大臣会見概要

平成22年12月21日
(11時22分〜11時40分)

1 発表事項

 なし。

2 質疑応答

Q:韓国軍が昨日、延坪島周辺で訓練をまた行いました。北朝鮮は、このような韓国の動向に対して、軍事的挑発があった場合は、逐一対応するということを言っておりますが、現時点で、防衛省・自衛隊は、これを受けて、どのような認識をお持ちで、どう対応なさるのか教えて下さい。

A:11月23日の北朝鮮による延坪島砲撃事件以来、私が自衛隊に指示をいたしまして、統幕、陸・海・空自衛隊等が、警戒監視・情報収集態勢を強化したことと、特に米国や韓国と連絡をとりながら、情報収集に努めて参りました。これは逐一、私にも報告があがり、官邸へも情勢の変化をお伝えしてきております。この週末については、ご案内のように訓練は天候不順ということで、射撃訓練は行われなかったわけでありますが、これについても逐一、韓国あるいは米国との連携の中で官邸にも情報をあげてきたところであり、情報収集には万全を期して参りました。また、昨日は関係閣僚が官邸に集まって協議をいたしまして、その中で1時間毎に訓練の対応が先送りされてきましたけれども、最終的には、「午後2時30分に射撃訓練が始まった」ということでありまして、総理から私には「情報収集に徹底を期すように」と指示がありましたので、改めて、官邸から防衛省に帰ってきて、幹部を招集した上で、指示をいたしたところであります。しかし、北朝鮮の、これに対する反応は放送を通じてあったのみでありまして、これは世界的な世論、特に米国、あるいはロシアが国連安全保障理事会に持ち上げるというような様々な働きかけの中で、北朝鮮に対する抑止が効いたのではないかというように思っております。ただ、事は北朝鮮でありますから、どういう事態が発生するか分かりませんので、引き続き、今の監視態勢の強化を継続していきたいと思っております。

Q:昨日、菅総理と小沢元代表が会談をされ、政治倫理審査会の出席を求めた首相に対し、小沢氏は拒否をしました。党内からは、「政倫審ではなくて、拘束力の強い証人喚問をやるべきだ」という声もありますけれども、大臣はこの問題について、どういう決着を図るべきだとお考えでしょうか。

A:菅総理が、小沢さんと相当長い時間協議をされたというふうに伺っておりますが、小沢さん自身も、「国会から要請があれば、出席して説明をする」というふうに言ってきましたが、一方で、ずるずると時間が経過し、来年の通常国会が目の前にあり、それから、強制起訴も確実視されている中で、小沢元代表なりに、司法の場でこれを決着つけたいという考えを、菅総理に伝えたのだろうと思います。しかし、菅総理は、党の代表でもありますから、何とかここで決着をつけたいということで要請をしたのだろうと思います。私は、菅総理が強く要請して、小沢さんがそれを受ける、受けないということについては、後は国会で政倫審を開き、議決をするのかどうかというのは内閣が決める話ではなくて、しかも、与党民主党が責任を持ってこれをやるというような流れにあったわけですけれども、野党がこれを拒否するというような奇妙な状況になっているということは、私は少し国会の在り方として、おかしいのではないかと思います。ただ、政権与党の中にあって、かつて代表も務め、しかも政権交代に大きな貢献をした小沢さんという今の政界の中で稀な存在の方が、「政治とカネ」という十字架を背負って、政治活動をしていくというのは、大変な重荷だろうというふうに思います。そういう中で、出来る限り、早い段階でこの問題は決着すべきだと思います。この問題が、引きずられれば、引きずられる程、本来国会で議論されるべき国民生活への政策が、皆様方のメディアを通しても、優先度が2番目、3番目になっているという現状は嘆かわしいことでありますので、一日も早い決着、しかもこれは、私は挙げて小沢さんの決断にあるのだろうと思います。

Q:先程の小沢さんの関係ですが、「十字架を背負いながら」という表現で、「早期の決着を」ということでしたけれども、これは「小沢さんが政倫審なりをお受けになる決断をされた方が十字架を外しやすい」というご趣旨なのか。それとも「党内でもこれ以上、この問題に時間をかけるのは無駄だ」というご議論なのか。

A:これは両方ありますが、小沢さんの場合は、私は政倫審に出て、政局にどれほどの効果があるのかということを問われているようでありますけれども、私はそういう視点で見るよりは、まず政倫審へ出られて、政治家としての身分、その他発言についての保証がある中で、自らの言葉で説明をするのが一番良いのではないかと思っています。

Q:沖縄の米軍基地で働いていた基地従業員の方の解雇無効訴えの訴訟での控訴審判決の上告期限が本日迎えますけれども、それに対する防衛省の対応はいかがでしょうか。

A:これは今日が上告期限でありますが、上告は行わない方向で関係機関と最終調整をしておりまして、多分午後に沖縄防衛局長から今後の対応を発表するようになると思います。

