大臣会見概要

平成25年7月9日(10時18分〜10時31分)

1 発表事項

 私の方から本日、発表事項が2点ございます。まず、海賊対処行動の延長についてです。本日、安全保障会議及び閣議が開催され、ソマリア沖・アデン湾における自衛隊による海賊対処行動が1年間延長されることとなりました。これに際して、今後、海賊対処を行う諸外国の部隊と協調して、より効果的な船舶の防護に資するため、これまでの民間船舶の護衛に加え、多国籍の海賊対処部隊でありますCTF151に参加し、同司令部との間で連絡調整を行いながら各国の部隊と協力してゾーンディフェンスを実施することとしたいと考えております。防衛省・自衛隊としては、引き続き、関係省庁及び関係各国と連携しながら、海賊行為の防止に万全を尽くしてまいります。2点目につきましては、平成25年度版防衛白書についてです。本日の閣議におきまして、説明の上、防衛白書が了承されました。今年の白書におきましては、一層厳しさを増す我が国の安全保障環境や、我が国の国民の生命・財産と領土・領海・領空を断固として守り抜くための防衛省・自衛隊が行っている広範囲な取り組みについて、分かりやすく解説するような内容に努めております。また、今回からダイジェスト版につきましては、スマートフォンで提供できるようにいたしました。早速アップされたようなので、是非皆さんご覧いただきたいと思います。私の方からは以上です。

2 質疑応答

Q:防衛白書についてお尋ねします。中国を牽制するような内容が非常に多く見られると受け止めていますが、大臣から見て、防衛白書でどの点を強調したい、どういうふうな形で作成したのかということについて教えて下さい。

A:まず、我が国の安全保障環境が一層厳しさを増しているということは従来どおりであります。そして、ここ最近起きている様々な事象について解説をさせていただいたということであります。例えば北朝鮮につきましては、従来に比べて、核、そしてまたミサイルの能力が向上しているということで、これは日本のみならず広く国際社会にとって、より現実的で差し迫った問題になっているということを新たに記述させていただきました。また、中国との関係ですが、これは既存の国際法秩序と相容れない独自の主張に基づき、力による現状変更の試みを含む高圧的ともとれる対応が行われており、そしてまた私どもが心配しておりますのは、レーダー照射事案を含めて不測の事態を招きかねない危険な行動というのが行われているということでありますので、そのような事実に基づいて、今回は記述をさせていただきました。

Q:海賊対処のことについてなのですけれども、新たに多国籍部隊に自衛隊が参加することの意義についてお願いします。

A:海賊対処行動を行う中で、恐らく各国伴った能力、対応が功を奏したということだと思いますが、最近、海賊事案が減ってきております。とはいえ、やはり今後とも監視態勢を継続する必要があるという中で、2隻護衛艦を出していますので、1隻については船主協会と協議をしながら、前回と同じようなエスコートで併走させていただき、もう1隻につきましては、これは国際社会からの要請もありますので、地域においてのCTF151というグループに入ったゾーンディフェンスということで、対応させていただきたい、これが恐らく一番現時点でしっかりとした対応ができる態勢ではないかと判断した結果であります。

Q:海賊対処なのですけれども、ゾーンディフェンスにするための大臣の命令というのが必要だと思うのですけれども、それは今日現在もう出されているということなのでしょうか。

A:先ほど、安全保障会議、閣議で了承されましたので、これから速やかに出したいと思っております。

Q:中国に関する記述ですが、日本にとって中国からの脅威が一層増したということでいいのでしょうか。

A:「脅威が増した」という、そういうストレートなことではなくて、私どもとしては、最近、例えば今年の1月に発生したレーダー照射事案というような不測の事態を招きかねない危険な行動というのは、国際社会を通じて指摘をさせていただくことが大切だと思います。また、その一方、私どもとしましては、海上連絡メカニズムの構築のような対話を中国側には求めているということも事実であります。

Q:白書に「高圧的な態度」というような表現があったのですけれども、この「高圧的」というのは具体的にどのようなことを指しているのでしょうか。

A:それは、今、東シナ海を含めた様々な地域で起きていることを総称してそのような表現をとらせていただきました。

Q:防衛白書に関してですが、今回の白書で安倍政権としての「国民の生命・財産・領土・領海・領空を断固として守る」という、そういう姿勢は示せたとお考えですか。

A:私どもは、総理のそのような指示に基づいて白書の作成に当たっておりますが、少なくともご案内のとおり白書というのは今まで行ってきた政策ということが中心となります。また、分析・評価も中には記述させていただいております。いずれにしても、これは平成25年度版ということになりますので、これから、防衛大綱、そしてまた防衛大綱に向けた予算等の作成作業に入ってまいりますので、そちらも踏まえて安倍政権が目指す方向を打ち出す努力をしていきたいと思っています。

