大臣会見概要

平成24年11月20日(10時55分〜11時20分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:先週、衆議院が解散されましたけれども、森本大臣が任期中にこれは進めたいという政策課題などありましたらお願いいたします。

A:防衛大臣としての職務というのは、広範多岐にわたっていて、そもそも大臣になるときに、総理からどのような仕事を重点的におやりくださいということを指示書の形で頂くわけですが、およそ6か月弱の期間をさかのぼって見て、現時点で自分の仕事、それから防衛省・自衛隊が行ってきた業務というのを総括すると、やはりこの6か月で最も大きかったのは、今次臨時国会で防衛省設置法、自衛隊法の一部改正というのは、2年半に及ぶ懸案事項であったわけですが、これが法案として通過・成立したということではないかと思います。特にその中で、懸案であった日豪間のACSAが日本の立法府で批准をされて、これが実施できるようになったことは、これからの日豪関係にとって非常に大きいと思います。それから、やはり防衛省・自衛隊として行っていくべき最も本来の業務である動的防衛力の構築というのを現大綱並びに中期防に基づいて整斉として行っていくという業務は、本来の業務で非常に重要なものでした。これは考え方はいろいろありますけれども、基本的なこの動的防衛力という構想の考え方は、今日の国際情勢に非常に合致する適切なものであると考えますが、その下で行わなければならないことがまだまだあって、特に日米で共同訓練、共同演習等が相当進み、25年度の防衛予算でもかなり警戒監視、南西方面の警備などに重点を置いた装備を計上しているので、これが順調に装備されれば、相当動的防衛力の裏付けとなるいろいろな防衛力の態勢と装備が整うのではないかと思います。私としては特に、南西方面の防衛、とりわけ与那国島における沿岸監視部隊を設置するという今次中期防の目標は非常に重要な問題であったので、かなり力を入れて、今のところ紆余曲折はありますけれども、当初の計画どおり進んでいると考えています。総理から、第2次及び第3次の野田内閣の下でご指示があった案件の中で、私が特に重点的に進めてきたのは、言うまでもなく日米同盟の深化という作業であり、これは皆さんご承知のとおり、日米防衛協力ガイドラインの見直しを日米間で約束をして、RMC協議とともに日米間でこの作業を進めているということで、これはどのような政治体制が今後できようとも、おそらく国の進むべき方向として、日米同盟を一層進めるために不可欠な取り組みではないかと思います。ただ、ガイドラインが見直しできたからといってそれで済むものではなく、それに伴って例えば国内法を整備したり、さらにそれを日本の新たな中期防につなげていくという作業が残っているということではないかと思います。私にとってみれば、この日米同盟深化の作業に6月に大臣になってすぐ取りかかりたかったのですが、最初の3か月は皆さんもご承知のとおり、オスプレイを岩国に陸揚げして沖縄に移動させる、この事務をどうやって実現していくかという作業におよそ3か月の時間を要したので、その分だけ私の頭の中では作業が遅れたということで、日米同盟深化の当初目的は、私はガイドラインの見直しという作業で順調に滑り出していると考えています。もう一つの沖縄の普天間飛行場の固定化をいかにして回避するかというのは、来年の春になると17年にわたる長期にわたった重要な政策課題であり、これは自民党、民主党政権ともにこの問題に取り組んできたわけですが、今我々が取り組んでいるのは、沖縄県知事から出てきた意見書に対する補正の作業を完了すべく努めているというところで、私たちの心積もりとしては、この作業を年内に完了して提出できるようにしたいということです。それ以降の作業については、一大臣だけでは決まらず、非常に高度な政治的判断を要する事項でもありますので、関係省庁と調整をしながら総理に決断をいただくような問題であると考えています。最後に、自衛隊は特に多国間の安全保障協力対話及び国際社会の平和と安定を維持するために必要な国際協力に取り組んでおり、これもご承知のとおり、ハイチに出ている部隊は来年の初頭に段階的に撤収をするという作業を今進めています。順調に進んでいると考えています。ゴラン高原は非常に厳しい状況の中で、まだ頑張ってくれているのですけれども、シリア情勢を非常に注意深く見ながら、UNDOF全体の活動は、これは日本だけで決められるというものではなく、国連全体としてこの問題にどう取り組むかということを見極めながら、我が方の対応を考えなければならないという状況にあると思います。南スーダンの部隊も非常に熱心に作業をして、これは順調に進んでいると思います。一度国会で説明しましたけれども、ハイチに約340名、UNDOF、ゴラン高原には47名、そして南スーダンに約350名、計700名近いPKOを出している以外に、ソマリア・アデン湾に海賊対処活動のために約590名、陸・海・空とも要員を出して、これは国際社会の中で大変高い評価を受けています。現在の海賊の事態を考えると、まだもう少しこの作業は頑張っていただかないといけないということで、それだけではなくて国際協力は多国間で行ういろいろな演習あるいはいろいろな対話あるいは意見交換、人的交流など極めて広範に及んでいて、この分野はこの数年、格段に質・量とも作業が広がっているということだろうと思います。特に、私は大臣としては冒頭から申し上げていたとおり、普天間の基地問題とガイドラインという2つの大きな課題に取り組んでいて、まだその全体の成果を皆さんにご説明できるような状態ではなく、これは任期を通じて最後の1日までその成果を充実させるように努力したいと考えているわけです。

