大臣臨時会見概要

平成25年9月17日(16時00分〜16時09分)

1 発表事項

なし。

2 質疑応答

Q:今日はカムラン湾の海軍施設をご覧になったということですけれども、まずは率直なご感想をお聞かせいただけますか。

A:まず、カムラン湾の海軍基地、もちろん日本政府関係者が訪問するのは初めてですが、先方によりますと、各国の軍関係でも初めて今回日本を招待したということですので、日本に対しての大変強い信頼の表れかと思います。大変感謝をしております。また、今日は同時にゲパルト級のフリゲート艦、これはベトナムが持つ最新鋭の船ですが、この視察もさせていただきました。それから、基地司令の方からは、実はここは南沙諸島に面しており、南シナ海の警戒監視の要の基地であります。現実にどのような警戒監視を行っているか、その内容についても教えていただきました。

Q:なかなか私たちも見たことがない軍なので想像がつかないのですけれども、そのベトナムが実際に行っている監視活動というのは日本から見るとどのような印象を持たれるものなのでしょうか。

A:私どもは今、東シナ海で様々対応しておりますが、日本の事例をお話ししますと先方も同じような事例を経験しているということだと思いますので、ベトナムと日本というのはある面では、今それぞれ東シナ海、南シナ海、海域は違っても同じような環境にあるのだなと思いました。

Q:その対応の上で、今後ベトナムと協力できる余地について改めて今日の視察を経て感じられたところはありますか。

A:特に例えば、今東シナ海では日本は中国を巡っての緊張関係がありますが、ベトナム側もやはりしっかりとした対話を中国を含め近隣諸国とそういう態勢を取っているということもあります。参考になる事例があったと思います。

Q:今回、話にあったようなかなり異例の訪問で、それをベトナム側が認めてくれたということですけれども、日本側から申し込んだ際にどのような目的で、南沙諸島を含めるとかなり微妙なセンシティブな部分もあると思うのですけれども、これを訪問して視察されようと思われた元々の理由をお聞かせください。

A:カムラン湾の海軍基地というのは、世界の軍関係者に公開されていない場所でありますので、日本としても是非、前から視察をさせていただきたいということはありましたし、それに加えて南沙に面した基地でもありますので、今後この海域に対してしっかりと安全保障面での対応について日本も参考にすべきところはたくさんあるのではないかと、そういう思いで今回は視察をさせていただきました。

Q:アメリカやロシアがカムラン湾の軍事利用みたいなことを考えているというふうにも思うのですけれども、日本として何かカムラン湾の基地で何か協力していくことというのは具体的に考えていることはありますでしょうか。

A:これは、カムラン湾と限らず、ベトナムと日本との軍事交流、そしてまた様々な協力関係はかなり強まっていくと思っております。先般も、潜水医学とか、今月末には潜水艦の救難救助の実動演習を日本で行います。ベトナムも参加してくれます。このカムラン湾にも来年の初めぐらいには潜水艦が配備されると伺っておりますので、そういう意味では技術協力という面でこれからも行われるところがたくさんあるのだと思います。

Q:将来的な自衛隊艦船とかの寄港というようなことはどうでしょうか。

A:現在、ダナンという港に練習艦隊が入港しておりますが、今後、ベトナム側と相談をしながら、ここは大変良い港でありますし、また、補給が非常にしやすい環境にもありますので、そういう意味では練習艦隊の入港も含めて検討していきたいと思っています。いずれにしても、世界の外国の軍関係者の中で日本が初めてこうして招待を受けたというのは、私は安倍総理が今年初めに真っ先の訪問国としてベトナムを選び、その後も私どもとして重なる防衛交流も進んでいます。こういうことの表れではないかと思っております。

Q:南沙方向を睨んでいる最重要基地に日本が訪問したということで、中国がかなり神経を尖らせるのではないかというような懸念を我々はちょっと思ってしまうのですけれども、その辺はいかがでしょうか。

A:特定の国を想定しているわけではありません。ただ、私どもは東シナ海もありますが、南シナ海についても強い関心を持っております。特にASEANの拡大国防相会議の中でも、南シナ海の問題、行動規範の問題が取り上げられました。ちょうど、ここ数ヶ月の訪問先として考えますと、東側がフィリピンのスービック基地、南はブルネイ、そして西がこのカムラン湾ということで、ちょうど南シナ海をそれぞれの地域から臨む場所を直接訪問できました。この南シナ海の問題というのを、私としてはよく理解できたと思っています。

Q:実際に視察をされている中で、大臣は昨日もベトナムは防衛装備を新しくしていく段階にあるとおっしゃっていましたけれども、日本ができる能力構築の面ですとか、人材育成の面で、特にこの分野、日本からノウハウを学びたいといったような意見交換はありましたでしょうか。

A:これは現場というよりも、昨日ズン首相そして国防大臣とお話しした中で、例えばこれからベトナムもPKO活動に積極的に参加をしていきたい、そのときの協力の要請なり、あるいは先ほどお話しましたけれども潜水医学、あるいは潜水艦の救助の問題、それから様々日本の自衛隊で提供できる能力構築があると思いますから、そういうものについては、しっかりとこれからも協力関係を結んでいきたいと思っています。

Q:現場の交流という意味ではカムランのみならずダナンも含めて、寄港頻度というのは高めていくようなお考えはありますか。

A:ベトナムと日本というよりも、例えばADMMプラス、これはASEANの国ともちろんロシアもアメリカも中国も日本も韓国も入っていますが、こういう枠組みの中で相互に練度を高めていきましょうと合意されていますから、私どもとして日本とベトナムの二国間での能力構築もありますし、またADMMプラスというような多国間の枠組みの中の能力構築支援、こういうことも大事だと思っています。

Q:米国の役割について、今度オバマ大統領も東アジアサミットの後でフィリピンを訪問されるということで、ますます二国間の協調が深まりそうなのですけれども、この東南アジア、東シナ海、南シナ海における米国のあり方についてどのようにお考えでしょうか。

A:米国は前から米軍の再配置の問題については、このアジアを重視するということをかねがねお話をされています。私どもとしては、特に日米同盟が強い中で、米国のアジアに対するプレゼンスというのはアジアの安全保障の公共財になるのではないかと思っておりますので、これからも日米同盟はしっかりと強めていき、それがひいてはアジアの安定につながるように日本として心を配っていきたいと思っています。

Q:東南アジアで南シナ海行動規範(COC)の作成が動いておりますけれども、これに対して日本として、例えば米国と一緒に働きかけを強めていくとかそのような動きは考えられますでしょうか。

A:先般のADMMプラスでの合意でもCOC、この南シナ海での行動規範、特に中国とASEANの国に対しての行動規範については、その合意の中でしっかりと参加国はそれを支持するということになっております。今ようやく中国とASEANの国が南シナ海の行動規範の議論のスタートについたと伺っておりますので、これは歓迎をしたいと思っております。そして何より実効性のある行動規範が結ばれ、この海域が法の支配と対話によって安定が強まるという体制になれば良いと思いますし、私どもとしてその考え方が東アジア全体に広がれば良いと思っております。

以上


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