大臣会見概要

平成25年11月29日(09時25分〜09時44分)

1 発表事項

 本日の閣議決定におきまして、今般、在外邦人等の輸送に関わる閣議決定の見直しを行ったことについて報告をさせていただきます。従来の閣議決定は、緊急事態に際して在外邦人等の輸送の手段として、航空機及び船舶のみを想定した改正前の自衛隊法に基づくものであることから、今回の法改正に基づきまして、これに代わる新たな閣議決定を行い、今日閣議で承認をいただきました。新たな閣議決定は、従来のような自衛隊の航空機、船舶の使用の細部に重点を置いたものに代え、緊急事態に際して在外邦人等の安全確保対策として輸送活動に関わる政府全体の対応方針に重点を置いたものとなっております。具体的には、在アルジェリア邦人に対するテロ事案を踏まえた、政府全体の在外邦人保護の体制強化への取り組みを反映するということ、輸送手段に車両が追加されたこと等の法改正の内容を反映するということ、使用する航空機等や携行する武器は個々の任務の具体的な状況に応じ、法律の関係規定の範囲内で必要かつ適切なものとするということについて、今日は閣議で了解をいただきました。

2 質疑応答

Q:中国政府が尖閣諸島上空周辺に設定した防空識別圏についてお伺いします。昨日官房長官が自衛隊機が事前通告なしにこの空域を飛行したというようなことを明らかにしました。そのことによる、中国機側からの自衛隊機に対するスクランブルやその他の反応、あるいはその後中国側から抗議などがあったかということをお聞かせ下さい。

A:中国の防空識別区について中国側から発表がありました23日にも私は同じ発言をしておりますが、従来と同じように引き続き通常の警戒監視を行っているということであります。また、このことに関して特に特異的な事例は発生しておりませんので、そのことについては、こちらから公表はしておりません。ただ、23日当日だけは2機特異的な事例について公表させていただいたことはありますが、従前から、そして現在も通常の警戒監視活動を行っておりますので、このことに関して特に特異的な事例ということで報告することはございません。

Q:いわゆる「別班」の件なのですけれども、昨日の参議院での特別委員会で大臣は「細部をしっかり確認していきたい」と述べられましたけれども、どういった形で確認されていくつもりですか。

A:昨日大野委員から質問がございましたので、私の方から改めて、大野委員からお話がありました例えば陸幕運用支援・情報部長等にも陸幕長を通じて確認をいたしましたが、「そのような組織は自衛隊に存在していない。現在もありません」ということの報告を受け、確認をさせていただきました。

Q:これは制服の暴走に対する文民統制の問題だと思うのですが、陸幕長は運用支援部長に聞いただけ、大臣は陸幕長に聞いただけで済まされるとお考えでしょうか。

A:少なくとも運用支援部長等ということでありますので、関係の職員には確認をしたということであります。

Q:文民統制はそれだけで果たされると思われますか。

A:ご趣旨についてよく分かりません。

Q:文民統制の趣旨がわからないということですか。

A:いいえ。このような報道がどのような意図でどのような情報で報道されたかについて、私どもは詳細は(報告を)受けておりませんので、あくまでも私の方から陸幕長を含めた関係者に「このようなことがあるか」ということを確認した中で「それはない」という報告を受けたということであります。

Q:陸幕長は代々承知しないということで伝統的に申しつけがあるのですけれども、その陸幕長に聞いただけで大臣は文民統制を果たされると考えられますか。

A:ご趣旨はわかりませんが、仮にもし報道等でどなたかがそういう話をしているというお話があるのであれば、どなたが発言したかということを教えていただくことも必要だと思っています。

Q:例えば調査委員会とかそういったものを設けて調査をされるおつもりはありませんか。

A:誰に調査をしたらいいのでしょうか。

Q:制服の言うとおりに言うがままを聞くだけで大臣としていいのですか。

A:この問題につきましては、申し訳ありませんが後でまた報道官等に聞いていただければいいと思いますが、あくまでも是非どなたがそのようなことをおっしゃっているかを教えていただければ、あるいはその中で私どものOBでありますので、OBに対してお話を聞くこともあるとは思います。

