大臣会見概要

平成24年12月7日(10時10分〜10時31分)

1 発表事項

 冒頭、私の方から2つ。ご承知のとおり、去る12月1日、北朝鮮による「人工衛星」と称するミサイル発射の発表を受け、国民の生命・財産を守るために万全の措置を取るという必要があることから、同日、自衛隊法第82条の3第3項に基づく弾道ミサイル等に対する破壊措置命令のための準備を行うための一般命令を発令したことはご承知のとおりであります。本日、これを受けて、概ね部隊に必要な調整等が整い、態勢の準備が進んでおりますけれども、この準備の態勢の経緯を見て、本日の安全保障会議を経て、先ほど破壊措置命令という行動命令をBMD統合任務部隊指揮官である航空総隊司令官等に発令したところです。時間は安全保障会議終了直後でした。これらに基づいて、イージス艦3隻を日本海及び東シナ海、それからPAC−3の部隊を沖縄県並びに首都圏にそれぞれ展開させているというところであり、この準備の態勢は北朝鮮が発射を公表している12月10日以前に態勢が完了するという予定でございます。この間、今回は今年4月の同様の事案があったこともあり、沖縄県等、地元だけではなく、警察、国交省、あるいはいろいろな関係府省との全面的な協力を得て、準備態勢が整斉と整い、今のところは今申し上げたように発射の前日までに全ての態勢が整うと考えております。総理大臣からは、すでに12月1日の段階で、「今年4月にあった北朝鮮のミサイル発射の事案の反省点を受けて、十分な準備を行い、遺漏なきように」ということと、「このミサイル発射に対する危機管理の体制に万全を期していただきたい」ということを重ねて要望され、「関係閣僚もいつでも招集に応じられる態勢を取る」という指示が下りているところです。この私の記者会見の後、担当課長レベルから、細部を皆さんにブリーフィングしますので、全体的な問題についてのみ質問をしていただければと思います。もう一つ私の方から、すでに一部報道にありますが、沖縄県普天間飛行場に配置されているオスプレイを所有している第265海兵中型ティルトローター飛行隊(VMM−265)がいわゆるFOC、完全な運用能力を昨日12月6日、獲得したという通報を在日米軍司令官より我が方は正式に受けたところです。今回のFOCの獲得を受けて、オスプレイ部隊が正式に配備された日が12月6日だということになると思いますし、これによって在日米軍の抑止機能が強化されたということになると我々は考えています。去る9月19日、日米間で約束した日米合同委員会の合意に基づいて、米軍はオスプレイを運用しているというように理解をしていますし、できるだけこの合意の遵守に米軍は努めていると考えておりますが、しかし沖縄の負担をできるだけ軽減する必要があるということから、日米間でいろいろな措置を取ったり、検討したりしていることも確かで、本日から例えばグアムで行う訓練にオスプレイ機も参加します。参加するということはこの間、日本で行うべき訓練をグアムで行うわけですから、その分だけ負担が軽減されるということですが、それ以外の訓練移転についても現在、日米間で鋭意交渉中で、どのような訓練移転を日米間で実施できるのかということを現在、具体的に詰めているところです。まだ結論は出ていませんが、常に沖縄のオスプレイによる負担を軽減するための努力を日米間で行っているというところであります。性格の違う2つの問題について冒頭、私の方で説明し、あとは皆さんのご質問を受けようと思います。

2 質疑応答

Q:今回は大臣がおっしゃるように前回と比べて比較的準備の期間が短いということになったと思うのですけれども、関係する航空自衛隊、海上自衛隊、陸上自衛隊の準備の状況がどのくらい進捗しているかということをお伺いできるでしょうか。

A:あとで担当の者からブリーフィングをさせますが、イージス艦については、これは我が方がいわゆるスタンダードミサイルSM−3を装備しているイージス艦4艦のうち3隻を今回も運用できるということで、今のところ日本海に1艦、残り2艦を日本の南西方面、東シナ海で運用するということにしており、これはすでに部隊が必要な海域に移動しつつありますので、間もなく態勢が完了するということです。PAC−3については、首都圏はご承知のとおり、これも細かい説明はあると思いますが、昨夜ほとんどの部隊が移動をして、態勢が首都圏のPAC−3については整いましたので、今日の昼11時35分から30分間、総理がこの市ヶ谷に来て、指揮所及びこのPAC−3を視察されるということはすでにご承知のとおりであります。沖縄は、これは海上自衛隊の船で順繰りに島にPAC−3を送って、それから沖縄本島に送るという段取りを1つの船で行っているわけで、そういう意味では、例えば宮古島に1つのPAC−3を置いて沖縄本島に、もう1つの船が石垣島に置いてもう1つ沖縄にという、こういう順序を経て今行っていますので、全体の態勢はまだ完了していませんが、今申し上げたように週末までに12月10日発射を予告されている以前に全ての態勢が整うという予定でございます。以前よりも数日間期間が短縮できて、準備は整っているということだと思います。

Q:前回の反省・教訓では、水平線から昇ってくる前に発射が失敗したということもあって、黄海などを含めたより北朝鮮に近い海域にSM−3を搭載したイージス艦を派遣することも検討するとされていましたけれども、今回日本海と東シナ海周辺に派遣されるということで、あえて黄海というのを断念というか見送りされた理由についてお伺いできますでしょうか。

