大臣会見概要

平成25年10月25日(10時34分〜10時59分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:本日は日米共同訓練でオスプレイを使った高知での訓練が予定されていたと思うのですけれども、天候の関係で今日はなくなったということですが、これについての受け止めと、今後負担軽減のためにどのように取り組んでいかれるのか、2点お願いします。

A:台風27号の接近に伴い、高知県の広い範囲で大雨・土砂災害警報が発令されたということで、防衛省・自衛隊としては、このような災害に備えるために本日の訓練を中止をし、そして災害に備えるよう、各部隊に指示をしております。昨日、10月24日20時に防衛大臣指示ということで、防衛省・自衛隊は、伊豆大島における災害派遣活動に全力で取り組んでいるところであるけれども、台風27号、28号の接近が予測されるということで、伊豆大島災統合任務部隊にあっては、能力、特性を最大限に発揮した活動を行うこと。活動にあたっては、関係省庁と連携、連絡を一層密にして、状況の変化に対応した適切かつ先行的な活動に努めつつ、二次災害の防止及び安全管理に充分な注意を払うこと。台風27号、28号の接近に伴い、全国各地での被害も予想されるということで、全国部隊等にあっては、各関係自治体、防災関係機関等との連絡を密にし、初動対応に遺漏無きよう万全の体制をとることというような指示を出しました。この中で今回の高知における統合訓練におきましても、訓練ではなく、むしろ今回の災害に備えるということで、指示をさせていただきました。なお、今回予定をしておりました日米共同の防災訓練につきましては中止をいたしましたが、今後具体的な場所、内容について、さらに検討をしていきたいと思っております。特に、南海トラフ等の地震、災害が今後、予想される中で一日も早く、このような訓練については、再開をしていきたいと思っております。

Q:先の予算委員会で問題になりました自衛隊の施設などの周辺の土地取得についてですけれども、外国人、外国資本に購入されて、「安全保障上の懸念がある」というような答弁を大臣も総理もされていますけれども、改めてこの問題についての見解と、具体的にどういった安全保障上の懸念が生じる恐れがあるのかという2点をお願いします。

A:防衛省・自衛隊は安全保障に関する任務を負っています。その中で、この市ヶ谷もそうでありますが、各国境、離島にあるそれぞれの施設や、あるいは部隊司令部がある施設、こういうところに関しては、その周辺の住民や建物がどのような状況にあるかということは、当然把握しておく必要があると私は従前から考えておりました。大臣就任後、直ちにこの調査を依頼し、74箇所の施設について調査をさせ、その報告については先般、国会の方で質問に答える形で公表させていただきました。やはり重要施設でありますので、様々、情報の問題あるいは部隊の任務の問題に関して、周辺環境にも常に注意を払うということは重要なことだと思っております。

Q:今日、特定秘密保護法が閣議決定されましたけれども、この法案が成立することによって防衛省にとってのメリットはどのようにお考えなのでしょうか。

A:特に防衛省には安全保障上、機密管理を徹底する必要がある内容がたくさんある文書があります。今後、このような情報について厳格に保護・管理し、その漏洩の防止を図るという意味では、防衛省の情報管理体制の強化にもつながると思っております。

Q:関連で、「2+2」ではアメリカ側も歓迎の意向を表明していたと思うのですけれども、アメリカとの関係、あるいは他国との関係で情報保護ということについては防衛省としてはこれからどのように取り組むお考えでしょうか。

A:今までも情報保全には万全の体制をとる努力をしておりますが、今後、この法整備が進むということにより日本の安全保障の情報管理については信頼性も向上すると思います。今後、秘匿性の高い情報をそれぞれ共有するためには、このような情報保全が重要だと思っております。

Q:関連で、今、防衛省・自衛隊には自衛隊法による防衛秘密制度があると思うのですけれども、今回、特定秘密保護法案が成立すれば、防衛秘密制度と比べてどういう点が強化され、どういう点で違いが出てくるのか、その点は大臣はどのようにお考えですか。

A:特に、NSC(国家安全保障会議)という形で、今後防衛省だけではなく関係機関の中で情報を共有するということになると、今までのように各省バラバラの形での秘密の保全ということを一元化する必要があります。外交・安全保障の様々な情報については、今回一元化した管理の下に、これらの役所の中でも情報共有が進みやすい環境ができると思っております。なお、様々な罰則も強化されるということになりますので、より一層、環境保全には注意を払う環境ができていくのだと思っております。

