゾーンディフェンスを実施することになります。防衛省・自衛隊としては、関係省庁及び関係各国と連携しながらCTF151の下でゾーンディフェンスを確実に実施し、海賊対処に万全を尽くしてまいりたいと思っております。私の方からは以上です。

2 質疑応答

Q:中国が設定した防空識別圏についてなのですが、昨日の安倍首相の会見で、「日中の防衛当局間の連絡体制を強化することが必要だ」と会見で発言されていました。防衛省として、今後具体的にどのように中国側にそういった連絡体制を構築していくことを働きかけていくのですか。

A:第1次安倍政権の下で日中首脳が合意した内容として「海上連絡メカニズム」、これは当然、空にも同じようなホットラインが組まれる内容ということになります。この締結について合意をいたしましたが、昨年の9月以降最終的な調整の段階に入ったところであったのですが、残念ながらそれ以降この連絡メカニズムの交渉が出来ていないということは事実であります。日本側からは度重なる中で交渉の再開を求めております。私も8月のブルネイにおきますADMMプラスにおきまして、中国国防部長と直接お会いする機会がありましたので、その際にも直接私の方からこの交渉の再開について要請をいたしましたが、先方からは消極的な内容の返答がございました。私どもとしては今後ともあらゆる機会を通じてこの「海上連絡メカニズム」の構築に努めてまいりたいと思っております。私どもとしては、総理も常々おっしゃっておりますが、「対話のドアは常にオープンである」という考え方の下、外交ルートを通じて中国側に積極的に働きかけていきたいと思っております。

Q:安倍内閣の支持率が非常に下がっておりますけれども、それについてどのように受け止めていらっしゃいますか。

A:支持率の低下ということでありますが、私ども、総理も常々おっしゃっているように、例えば今回の問題であれば特定秘密に関する法案だと思いますが、国民の皆様に丁寧に説明していくということが大切だと思っております。いずれにしても、私どもとしてはしっかりとした安全保障の態勢をとっていくことが防衛省に課せられた役割だと思っております。

Q:ソマリアの海賊対処についてなのですけれども、P−3Cの哨戒機を使うというような検討をされたと思いますが、検討状況はいかがでしょうか。

A:これはまだ検討中でありまして、確実になりましたらまた皆様にご報告をさせていただきたいと思います。

Q:先日フィリピンに訪問されて被災地の状況を見られたわけですけれども、自衛隊の撤収時期に関しては政府内でどのような検討になっているのでしょうか。

A:今日の9大臣会合におきましても、私どもの方から私の現地視察についての報告をさせていただきました。いずれにしても、私どもとしては、年内を一定のめどにというふうにと考えておりますが、最終的にはフィリピン側の考え方、そして現地の自衛隊の部隊と相談をしながら具体的なことを決めていきたいと思っております。

Q:防空識別圏ですけれども、これまでも何度も働きかけてこられているとのことですけれども、先月23日に中国が防空識別圏を設定して以降も、「海上連絡メカニズム」の協議の再開というのは日本側から働きかけられているのでしょうか。

A:最近の状況、例えば外務省がどうされているかということは承知をしておりませんが、防衛省においては、23日以降に要請をしているということはないと思います。これはあえてしていないというわけではなく、現時点でそういうタイミングがたぶんないことなのかなと思っております。

Q:関連なのですけれども、日本政府としては、中国が設定したADIZを受け入れられない、撤回するという方針だと思いますが、連絡体制を構築するということはある意味既成事実を認めるようなことにもなってしまうと思うのですが、その辺の整理についてはどのようにお考えですか。

A:基本的に私どもとしては、中国が一方的な、しかもあたかも尖閣を中国の領空のような考え方でこの「防空識別区」なるものを設定するのであれば、これは当初から認められないということをお話しております。それとは、昨日の総理のお話は別な考え方で、いずれにしても対話あるいは話合いの中で解決すべき内容であるということだと思います。

Q:防衛省が防衛産業の社員に身上調査をしていたと一部で報道されていますが、事実関係と大臣の所感をお聞かせください。

A:防衛産業に対して、私どもとして通常行う内容につきましては、防衛省の施行令に基づき、当該企業が作成する秘密保全規則の提出を受けて、私どもとして確認を行うということになっております。ただ、今回私も記事を見たのですが、その内容については、私どもがその真偽についてコメントする内容ではないと思います。いずれにしても、防衛装備品の契約を結ぶ中で、私どもとして契約を結ぶ相手側の企業に関して、秘密保全規則の提出の中で、その企業独自でそれなりのクリアランスのことについて対応されていると承知をしております。

Q:先ほどの防空識別圏に戻りまして、中国が設定しているADIZを撤回しない限り中国との対話というのはできないということなのでしょうか。

A:例えば、「防空識別区」の撤回のことについても、これは対話によって解決するべき内容でありますので、「何々が行われないから対話をしない」というような、そういう性質のものではありません。あくまでも対話ということは、これは常にそれぞれの国が問題を抱えたとしても行うべき内容だと思っております。

Q:対話というのは二国間の対話なのか、それとも多国間の対話なのでしょうか。

A:それは、例えば日中で対話をすることも必要だと思いますし、あるいは今回のICAO(国際民間航空機関)の問題に関わる内容については、当然、国際会議の中で、ICAOの枠組みの中で議論するということも必要なことだと思っております。