Q:フィリピンに今自衛隊を派遣されていますが、今後の見通しについてお聞かせ下さい。

A:現在、1000名を超える人員で救援活動を行わせていただいております。特に28日、昨日でありますが、マニラにおきまして、情報収集、活動基盤の整備ということで各種会議への参加、あるいはC−130の運航の支援を行っております。セブについては、セブ市内において医療活動、特にワクチンの接種を今主体にさせていただいております。セブ島北部のポブラシオンにおきましては医療活動、診療等を行っております。タクロバンにおきましては、医療活動、ワクチン等の接種を行っております。また、航空機の運航ということでC−130が2機、マニラからオルモック往復で被災民及び物資、そしてマニラからロハス往復で物資等を輸送しております。その他にも人員、物資輸送等を実施しております。本日も同様の支援を行いますし、また、フィリピン側からあるいは参加している各国の会議の中で要請がありましたら、そのことについて対応していきたいと思っております。

Q:冒頭の閣議決定の件ですけれども、これまでの武器の携行基準ですと、小銃や機関銃に限っていた物が、今回必要かつ適切な物にするということで、見方によっては歯止めが取れたのではないかというようなことで、際限なく持っていく物が拡大するのではないかと、そういう見方もできるのではないかと思うのですけれども、これについて大臣はどうお考えでしょうか。

A:今回の閣議決定でご了解いただきました当該武器の使用というのは、あくまでも輸送対象者や当該活動に従事する自衛官等の生命または身体を防御するためのものということになります。そのことを考えれば、携行する武器の範囲というのは自ずから限定されるものと私どもは考えております。

Q:飛行機の飛行についてですけれども、中国の国防部が昨日「すべての飛行機の動向を把握している」と発言がありましたけれども、日本の自衛隊の飛行機が飛行した中で、監視された形跡はありましたでしょうか。

A:相手側がどのような対応をしているのかということについては、私どもとして特に公表しておりません。中国側がそのような発表をしているということについては承知をしているということであります。

Q:中国の設定した防空識別圏というのは、同じ防空識別圏とは言うものの、日本やアメリカが運用している形態とは全く趣旨が違うものだと思うのですけれども、中国側に対して防空識別圏を設定した内容が一般的な国際ルールからかなり逸脱したものだということについて、今後どのように説明なり対応を求めていくのでしょうか。

A:日本は外務省が中心で行っていますが、特に、日本だけではなくて、関連国が同じようなことに関して中国に対して抗議を行っていると思っております。特に、通常の防空識別圏、これは日本も同じように設定しておりますが、例えば日本の本土に近づくようなことに関しては、これは警戒・警告を行うようなことが通常のルールになっております。今回中国が発表したのは、そのような前提ではなく、一方的な発表ということでありますので、これは日本のみならず国際社会のルールからいって極めておかしい内容だということで、これはアメリカもそうですし、韓国もそうですし、台湾もそうですが、そういうところから抗議が出ているということと承知をしております。

Q:先ほどの邦人輸送の閣議決定の件ですけれども、大臣は「携行する武器の範囲は自ずから限定される」とおっしゃいましたけれども、ならば最初から限定するような形にしなかったのはなぜかというのと、あと、どのような物に限定されるというふうにお考えでしょうか。

A:当然、邦人輸送を行う場合に、どのようなものが必要かというのは、現場の部隊を含めて、私ども防衛省が相談をしながら考えていくということになると思います。ただ、例えば、今まで自衛隊が海外において活動をしておりますので、その時に携行した程度の武器ということは状況に応じて携行するということはあり得ると私どもは思っております。

Q:限定しなかった理由はどういう狙いなのでしょうか。

A:あくまでも私どもとして具体的な武器をどう携行するかということに関しては、個々の任務の具体的な状況に応じて判断するということになると思います。ですから、そういう意味で具体的なことをあえて今回は書いていないということであります。

Q:防空識別圏に戻るのですけれども、日本側が一切の措置を撤回するように求めていますけれども、それに対して中国の報道官は「もし撤回しろと言うならば、日本側がまず撤回すべきだ」というような見解を示していますが、これについてはどうお考えでしょうか。

A:恐らく中国側がよく理解をしていないのは、防空識別圏というのは、何か領土とか領海とかそういうもので位置付けられるものではありません。あくまでも私どもとしての、各国もそうですが、防空識別圏という対応をさせていただいている内容だと思っております。ただ、今回中国側が設定したのは、一つはわが国の領土であります尖閣上空も含まれるという内容になっているということ、それから、今回中国側の発表は、通常の各国が行っている防空識別圏はあくまでも自国の領土に向かう場合に対して様々な対応を要求するということでありますが、そういうものが無いということ、こういう通常から考えた場合に、とても受け入れられないよう内容でありますので、中国側の主張というのは全くお門違いと私どもは思っています。

