大臣会見概要

平成23年10月11日
(11時25分〜11時37分)

1 発表事項

 7日の8時過ぎに石川県の小松基地でF−15の機外の燃料タンクが落下した事故がございました。このことについて、地域の住民の皆さん方、また、自治体の皆さん方に大変ご心配をかけ、ご迷惑をおかけしましたことをまず心からお詫びを申し上げたいと思っております。なお、事故発生後、事実関係をしっかりと掌握するということで、防衛省内の事故調査委員会のメンバーが現地に行き、今鋭意いろいろと調査を重ねている段階でございます。現時点では、まだ事故の原因が明確に究明されておりません。したがって、私の方からも、事故原因が明らかになるまでは、F−15の訓練の再開は見合わせるということを指示させていただいております。ただ一方では、緊急的なスクランブルについては、当然、国防上大事な任務でございますから、それはしっかりと対応したいというふうに考えております。また、小松基地で予定されていたイベントがあったわけですけども、そういったものについても、今回は延期なり中止をするということにさせていただきたいというふうに思っております。まず、冒頭そういうことで大変ご迷惑かけたということをお詫び申し上げながら、ご報告をさせていただきたい。ただ、私自身も、この防衛大臣になった折から、国民の目線で物事を判断したいということを常々言ってきたわけでございますけれども、今回の事故の対応の状況を見たときに、若干防衛省にそういう観点がまだちょっと十分浸透していないという感じを受けております。自衛隊というのは、訓練が命であり、そういう面では、国民の生命・財産をしっかりと守るという中で、国の安全を保つというのが本来の任務ですから、国の安全を保つというときに、国民に訓練中そういったいろんな不安感、心配を抱かせるということがいささかもあってはいけないというふうに思っておりますので、そういう面では、二度とこういうことが起こらないようにしっかりと原因究明、再発防止、これはF−15に限らず全ての自衛隊の訓練についてそういう気持ちでこれからも気を引き締めて臨んで参りたいと思っております。

2 質疑応答

Q:F−15については同様の落下事故とか不具合が近年続いているように思いますが、この点について何か防衛省として対策をとられることはお考えでしょうか。

A:F−15という戦闘機は、防衛省が保有している装備品の中でも最も数の多い機種でもございますので、この訓練については相当神経を遣って今日までやってきたことは間違いないと思いますけれども、最近F−15に関わる沖縄周辺での事故なり今回の事故等を見ますと、訓練に対する危機管理と言いますか、そういうものについて再度飛行前の点検、整備、飛行後のいろいろな反省も含めて、省内の関係部署に対し、検討をさらにしっかりと濃密にやっていただくように、私の方からも責任者にお願いしている最中ですので、従来以上にそういう観点で気を引き締めて対応していきたいと考えております。

Q:先程、大臣が「防衛省の事故の対応について、国民の目線でやっていくという観点が浸透していないと思う」と述べられましたけれども、具体的にはどういったところでしょうか。

A:私自身が小松基地の周辺に生活している人間ですけれども、今回の燃料タンクの落下したものが、直接、人家、公共物、人間に危害を加えたという格好にはなっておりませんけれども、割と天気のいい状況の中で、こういうことが発生すること自体に非常に心配な面がございます。技術的にしっかりとこれから詰めさせていただきますけれども、こういうことが発生した直後の対応の仕方ですね、地域の住民の皆さん方に対して、一早く事実関係を報告しながら説明するという、その辺りの対応ぶりが若干、遅れ気味のところがあったのではないかという感じは、率直に受けます。いろいろと事実関係を調査するのは大事なことですけれども、一方では地域の住民の皆様方に心配のないようにちゃんと説明をするということも大変重要な任務でありますので、そこのところはしっかりと対応してほしいと思いますので、今回の反省点はもう一回しっかりと整理し直したほうが良いと私は思います。その辺りをこれからも徹底してもらいたいということでございます。

Q:16日の航空観閲式には、F−15の飛行はどのように考えていらっしゃいますか。

A:これは最終的に官邸の総理とチェックして対応を考えたいと思いますけれども、私の気持ちとしては、F−15の観閲式での飛行は自粛した方が宜しいのではないかという感じは思っております。

Q:地元の地域住民への報告が遅かったということなんですけれども、具体的には今回、発生からどれくらい経ったところで報告したというように認識されていますか。

A:どれくらいというか、こういったものは、本当は直後に行くべきことだと思います。かたや、事故が発生した際に、事実関係はどういう状況であったかということを押さえたいということは大事なことですが、一方で地域に住民の皆様方がたくさんいらっしゃるわけですから、そこの責任者なり自治体に対して状況の説明をするということが私はやられるべきだと思っております。そこのところが、少し遅れたような感じを受けておりますので、反省すべきところはしっかりと反省して対応した方が良いと思います。

Q:「遅れた」と仰るのは、今回は、実際に事故から何時間後とかどれくらいに地元に説明したということなのでしょうか。

A:発生したのは8時過ぎです。実際に地元に説明に入ったのは、午後の時間帯だと思います。途中段階でまだ事実関係が明確になっていないわけですから、そこで説明に入るのは少し心配だという面は確かにありますけれども、それはそれとして、「今現在、こういうことが発生したらしい」ということについて、その都度、事実関係が明確になった段階で追加の説明に入るということが私はあったほうが良いのではないかと思います。

Q:話題が変わりますが、今日午後にTPPに関する関係閣僚会議が開かれます。大臣、就任の際にTPPについて東日本大震災があって冷静に考えられる状況ではないというご発言をしているのですが、このTPP、APECまでに交渉参加の可否を決めるという形になっていますが、現状大臣はTPPについてどうお考えでしょうか。

A:私は、防衛大臣就任する前、党の中で食と農林漁業再生・強化プロジェクトチームの座長をやらせていただきましたから、TPP等のいろいろな貿易自由化に対する対応として、農林水産業の再生をどうすればいいかということを、いろいろと党内で検討して参りましたいきさつがございます。私自身は、我が国の農林水産業という一次産業というのは、ある面では非常に脆弱な面を抱えているし、特に中山間地域等の山間地域の高齢化が著しいわけでございますから、まずそういった我が国の農林水産業をしっかりと再生強化するという見通しを立てることが先決だというふうに思っております。そういうところに今回の3月11日の大震災が発生したということがあって、今国内は推進・反対、なんとなく意見が二分化されておりますから、そういうものを冷静に議論するという面では、今の状況はよろしくないなと思っておりましたし、今もまだ完全に復興の目途がたっておりませんから、もうしばらく議論した方がよろしいのではないかと、私はそういう感じを持っております。しかし、これは農業だけではないと思いますけれども、いろいろなTPPで影響を受ける分野について、しっかりとした対策を早急に検討する中で、それを確実にするということが先決ではないかという感じを持っております。私は防衛省に来てからも、防衛省というところは、国民の生命・財産を守るというのは当然大きな任務ですから、その前提としては日本の食料が確保されているということが大前提だと思っています。そういう面では、従来から食料の安全保障という言い方も一方ではありますように、私はやはり日本の食料自給率というものをしっかりと向上させるということは、国防の面から見ても非常に重要な課題であると思っております。

以上


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