大臣会見概要

平成23年12月27日
(11時00分〜11時16分)

1 発表事項

 私の方から1点、まずご報告させていただきます。「防衛装備品等の海外移転に関する基準」ということが、本日午前中の安全保障会議における審議を経て、そして閣議に報告をされました。この基準の策定に当たっては、前にも若干、経過的なお話はさせていただきましたけれども、かねてからこういった問題については、いろいろと国会の中でも議論はありました。民主党の中でもいろいろと議論をしてまいりました。そういうことを踏まえて、政府内において、関係する副大臣を中心にその内容を詰めてまいりました。今回のこの基準につきましては、私自身も安全保障会議の審議の中で意見交換させていただきましたけれども、防衛大綱の方針を踏まえた内容であると思っておりますし、防衛省・自衛隊としましても、平和貢献なり国際協力活動という観点からしましても、積極的な貢献が可能になってくるのではないかと評価いたしております。また、先端装備品の共同開発・生産ということも今日、国際的な大きな流れになっております。米国はもちろん、いろいろな面でこれまで対応してきておりますけれども、米国以外の我が国と安全保障上の関係の深い諸国との共同開発・生産ということについては、かねてからの課題であったわけでございますけれども、そういうことについても、今日、装備品が高性能化してきているということでもございますし、また、コスト高になってきているという課題を抱えている時代でもありますので、我が国の安全保障ということを推進していくためにも、こういった基準の考え方に即して対応するということは、非常に安全保障に資するものであると考えております。ただ一方では、この武器輸出三原則という従来からの考え方というのは、我が国の平和国家としての基本的な理念でもございますので、今ほど言いましたような基本的な基準の中で、一つの枠組みが出来ておりますけれども、それ以外の対応ということについては、当然ながら従来どおりしっかりと三原則の原則に基づいた対処をしていきたいと思っております。こういった我が国の平和国家としての従来からの基本的な理念というものはしっかりと堅持しながら、なおかつ先程言いましたようなことにつきましても、その前提には厳格な管理ということが当然言えるわけでして、第三国への移転の課題、問題とか、あるいは目的外使用というようなことに関わる事態になれば、当然ながら我が国による事前同意を義務付けるということにしておりますから、そういう中でしっかりとチェックをしてまいりたいと考えております。おそらく、今日、官房長官からの発表の後にいろいろな説明があるかと思いますけれども、防衛省としましても基本的にはそういうスタンスで臨んでまいりたいと思っております。

2 質疑応答

Q:普天間基地移設に係る環境影響評価書の提出についてですが、昨日から沖縄では市民団体などが県庁に座り込みをするなど、抗議活動を行っています。これについて、大臣はどのように受け止めていらっしゃいますか。

A:こういった沖縄県、あるいは沖縄県民側の厳しい動きがあるというのは、我々も今回いろいろな報道を通じて、あるいは現地の防衛局の方からもそういう状況にあるという話は聞いて、そういうことがあるということは承知いたしております。しかし、かねてから我々も今回のこの環境アセスメントの手続きというのは、沖縄県全体の米軍基地負担を軽減するという観点で、日米合意が成り立っているわけでございますので、そういう面では大変意義のある手続きだと思っておりますので、こういったことで沖縄県の皆さん方にしっかりと理解されますように、引き続き努力をしていきたいと思っております。

Q:その関連ですけれども、評価書を直接、職員の方による県庁に出向いての手渡しというのは難しくなっている状況ですが、こういう県民の反応については、防衛大臣としてどう受け止めていらっしゃいますか。

A:私達は、環境影響評価法なり、そういった条例等に基づいて粛々と手続きは進めるべきだと思っておりますが、現実問題、今、沖縄県庁においてそういう皆様方の行動があるということを考えますと、私もあまりいたずらに混乱を招く必要はないと思います。そういう中で、我々も評価書の最終段階に来ておりますので、どういうタイミングで、どういう方法で沖縄県側に提出するかということは、我々防衛省側に任されていることでございますけれども、しっかりとまた、混乱の無いように沖縄県側に提出できるように責任を持って対応していきたいと、現段階ではそういうふうに考えております。

Q:沖縄県の環境生活部は、「沖縄県庁以外での評価書の受け取りはできない」というように話しておりますけれども、防衛省として沖縄県の出先機関に送付することも検討しているのでしょうか。

