次官会見概要

平成21年1月29日
(15時00分〜15時14分)

1 発表事項

なし


2 質疑応答

Q:昨日、大臣から海自のソマリア沖派遣の準備指示が出ました。事態対処課の方では、現地調査が必要であるということですが、現時点での省の検討状況の中で細部の運用など足らざるところはどこなのか具体的にお願いします。併せて調査団を派遣するならば、派遣時期と場所についてお願いします。

A:昨日、防衛大臣から統合幕僚長等に対して準備指示、また自衛艦隊司令官に対して準備のための一般命令を発出していただきました。その中で現地調査を含む情報収集というものが指示の中で触れられていたというふうに思います。私どもとしては海賊対策ということで現地、ソマリア沖・アデン湾に例えば護衛艦、若しくは固定翼の航空機を派遣することになれば、どういうところでオペレーションをするのかということについて実際に現地を見る必要がありますし、それから諸外国がどのような格好をしているのかというのも実際に活動している現場に行って、情報を収集するということが重要であろうと思っておりまして、今そのための準備をしているところでございます。調査に行く相手との関係もございますので、少し時間を頂かなければなりませんけれども、できるだけ速やかに現地調査に行かせたいと思っているところでございます。

Q:2月上旬にも・・・。

A:2月上旬ということを明確に言い切ることはできませんが、そんなに間を置かずに調査に行けると思っております。

Q:昨日からの与党のプロジェクトチームの方で海賊対策の新法に関する論議が始まりました。その中で武器使用基準について「現実的かつ効果的な武器使用について検討すべき」という基本認識では一致したようです。防衛省の方は総理から既に検討指示を受けていて、ある程度結論も出しているかと思いますけれども、防衛省としては正当防衛や緊急避難を超える武器使用は任務遂行に必要だと、次官ご自身はお考えでしょうか。

A:今、ご質問にありましたように昨日から与党のPTにおいて新法の議論が始まったと承知をしているところでございます。私どもとしては、今あるものという意味では、海上における警備行動があり、その海上における警備行動時の権限としての武器使用というものがございますが、それはいわゆる海外であれば、結果として警察官職務執行法7条を準用するという形になるわけでございます。いわゆる正当防衛・緊急避難というのはそういう要件に該当しなければ危害を与えてはならないという、危害許容要件という形で法律上の規定になっていると理解をしているところでございます。私どもとしては、このいわゆる海賊対策という任務を考えたときに、例えば警告射撃等の一連の手続きを踏んだとしても、海賊船舶が民間船舶に接近している場合とか、海賊が船舶に対して乗り込みを行おうとしている場合において、この危害許容要件に該当するかについて現場で認定することは、困難な面があるのではないかと思っています。また、遠方からであった場合、武器使用要件への適合性を如何に瞬時に、また的確に判断し海賊の襲撃を阻止するかといったような課題があると思っております。そういった観点について整理をしていただければと思っている次第であります。

Q:今おっしゃっている海上警備行動の中の武器使用基準である危害射撃ができるのが正当防衛・緊急避難ということですが、例えば海上自衛隊の護衛艦が守る日本関係の船が海賊の襲撃を受けそうだと、それで海賊に対して何らかの手を打たなければいけないというときには、それは緊急避難で武器の使用はできるということでしょうか。

A:正確に言うと、刑法36条正当防衛、刑法37条緊急避難の要件に該当する場合ということでございます。例えば今質問の中の例だけでそれが緊急避難の要件に直ちに該当していると言い切れるのかどうかというのは、なかなか難しい面があろうかと思います。今、「緊急避難にあたるのですか」というご質問がありましたが、正当防衛も「自己又は他人の権利を防衛する為」とあり、「他人」でもよろしいわけでございますので、それは正当防衛の要件にあたる場合もあり得るのではないかと思っているところでございます。

Q:それは今回の海上警備行動が、日本関係の船舶を守るという目的の為に発せられるとすれば、その目的を実行するのにあたって武器の使用が可能になると、そういうふうに考えていいわけでしょうか。

A:今のご質問を正確に掴まえられたかどうか分かりませんが、海上における警備行動というものは、海上における治安の維持という為に発令されるものだろうと思います。ですから、基本的には海上における法令の遵守とか治安の維持の為に必要な権限を行使すると、そしてその権限の行使において必要な場合に武器を使用することができる。そしてその武器を使用することができる要件が海上保安庁法を経由して警察官職務執行法を準用し、その中に武器を使用することができるということです。ただし先程から述べております刑法36条、37条、実はもう一つ要件がありますけれども、そういう場合以外には人に危害を与えてはならないと、こういう構造になっているわけです。ですから、正直言ってシンプルに日本関係の船舶の守る為に武器を使用することができるという構造には厳密な意味ではなっていないのではないかと思っているところでございます。

Q:それは今後、実際に派遣される部隊が現場で迷わないように様々な事例として、具体例をいちいち考えた上で、「この場合はこうなる」という形でいわゆる部隊行動基準を定めることになるのか、あるいはその現地の部隊から日本に対して「こういうケースが起きているけどどうしますか」ということを問い合わせて、それにしたがって部隊が動くのか、どちらの形になるのでしょうか。

A:実際には部隊に対して、武器の使用を中心とする部隊の行動の基準について示しますけれども、恐縮ですが、その内容について公にするということは、基本的に避けているところでございます。ですから、色々なやり方があるということでご容赦を願いたいと思いますけれども、重要なことは先程から私が述べておりますところの法の体系と、それからその体系を重視するにあたって現場の指揮官なり、隊員があまり迷うことがないということが肝要かと思っております。ですから、それを繋ぐものが、ご質問の中で出ました部隊行動基準など、そういうものであるということでご理解を願えればと思っているところでございます。

Q:先程2番目の質問で、現場の認定が困難な例として2例挙げられて、その中に新法に関して「こういうことを整理していただければ」と。それはつまり、正当防衛や緊急避難で危害を加える行為ができる場合に限定するということを超えるものを新法では必要だと、例えば「任務遂行のための武器使用とか、そういうものが必要ですよ」というふうにおっしゃったのでしょうか。

A:私どもとしては、任務遂行のための武器使用というものの中で、まさに目的達成のためや必要なときに必要な武器使用ができることが望ましいと思っております。そういった観点で、今の海上警備行動時における武器使用の枠組みというもので仮に議論を進めていったときに「十分ではない」というものがあれば、そこは緩和をしていただきたいとは思っているところでございます。ですから、新法の中での武器使用については、例えば海上自衛隊、若しくは自衛隊にミッションとしてやるべきだというふうに考えるかということとの相関関係かなと思っているところでございます。

Q:昨日、公明党の北側幹事長が記者会見で、「海賊を抑止するためだ」という、どちらかというと我々の受け取りでは「慎重な対応を求めている」と受け取ったのですが、与党の理解を得るために今後どういう必要な作業をされていくのでしょうか。

A:当然、与党のPTにおいて今後議論が行われていくと思っておりますので、そういった場において、「状況がこういうことであり、こういう場合にはこうなるのではないか」というようなことをご説明してご理解を賜っていきたいと思っているところでございます。


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