Q:10月の日米「2+2」で合意した米軍のホテル・ホテル訓練区域の一部解除についてなのですが、合意では11月までに日米の取り決めをまとめるということだったのですが、今日最終日に当たるのですが、調整状況等はどのようになっているでしょうか。

A:今、鋭意調整の努力を詰めております。最終段階のところまできていると思いますので、そう遠くないうちに公表できるのではないかと思っています。

Q:調整に時間がかかっているという話もあるのですが、米軍との調整で課題はありますか。

A:あくまでも事務的な調整でありますので、何か今おっしゃった様な調整が困難であるとかそういうことではありません。あくまでも事務的な作業の中でということであります。

Q:中国の唐家セン元国務委員が元自民党副総裁の山崎拓氏に、不測の事態が海域ではなくて空域の中でも起きないように何らかの危機管理メカニズムを構築すべきではないかという協議の提案をしたのですけれども、大臣としてこれから中国側にそういった協議を呼びかけるようなことは考えていらっしゃるのでしょうか。

A:私どもの理解では、従来から中国側に協議をもちかけております海上連絡メカニズムというのが、名前は海上ということになっておりますが、あくまでもそういう不測の事態を避けるためのホットラインのような内容になっておりますので、今後とも私どもとしては、今言った趣旨の日中間でのホットライン、これは現場レベルでもあるいは向こうは国防省というのでしょうか、こちらは防衛省でありますが、そのレベルでも行えるようなそういうラインは結んでいきましょうという提案を今しておりますし、今後ともその協議が行われるように私どもとしては、中国側に働きかけをしていきたいと思っております。

Q:関連なのですが、昨日安倍首相とお会いされているかと思いますが、総理の方からこれからの中国に対してどういった方針で挑むのかということについては何らかの指示はあったのでしょうか。

A:総理との様々な報告事項についてはここで公表することが今はありません。

Q:昨日中国大使館のスポークスマンが「重なっている部分の防空識別圏に関しては日本側と対話をして協議をしていきたい」といった発言がありました。この発言をどう日本側は受け止めているのでしょうか。

A:いずれにしても自国の領土に防空識別圏を設定されるというのは、これは当然抗議をする内容にあたると思っております。

Q:中国側のこういった提案に応じられないということでしょうか。

A:正式に私どもはその話を承っておりませんので、それは中国側からの申し出がある場合に政府として判断することでありますが、一般的に自国の領土の上に防空識別圏というのが設定されるということが一つは問題。また今回の中国のADIZの問題の提起というのは、あたかも尖閣を中国の領土として捉えて公表しているということがありますので、これは日本としては認めることが出来ない内容だと思っております。

Q:邦人輸送の件なのですが、特段限定しないということで、今まで携行していた武器に加えて今のところ想定されている装備がありましたら伺えますか。

A:自衛隊あるいは輸送を無事に行うための程度の武器の携行ということでありますので、具体的にこれとこれはというのはこの時点では当然想定はしておりませんが、事態が起きて任務が課せられた場合の時にどのような武器を携行するかということは検討の上決めていくと思います。

Q:自衛隊の飛行機が飛行したときに日本側のP−3Cか自衛隊の飛行機に護衛する戦闘機も一緒に飛行していたのでしょうか。護衛はあったのかどうかということを教えていただきたいのですが。

A:日本側の航空機にですか。部隊の運用のことなので特に内容についてお話をする必要はないのですが、私どもは通常の警戒監視を行っているということでご理解いただければと思います。

Q:危機管理メカニズムの関係なのですが、今後もし日中間で何らかの協議があるとして、中国が自ら設定したADIZを前提としたような形で、認めさせるような形で協議をしてくるということも考えられるのですけれども、そのような形では協議は出来ないというお考えですか。

A:協議を行う内容が当然政府あるいは外務省等が窓口ということになると思いますが、一般的な感覚で言えば、今回の中国のADIZの提起というのは、あたかも尖閣が中国の領土としてそういう捉え方での公表と私どもは理解しておりますので、これは従前から日本政府が話をしているように、尖閣は日本の領土でありますので、これはその前提での協議は受け入れられないのが一般的な考え方ではないかと思っております。

以上


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