A:やはり沖縄県庁、本庁の方に提出すると我々はそういうように思っております。

Q:武器輸出三原則に関連してなのですが、次期戦闘機の機種選定でF−35に決めましたが、それとの関係で、今回、武器輸出三原則をどのように活用したいと、政府内でどのような議論があったかというのを教えて下さい。

A:F−Xの機種選定の結果、F−35Aに決まりましたけれども、このことが、今回の武器輸出三原則の見直しと言いますか、新しい基準の策定ということとは直接関わっていません。これは、今回のF−Xの選定はだいぶ以前から始まっている話でございますし、そういう流れの中で来た結果がF−35Aになっておりますけれども、今回のこの三原則の見直しということには、直接関係ないと我々は判断しております。

Q:武器輸出三原則に関連して、今回、国際共同開発を認めるということですが、その国は、アメリカ、NATO等と想定していると思うのですが、それらの国はアフガニスタン、イラク、リビア等で戦闘を行っていましたが、仮にその将来、日本が共同開発に携わった武器が戦場で使われる恐れがあるのではないかという懸念もありますが、これについては、どのようにお考えですか。

A:我々は国際紛争を助長するようなことを回避したいというのが従来からの基本的な理念ですから、当然、いろいろな事前協議の段階でのチェックとか、そういうことについては厳格に、先ほど言いましたように管理するという前提で、今回の新しい基準の策定だと考えていますので、そういうことに絶対繋がらないように判断していきたいと私は思っています。

Q:実際、戦闘行為になったときに、細かい武器、装備品をどのように使うかということまで、事前に協議で対処できるかどうかというのは、疑問に感じるところもあるのですが、その点についてはいかがでしょう。

A:そこはやはり厳しくチェックしないと意味がないと私は思っておりますので、厳格にチェックするということが前提だと思っております。ただ我々は今、平和貢献なり国際協力という一つのPKO活動等の流れというのが一方でありますから、そういう中で携行した装備品等が被災地なり、あるいは国造りにとって非常にプラスになるというケースも最近いくつか現実あったと聞いております。今回の緩和によっては、そういう国々に対する貢献というのは出てくるのではないかと思っております。ただその場合でも、目的外に使用するとか、あるいはそれがその国を通じて第三国に移転するということがもし疑われるのであれば、しっかりと事前に協議して、その段階でチェックするということでございます。

Q:三原則なのですけれども、今回、野田内閣になってから、非常に短い期間でこれが決まったような印象があるのですけれども、これについて議論は尽くされたとお考えですか。

A:私たちは政府間でも何回か積み重ねて会合をしておりますが、それ以前に与党内でのいろいろな部門会議でのこの問題に対する積み重ねとか、あるいはまた国会でもこういうテーマについて議論されてきています。私はそういう面ではこれは前の政権時代から常に話題に乗っていたテーマでもあったと思います。そういうことが今日の国際的な背景の中で、もうそろそろ判断すべきだと我々政府は判断しての今回の決断でございますから、審議する時間が短いということではないと私は思います。いろいろな段階で議論されてきたテーマであったと思っています。

Q:先程の評価書の件に戻るのですけれども、報道では直接手渡しではなくて郵送で送るというふうに言われているのですが、それに対して沖縄県の関係者は「やり方が姑息なのではないか」と結構批判を強めていて、その提出の方法が全体のプロセスの中であまりいい方向に働かないのではないかという懸念もあると思うのですけれども、その点、大臣はどう思われますか。

A:具体的にどうのこうのということは私から現段階では申し上げられませんけれども、提出の時期なり方法は我々防衛省に任されております。私は、先程少し触れましたようにいたずらに混乱を招くようなことは、こういう法律等に基づいて粛々と行われている手続きですから、避けるべきであるという考え方を持っております。これはこれから提出後、沖縄県側あるいは自治体側に対して丁寧な説明をしていくというのは当然これから必要なことでございますし、我々の責任でもありますから、過去4年間に亘っての環境影響評価の手続きがあったわけでございますし、そういう中でいろいろな紆余曲折がございましたけれども、現段階で環境に及ぼす影響について取りまとめたものが約7,000ページに及ぶボリュームのあるものですから、そこはやはり幅広い方々からの意見に対する結果でございますので、しっかりと説明していく責任はあるだろうと思っております。

以上


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