大臣会見概要

平成24年11月22日(11時40分〜12時05分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:自民党が昨日まとめた政権公約で、1つは集団的自衛権を可能にする安全保障基本法、それと自衛隊の人員・装備予算の拡充ということを盛り込んでおりますけれども、大臣のほうから何か感想はございますでしょうか。

A:自民党から出ているいわゆる安全保障基本法というのは、私は一応全文読みましたが、あれは国家の安全保障の基本的な枠組みと方針を書いたもので、まだ法律の条文にはなっていなかったと思います。ただ、基本的な考え方が盛り込まれていて、その中に集団的自衛権が行使できるような内容も含まれていると承知しております。こういう問題について立法府でご議論になることは、これは立法府の役割として当然であると考えます。行政府というのはあくまで憲法の解釈の下で、立法府で決めた法律の執行を行うという役割を果たしていますので、我々行政府としては現在の憲法の枠の中で業務を行うということに変わりなく、野田政権としては集団的自衛権というのは現在の憲法の解釈の枠の中で、これを行うということに変わりはありません。防衛省の予算だとか、その他の枠組みをどう考えるかということについてですが、ご承知のとおり現在の日本の防衛政策は、先に決めた大綱と中期防をいかにして実行していくかということに努めていて、基本的に私は現在の大綱に書かれている動的防衛力という考え方は、現在の国際情勢の中で正しい、かつ適切な考え方であり、これを中期防という現実の形で現実の政策として進めていくことには変わりないと言いますか、それ自身が我々の主要な業務であると考えています。仮に選挙の後に政権が変わって、その新しい政権がどのような枠組みになるか我々は選挙結果次第なので承知しませんけれども、新しい政権で、そういう防衛費、あるいは防衛に係る要員、その他についてご検討になることは、これは新しい政府の業務として責任を持っておやりになることだろうと考えています。

 

Q:今日、先ほど総理大臣官邸で玄葉外務大臣等と総理大臣と協議をされたということですけれども、何かどのようなことについて討議をされたのか、またどのような結論を出されたのかについてお伺いできるでしょうか。

 

A:主たる議題は、ここ最近数件起こっている沖縄での米兵のいろいろな不祥事について、今後どう対応すればよいのかということについて、一般的な形で協議をしたものです。今週、東アジア首脳会議の際の日米首脳会談の場で、野田総理のほうからオバマ大統領に、このところ発生している事件を取り上げ、綱紀粛正と再発防止について米大統領に要請されたことはご承知だと思います。外務省も日米地位協定を主管する官庁として、この綱紀粛正・再発防止について我々と一緒にいろいろな協議をしているのですが、ご承知のとおりアメリカの夜間のパトロールを開始しようということになって、既にこれは始まっていると思います。いつまでか細かいことは外務省にお聞きいただきたいと思います。それから来週28日に、この種の米兵の事件を再び起こさないようにするためにどういうことができるかということについて、米軍と日本政府とそれから沖縄県、地元側と3者の協議体を開催するという計画が現在進められていますが、それ以上の細かいことについては外務省にお聞きいただきたいと思います。私たちはまだ通知を受けておりません。一般的な、どういうことがこれから進められるのかということについて官邸で協議をしましたが、何か決定的に日本政府としてこれをやるかというこが今日の時点で決まったということではありません。

 

Q:28日に協議の場を設けられるということですけれども、一歩前進という具体的な策ができたということなのですけれども、これについて受け止めをお伺いできますでしょうか。

 

A:この枠組みは以前からある枠組みなのですが、今回は米軍と日本政府といっても外務省、防衛省が主となる官庁ですけれども、それ以外に沖縄県及び市町村、3つのそれぞれ立場の違う関係者が集まって、どうすればこの種の事件を再発防止できるのかということについて、率直に話し合う場が開かれるというのはよいと思いますし、またそこから何か具体的な解決策が導き出されることを期待するものです。

 

Q:今日の閣僚が集まった際には、普天間飛行場の埋め立て許可の申請をいつ行うかという議論も含めてされたのでしょうか。

 

