大臣会見概要

平成22年1月29日
(11時41分〜12時00分)

1 発表事項

 本日の閣議についてご紹介いたしますが、一つは「防衛省組織令等の一部を改正する政令」についてでありますが、これは自衛官候補生の身分の新設の他、3等陸・海・空士の階級の廃止に関し、所要の規定の整備を行うものであります。二件目は「ゴラン高原国際平和協力業務実施計画の変更」です。これはゴラン高原に展開するUNDOFへの自衛隊員の派遣期間を、9月30日まで半年間延長するものであり、本日の閣議で二件とも決定させていただきました。

2 質疑応答

Q:普天間飛行場の移設問題ですが、官房長官の一連の発言について、与野党や地元から反発が広がっています。一方で移設先として「徳之島」の名前も挙がっておりまして、これは地元自治体などが難色を示しておりますが、官房長官の一連の発言が今後の移設候補地選定にあたってどういう影響を与えるか、どう見ているか大臣のお考えをお伺いします。

A:発言以降の衆議院及び参議院予算委員会の中で質問も随分出まして、それを見ておりますと、徐々に官房長官の真意が理解されてきているのではないかと思います。私もこのことで直接官房長官と話はしておりませんが、質疑を聞いている限りでは、まずゼロベースでやるということを表明し、沖縄基地問題検討委員会を続けている以上、選挙結果によって予断を与えることのないようにというのが真意であったのではないかという気がします。もう一つは、基本的に安全保障問題というのは国が主体的に物事を決めていかなければならないという議論が常にあるわけであり、したがって重要な決定を地元の市町村に押しつけるということは、過去からずっと非難されてきておりますので、そういうことに配慮した発言ではないかと考えております。

Q:今後の候補地選定にあたっては、どのように。

A:官房長官が言うように、あらゆる先入観を排除して行うという意味での、官房長官なりのバリアだったのだと思います。また、徳之島は私にとってはよくわからないことですが、正面から市町村長さん達に、「基地はどうですか」と言えば、「だめだ」と言うに決まっている話であり、どのような意図でこのようなことが表に出たのかよくわかりませんので、コメントのしようがありません。

Q:内閣支持率の下落について、いかがでしょうか。

A:内閣支持率は確かに不支持と逆転をしたという現実は厳粛に受け止めなければならないと思っています。しかし、ある意味、50パーセントを少し下がったところにありますので、補正予算が成立し、これから本予算の審議に入っていく中で、鳩山政権が如何に国民の側に立って施策を展開しようとしているかということが明らかになってくれば、ご理解をいただけるのではないかと思います。ただ、小沢幹事長と鳩山総理の政治と金の問題が極めてセンセーショナルに取り扱われているということが、国民感情として支持率にやや影響しているのではないかと思います。

Q:昨日、神奈川県の綾瀬市内で米軍機の部品が落下する事故がありまして、けが人はなかったのですけれども、このことについての大臣の受け止めを聞かせて下さい。

A:私が承知したのは、時間が経ってからなのですけれども、一応、けが人もなかったということは、まず不幸中の幸いでほっとしていますが、防衛省からも米軍に直ぐ連絡をして、米軍も現場を調査し、落下物を持ち帰って米軍のものであることを確認したということの報告を受けております。いずれにしても、このようなことはあってはならないことであり、厳に注意すべきだということで米軍に申し入れをしています。

Q:普天間の問題で、沖縄県の仲井眞知事が会見で、「現行案に反対する市長が勝ったということで、難しくなったのは間違いない。」というような発言をされました。この「現行案が難しくなった」と知事が発言されたことについて、どう思われますか。

A:知事は、現地で沖縄全体を束ねるお立場ですので、そういう意味でも懸念を表明することは理解できます。では辺野古に決めたから新しい市長が誕生したという、そういうことを関連付けて考える立場にないので、官房長官の下で沖縄基地問題検討委員会がゼロベースで検討しているということですので、その代案が固まってきた段階でそれが名護市に落ち着くのか、県外へ行くのかそういうことは分かりませんので、今、慎重に推移を見守る以外にないということです。

Q:ただ、埋め立ての許可の権限を持っている知事がそのような姿勢を示したということで、検討委員会の中での議論にも影響が出るのではないでしょうか。

A:それは、私は直接参加していませんので分かりませんが、埋め立ての申請をする、しないということは場所を特定しなければなりませんので、そこへ特定されるかどうかも含めて、予断をもって私がコメントするわけにはいきませんので、ご理解をいただきたいと思います。

Q:今日、大臣のところにグレグソン次官補が表敬にいらっしゃると思いますけれども、来週、高級事務レベルでの会合ということなのですが、その会合でどのような内容がもたれることを大臣としては、期待されているのかお願いいたします。

A:おいでになって話をしてみないと分かりませんけれども、お互いに日米同盟が50年の節目を迎え、更にこれを深化していくということは、日米双方で合意をして、共同文書も出しているわけでありますから、前向きな話し合いを期待して今日はお会いしたいということです。

Q:普天間の基地の移設問題が、先が見えない中でそのことがどのような影響を与えるかということについては、どのようにお考えでしょうか。

A:私は、グレグソン次官補には、率直な我が国の政治情勢や沖縄の政治情勢など、私なりに理解しているものはお話ししようと思っています。普天間の代替施設については、今私が申し上げる立場にありませんので、それは話題になっても、深みのある話し合いにはならないと思っております。

