大臣会見概要

平成21年1月23日
(10時50分〜11時09分)

1 発表事項

 なし


2 質疑応答

Q:今朝の閣議の前に海賊対策について総理と面会をされて、年末に海賊対策で自衛隊を派遣する際の検討を指示されていたことに関する防衛省としての検討結果を伝えたと聞いておりますが、総理に対してどのような検討結果の報告をしたのか、総理からそれを受けてどのような新たな指示等の話があったのかご紹介をお願いいたします。

A:昨年末、麻生総理から私に対しまして「検討作業を加速するように」という指示がなされまして、しっかりと検討をして参りました。本日の閣議前に私から総理に対しまして「新法の整備が基本であるが、それまでのつなぎとして現行法制下において、現在の自衛隊の態勢でどのような対応ができるのか。また、どのような課題があるのか。」といった点について、ご報告をしたところであります。総理からは「しっかりと対応してほしい」という話がございました。自衛隊による海賊対策については、更に詰めるべき点について検討を進めて適切に対応して参りたいと思っているところであります。

Q:具体的に検討結果についてはどのような報告をされたのか、詳細ついてお願いします。

A:それは、今まで皆さん方がご存じのように、与党PTで議論されてきた内容に近いものです。そしてまた自衛隊の色々な装備の中で、どの程度のものが海賊対策ができるのかなども含めて、ご報告したところであります。

Q:与党PTでも焦点になっていたのが、現場における武器使用基準についてだったと思うのですが、武器使用基準について防衛省としてどのような検討結果の報告をされたのでしょうか。

A:検討結果については、PTの中でも議論してきた内容と同じように、武器使用の点からいけば警察官職務執行法に基づいて行うことが、海上警備行動における武器使用になっているわけですから、その点でどのような場合に射撃ができるのかとかそういった点もありますし、また乗り込もうとしている者に対しての射撃とか、そういった点をどのように今後対処していくのかということも含めてご説明したところであります。

Q:今後の準備について、方針が決まり次第、海自に派遣に向けた準備を指示することになると思いますが、準備の目途等、準備にかかる期間等については総理の方にご説明があったのでしょうか。

A:それは今の状況では、我々の検討結果を報告したところであります。また与党PTでもおまとめになったものもあるわけですから、その結果を総理のところにお持ちになるような話も聞いておりますので、その後にどうするかを今後判断することになろうと思っております。

Q:改めて新法についてですが、今後PTも含めて検討が本格化すると思うのですが、具体的に防衛省として、どういう点が課題で、どういうものを新法として望むかということについてお話をされたのだと思いますが、総理にどのようなご報告を・・・。

A:今日は今まで海上警備行動に関しての検討をした結果の報告ということであり、また時間が大変短かったので、新法の内容までは報告する場もなかったわけであります。新法については、海洋政策本部の方で内閣官房が中心となって取りまとめをしているところだと思いますので、私からの報告ということはございません。

Q:「あたご」の事故について、昨日横浜地方海難審判所の方で裁決がありまして、事故の主因については「あたご」側の監視が不十分であるという認定があったということに加えて、「あたご」が所属する第3護衛隊に対して、安全教育を徹底するように勧告されたという結果があったと思うのですが、これについて大臣の受け止めをお願いします。

A:昨日行われた海難審判の裁決において第3護衛隊が勧告を受けたことについては、非常に重く受け止めているところでございます。国民の生命、財産を守るべき自衛隊が、このような重大な事故を起こし、吉清さん親子2人の方が亡くなられたことについては、これはあってはならないことであるという認識をしておりますし、ご遺族をはじめとする関係の方々に対して、改めて心からお詫びを申し上げたいと思っております。防衛省としては勧告を重く受け止めて、二度とこのような事故を起こさないよう、再発防止に万全を期して参りたいと思っているところでございます。

Q:先程の総理との会談の中で、海警行動の今後のスケジュールですとか、具体的には派遣の時期ですとか、そういった日程的な面についてはどの程度お話をされたのでしょうか。

A:準備も含めてどのくらいの期間がかかってということはお話ししましたが、今日は10分間くらいしか時間がなかったので、手続きについては今日の段階で特別お話しはしませんでした。

Q:これまで与党のPTで防衛省側の方から、準備には大体1ヶ月以上かかるというご説明があったようですが、総理に対しても同様の説明をなさったということでよろしいのでしょうか。

A:そうです。これは今まで与党PTの中でご説明した中身と大体同じということです。

Q:新法の整備が基本だということをおっしゃったようですが、総理は新法については、「しっかりやる」という趣旨のことはおっしゃったのでしょうか。

A:我々とすれば新法というのがやはり必要だと思っておりますので、総理もその点には当然留意をされていまして、今後与党PTでもご議論されるということも承知しておりますし、また、政府としても新法へ向けての努力をしていくというのは、私は直接的にはそのような言葉は使いませんでしたが、十二分に理解されていると思っているところであります。

Q:先日オバマ大統領が就任されましたけれども、政策ではなくて人物像に限った場合に、麻生総理とオバマ大統領の似ている点と似ていない点について、大臣はどのようにお考えでしょうか。