Q:今の秘密保護法に関連することなのですけれども、昨日、報道官から大臣にお話しした質問に関して回答が来たのですけれども、(陸上幕僚監部が作成した)私の(著書の)正誤表に関してほとんど事実誤認という間違い、ウィキペディア等を根拠にしたものが、内部処置がなければ公開できないという話を伺ったのですが、その法的な根拠というのはどういうことなのでしょうか。それからそういうウィキペディアから得たような情報まで公開できないというふうなことが、今後、秘密保護法が始まると更に強化されて、他の先進国では公開されている情報まで防衛省が公開されていないのもどうかと思うのですけれども、そういったものが更に強化されてしまうというおそれはないのでしょうか。

A:個別にどういう形になるかは、今日から国会審議が始まりますので、その中でそういう懸念がないように、私どもとしても運用について気にかけていきたいと思います。今の内容について、辰己報道官からどういう状況だったかを報告も受けますし、また再度、辰己報道官の方から清谷さんの方に説明ができるように指示していきたいと思います。

Q:秘密保護法に関連しまして、政府が不都合な情報を恣意的に隠すようなことが起きるという懸念も指摘されていますけれども、それについて大臣はどのように考えますでしょうか。

A:そのようなことがないように、特にそれぞれの秘密の指定に関しては各機関の長がその責任者ということになります。私どもとしても防衛省の中で、防衛機密として保全をするもの、そしてある面では将来公表すべきもの、そういういろいろなことについては、厳格に対応することになるのだと思います。

Q:アメリカのように外部のチェック機関のチェックが不十分だという指摘もありますけれども、そのようなアメリカの情報保全監査のようなものを設ける必要性というのはお感じになりますか。

A:今回法案としては、現在の法案の状況であります。今後、国会の議論の中で様々なそのような指摘があれば、それは国会の議論の中で対応していくことになるのだと思います。

Q:若干話題は変わるのですけれども、ドイツのメルケル首相の携帯電話をアメリカの機関が盗聴していたというような報道があり、ドイツ側も抗議するという異例の事態になっています。同盟国に対してもこういった情報収集活動しているということに関してかなり批判的な声も上がっていますけれども、大臣自身の受け止めと、日本の特に安全保障分野における情報セキュリティーについて、現在の対応状況について教えてください。

A:ことの真実については、様々な報道あるいは米側の受け止め方で、実際どうであったかということは明確ではないのだと思いますが、いずれにしても一国の首相の携帯電話についてこれだけ安全保障上の関心が集まるということは、私どもとしても、もって命ずべしで、防衛省としてもそのようなことがないように、更に緊張感を持って対応する必要があると思っています。省内におきましては、重要な会話は秘匿電話を基本的には使うことになっておりますし、また私どももなるべく重要な内容については気を付けて対応させていただいているつもりです。

Q:名護市長選の関係なのですけれども、昨日末松県議が立候補を表明されましたけれども、大臣の受け止めを聞かせてください。

A:これは名護市の選挙の問題でありますので、特に私どもとしてコメントすることはないと思います。

Q:官房長官は出馬の意向を歓迎する考えを表明して環境整備を進めていきたいとおっしゃっているのですが、大臣としてはどうお考えでしょうか。

A:官房長官のお考えを私ども内閣の一員として承りたいと思っております。

Q:知事も末松県議を支援する意向を表明していますけれども、仮に知事が埋め立て申請を許可した場合でも、名護市長選で現職の移設反対派の市長が当選した場合は、移設は難しいというお考えなのでしょうか。

A:仮定の話はお答えを控えさせていただきたいと思います。

Q:末松県議はまだ公約の中身について具体的には明らかにしていませんけれども、防衛省としては辺野古移設について何らか明記したいというお考えはあるのでしょうか。

A:それは市長候補の公約ですので、私どもが何か意見を挟むような内容ではないと思っております。いずれにしても、私どもとしては注視をしていきたいと思っております。

Q:関連なのですが、末松氏は昨日の出馬表明では明確に辺野古移設を推進するという発言はなく、知事の承認の推移を見守りたいという発言でしたが、今後、政府として知事の判断に向けた環境整備というものを、具体的にどのようなものを今計画されているのか教えてください。

