大臣臨時会見概要

平成22年6月9日
(15時35分〜15時58分)

1 発表事項

 菅内閣が成立いたしまして、私が再び防衛大臣を拝命いたしました。この事につきまして、先程、幹部を招集して私の考え方をお話申し上げて、更にお手元に届いていると思いますが、私の就任にあたっての防衛大臣指示を発出するということに決定いたしました。ポイントはご案内のとおりでありますが、総理大臣から指示された4つの事項について、お話を申し上げるということであります。まず1つは、防衛省・自衛隊に対する強い期待を表明すると同時に、私が9ヶ月間一緒に仕事をしてきた中で、私の思いと隊員との関わりについて、私の思いを伝えるということと、普天間移転を含めて、喫緊の課題、それから防衛大綱というような長期に渡っての重要な事項の完成を目指して、一致結束して仕事を進めていきましょうという呼びかけで、隊員全体に渡るように指示をいたしております。私の方からは以上です。

2 質疑応答

Q:昨日、菅内閣が発足しましたけれども、今回改めて防衛大臣に再任されたご感想と合わせて、今回、総理から指示された4つの点について、改めて大臣指示ということで、幹部を集めてお話されたということですけれども、そのねらいについて教えて下さい。

A:菅総理が就任をするということは、ある意味、予想外の鳩山前総理の辞任という事態を収束するために、経験豊富な、しかも現職の副総理がこれを引き継ぐという形で、民主党を中心にした新内閣の継続性といいますか、そういうものを国民に訴えるということと同時に、継続した仕事に滞りのないようにするという思いが強くあると思います。そういう中から、重要課題の山積する防衛省に対して、「私に引き続いて仕事をせよ」ということだろうと思います。私も9ヶ月間、一生懸命防衛省の職員諸君と一緒に仕事をしてきたものを完成するということについては、極めて意欲的でもありましたので、お引き受けをしたということです。大いに「人生意気に感じて」菅総理の期待に添うようにやっていきたいと思っております。それから、もう一つ、今までなかったような私の考え方を発出するということの意味は、政権交代によって、自由民主党の長年の政権との付き合いというものが体に染みついている防衛省職員、あるいは隊員との間に、9ヶ月間にわたって私なりに新政権が特段異質なものであるわけではなく、日本の国民の生命・財産、そして国土を守っていくという崇高な使命については、全く何も違和感もなく共有しているということを私自身が実感したことと、彼らが私を受け入れてくれたということの連帯の意識を更に深めて、一緒に仕事をやっていこうという意味での呼びかけであるとご理解いただきたいと思います。

Q:その山積する課題ですけれども、特に、普天間基地の移設問題については、昨日の就任直後の記者会見でも、「沖縄の皆さんに丁寧に説明したい」と大臣は仰っていましたけれども、一方で、「アメリカ側とは8月末までに工法や場所等について詳細を決定する」ということで合意しましたけれども、その8月末という決定にあたって、沖縄県側との合意、理解をどのようにお考えなのかをお願いいたします。

A:8月末には少なくとも場所と工法というものは日米で合意をしなければなりません。私は日米で合意をするプロセスを沖縄の皆さんにできる限り透明性を確保しながら、お伝えをしていくと。沖縄には沖縄の政治もあるわけですから、特に知事、市町村長さん達は選挙の洗礼を受けて、その職にあるわけでありますから、簡単に合意に達するとは思っておりませんが、誠心誠意ということは、米側との間で決定や合意をする道筋等も明らかになるべくやっていきたい。米側との協議が先行するということで、頭越しではないかというような、当然、ご意見もあろうかと思いますけれど、そういうものもできれば払拭できるような形をとっていきたいと思います。したがって8月末に地元、沖縄の合意を取り付けるということは、必ずしもきちんとできるとは思っておりません。