A:これは難しいですね。まず一番大きな違いは年齢が違うということもございます。ただ、私はオバマ大統領個人について全て知っているわけではございません。一つだけ言えるのはお互いに共通の政策課題というのは一致していると思います。それは、これだけ経済が大変重要な時に、やはりアメリカもそれを立て直さないといけないということがあるわけであり、そして麻生総理も全く同じ状況にあるわけでありまして、そこでの共通点というのはあるのかなと思います。しかし、これは制度も違えば色々な組織も日本とアメリカは全然違うわけですから、一概にはなかなか難しいところはあるのかも知れませんが、ただ、「思い」は一つなのかなということです。責任の重さ、片や支持率が大変高い中で出発するオバマ大統領と、いわゆる皆さん方に言わせれば大変低い支持率の中で舵取りをしないといけないという違いはあるとは思いますが、そこの難しさはあるとしてもお二人の思いとすれば、「国をどのようにしていくのか」というところでは一致しているのかなという気がします。ただ、オバマ大統領のように長く選挙戦を戦って国民の皆様方に訴えてこられた、そこにご自身の言葉の上手さも含め、思いを表に出しているという点では、大変多くの皆さんがそれに共感を得ているのだと思います。ですから、麻生総理がもう少しご自分の言葉で、国民に対して訴えられた方が良いのではないかと私自身は思いますが、ただ色々な人の評価の仕方というのは様々だと思っています。

Q:「あたご」の件で一つ伺いたいのですけれども、当時大臣は千葉選出の国会議員として被害者のご家族の方等々に対応されていたと思うのですけれども、そういうお立場から今、防衛大臣という立場で勧告という裁決を受ける立場に変わったと思うのですが、そういうことも含めて改めて今回の事故について大臣というお立場を離れて、どのようにお感じになっているのかもしあれば伺いたいのですが。

A:そういう意味では、我々は色々なご指摘を受けながら、今回の結果を得たわけであります。事故というのは何らかの原因がなければ起こらないわけですから、その点においてはこういった形で調査をしながら勧告を受けたということになれば、当然これは大きな問題であると思っています。ですから海上自衛隊として、しかるべきことを行った上で起きた事故であるならばそれは仕方のないことでありますが、そうではないということであれば、たとえ任務からの帰投の際でも入港するまではしっかりと緊張感を持って対処していかなければいけないと思っております。ただ、海の上では何が起きるかわからないのは事実でありますので、我が方が100%を行ったとしても事故というのは起こる可能性は回避できないわけでありますので、これに関して我々は大変重い責任を持っているわけでありますけれども、お互いに海上交通の重要さというのを留意し合いながら航行するというのは基本であると思っております。先程申し上げたように国民の生命、財産を守るのが我々の仕事でありますので、それが事故を起こしてしまってはしょうがないので、我々に落ち度がないというところまで練度を上げていかなければいけないと思っているところであります。

Q:海賊のことなのですけれども、大臣は常々新法の必要性と現実対応の必要性も両論併記でおっしゃっていますが、今日総理とお話になったことを受けて、現実的対応をするに足る新法の整備を含めた環境というのはもう整ってきたというふうに大臣の中では捉えていらっしゃるのでしょうか。

A:新法の重要性に関しては実際の形も見えてきていませんので、説明するに至っていない状況でそういう認識があるかどうかというのは極めて疑問でありますので、まだまだこれから訴えていかなければならない。しかし、一方で現実対応として言えば、あの地域において国にとって大変重要な石油など、色々なものを運んでくる重要な拠点でありますので、そこでそういった問題が起きているということであれば、政府として対応するのは当然のことであると私自身は思っています。ですから、今回の海上警備行動というのは当然考えなければいけないことだと思います。ただ、法的裏付けという面においては、今までの自衛隊の海外派遣の場合とちょっと手続が違いますので、そこのところをもっときちんと説明していかなければいけないと思っているところであります。

Q:その辺りがまだ足りないところが残っていると・・・。

A:先程申し上げたとおり、足らざる所をやはり検討していけなければいけない。かと言って手をこまねいている訳にもいかないというところもありますので、当然新法の議論というのもやっていただく中で、「あくまでも基本は新法である」と申し上げましたが、そこを担保していくことが必要と私は思っています。

Q:確認ですが、冒頭に「新法の整備が基本であるが」というお話で「それまでのつなぎとして」というお話もありましたけれども、今日の総理への報告の中では、新法制定の必要性については何らかの形で報告されたということでよろしいのでしょうか。

A:報告内容については、我々として検討してきた自衛隊の現状、そしてまた対処するための様々な事項をご説明し、法律的な部分で現行法での海上警備行動について足らざる所を説明したということであり、説明が10分間しかなかったので、新法に関して報告はしておりません。これは我々だけの所管だけではなくて政府全体の所管でありますので、「それを基本として」というのは私の口から申し上げた話でありますので、実質上その内容については説明しておりません。

Q:武器使用基準についてですけれども、与党PTの方で防衛省を中心として具体的な運用基準を作成するというようなお話になっているようですけれども、色々詳細な部分についてはこれから検討も必要かと思いますけれども、今の時点で言えば、防衛省を中心にまかされるような形になるかと思うのですが、遠洋での海上警備行動の発令を念頭に置いた場合に、今の時点で大臣はどのようなイメージをお持ちですか。

A:我々は法律に則って活動するわけでありますから、武器使用基準については、当然、警察官職務執行法に基づくということ、また今までの海外に出た時の武器使用基準があること、それらの中の縛りがあるわけですから、慎重に考えなければいけないと思っています。少なくとも法律に決まっているわけですからそれを解釈で広げるということはないと思いますし、常にランクを下げて我々も考えていかなければいけないのかなと、控えめに成らざるを得ないというのは当然のことだと思っております。

Q:新法を制定する際に防衛省として「特にこういう内容にして欲しい」という希望というか要望というポイントはどういうところになるでしょうか。

A:防衛省全体というよりは私自身の考え方とすれば、すっきりした形で出られる態勢を作るための法律ということになろうかと思いますので、今までどおりの手順、手続き、そしてまた武器使用基準にしても、やはり形態は警護するような形になるわけですから、その際に武器使用の部分というのはしっかり議論して進めていっていただきたいと思っているところであります。


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