 

Q:日米同盟の深化ということでお話をされましたが、実際には、やはり沖縄の理解というものが非常に重要だと思うのですが、昨今事件が相次いでいまして、外出禁止令等々を米軍では出しているのですが、なかなかそれが守られない状況にあると。米軍の方でも、必ず点呼を毎日取るのかというとそれはやはり必ずできるわけではないと言うのですが、やはりそこまでしないと地元の感情というのは抑えきれないくらいにきている部分ではあると思うのですが、日本政府としては外出禁止令とか、あるいは今見直しが始まっているリバティ・ポリシーに対して、どうきちんと沖縄側が理解いくような形で点検していくかということを米軍に伝えていらっしゃるのでしょうか。

A:18日に起きた今回の事件は、今ご説明のように外出禁止令が出ていて、綱紀粛正を求めている間に起きた極めて悪質で常識を外れた、しかも海兵隊の現役将校による事件ということで、極めて遺憾であり、アメリカ軍全体の士気を疑わざるを得ないような事件です。官房長官もこの点は説明しておられますし、それから日米地位協定を主管していただいている外務省も、すぐにアメリカ側に遺憾の意を表明し、我が方も地方協力局長及び沖縄防衛局長から海兵隊及び在日米軍司令部に遺憾の意を表明しましたが、今のご指摘のように、こういう事件が繰り返されて発生するということ自体をどのように見るのかということについて、アメリカ側と再発防止について徹底した措置を執らざるを得ないという状況になっていて、現在、外務省を中心にアメリカ側と話し合いが始まっているところです。これは外務省だけではなくて、防衛省としても在日米軍の安定的な運用・配備ということは我が国の安全保障に非常に深く関わる問題なので、防衛省と外務省と一緒になって米軍と徹底した再発防止策を考えようということになって、現在動き始めています。時期を明示することはできませんが、関係大臣の会合も行いますし、それ以上のレベルで日本側としても検討しようとしています。アメリカ側とまずすぐにできることは何か、それから少し中・長期的に米軍のこの種の事故を防止するためにどうしたらいいのかということを、トータルな政策として考えようということになっていて、少しの間、時間をいただきたいのですが、すぐにできることについては、なるべく早く打ち出せるよう、今協議をしているところです。

 

Q:大臣はこの問題について長く取り組んでいらっしゃるので、提案についてもあるかと思うのですが、今、中・長期的それから短期的にできることというふうにおっしゃいましたが、大臣のお考えとして、どういったものが相応しいとか、どういったものをやるべきだというご見解がありましたらお願いしたいのですけれども。

A:これは、指揮権はアメリカがあくまで持っているので、我が方は個々の兵員の指揮監督権を持っていないものですから、我々としては、とにかく米軍が他国に同盟条約に基づいて駐留するとき、地元の方々に不安とか迷惑をかけないように、決められた規則、軍法の中でどのような措置がとれるかというのは、米国の軍法並びに規律の中で第一義的に考えるべき問題で、日本の法律、日本の慣習だけを当てはめてできるというものではないので、我々が大事に考えていることは、いかにして地元の方々の安全あるいは安心というものを確保できるかというギリギリのところで、アメリカ側の指揮監督権とどこで折り合うかということが決まってくるのだろうと思います。個別具体的な措置については、今アメリカ側と話し合いが始まっているところなので、細部を申し上げるのは、推測で申し上げるのは控えようと思います。

