大臣会見概要

平成24年6月26日(14時00分〜14時50分)

1 発表事項

(大臣)本日は、主としてアメリカのオスプレイの事故についてです。アメリカ側から先週金曜日にブリーフィングが行われ、それ以降のアメリカ側から提供をされた情報について、皆さんにご説明するというためのオケージョンですけれど、その前に、本日の午前の閣議において、6月27日付で志方防衛大臣補佐官を免ずること及び6月28日付で折木良一氏を防衛大臣補佐官に任命することについて、内閣の承認が行われました。志方防衛大臣補佐官には、『北朝鮮による「人工衛星」と称するミサイル発射事案に係る検証及び対応検討チーム』の長として、当該事案への防衛省の対応について、特に検証や検討のとりまとめにご尽力を頂くなど、防衛省における危機管理態勢の強化に貢献して頂きました。大変に立派な仕事を残され、当防衛省として大変感謝しております。折木防衛大臣補佐官には、統合幕僚長をはじめとする要職を歴任された今までの経験と見識に基づいて、特に防衛省の政策課題のうち「動的防衛力の構築」を中心に有益な意見具申あるいは進言等をおこなって頂ける事を期待しております。続いて、オスプレイの案件に入ります。冒頭申し上げたように、先週金曜日、ワシントン時間でも金曜日にアメリカ側から説明を受けるということで、防衛省・外務省のチームがワシントンに行ってブリーフィングが行なわれました。今日は、そのブリーフィングにおいて2つの航空事故についてアメリカ側から説明を受けた内容について、できるだけ忠実にかつ正しく文章にして皆さんにお届けし、この内容及び基本的なバックグラウンドブリーフィングを行うために今日の会見を開くものです。最初に、この2つの事故に関する報告書を読み上げて頂き、若干の説明をして頂きます。皆さんの質問を受けて、この報告書にはかなりテクニカルな内容も入っているので、技術的側面については私の左側に2名、専門官として幕僚監部から来ていただき、皆さんの質問に答えることとしたいと思います。冒頭、担当の課長からです。