A:それはありません。ありませんが、この問題は私は国会で何度か説明していると思いますが、「今年初めに沖縄県知事から意見書という形で出てきた意見に対する補正の作業を現在やっていて、この補正の作業をできるだけ年内に完了するよう努めています」ということを従来から国会でも答弁し、皆さんにも説明してきているところです。私は実際に自分で作業しているわけではないのですが、専門家のチームも作ってご意見を聞きつつこの作業を現在行っているので、報告を受けているところでは年内にこの作業が完了するということになると思います。どういう形でいつ頃提出するかについては決まっていません。それ以降の手続きはご承知のとおり、選挙があってどういう政権の枠組みができるかわかりませんので、その後の手続きについても決まっておりません。

 

Q:実際、現政権の任期というのが残り少なくなってくる中で、現政権としてこのアセスの評価書の提出とその先にある埋立申請については、どこまで進めていくつもりがあるのでしょうか。それは実際、官邸側の判断というところになってくるかもしれないですけれども、その官邸側との調整というのはどういう状況になっているのか。

 

A:先ほど申し上げたように、補正の作業は我々として整斉として年内に完了するべく準備をしているということです。先ほど申し上げたように、多分年内に作業が完了できると思います。提出するかどうか、いつ頃提出するのかについては、決まっていないと先ほど申し上げたとおりです。それ以降の問題、つまり埋立工事申請などについても、これは次の政権がどういうタイミングでいつ頃できるか分かりませんので、それについては何も決まっていません。いずれにせよ補正の作業が終わらなければ埋立工事申請ができないという手続きになっていますので、まず最初に補正という作業ありきということになります。

 

Q:細かい点で恐縮ですけれども、作業というのは年内というのは、12月の上旬とか中旬とかそういう部分で分かっているのかということと、選挙が16日にありますけれども、16日までに提出、補正、申請というのは現実問題として可能なのかどうか。

 

A:提出時期については決まっていません。できるだけ早く作業を完了しようとして、皆がんばっているのですが、何日頃にできるということを私はまだ報告を受けておりません。12月の間に作業が完了するように今、作業を進めているという報告は受けていますが、完了時期は知りません。したがって、今、選挙の日にちを申し上げられましたけれども、日にちとの前後関係についても判断が私にはつかないところです。

 

Q:米兵の事件を受けての沖縄県市町村との協議体についてなのですが、これは以前からあった枠組みというのは、何か新しい協議の場を設置して継続的にそこでずっと議論してきていることではなく、まず一度28日に集まろうという理解でいいのですか。あともう一点が、大臣は以前、再発防止策については「米側が一義的には対策を出してきて、それを見てからいろいろこちらで考える」という話であったのですが、今回は日本政府としても何か具体的なこういったことをやってほしいという要請を出すお考えなのでしょうか。

 

A:先ほどの以前からある枠組みというのは、実は沖縄の地元と政府とアメリカ側の3つのグループから成る協議体は平成14年からある枠組みで、何も新しく事件があったから作ったということではないということで、以前からある枠組みを使って今回の会合をやるということです。メンバーなど、誰が入るかについては通報などを全く受けておりません。だからどういう議題でどういう順序であるかというのは分かりませんけれども、再発防止というのは誰が考えてもそうですが、第一義的にアメリカがどういうふうに再発防止策を考えているかということを、まず普通はテーブルに載せて、日本側から「それではだめ」とか、あるいは「それはもう少し実行する期間を延ばしてくれ」とか、そういう具体的な注文や要望を出して協議をしていくということなので、日本側が主体的に「こういうふうにしたらいかがですか」というのは、米軍の中の規則であるとかルールであるとか、外出するときの仕方であるとかやり方であるとかというのを知らない者が、米軍がやる活動について主体的に何か言えるかというと、私はそこはある程度制約があるのではないかと思うのです。だからまず最初に米側がいろいろな意見を言って、そして平成12年、失礼しました。平成12年にできた、先ほどの枠組みです。それでアメリカ側がまず再発防止について「こういうふうにしたい」ということをまず言って、「それでは不十分」であるとか「こういうことを加えたらどうだ」というような議論になると思います。普通はまず米軍が起こした事故ですから、我が方の事件ではないですから、まず米国側が綱紀を粛正し再発防止策を自ら提示するというのが普通のやり方ではないかと思います。