A:私どもとしては、知事は知事の判断、あるいは知事の権限の中で埋め立て申請の判断をされるのだと思います。私どもは繰り返しお話をしておりますが、今回の普天間のキャンプ・シュワブへの移転についても、それから嘉手納以南の統合計画にしても、全て沖縄の負担軽減が目的でさせていただいている内容だと思いますので、今後ともこのことについては丁寧に説明をし、また、昨日も基地の跡地利用の協議会の中で意見交換をさせていただきましたが、更にできる努力を積み重ねていくということだと思います。

Q:基地周辺の土地取引の関係なのですけれども、外国人、外国資本の土地取引について、今後具体的にどのような法的な規制を整備していくというふうにお考えでしょうか。

A:土地取引や制限については、我が省の範疇ではないと思いますが、私どもが今できることというのは、重要な基地周辺の土地の所有の問題、あるいは利用のされかたの問題、これが安全保障上の影響がないかということを常に警戒監視していくことだと思います。

Q:実際、外国人や外国資本が土地を所有しているかどうかについては、調査というのをどのくらい拡大して調べていくお考えでしょうか。

A:今回、まず74箇所については重要なものだということで調査をするように命じました。更に必要なものがあれば、それは拡大して調査を継続していきたいと思っております。なお、これは土地取引の問題ですので、継続的にチェックをすることが必要になるのだと思っております。いずれにしても、私どもで把握できる範囲というのは、土地の所有者がどういう方かということでありますので、そこから先は、実態・実質についての調査をするということはなかなか困難だと思いますので、今回、こういう土地の所有に関しての調査だけではなくて、日頃からの基地周辺に関して、ある面では警戒監視をすることが大切だと思っております。

Q:こうした情報については、警察や公安機関と連携して情報収集していくというお考えはありますでしょうか。

A:今のところ、とりあえず防衛省の努力ということで情報収集しているのが現状です。

Q:NSCなのですけれども、改めてなのですが、安全保障に関してこれまでばらばらだった省庁がひとつの事務局としてなるわけですけれども、設置することによるメリットについて伺いたいのと、この事務局には自衛官の方も入られると思うのですが、このメリットについてどのようにお考えでしょうか。

A:安全保障という分野に関しては、私ども防衛省として国の安全のために防衛力整備をする、日頃から警戒監視をするという役割は確かに重要ですが、それだけではなくて、例えば外国あるいは各国各地域においての情報収集、あるいは働きかけということも安全保障には不可欠だと思っております。そういう意味で今回、基本的には4閣僚が常日頃から情報共有を行い、そして様々な事案に対して速やかに意思決定を行える体制で事務局を作ることは大変有意義なことだと思っております。そして、自衛官の活用のことですが、私どもとしては、是非、専門的な知識を有する自衛官については、このNSCの事務局の中で活用していただきたいと思ってはいますが、具体的にどのような規模になるか、どのような役割を担うかについてはまだ検討中だと伺っております。

Q:NSCが発足すれば、今、防衛大綱の議論は進んでいますけれども、防衛大綱・中期防もNSCである程度議論することになるのでしょうか。

A:防衛大綱については、最終的には内閣で決めることになります。当然、内閣で決める前の段階で、それなりのいろいろな意見が入ってくると思いますし、特に今回はNSCの中でNSS(国家安全保障戦略)の議論も同時並行でされると伺っておりますので、その議論も防衛大綱の中には反映できるようにしていきたいと思っております。

Q:機動戦闘車について伺いたいのですが、先日、機動戦闘車の公開がございまして行ってきたのですけれども、調達予定数が全然決まっていないというお話でした。一般的に、いわゆる通常の兵器、装備関係で言うと、装備の数が概算ですらまったく発表されていなくて、まず開発が終わってしまっている。また、調達数が分からないまま調達が決まってしまうというような今のシステムだと、コストの管理が非常に不十分になるのではないでしょうか。特に問題なのは、機動戦闘車の場合、先日の記者会見でもあったのですが、「運用が決まっていません」というお話でした。つまり、「運用は戦闘部隊である」と。通常は特科であるとか、機甲科であるとか、普通科であるという運用の主体があるわけですが、決まっていないというお話でした。ということは、これは素直に文言どおり信じてしまうと、要求仕様をした組織はないと、つまり要求仕様がないものを作ってしまった。作ったものを作ってから運用を考えますということになるのですが、こういうことは大臣としては問題ないとお考えでしょうか。