(説明者)当初、モロッコの方をご説明申し上げます。モロッコの件は、6月の8日だったと記憶していますけれども、その当時に得られた情報をご説明申し上げたと思います。その後の情報も入っておりますので、若干重複するところもございますけれども、この資料に従って説明を申し上げます。まず、事故発生日時は、今年の4月11日でございます。事故機は、MV−22、ニューリバー基地、これは、東海岸にあるノースカロライナ州の第261海兵中型ティルトローター飛行隊所属という事でございます。発生場所は、モロッコのアガディール南西の王立モロッコ軍訓練場という所でございます。被害状況は、4名の搭乗員のうち2名が死亡、他の2名は重傷、地上でこの訓練を見ているオブザーバーに怪我はなかったということです。発生状況ですが、事故機はモロッコにおける演習「アフリカのライオン」において、兵員輸送の任務に就いており、事故当時は日中であって、天候は晴れです。事故当時、4名の搭乗員のほかに、搭乗していたものはいなかったということでございます。最後に、事故機は、兵員を下ろした後、上昇し、ホバリング状態で170度旋回し、航空機が旋回を終えたのち、テイル・ウィンド、いわゆる追い風を受け、旋回の後半に搭乗員はナセルを前方に傾けて、これを前方に傾けています。追い風であるテイル・ウィンド、ナセルの動きに伴う重心の前方への移行及び前方に低速度で飛行していたことで、事故機の縦軸周辺にモーメントが生じたと、この様な説明を受けてきています。事故後の運用状況でございますけれど、米海兵隊は、MV−22を運用停止とはせず、そのまま通常運用を継続しているということでございます。事故調査の状況ですが、アメリカが実施してきた航空機事故安全調査を通じて確認されたデータによれば、機体はMV−22海軍訓練運用手続標準マニュアル通りに機能しており、機体に機械的な不具合はなかったと断定され、機体の安全性に何ら問題はないとの事でございます。なお、安全と事故防止を目的とする航空機事故安全調査とは別に、本件については航空機事故により死亡・重傷が発生した場合等に行われる法務官による調査が同時に行われており、当該調査は、7月下旬に完了が見込まれております。その報告書において、本年6月7日に日本側に伝えられた情報に関する更なる背景・情報が提供される予定と、この様に説明を受けております。続いて2つ目のフロリダで発生したCV−22の事故についてです。発生日時は米国東部時間で6月13日の午後6時45分です。事故機はCV−22、所属はハールバード基地、第1特殊作戦航空団第8特殊作戦飛行隊所属、発生場所はフロリダ州ナヴァレの北のエグリン射場、被害状況は乗員5名が負傷したものの命に別状はございません。地上で負傷した者もおりません。3名が既に退院しており、2名はまだ入院しており容態は安定しているということでございます。発生状況でございますが、事故機は当日の飛行前、米空軍の全ての航空機に対して行われている通常の手続きとして、整備員及び搭乗員により整備され、飛行の準備が整っていることが確認されていたということでございます。事故が発生した際の天候は晴れ、日中、夕刻でございますけれども、夏期間ということでございますので明るいということで「日中」ということでございます。そして弱い風が吹いていた。事故は、通常の空対地射撃訓練を実施するため2機編隊で飛行していた後続機が、転換モードで低高度を飛行中に発生した。リード機は後続機がいないことに気付き、墜落したことが判明した。機体の一部が炎上。なお、当初発表では機体がひっくり返った状態で見つかったとの説明がございましたけれども、実際には事故機は機体上面を上にした状態で発見されたということでございます。事故機のパイロット、こちらはMV−22それからCV−22での飛行時間554時間を含む合計飛行時間2,572時間以上の経験を積んだパイロットであったということでございます。事故後の運用状況ですが、第1特殊作戦航空団司令官は、「CV−22の設計に根本的欠陥を疑う理由はなく、我々はCV−22の運用を停止する意図は有していない」とのコメントをしております。それから米空軍全体として、CV−22を運用停止とはしていない、一時的に第1特殊作戦航空団の飛行運用が中断された後、米本土及び海外におけるCV−22の通常運用を継続しているということでございます。CV−22の継続的運用を排除する理由はなく、米空軍の上級指揮官達はCV−22の信頼性を支持し、その飛行運用が安全であると、このように見なしているとのことでございます。事故調査の状況でございますけれども、現在、米空軍は事故を引き起こした要因を決定するための本格的な安全調査を実施している。将来の事故再発を防止するための提言を作成することとなっている。この調査は、承認された手続、1V−22(C)B−1、少し複雑ですけれども、飛行マニュアルの名前だそうです。及びCV−22の飛行エンベロープに従って、乗員の行動を含む事故のあらゆる側面を分析するものである。航空機の安全確保と将来の事故防止のためのあらゆる安全調査とは別に、事故調査委員会による事故調査が行われている。事故調査は、航空機事故により死亡者又は深刻な負傷が生じた場合に行われるものであり、通常は安全調査の後に実施される。今回のケースにおいては、日本政府にできるだけの情報を可及的速やかに提供するため、米空軍は既に事故調査を開始しており、2012年8月末までに終了するものと見込まれているとのことでございます。現在、調査が行われているため、現時点では正確は事故原因を憶測することはできないとのことです。その他、CV−22に関する情報として、以下の2点ございました。米空軍は、現在24機のCV−22を保有しており、飛行時間22,266時間を達成し、6月15日現在でございます。事故率は13.47、10万時間あたりの事故率ということでございます。最後に、CV−22の機体の9割はMV−22と共通であるものの、訓練活動を含むその通常運用は、任務の違いから大きく異なっている。CV−22はその独特の任務所要のため、より過酷な条件下で訓練活動を実施しているとの説明でした。以上でございます。

(大臣):我が方としては、ワシントンに派遣をしたいわば調査チームが帰ってきて、防衛省としての独自の分析を行い、できるだけこの内容を早く皆さんに公表した方がいいという判断に至って、昨夜、総理に内容を報告申し上げた上で、今日この時間に皆さんに説明するものです。まず、この内容あるいは言葉の意味も含めて皆さんから自由に質問をしていただき、それにお答えするというところから始めようと思います。

2 質疑応答

Q:今説明いただいた報告内容について、大臣自身はこれで納得できたのでしょうか。それから、また山口県や沖縄県の方に大臣ご自身が直接行って、説明や理解を求めに行くことはあるのでしょうか。この2点についてお伺いします。