 

Q:先ほど「今後こういったことを防止する措置について、関係大臣とも会合を行うし、それ以上のレベルでも措置を考えている」とおっしゃられましたけれども、その上と言いますと首脳間での会合、そういったところでアメリカ側に申し入れるということなのでしょうか。

A:首脳間というよりは、関係大臣といっても、それは通常考えると外務大臣であり、官房長官ですから、そういう大臣レベルで必要な協議を行う。それ以上のところに我が方の考え方、我が方の措置というのをいろいろと指導を受けるレベルで行わないといけないと。なかなか日程が厳しくて、まだ十分に調整が完了していないのですが、そういうレベルで具体的にアメリカ側にどこまで要求するか、何が調整できるのかということは、大臣レベルだけでこの問題をとどめるのではなくて、その上のレベルで協議をしようということに今しているということです。

 

Q:今月にも始まるとおっしゃったオスプレイの本土の訓練なのですが、もう多分20日くらいになるのですが、何か追加的な情報というのはございませんか。

A:まだ本土で実際に訓練をしているということは、アメリカ側からも通報を受けていませんし、地元からもまだ何らの通報も受けておりません。おそらくすべてのパイロットがまず沖縄の各訓練区域の状況に慣熟するというプロセスが一番最初に行われるので、それが全て完了してからの話だと思います。そう時間はないと思いますが、まだ本土にまで訓練が及んでいるとは承知しておりません。

Q:冒頭で普天間のアセスについて、「補正作業を年内に完了して提出できるよにしたい」とおっしゃいましたけれども、これは提出自体も年内にされるということなのか、それともそれは言われたように政治的な高度な判断が必要なので、まだ決められないということなのか、どのような。

A:いえ、よく注意してそれをよく見て下さい。補正の作業は年内に完了するように努めたいと。その後の作業というのは、補正の作業は終わって、例えば埋立工事申請をすると、そういうことになると、それは高度な政治判断が必要だと。補正の作業というのは、これは事務的な手続きですから、それに高度な判断はいらないと我々は考えています。

Q:確認なのですけれども、補正した後に書類を沖縄県側に提出しなければならないと思うのですけれども。

A:それは別に判断はいらない問題で、私が申し上げた高度に政治的な判断というのは、あくまでそれが全部終わってから、埋め立ての工事申請をすると。これは、一大臣だけでできるものではないという趣旨を申し上げた。分けて考えてお話したつもりです。

Q:その補正し終わった評価書というのを提出するというのは年内にされると。

A:私が今言ったのは、「補正の作業は年内に完了するように努めている」と言ったので、「提出する」とは言っていないです。注意して読んで下さい。注意して言ったはずです。

Q:ガイドラインに関してなのですが、大臣は先日、「年内にも実務的な協議、事務レベルの協議を始めたいと米側に打診している」ということでしたが、その後、米側からは何か。

A:年内に実務レベルの協議を始めるつもりです。そのことには変更ありません。

Q:そのガイドラインの協議なのですが、来月16日にも総選挙があって、今の政治体制というのが大きく変わることが予想されるのですけれども、そういった国内の政治の動きに関係なく事務レベルの協議というのは進んでいくのでしょうか。影響はないのでしょうか。

A:これは政権が判断するというより、今まで例えば民主党政権の間に、私が例えば国防長官、国防副長官とガイドラインの見直しの作業をやろうということを日米政府の当局者間で約束をしたら、そのプロセスをこの政権の下で、どこまでずっと続くか分かりませんが、この政権で始めるということは、日米間の約束なので、それは整斉とやっていくということだと思います。仮にの話ですが、別の政権ができて、そのガイドラインの作業を、例えば遅らせるとか停めるとか止めるとかという場合には、別途アメリカ側と協議をして合意ができれば、それはそういうことになると思いますが、アメリカは少なくともそういう考えはないと。ガイドラインの見直しという作業は非常に重要なので進めるという方針を貫いているので、事務的には年内に作業を始める。これは実務者レベルの協議なので、それは整斉として始めることができると思います。

以上


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