Q:それは8月までのプロセスに向けて、大臣ご自身が沖縄を訪問したりということも・・・。

A:それは勿論、そういうことを含めて考えております。ただ、ご案内のようにまだ国会日程がはっきりしておりませんから、その調整を含めて考えていきたいと思います。

Q:もう一点、その国会の方なのですけれど、一応会期末は16日となっていますが、特に国民新党などは、郵政法案の成立を期すために、延長をも辞すべきではないという意見がでています。一方で、民主党の参議院を中心に会期は16日までの予定どおり、国会を終えて参院選を行うべきだということで、まだ意見の収束をみていませんけれども、大臣自身は、この国会の会期についてどのようなお考えをお持ちでしょうか。

A:まず、郵政法案というものをファクターから外して言えば、鳩山総理が辞任して、菅内閣の中で局面展開ができましたから、参議院で選挙する人達の心理からすれば、早い方がいいということはあろうかと思います。ただ一方、お話しがあったように、郵政改革法案は国民新党にとっては、よく言われる、「一丁目一番地」でありますから、この話し合いをどう付けるかということは、総理あるいは党の執行部の中で詰めていただくほかないと思います。

Q:普天間問題について伺います。大臣は先程、「8月末までに沖縄の合意を取り付けることができるとは思っておりません」と仰いました。地元と国との意思表明の表現として、「合意」とか、「理解」とか、「了解」と様々な表現がこれまで飛び交っているのですけれども、かつては「理解」という表現を使って、地元の理解を求める相手とか答弁されたと思うのですけれども、改めて確認したいのですが、「合意を取り付けるのか」、「理解を求めるのか」、「了解を得るのか」、大臣とすれば地元と国との意思を確認した表現として、どれが適切だとお考えでしょうか。

A:段階的な問題だと思うのですが、まず、交渉の仕方、あるいは情報の開示というようなものを誠心誠意やっていく中で、理解を深め、そして、でき得れば合意に至りたいという考えです。

Q:関連してですが、「でき得れば、合意に至りたい」といことは、理解で留まる可能性もあるということで理解しましたが、理解なり、合意を得る方法、何をもって理解を得た、何をもって合意を得たと確認をするのか、文書を交わすのか、具体的に何をもってそれを確認するのですか。

A:これは交渉事ですから、言葉で縛るつもりは全くありません。大きく言えば、そういう概念の中で、誠心誠意、話を深めていくということです。

Q:場合によっては、文書を交わされず口頭でお互いが・・・。

A:そういうことで縛ってこようと、こう思っておられるのでしょうが、相手のあることですから、まだそんなことまで考えているわけではありません。

Q:普天間に関してなのですけれども、工法に関して、鳩山前総理は一つのキーワードとして、「環境」というのを挙げられていたかと思うのですけれども、菅総理に代わられて、工法を決めるに当たっての考え方というのは何か変わり得るものはあるのでしょうか。

A:これは、「環境」に配慮するということで様々な工夫が今提案されていますけれども、その中であまり時間がかからない、それからそんなに費用がかからないというような基本の中で、「環境」に配慮が出来ればと様々なものを検討しています。

Q:やはり、8月末の工法ですとか、詳細な場所を決める際にも地元のある程度の感触といいますか、騒音のエリアですとか、そういったものについても話をしておかないとなかなか決めにくいと思うのですが、そうすると、8月末の段階ではアメリカだけとお話しするのか、それともある程度理解を得ながらというか、たぶん理解されない可能性も高いと思いますが、話をしながら詰めていくのか、手順としてはどういったところをお考えなのでしょうか。

A:米側と合意したのは、「辺野古崎地区」と文書で記してありますから、そこの中では現実的にどこの場所、それが住民生活の環境にどういう影響を与えるのかとか、現行案とどういう関連性があるか、現行案とどれ程違うのかとか、そういうことを逐一現地の皆さんの方へは提示をしていきたいと思います。

Q:先程、「プロセスの透明性を確保しながらお伝えしていきたい」というお話しを伺いましたが、いわゆるそれは工程表、いわゆる体系的な工程表というものを示して進めていくという・・・。

A:8月末に向けては、日にちがあるわけではありませんから、工程表をきちんとやる必要はないと思いますが、8月末までに、場所と工法を決めるというのが合意となっております。