A(大臣):最初の点ですが、通常はこの種の航空事故というのは、空軍であれば空軍、海兵隊であれば海兵隊の中に独自の安全調査のボード、委員会が設置され、その委員会で他の干渉を受けずに独自の事故原因についての調査が行われるということです。通常このような事故調査のプロセスの途中で、同盟国とはいえ、他国に公開されるような情報を提供するというのは異例のことであり、この異例である措置をアメリカ側がとっているのは、オスプレイというものの安全性について、日本社会、我々が大きな心配をしているということに基づいており、日米同盟というものを大変重く受け止めているアメリカ側の格別の措置であるということを強調しておきたいと思います。その上で、事故発生後、いろいろなルートを通じて、日本側に調査の結果に関して充分な情報を提供するよう強く申し入れてきております。その一貫として、先週金曜日にワシントンで我が方の調査チームに対してブリーフィングが行われるということも、アメリカが行ってきたわけです。しかしながら、この種の事故というのは、まだ調査が続いていて、最終的な結論を得るまで、少し時間があると思います。その間、我が方としては調査が進んでいるプロセスの中で、さらなる情報の提供をしてほしいということを強く申し入れてきたところです。今でもそのことに変わりはありません。ただ、今担当課長より説明を申し上げたとおり、この2つの事故は飛行機そのものの基本設計は同じとはいえ、モロッコで起こした事故の飛行機は、これは海兵隊が運用をしていた飛行機でありました。しかも発生をしたのは、4月11日であり、既に2ヶ月余が経過し、事故調査も少し進んでいました。一方フロリダで事故を起こした飛行機は、アメリカ空軍の第1特殊作戦航空団所属の空軍用のものです。これはまだ事故が起きて2週間ほどで、事故の調査がすべて終わっているというものではなく、2つを比較するのはあまり賢明ではないですけれども、事故の調査の進み具合から見て、モロッコで起きた事故の原因調査の方がフロリダで起こった事故よりも、事故調査の内容が進んでいるというのは、自然の成り行きというものではないかと思います。いずれにせよ、我が方はできるだけ日本の国民の皆さんに、この飛行機の安全性というものについて、我々が持っている共通の心配を、できるだけ払拭するように、できるだけ更なる情報提供を今まで申し入れてきたところです。それは現在も行われているということだと思います。今日、ご説明しているのは、あくまで先週末まで、アメリカ側から届けられた累次の情報をとりまとめてお話をしているということであり、今後、提供された情報はできるだけとりまとめて、皆さんにさらに情報を提供するということをお約束できるのではないかと思います。第二の点は、これをどうするのかということについては、できるだけこの事故の内容について、すみやかに調査結果についての情報を提供するよう申し入れていて、この情報提供を受けながら、これは単に防衛省だけというよりかは、政府全体として取り組んでいる問題でありますので、関係閣僚といろいろな連携をとりながら、地元に対して説明が必要だということになれば、速やかに私が直接行って、事故の内容についてはアメリカ側から提供された情報について、直接説明をしたいと考えております。日程はまだ決まっておりません。

Q:アメリカ側が既に配備計画は変えないという方針を示していますけれども、今回の事故報告を受けて、日本政府としてもアメリカ側の進めている現在の配備計画については、変える必要がないとお考えでしょうか。

A(大臣):今日は、事故発生後にアメリカ側から提供された調査結果の内容を皆様に説明するということを主として行うためにお集まりいただいたので、その後のことについては、まだ政府内で関係閣僚といろいろな協議もし、調整しているところであり、この問題については、今日は差し控えたいと思います。

Q:今回の2件の中間報告かもしれませんけれども、アメリカからこの説明を受けて、オスプレイの機体の安全性については納得できたのでしょうかというのが質問だったと思うのですけれども。

A(大臣):これは今、2つの事故について、それぞれ事故の性格も違うと思いますが、モロッコの事故については、中身が説明されたように、この飛行機そのものについて、少なくとも今まで、機体に機械的な不具合が無かったということをアメリカが考えていて、機体の安全性に何ら問題はないと。したがってこれを引き続き、運航していくということであり、フロリダの事故についても、少なくともこの事故が起きてから、引き続きこの機体が運用されており、少なくともCV−22の運用を停止するという考え方はアメリカに無いという説明を我々は受けて、この事故の内容について、そのようなものだというふうに私は理解しているということです。それ以外の個人的な憶測は申し上げるのは控えたいと思います。