 

Q:大臣は安全保障の分野にずっと関わってこられていて、先日、自民党の政権公約の中で、国防軍の創設と国家安全保障会議の創設を述べられていたのですけれども、これは国として正しい方向というか、ライト・トラックの方に向かっているというふうに歴史的認識としてみられているでしょうか。

 

A:2つは全然性格の違うものですが、国家安全保障会議というのは、中身をよく見ないと、言葉だけで何かきちんとしたものが決まっているわけではないので、いろいろな国にいろいろな安全保障会議があることはご承知のとおりであります。日本でもかつて、安倍政権が官邸機能強化のために総理の下にある種の有識者懇談会を開いて、その場で国家安全保障会議の設置について議論したとき、私はそのメンバーに入っていましたので、メンバーとして事柄の経緯は多少知っているつもりです。これは最後に法律の形になりましたが、安倍政権が交代になりましたので、できあがった案は実行どころか国会で審議されるというところまでには行きませんでした。ここからは私個人の意見ですが、そのようなときにできたものと同じような構想で、今回の党の構想ができているのかどうかを確かめずにものを言うことは危険ですけれども、仮に同様の構想で今回の国家安全保障会議が提案されていたとしたら、その時にメンバーが持っていた非常に大きな問題意識は、この国家安全保障会議なるものを現在の安全保障会議に替えて実行するためには、どうしても2つの問題を解決しなければいけないと。1つは、この国家安全保障会議そのものの持っている機能と、現在官房長官が持っている機能をどのように調和し、調整させるべきかという問題。第2に国家安全保障会議が重要な国家の安全保障政策について総理に助言・提言等を行う際、その判断を行うに必要な情報、つまりインテリジェンスをどこからもってくるのか、つまりインテリジェンスの機能との関係をどうするのか、この2つの問題を十分整理せずに国家安全保障会議というものは、なかなかうまく機能しないということは、当時の我々の共通の意見でした。これがどのような形で実行されるのかは、今回の自民党の国家安全保障会議の設置等の短い文書だけでは、なかなか判断がつかないということです。それが第1です。もう一つは。

 

Q:国防軍です。

A:国防軍というのは、これは自衛隊を「軍」と呼ぶかどうかというのは、これはご承知のとおり従来から、憲法第9条との関係で我が国は、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」と、憲法第9条第2項に書いてあります。この憲法9条との整合性をどのように取って、この国家の防衛に任ずる実力組織を国防軍と呼ぶかどうかという問題を整理しないといけないので、通常考えると、これは憲法問題という問題を整理せざるを得ないということになるのではないかと思います。

 

Q:関連ですけれども、自民党の政権公約について、安倍総裁は「実現することしか盛り込んでいない」と述べている中で、今のような集団的自衛権を行使可能にするとか、憲法を改正して自衛隊を国防軍にするとか、そういういわゆるこれまでの政権がチャレンジしたことがないようなハードルの高い、いわゆる「大玉」が盛り込まれているのですけれども、こういった今の法律問題ですとか政治状況からみて、この公約は実現しうるものなのか、その可能性について大臣はどのようにお考えでしょうか。

A:それは政党の政策なので、現在の政府の人間がコメントすべき問題ではないと思います。

 

Q:先ほどの再発防止策の件で、事件から1ヵ月以上経って、その間は相次いで事件が起こっていて、政府の動きとしてあまりにも遅いのではないかと。第一議的には米軍がやることだといいながらも。その点について政府としてどういうふうに考えていらっしゃるのでしょうか。

A:やはり、こうやって事故の再発防止を訴えつつ、次々に連続に事件が起こるということですから、普通に考えると、いろいろな協議を行って再発防止策をこれから実効性のある、つまり有効な再発防止策を考え、これを実行していくという必要がありますけれども、普通に考えると、まず速やかにできることと、それから少し中・長期的に問題をもう少し本質的に解決していくものとに分けて、すぐ実行できるものについては速やかに実行していくという、そういう手順が必要なのだろうと思います。今、政府の中では、まさにその議論を現在やっているところなので、もう少しお時間をいただきたいと、このように思っています。

以上


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