Q:民主党が、政策調査会を復活することになりますけれども、防衛省の政策決定についてはどのような役割を望まれますか。

A:民主党の安全保障議論、防衛の在り方についての基本的なスタンスは、現状をどう認識するか、あるいは将来的にどうするかという問題は、いささか貧弱な議論だったと思います。そういう中で、政策調査会が復活して、この中で十分な議論が行われて理解を深めていくということと、民主党は国の安全保障については、「こういう考えですよ」というようなものが議論の中で固まっていくといいなという期待をいたしております。

Q:普天間の8月末の工法の決定については、復活した政調のプロセスで了承を得る対象だとお考えですか。

A:これは、内閣に一元化されているということは変わらないわけですから、もう既に走り出して、日米で合意をしておりますから、この辺は様々なご意見は拝聴しますけれども、基本的なことは防衛省、内閣が責任を持ってやると思っております。

Q:普天間の関係なのですけれども、総理の方からの指示の中で、移設と沖縄の負担軽減策について、日米合意と閣議決定に基づいて、関係大臣と連携して取り組んでいくとありましたけれども、具体的に関係大臣と今後どのように取り組んでいきたいのかを教えて下さい。

A:1つには菅総理の考え方とすれば、普天間基地の危険除去・返還が喫緊の課題として片付けるということと、更に鳩山前総理が「最低でも県外」と言った考え方を大切にして、中長期的に米軍基地のあり方を検討、あるいは縮小に向けて努力していくということをまずは仕分けしたと理解しております。

Q:関係閣僚との連携については・・・。

A:今までのところは、官房長官が専ら主体でやってまいりました。そこで日米合意ができたということの中で、工法や場所を決め、そして地元との交渉ということになれば、まだ合意をしているわけではありませんが、専ら防衛省がその任にあたらざるを得ないだろうと思っておりまして、昨日、官房長官には、そういう意味での骨組みをしっかり話し合いましょうと申し上げました。

Q:鳩山前総理は「最低でも県外」という言葉を実現できなかった、いわば約束を破ったという形になって退陣することになりました。大臣も担当された立場から忸怩たる思いがあるかもしれませんが、菅内閣になりまして、防衛大臣として、この沖縄の基地問題に対して何を約束されることになりますか。

A:鳩山前内閣としての反省点といえば、スタートの時に緊急に解決しなければならない普天間基地の返還・危険の除去、これと中長期的に沖縄の基地縮小というものをきちんと仕分けして、セパレートしてスタートするべきだったと思います。鳩山前総理の「常時駐留なき安保」というような考え方も総理の理想論として持っていたわけですから、「それは封印しますよ」と言われたのと同じように、「最低でも県外、国外」という思いは、中長期的な課題として責任を持って遂行していくべきだと、こういうような仕分けをスタートの段階でしておけば、もう少し理解が得られたのではないかと思っております。

Q:その認識に立って今後普天問題については、どういった取組で、何を実現させるお考えでしょうか。

A:この9ヶ月、セパレートすべきものをないまぜにして進んできてしまったという中から、沖縄の皆さん方のご理解を得るには、前政権の合意以外に訓練移転等を沖縄の皆さん方が実感として危険や騒音が減少したと思っていただけるようなものをこれから米側としっかり話し合いをしていきたいと思っております。

Q:工法とかは8月末というとですが、訓練移転については、大体いつ頃を目途に方向性を出したいと考えているのでしょうか。

A:そこまで申し上げいいのか分かりませんが、訓練移転をするメニューみたいなものが、米側から「こういうものができますよ」と、我々の方から「この程度のことはどうですか」とういうようなことを持ち出して、両方で協議をしてというようなメニューは、8月末までにはできれば作り上げたい。しかし、では場所はどこ行くのかということについては、合意書の中に「徳之島」とありますが、徳之島が訓練移転を受け入れるということは確定されておりませんから、まずは8月末までには、訓練移転のメニューを日米で作り上げるということです。そういうことは、いずれどこかでやっていただくことになるということになれば、沖縄の負担の軽減には繋がるということで沖縄のご理解も深まるのではないかと思っております。


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