Q:要するに、アメリカが出してきた2件の報告について、森本大臣もこの報告どおり機体は安全だというふうにお考えになっているということでよろしいですか。

A(大臣):機体が安全であるかどうかということを、私がこの飛行機そのものを私は直接見たこともないし、乗ったこともまだないので、アメリカ側から提供される情報以外に、私は独自にこの航空機の安全性について、知識を持ち合わせておりません。

Q:ということは、米側はそう言っているということを客観的に今日述べているだけということですか。

A(大臣):アメリカ側が説明を受けた内容をできるだけ忠実に、皆さんに説明しているだけであって、その内容を私は正しく理解しているということを申し上げただけです。

Q:森本大臣は、防衛省の代表の方ですから、防衛省としては、そうするとまだ今日の段階でオスプレイの機体が安全だということは、確認まではしていないと。

A(大臣):アメリカ側がどういう情報を提供するかということを、全体としてトータルで判断をしたいと考えていて、更にこれからいろいろな事故調査が進むに従って、アメリカ側に十分な情報提供をしてほしいということをかねてよりアメリカ側に要求しているということです。

A(説明者):補足させていただいてもよろしいですか。森本大臣の方から、国会の場でも、防衛省としてもアメリカから提供される情報といったものを技術的な観点を含めて、よく検討した上で防衛省としての考え方と言いますか、判断をしたいということを申し上げてきているわけですから、今回アメリカ側から出された情報についても、我々、左側に並んでおられる陪席の方々、他の方々もおられますけれども、そういった方も含めて、我々のできる限りでの評価といったものは加えているということでございます。お配りしております資料の中で、先程大臣の方からもご指摘ありましたけれども、モロッコの件であれば、機体の安全性になんら問題はないとのことといったアメリカ側の出してきた情報というものがございます。また、CV−22について言いますと、「飛行停止といった措置というのはとっていない。引き続きこれは運用している」といった記述があるわけでございます。モロッコの件は、まさに機体の安全性そのものについての記述がありますし、CV−22については、ある意味、機体の安全性といったものについて、推測される記述になっているわけですが、それらの記述について、我々が専門家の見方も含めて分析した結果として、むしろこれを覆すような状況、あるいは証拠、あるいは覆すような要因というのは、我々としては見つけられていないと。更に若干敷衍いたしますと、特にモロッコの件については、これは今回、初めての記述になりますが、今回我々も初めて得た情報ですが、2ページ目の上から2つ目の丸のところに、事故の状況といったものが若干細かく紹介をしてございます。この内容について、所詮これは最終的な事故報告ではございませんので、結論としてそれでは機体であったか、あるいはパイロットであったかといったことについて、少なくとも機体の安全性は確保できているという結論が出ているにしても、パイロットのミスであったかどうかということはアメリカが言っていないわけです。ただ我々が専門家の目も含めて、この記述というのを見ますと、何らかの本来あってはならないような、望ましくないような操縦があったのではないかといったことを推測させるような情報になっているといったことがございます。そういったところは補強材料として、先程申し上げたように、我々として今、アメリカ側の判断に対して、それは積極的に間違っているといったようなことが言えるものはないというのが、我々の今の考え方でございます。ただ、先程大臣からもありましたけれども、特にCV−22については、事故発生後まだ2週間ほどの状況ですので、これからまた新たになる情報といったものというのは多分あるのだと思います。そこのところは、我々、行って、それとも待たないといけないという部分はあるのであろうと思っています。

Q:今、まさに私もモロッコの方で見て、丸の2つ目のところが今までと違って新しいと思うのですが、これは要するに、ヘリコプター・モードで方向転換しているときに、固定翼モードに変えようとして、ナセルを前方に傾けていく中で起きた事故だと。通常、ナセルを傾けていくと、固定翼モードに変わるまでに12秒かかって、およそ1,600フィートの高度を失うというふうにされていますけれども、十分な高さがない中でこのような動作を行ったので、地面に激突してしまったという趣旨で仰っているのですか。