A:先ほど申し上げたように、イージス艦3艦をどのような配備にするのが最も我が国の領域、国民の生命・財産を守るのに最も効果的であるかということを検討して、先ほど申し上げたような配備にしたわけでありますが、もちろん、もっとたくさん日本がイージス艦を持っていれば、そのうちの1艦をもう少し黄海に近づけるということもオプションとしてあり得たのだろうと思いますが、今回は3艦なので、発射の初期の情報を掴むというより、むしろ飛来するミサイルから我が国の領土と国民の生命の安全を守るということを主体にしてイージス艦の配備を決めたものです。もちろんそれだけではなくて、できれば黄海周辺で発射の初期段階における情報収集については、関係国の協力を得て情報収集をするということも現在検討中で、緊密に連携をして発射初期の情報入手の手段を確保するべく努力しているところです。

Q:関係国とは、米国及び韓国のことですか。

A:そのとおりです。

Q:今回の北朝鮮の意図については、どういうふうに分析していらっしゃるのかお聞かせください。

A:これは主として外交部門の方々の見方によるところをお聞きになるのが一番よいと思いますから、軽々しく意図を我々で十分な根拠なくお話することは適当ではないと思いますが、ごく一般論として言えば、これは全くごく一般論ですけれども、当然のことながら昨年12月17日は先の指導者金正日氏の死去で、2日後にこれが公表されたことはご承知のとおりであります。当然まだ遺訓政治というのが続いているので、この一周忌を迎えるに当たり、遺訓政治というものを完結し、国内の士気を鼓舞し、新しい金正恩体制の体制強化を図るために、一周忌の前に今回の「人工衛星」と称するミサイル発射を成功させ、国内にその新しい指導部の指導力をデモンストレートする、誇示することが北朝鮮体制の内政上の必要性であるということは、一般論としては言えると思います。しかし、こういう場合に通常いかなる目的をもって行うかということを明確に相手が言わない限り、単なるこちら側の一方的な憶測でしかありませんので、そういうものだと思って聞いていただきたいと思います。

Q:普天間のオスプレイの関連なのですが、本州各地での岩国やキャンプ富士を使っての低空飛行訓練などはいつ頃から始められるという見通しは伝えられましたか。

A:アメリカから通報を受けておりません。アメリカは、一応オスプレイの完全な運用能力を確保するための訓練を10月の初め、つまり1日、3日、6日と3回にわたって普天間に展開して以来、約2か月の間、各種の準備及び慣熟のための訓練を続けてきたと思いますので、ここから実際に任務に就くわけで、訓練というだけではなくて、実任務に就くと同時に、その実任務を行うに必要な最も効率的な技量を向上するための各種の訓練を行うというのは、これは部隊の任務として当然のことだと考えます。その中には、いろいろな訓練が入っていると思いますが、今のご指摘のようなごく特定の訓練について、日本政府は、個々の訓練をいつどういう場所で行うかといったことについて、通報を受けておりません。

Q:今の話で、「通報を受けていない」ということですが、事前に通報がある見通しはあるのでしょうか。先ほど、一番始めの説明のときに、「沖縄の負担軽減のためにさらに検討している」という話でしたけれども、それは要するに本土の訓練ももちろん沖縄の負担軽減になるのですが、それについて、要するに本土の訓練との絡みでどういうことになっているのでしょうか。

A:これは少し性格の違うもので、訓練移転というのは、あくまで負担を軽減する目的でオスプレイの訓練を沖縄以外の場所、これはもちろんグアムも入りますから、県外とは限っていませんが、沖縄以外の場所である一定期間、各種の訓練を行う。どこでどれくらいの期間行うのがよいのかということを日米間で協議をしていく、これが訓練移転と称するものです。その一部は現に今日からグアムでも行いますという説明はしたはずです。それとは別に、かねてより環境レビュー等でアメリカが示している訓練というのは、これは部隊の任務を持っている在日米軍がその任務を遂行するに必要な各種の訓練、この中には低空飛行訓練や給油の訓練や後方支援の訓練など、各種の訓練を行うと言っているわけです。何のために行うのかということ、同じことを私は申し上げるのですが、いろいろな多種多様な任務を完遂するに必要な技量・技術をレベルアップするために、いろいろな訓練を行うということで、それをある程度、本土周辺で行うということは、それは結果として沖縄以外のところで行う場合、沖縄にとって見れば、それが負担の軽減になるということです。最初に申し上げた訓練移転というのは、計画をして日米で調整を図って行うという訓練移転であって、後の方は、これは部隊の当然の本来任務を完遂するに必要な技術・技量を上げるための付随された訓練で、性格の違うものだと思います。

Q:いずれにしても、それは日本側に通知はあるのでしょうか。

A:必ずしも通知があるとは承知していません。

Q:今回のグアム等で行う訓練というのは、嘉手納で行う訓練をグアムで行うと聞いているのですが、今後、嘉手納で行う訓練はグアムで定期的に行うのか、単発的に今回はグアムで行われるのかということが1点と、先ほどあった沖縄以外の本土での訓練が実現する目途というのは、大体どれくらい先にあるのでしょうか。

A:はじめの問題については、訓練の内容と目的に応じて行うものであって、たまたま行うというものではなくて、年間行ういろいろな各種の訓練を今回はグアムで行う。そのグアムで行う訓練項目の中に、例えばオスプレイを使って行う訓練も入っていれば、それは沖縄にあるオスプレイを訓練に参加させて行う。その頻度がどれくらいかというのは、必ずしもわかりません。訓練というのは、年に例えば何回などと言って定期的に行うものと、その任務に応じて行うものとありますので、今回のグアムの訓練がどういう性格のものであるかによると思います。後にお聞きになった訓練移転というのは、実際、今、日米協議を続けて行っていますが、どのような日米協議の結果になるかは、まだ見通し得ないところです。

以上


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