Q:その上で上告断念となりますと、その元従業員の方の給与、復職に向けて動くことになると思うのですが、これは防衛省として米軍との折衝ということが出てくると思うのですが、そこで一つ気になるのが、以前からちょっと問題になっていました諸機関労務協約ということについての米側が拒否できると、「安全上の理由」をもってということなのですが、判決の中でも「その案件に該当しない」と敢えて触れられるような指摘もあるんですけれども、その辺の米側との折衝に向けての大臣のお気持ちをお願いします。

A:上告をしないということになれば、職務に復帰する権利が生ずるわけでありますから、これについては一方で、針の筵のようなところで再び勤務するのが果たして双方にとっていいのかどうかも含めて米側とも協議をしながら、本人が働きやすい環境を作ってあげることが大事だと思っています。

Q:週末に菅総理が沖縄を訪問しまして、仲井眞知事と会談しまして、振興策や一括交付金の優遇措置について、知事も一定の評価をしたわけですけれども、普天間の移設問題についてはまだ溝が埋まっていません。大臣が菅総理と仲井眞知事との会談をどのようにご覧になっていますか。

A:総じて言えば、非常に絶妙な会談だったと思います。菅総理とすれば、仲井眞知事が再選された新しい立場において、政府としては、5月28日の日米合意はどうしてもこれを実行していきたい。しかし、選挙の公約の中で「県外」とおっしゃられている中で、県民のご理解を得るための方策をどういうふうにやっていけばいいか。最も重視されるのは負担の軽減でしょうけれども、併せて沖縄振興策というものをどういうふうに構築するかというようなことを、菅総理は政府と党を代表して、今までの経緯を説明して、不退転の決意を申し上げたと思っております。一方で、今申し上げたような交付金を含めた振興策、それから、今まで積み重ねて議論してきた負担軽減策についてもしっかりとお話しをしてきたと聞いておりますから、これから簡単にはいきませんけれども、誠心誠意、精力的にやっていくことになります。したがって、関係大臣も沖縄入りを随時しながら、沖縄の皆さん方のご要請もしっかり受け止めたいと思います。私自身もいずれそういうことをしたいと思っております。

Q:ちょっと古くなりますが、防衛大綱を巡って、中国の外交部のスポークスマンが、17日に反応しまして、「非常に無責任である」とか「国際社会の代表を語って、我が国にあれこれ言うのはおかしい」などと批判をしております。一方、国営通信の新華社では、日本の防衛大綱に関する論文を出して、「軍拡路線の復帰云々」というような批判を展開しております。果たして、我が国の防衛大綱が、中国をそのように敵視した、意識したものなのかどうなのか、そして、今後防衛大綱に基づいて整理をしていくのか。我が方の防衛力というものが、中国にとって危険で敵対的なものなのかどうかについて、大臣の方からご見解をお願いします。

A:中国がどのような発言をするかということについては、中国の固有の権利でありますから、我々は一つの参考としたいと思っておりますが、かつてソ連が存在した時の脅威に対する対応と大きく変わっているということは、中国は巨大の隣国であると同時に、経済的にも、人脈的にも極めて密接な大切な隣国であります。それと同時に中国の軍事拡大とか、あるいはまた、その軍事拡大の中身が不透明であるということから、我々が懸念する安全保障上の問題というのは現存するわけでありまして、その二つの兼ね合いの中で、我々は、防衛大綱を見直し、また、日中友好も築いていくという基本的なスタンスの中で、知恵を絞って作り上げた大綱・中期防でありますから、やがて、これが実行していく中で十分また、中国の理解も得られるというふうに思っています。

Q:普天間に戻るのですが、社民党の福島さんが、「やはり普天間の移設に関わる予算を計上しないように」ということを仰っていて、「陸上部分の建設については、予備費で入れる」というような感じで聞いていますけれども、普天間本体の工事あるいは、環境調査、この予算は防衛省としてはどのようにお考えでしょうか。

A:現在、予算折衝をしているところでありますので、詳らかには申し上げるわけにはいきませんけれども、今の中身について、過去の例を申し上げますと、平成20年度の契約済みの国庫債務負担行為の歳出化経費は約39億円、環境現況調査の継続に要する経費は約14億円、合計約53億円、これがベースになっておりますが、沖縄との関係が必ずしも明確でありませんので、私どもとすれば、これを参考にお考えいただいて結構だろうというふうに思います。本体の普天間の移設先の事業については、日米合意がありますけれども、沖縄との間では協議が滞っておりますから、しかし何時どういう事態が起きるか分からないという中で、多分、前年と同じように、非特定議決国庫債務負担行為というようなことで、突然、事態が進展すれば、対応できるような形にしております。これは防衛省の予算ではありませんけれども、そのような対応を図っていくということです。


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