A(説明者):というよりも、ここにありますように、旋回を終えた後に、テイル・ウィンドを受け、追い風を受けるような形に旋回をしてもっていっているわけです。それは専門的には、もし必要であればパイロットの方から言って頂いたらいいと思いますが、追い風の中で飛ぶということ自体、あまり安全性といった面から考えると、あまり望ましい状況ではないということがまず一つあるのと、その旋回、そういった体勢・姿勢に向けての旋回の後半で、ナセルを傾けると。要するに、追い風で既に前方方向への力を受けているときに、更に重心を前に傾けると。ナセルを前に倒すということですので、要するにヘリモードから転換モードにしていますから、それだけ重心が前に傾いていると。それで前方方向へのモーメントが働いたということで、必ずしも今言われたような転換したことで、高度が足りなくてといったようなことではなくて、むしろ今私が申し上げたように、追い風の要因であるとか、あるいは旋回中に追い風に加えてナセルを動かしたといったところが、通常ちょっと想定されない操縦なのではないかというように我々としては見ております。

A(大臣):今のところは、技術的に大事なところなので、何か付け加えることがあったら、説明して下さい。

A(説明者):補足しますと、黒江次長が申したとおり、高度を損失したということは、向こうがリリースしましたファクトに入っておりませんで、我々も再三確認はしたのですが、それはまさに調査の核心に触れるところで、そこについてはリリースできないという回答でありました。結果的に、飛んでいた状態から地上に落ちたということは、高度を失ったということは、そのファクトからは類推できるかもしれませんが、そこは情報としてもらっていないというところであります。

Q:今回、米側からこういう情報を得たということで、政府としては、岩国一時駐機、それから普天間飛行場への配備を予定通り米側が進めることについて、この情報でもって米側の方針に異議を唱えることではないということでよろしいのでしょうか。

A(大臣):そういうことについてまだ、関係大臣ときちんとした調整が全部できているということでは決してありません。我々はいろいろな情報を受けながら、どこまでこれで国内の方々に、飛行安全について説得力のある情報なのかということを見極めながら、アメリカ側にこの情報よりも更に、事故の調査が進んでいるのであれば、更なる情報を提供して欲しいということを言い続け、一方において、今お話のように、これを今後どのように取り扱うのかということを別途、我々として検討しているということで、何か基本的な方針が決まっているというような、そういうことを申し上げるような段階にはないということです。

Q:追加ですが、大臣、そうは仰っても、沖縄県や岩国市が非常にこの問題に関心が高く、今日の発表についても非常に注目しています。米側の情報というのは限られた中で、大変難しいのはよく分かるのですけれども、一方で手続き、例えば通報ですね、そういった手続というのがどういった順序で行われていくのか、それについてもまだ政府の方から説明がない中で、これだけの情報でもって、今はまだ判断ができないというのもちょっと無責任のような気がするのですけれども。昨日総理とも会って、40分くらい協議をされている中で、地元が少しでも分かりやすい様な説明をしていただけないでしょうか。

A(大臣):昨日、総理のところに入って、その後、ぶら下がりといいますか、皆さんに説明したと思うのですが、昨日総理に報告したのは、アメリカから今まで届けられた、全体の情報をどのように正しく総理にご報告をし、この2つの事故がどのような状態で事故調査が進んでいるのかということをご報告に行っただけで、その後の取り扱いについては、今から関係閣僚と協議をするということで、まだ、累次届けられている情報を見極めながら、この問題を進めいていくということです。それを昨日、総理のところで何かしら協議をしたというのは、そうことではありません。それは昨日私が説明したとおりです。

Q:そうしますと、日本政府としては、米側の例えば接受国通報ですとか、港からの出港、そういったものはある程度、大臣が仰ったように満足でき、地元に説得できる情報を得て、そういう関係閣僚と方針を決めたうえで、そういった手続きが始まるという、そういった理解でよろしいのでしょうか。

A(大臣):いえ、接受国通報についてはまだ、アメリカ側からこれを通告するとかしないとかいう情報は一切私のところには届いていません。したがって、仮定の問題としてはお答えできかねるところです。あくまで我々は2つの事故について、まさに地元が心配していると仰ったけれども、その心配をどうやって皆さんに納得していただくか、それに必要な情報をアメリカ側に提供してほしいということを、強くアメリカに言い続けているというところであって、その後の手続きについては、先程申しあげたように関係の役所とか大臣と協議をしているところで、それ以降の手続きについてはまだ決まっているというわけではありません。