Q:2月のレーダー照射と11月の防空識別圏の設定と、非常に緊張した状態が続いていまして、その対話を呼びかけられている中でも糸口がなかなか見えてこないと思いますけれども、そこはどのように打開されるおつもりなのでしょうか。

A:私どもとして、筋の通った発言を一貫してさせていただいていると思っております。あくまでも、この問題については対話、そしてまた国際社会の中で解決していくことが大切だと思っております。

Q:今の中国の防空識別圏のお話で、防衛当局間の対話をした際にも、その撤回というのもその場で求めるということがあり得るのでしょうか。

A:これは、政府として同じ一定の方向でありますので、政府の方針の中で私どもとして当然発言すべきことを発言することだと思います。

Q:先ほど、大臣の方から今日のNSCの9大臣会合で、フィリピンの話をされたということですけれども、それ以外に大臣の方からどのような説明をされたのかというのと、どのような議論があったのかというのを教えてもらえますか。

A:フィリピンのこと以外ということでしょうか。

Q:はい。

A:フィリピン以外の今日の議題としては、防衛大綱そして中期防についての説明を行い、議論を行ったということであります。ただ、内容については官房長官が対外的に公表できるものについては応答するということになっていますので、官房長官会見の中で明らかにされることだと思います。

Q:海賊対処についてなのですけれども、CTF151の司令官は参加国の持ち回りということですが、日本が参加した場合に今後日本から司令官を出すということも調整されているのでしょうか。

A:今回CTF151の参加につきまして、初めてということになりますので、現時点で司令官や司令部が行っている調整機能をすぐに日本が行うことができるとは、今のところは想定をしておりません。今後、CTF151に参加する中で日本にもし要請があれば、検討していくことだと思いますが、現時点では言ってみれば初参加でありますので、その中で司令部の指揮統率をすぐに想定するということは、現時点では考えておりません。

Q:防空識別圏の話なのですけれども、中国が設定したものが日本やアメリカ、韓国が運用しているものと大きく違うので言い方を変えるべきではないか、という意見があるのですけれども、中国が言っているように「識別区」という言い方で差別化するべきではないか、という意見があるのですけれども、それについて、聞いたことは、ご存じないと思いますけれども、お考えをお願いします。

A:私どもは、通常の防空識別圏ということで理解をしている内容というのは、民間航空機の航空の自由は、当然別なICAOの条約で対応されている話ですし、それから通常領土に向かって来ることに関しての様々な、例えば対領空措置をとったりするようなことがあるのが通常だと思いますが、今回中国が発した内容というのは、そういうものとは質の違うものだと認識をしております。ですから、中国の言う「防空識別区」ということを私は使わせてはいただいておりますが、ただそうすると聞いている方々が非常に混乱する内容でありますので、そこはどこかで整理をされることかなとは思っています。

Q:先ほどの中期防のことなのですけれども、防衛省側が求めている総額と財務省側が提示している額というのが、大きな開きがあるというような報道がありますけれども、防衛省の要求というのは、財務省の方に理解してもらえるとお考えなのでしょうか。

A:これから理解をする努力を一層させていただくということだと思います。

Q:AAV7(水陸両用車)の調達に関してお尋ねしたいのですが、以前行われた国会の答弁で、AAV7の調達は、調達をして評価は27年度から28年度にかけて取得をするというふうに徳地防衛政策局長が答弁しているのですけれども、僕の陸幕の中の方の情報によると、来年の5月には評価試験を行って、12月までには採用車種を決めるというような情報があります。しかもその情報では、水陸両用部隊は約6,000人であると、3個普通科連隊を基幹として各1個中隊のAAV7を22両調達するというようなこういう情報まで入っているのですが、もしこれが本当であれば元々の調査目的ということで取得しているAAV7が実は調査目的に使わない、すでに装備として調達していることになってしまって、これはちょっと文民統制上、正しい情報を国会に上げずに予算を取ってしまったことになってしまうと思うのですがいかがでしょうか。

A:今、清谷さんがおっしゃったことがどのような内容で、どのような方が発言されているかということは承知しておりませんが、いずれにしても私どもとしては、このAAV7というのは参考品ということでの今回の購入ということで、その性能を見た上で今後どうするかを検討するということだと思います。

Q:ということは、今年度の予算で4両、APC型を調査調達しておりまして、これは中古で来年入ってくると、あと2両、来年度の予算で指揮通信型と回収型を要求されています。それがすべてそろって評価試験を行ってそれから車種を決定するというふうに了解してよろしいのでしょうか。

A:すみません、ちょっと細目にわたりますが、基本的には私ども参考品購入で検討した上でというになるのだと思いますが、ちょっと今ご指摘もありましたので、内部でそのような考え方をしているかどうかは、私自身は確認をしたいと思います。

Q:韓国の防空識別圏の拡大の話なのですけれども、韓国側は日本側と連絡を密にして航空機の事前通報の仕組みのようなものを決定したいという考えを示しているようですけれども、これに対して日本側はどのような受け止めをされたのでしょうか。

A:いずれにしても、現時点での日本の春日の基地と韓国の大邱の基地間ではホットラインがありまして、この専用ラインで日に何十回も連絡をしております。こういうことを今後、韓国がもし今のADIZを広げ、基本的には韓国FIRの線に沿った形だと思いますが、そういう中で一層連絡を密にして情報交換することによって、むしろ両国がよりこの地域の警戒監視に対して積極的な関係を築けるのではないかと思っております。

以上


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