Q:今回の白書の作成に当たって、総理から具体的に何かしらの指示はあったのでしょうか。具体的な指示があったとしたらどういった中身だったのでしょうか。

A:白書の作成という限定的なことではなく、常に私ども防衛省には、領土・領海・領空を断固として守ってほしいという、そのような任務が与えられていると理解しておりますので、白書に限って「このような」という指示はなく、全体としての防衛省としての役割ということでのご指示だと思っております。

Q:普天間飛行場へのMV−22オスプレイの追加配備についてお聞きします。昨日、沖縄県知事が外務大臣とお会いになって、今日、小野寺大臣に追加配備の中止と現在配備されているオスプレイの分散配置を求める要請を行います。そこで改めて防衛大臣として、アメリカ側に配備計画の中止を求める考えがあるのか、もしこのまま配備を進める場合、現在沖縄県では配備自体に中止を求めている現状をどのように沖縄県民に理解を得ていきたいというふうにお考えでしょうか。

A:昨日、外務大臣に知事がお会いされたということですし、今日、官房長官にもお会いされると伺っています。いずれにしても、政府一体の中で検討していく課題だと思っております。

Q:改めてアメリカ側に配備計画の中止や延期を求める考えは、大臣としては今のところないということでしょうか。

A:私どもとしては、政府として検討する課題だと思っております。

Q:ということは、配備についても検討するということですか。

A:そういうことではなくて、防衛大臣としての役割は役割として、米側と、あるいは沖縄全体の振興策、あるいは様々な内閣としての考え方、こういうことはむしろ官房長官にお尋ねいただいた方がいいのではないかと思います。

Q:昨日の要請の中で、沖縄県知事の方から、防衛省に提出している日米合同委員会の合意違反とみられるオスプレイの飛行の事案の300件について、回答を強く求めていたのですけれども、防衛省が現在検証している沖縄県からの提案事項への回答はいつ頃になるのでしょうか。

A:なるべく早くしていきたいと思っています。

Q:追加配備の前にも出したいというふうな作業状況になっているのでしょうか。

A:まだ日程等、事務方から具体的に上がってきておりません。

Q:今回、白書では集団的自衛権とか敵基地攻撃能力とか、自民党が提言したり公約で掲げてきたような事項を検討中ながら結構記載がありますけれども、こういったものをあえて途中段階で説明を加えられた理由についてお願いします。

A:私ども、より国民の皆さんに防衛政策について広く知っていただくという目的の中で、今回、自民党側から、あるいはいくつかの報道機関からもこのような敵基地攻撃能力の話とか、そういうものが出ておりますので、少なくともそういう言葉がどういうことを示すかということを説明させていただく「コラム」という形で、今回は掲示をさせていただいたということです。

Q:今回の白書で、防衛装備品の調達に関するページ数が増えていて、装備品の研究・開発費に関してもかなり詳しく述べられていますけれども、そこの狙いについて教えてください。

A:特に、際立って私ども意識しているとは認識しておりませんが、少なくとも、防衛省は様々な研究を今までも行っておりますので、その一環として記述をさせていただいたと理解しております。

Q:予算関係なのですけれども、現在、昨年度から装備関係の初度費が、当年度に関しては公開されているのですけれども、各装備の全額の初度費は全然公開されておりません。初度費を公開されるというようなご意思はあるのでしょうか。例えばF−35の初度費は1千億なのか、3千億なのか、誰も納税者も知らないわけです。初度費が分からないと各単価というのは出てこないわけです。現在そういう状態なのですけれども、これはこのままでよろしいのでしょうか。それとも、初度費は公開していこうというようなご意思はございますでしょうか。

A:今日は白書のことについてですので、また予算のときにご質問いただければと思います。

Q:レーダー照射のことなのですけれども、「中国の言い方が事実に反している」と白書の中に表現がありましたが、この事実に反する証拠というのは、日本側はなぜ公表しないのでしょうか。

A:少なくとも国際社会の中では、このレーダー照射事案というのは、日本の主張が正しいということが認知をされていると思います。先般もアメリカの議会の中でこのことに関する決議がなされました。私どもは、これで十分だと思っております。

以上


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