Q:関連するのですけれども、ということは、地元に説明するにあたって、まだ今の情報では十分ではないというご認識なのでしょうか。

A(大臣):今日、ご説明申し上げたこの情報を鞄に入れて地元に説明する、という考え方には私は至っていないということです。だから今日、丁寧に皆さんに説明しているところですけれども、地元に行くということになるというタイミングは、まだ決まってないと私は申し上げたつもりですけれども、それにはアメリカ側もう少し地元に納得していただけるような情報が必要ですということを、繰り返しアメリカに言っているということです。

A(説明者):今のは、大臣ご自身が行かれるということですよね。もちろん事務方からはこれは、今日やっていますけれども。

Q:今の関連で言いますと、より詳しい、ここで言いますとモロッコですと7月下旬の法務官報告ですとか、フロリダで言うと8月末の事故調査報告等、新たな報告が日本側に届けられてから、大臣自ら。

A(大臣):いえ、先程私は申し上げたのですけれども、7月末とか8月末とか書いてあるのは、正確な表現ではないと思いますけれども、多分、最終的な事故報告書を出す時期のことを言っているのではないかと私は憶測しています。私はさっきから同じことを申し上げているのですけれども、最終的な事故報告書のことを言っているのではなく、皆さんが事故の安全について持っておられるご心配を払拭するに必要なできるだけ沢山の情報を届けて下さいということをアメリカに言い続けている。それが、自分で「これは説明できるな」と思ったら、最終報告を待たずに行くということは十分に考えられます。その日時は決まっていないということです。

Q:逐次こういった中間的な報告を求めていくということですか。

A(大臣):今日説明していますけれども、正直なところ少し申し上げにくいのですけれども、今日の報告の後にも1行とか2行とかいう事実についてはその後、少しずつ。けれども、ここの行について1行だけ実は新しい情報が入りましたと、いちいちこの種の記者会見をやるというのは余りにあまりなので、少しまとまって、また皆さんにご説明する、またまとまって説明するということを繰り返していくということです。決して今日説明した後から、1行1句も新しい情報が入ってない、そういうことではありません。常にずっと、日米間でいろいろな協議をしている間に、新しい情報が少しずつ少しずつ入ってきている。この事実は何月何日こういうことでしたという情報が、その都度記者会見をやるのは、余り効率的ではないので、少しまとまったものを、また皆さんに提供するというタイミングが必ず来ると思います。私が申し上げているのは、そういうまとまった時期で、これは地元に説明するタイミングだなというときには、地元にまずお話して、そして「参りますから」と言って、「どうぞ来て説明してください」と言っていただいてから行くという日程を、国会のいろいろな日程を見ながら中で相談していくということです。ちょっと今日の国会の後の国会の審議の日程がまだ全貌が見えないものですから、急に東京を定例日の日に離れるということはなかなか許可が下りにくいので、いろいろな委員会の定例日に東京を抜けるということは難しいので、その日程を確認してから行くか、全く定例日でない週末だけを選んで行くか、それを今、中で協議しているということです。

Q:先程事故報告にあった8月末と7月末とあるのですけれども、その結果が出る前に配備は行なわないと見てもいいのでしょうか。それともその結果が出る前にでも、配備されるという感じなのでしょうか。

A(大臣):これはまだ、配備という言葉をどのような内容として受け止めるかによるのですけれども、まだきちんとした言葉を詰めて考えてはいませんけれども、私の頭の中にある配備というのは、ある機種を基地に持っていって部隊が受け入れに必要な整備も行ない、準備も行ない、慣熟のための飛行を行ない、その部隊としてすべての航空機が揃って任務を開始するとき、つまり部隊に新しい機種を使って任務が付与されることをもって、通常「配備」というのであって、その時期との相関関係をご質問になるのであれば、配備というのは、まだ少し先なのではないかと思います。つまり我々が事故調査とか言っている時期よりも少し遅れて、その事故の最終報告が出る前に配備が行なわれるというのは、ちょっと部隊の有り様として考えにくいと思います。

Q:2点だけ簡単に。まず1点目なのですが、4月に作成された海兵隊の環境審査報告、あそこでは辺野古の移設案の「へ」の字もなくて、普天間を固定化するような配備計画、本州での訓練計画があるのですけれども、大臣、アメリカは辺野古案を諦めて、実質普天間の方で、一本で行くのではないでしょうか。2つ目として、岩国とキャンプ・富士、こちらを本州でのベースキャンプにアメリカは強化しようとしているのではないかという見方がありますけれども、その2点について。