Q:先程の大臣のお答えで、知事の権限に、埋め立てのこととか、申請する、しないとか、場所を特定するとか、「予断をもってコメントするわけにはいかない」とおっしゃられましたがけれども、その前提となるアセスの評価書の扱いについては、大臣はどのように今お考えですか。

A:アセスの評価書を沖縄県へお渡しする準備は、ほぼ調整がつきつつあると事務方から聞いておりますが、これをどうするかというのは、防衛省だけで決められるものではありませんので、官房長官を中心に調整をする必要があると思います。

Q:その調整は今、どの辺りまで進んでいるのですか。出す方向で進んでいるのかどうか。

A:まだそのことで話し合いをしていませんので、これからということです。

Q:今のアセスに関連して、アセスの事業の対象地域が特定されて、そこの対象地域を対象にして進めている作業だと思うのですけれども、ただ一方で鳩山政権としては、「移設先についてはゼロベース」、つまり、「特定していない」と理解しているのですけれども、そうなるとアセスというのは場所を特定してから進めている作業なわけですから、政府の方針と矛盾すると思うのですけれども、そうなるとこの作業を進めるということ自体、矛盾が生じると思うのですけれども、それでもアセスの評価書なりを提出するという可能性もあるのでしょうか。

A:仮想パズルみたいなものであり、今防衛省の中で整理しているのは、あくまでもロードマップで決定した「V字案」を前提にしているわけでありますので、沖縄県等が言っているように、更にそれを沖合へ出すというようなことは想定しておりませんから、そういう意味からしても、評価書を「出す、出さない」というのは政治的な判断が必要になりますので、慎重に協議を行いたいということです。

Q:つまり、「出さない」ということもあり得るということですか。

A:それはわかりません。

Q:米軍再編の関連で、岩国市に艦載機の移転計画がありますが、先日閣議決定された答弁書で、「ロードマップに従って進めるべきと考えている」ということだったのですが、沖縄の普天間ではこれだけ見直しを精力的にされる中で岩国への計画は着実に進めるという理由をお聞かせいただけますか。

A:沖縄には日本全土の米軍基地の74%があるわけであり、そういう中で、衆議院選挙で「県外、国外」というのが大きな政治テーマになったという点から、移設問題が議論されているわけであり、日本全土のロードマップの全部を、もう一度全部をやり直すというのは、民主党政権としてもそこまでは深入りすることはできないと思っております。

Q:地元選出の民主党国会議員さんですが、反対派の住民は、衆院選の時のマニフェストで、「米軍再編見直しの方向で臨む」と掲げたことで、せめて岩国基地の計画についても、「再検証して欲しい」と求めていると思うのですが、今後その計画を再検証するということも考えていないということでしょうか。

A:基地の存在するところでは、賛否両論があるのは当然の事でして、我々とすれば、基地があることによって負担を背負っている皆さん方には、丁寧にご説明をして理解をいただきながら物事を進めていきたいということが基本的な考え方です。

Q:普天間に関連して、昨日、鳩山総理大臣が「普天間移設の問題は、騒音や墜落の危険性等の除去で、県民の負担軽減をどう図るかが原点でスタートしたので、そこに戻ることはないと思う。」と仰っていて、普天間の移設先がいずれどこになろうと普天間基地を継続して使用することはないと理解しているのですけれども、大臣は総理のこの発言をどのように理解されていますでしょうか。

A:そのとおりです。

Q:普天間の継続使用は、普天間の移設先がどこになろうとないと。

A:今の形で普天間が継続されていくということはあり得ないということです。

Q:今と違う形であればあり得るということでしょうか。

A:そういう意味ではなく、普天間の負担の軽減ということでスタートした話しであり、しかも普天間の基地は返還するという前提で進んでいるわけですので、総理の発言の意味はそういうことです。

Q:普天間の騒音レベルを今よりも下げた状態で継続するということもないという理解でよろしいでしょうか。

A:普天間の基地を返還すれば、そこに基地がなくなるので、普天間の騒音はなくなるということです。

Q:普天間の機能をどこかに移して、事実上、空になった状態のまま返還せずに置いておくということもないということですか。

A:その辺は市長さん達とまだ十分な話しをしておりませんし、まず解決すべきは普天間の機能を持って行く場所を早く決めることが重要であり、その一番の根源は普天間の危険性と騒音を除去するということですので、その大きな流れは変わらないということです。

Q:「市長さんと話しをまだしていないので普天間を空っぽにした状態で残すかどうかは分からない」ということを仰っておりますけれども、市長というのは宜野湾市長のことを指していると思うのですが、宜野湾市の市長は普天間の返還を求めていく姿勢を明確に示されていると思うのですが、何故、市長との話合いが必要なのか理解できないのですが。

A:それは、行き先が分かったと言った途端に、普天間飛行場の機能を直ちに止めるわけにはいかないわけです。例えば、皆さん方も、転勤してきてアパートを探すまでは仮住まいをしなくてはならないし、そういう極めて現実的な話しを申し上げているだけです。


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