A:いずれにしても、今の内容については、おそらく防衛大綱・中期防の中で位置付けていくことだと思います。ですから、まだ防衛大綱・中期防が明確になっていないこの時点で具体的なことを現場でも当然言えない状況だと思っております。詳細については辰己報道官の方から説明させていただきたいと思います。

Q:僕が問題にしているのは、国会で審議する際に、概算の数も書いていないで、それを国会の審議で通ってしまうこと自体に問題がないのか。つまり普通であれば、例えば歩兵連隊に1個小隊ずつ配備する。だから全部で何個連隊あるから何両という概算を決めて、それを議会に対して出すわけです。それが全くなくて何両作るか分かりません。極端な話をすると1両か1万両か分かりません。それで開発が決まってしまうし、調達が決まってしまう。そういうことが国会で議論されないこと自体に関してはいかがでしょうか。

A:今のご指摘については、おそらく防衛大綱・中期防の中で位置付けていくと思います。防衛大綱・中期防は今年中に作成するということになっていますから、この議論は通常国会の中で行われることになると思います。まだ防衛大綱が最終的に決まっていませんので、決まった中で当然今まで様々な装備について公表もしておりますのでその議論を少し見ていただければと思っています。

Q:名護市長選では辺野古移設の是非を問う選挙になるかと思います。地域の判断もあるのですが、大臣として知事の判断の時期を市長選の前に期待しているのか、それとも市長選とは関係なく市長選の後でも判断は良いというように大臣としてどちらを期待されているのでしょうか。

A:首長の選挙は、一つのissue(論点)ではなく様々な政策課題について住民の方が判断されるのだと思います。また、埋立申請の沖縄県の決定時期については、これは沖縄県が事務的に進めると思っています。

Q:年末の予算編成を超える場合は、来年度予算の編成には辺野古移設に関連している経費は盛り込んでいくのでしょうか。知事の判断が予算編成後になった場合でも、とりあえず防衛省側としては予算編成には盛り込むのですか。

A:いずれにしても大きな方針が決まっていない中で、今の段階で予算に盛り込むも盛り込まないもということはまだ決定はしておりません。

Q:来週日露「2+2」が予定されているのですけれども、大臣として日露「2+2」で得たい成果というのはどのようにお考えになっているでしょうか。

A:日米関係も重要でありますが、周辺国との関係も大変重要だと思います。特に日露関係、従前は防衛大臣間の交流もあったと伺っておりますが、最近はそのような交流が少し期間が空いていると聞いています。いずれにしても今回はショイグ大臣が来られ、ここで防衛相会談も恐らくできるのだと思いますし、その後に日本であれば初めて日露の「2+2」ということが行われます。日露間の関係の更なる深化に寄与すると思いますし、特に安全保障上、様々な意見交換ができることは大変有意義であると思っております。

Q:来年度の予算で防衛駐在官の大幅な増員があるかと思うのですが、これが特にアフリカ中南米を中心にと伺っているのですが、例えば、防衛駐在官の身分は外交官になっています。予算のほとんどは人件費以外は外務省から出ています。それで十分な情報収集はできるのかと。私の取材した限りでは、例えば隣国に対する旅費すら出ないと。あまり十分な予算が来ていない。結局外務省を経由していないと情報のやり取りが、防衛省と防衛駐在官でできないという現状があるのですが、例えば防衛省として防衛駐在官の身分を自衛官のままで派遣するというようなことを外務省と話し合いをするという意思や予定はございますでしょうか。

A:防衛駐在官の身分については、内部でも様々な議論をしております。今おっしゃるような自衛官としての身分の方が、諸外国そういう例が多いという意見もありますし、また外交官としての身分を付与した方が逆に様々な内容で守られるということもあると。その両方について議論はしております。また、情報のことについては今回NSCという形である面では外務・防衛が一体となって情報収集の体制にもなりますので今言った指摘がないようにしっかり改善していきたいと思いますし、また隣国に関しての情報収集については、当然任地の国は限られていて、ある程度、兼轄に近い形で情報収集をする必要がありますので外務省と相談をしながら十分な活動ができるように努めていきたいと思います。

以上


ご意見ご要望
大臣記者会見概要一覧へ戻る
新着情報一覧へ戻る
トップへ戻る

(C) 防衛省・自衛隊