A(大臣):最初の点については、私は今のご指摘については全く、私の考えは違って、もともと普天間の飛行場をどこかに、中にあるヘリの部隊を動かして日本側に返還するという約束を日米間で取り交わし、いろいろな長い時間の経緯を経て、ご承知のとおり辺野古周辺に代替施設を作って、そこに部隊を移転して日本側に返還するということを、日米で文書でも何度も約束をし、会談でも約束をし、アメリカ側が基本的に日米合意を自分の手で合意を破棄するなどということは、私は日米間ではそういうことはあってはならず、またそういうことは全く考えておりません。予期もしておりません。後の方の問題については、これから実際にこのオスプレイなる飛行機がどのような運用をされるのかということについては、まだ正直言って我々は全貌がよく分かりません。部隊の任務が仮に与えられた後、それをどう運用するかということより、それを実際にいろいろな施設のところにおいて運用した場合に、どのような環境上の影響があるかということを環境審査のレポートの中に書いてあるわけで、あの審査のとおり全ての運用が行なわれるということは、私は考えておりません。

Q:大臣は先程、今の情報の状況の中では、地元に説明するにはまだ不足しているという認識をお持ちだと思うのですが、どういう情報があれば、地元の説明するに足るという状況になるとお考えでしょうか。その辺は、関係閣僚でどういう認識をお持ちなのでしょうか。

A(大臣):関係閣僚というよりむしろ、これは就任した大臣として私が持っている意識というのは、大体この一般論として言えば、航空機事故というのは、航空機事故の原因がどこにあるのか、奈辺にあるのかということが、科学的に合理的に論理的に実証されるというのが大事で、何が原因なのか分からないなどということだと、これは全く説得はできないことは明らかであります。その際、システムというか、運行している兵器システムそのものに根本的な欠陥があるといった場合には、これはいかように言葉を尽くしても飛行の運用にとって安全性を皆さんが確信していただけるような状態にはならないということなので、先程、黒江次長からお話があったように、アメリカはこの2つの報告書の中に一言も触れていませんけれども、システムとしての問題はないのだけれども、オペレーションをする時に何らかのマネジメント上の問題があったということが分かるような報告書が出るということが、少なくともこの問題を裏返して言うと、システムとして根本的な問題がないということに立ち至るのだろうと思います。既にそれは普通の部隊の運用から見れば、この事故があってもなお、飛行機の運用そのものが継続されているということをもって、ある程度分かるわけですけれども、何かの不具合があったら、普通はどこの国でもどこの部隊でも、飛行機を全部ダウンして、システムを全部チェックし直す、必要があれば整備もし直す、修理もやるというのが、普通の我々の考え方ですから、そういうことをやっていないということは、それ以外の原因によるものなのではないかということを憶測できる、推測できるというのは先程次長から説明があったとおりであります。もし、より望ましい点を言えば、そのような事故が再び起きないように、再発の措置がきちんと取られ、それが部隊にきちんと実行され、それが内外に説明されるということが担保されることが、その状態であれば望ましいと思います。そういうことになるのかどうかは、この事故調査の推移を見て、我々は憶測で物を申し上げているだけで、少しそこはまだまだ、このフロリダの事故については、先が見えないということだと思います。

Q:今日、こういう形式で大臣自ら、課長ブリーフではなくて、大臣自らが司会進行のような形で説明をしたいというふうにされた理由は何でしょうか。

A(大臣):この事故が今後のオスプレイというアメリカ海兵隊のシステムの換装というものにとって、大きな障害にならないように、海兵隊の運用能力というか、トータルで言うと抑止能力というのが日本の安全保障にとっても、あるいは日米同盟にとっても、ひいては地域の平和と安定にとっても、極めて重要であるという深い認識を持っているので、まず、大臣になったわけですから、この事故に直面し、この事故の原因については就任当初から大変大きな関心を持っているので、直接自分の言葉で、できる限りの説明をしてみたいと思って、今日のブリーフィングに臨んだわけです。この種の重要な政策問題については、できるだけ皆さんの前に出て、説明をするという努力を今後ともやろうと思っています。

以上


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