次官会見概要

平成20年11月20日
(15時00分〜15時18分)

1 発表事項

なし


2 質疑応答

Q:SM−3の実験についてですが、迎撃に至らなかったということですけれども、現在分かっている事実関係と至らなかった要因とか、次官の受け止めや評価があればお願いいたします。

A:先程発表させていただきましたけれども、日本時間で今日の午前11時21分、護衛艦「ちょうかい」がSM−3ミサイルの発射試験を実施したところでありますけれども、いわゆる模擬弾道ミサイル迎撃という所期の結果が得られなかったということでございます。具体的に述べれば、11時21分に標的が発射され、約3分後に護衛艦「ちょうかい」からSM−3ミサイルを発射し、その後標的の迎撃には至らなかったということでございます。今、私のところに報告として上がってきているところは、必ずしも詳細はまだ分かりませんけれども、今回の発射試験におきましてこういう迎撃に至らなかったことについて、この原因を特定した上で、今後の対応について検討して参りたいと思っております。全体として言えば、これまでの米国による迎撃試験であるとか、昨年実施いたしました護衛艦「こんごう」の発射試験において良好な成績を納めているということから考えまして、システムの技術的信頼性は高いものというふうに考えているところでございます。全体の手順といいますか、シークエンスといいますか、そういった中で基本的には所期のプロセスが踏まれていると聞いておりますけれども、最後の段階で迎撃ミサイルの弾頭が標的に当たらなかったということだと聞いております。

Q:ミサイルディフェンスの長期的な計画全体に与える影響というのはどういうふうにご覧になっていますでしょうか。

A:今の時点で詳細がよく分かっておりませんので、軽々に言うことはいけないのかもしれませんが、先程触れましたように、これまでの色々な実験ということから見て、システムの信頼性そのものは十分にあると存じておりますので、全体のミサイル防衛システムの整備のスケジュール等に影響を与えるというようなことにはならないのではないかと感じております。

Q:田母神前航空幕僚長が統幕学校の学校長時代に設置したとされる「歴史観・国家観」の講座で、昨日、講師名と講義の概要が公表されましたけれども、自衛隊員への歴史教育として、今も実質続いているわけですが、バランスが取れているかどうか疑問の声もあるわけですけれども、その辺は防衛省としての考え方というのはどういうふうになっているのでしょうか。

A:昨日の段階で、いわゆる「国家観・歴史観」の統幕学校における講座の講師について、ご本人の同意をいただけた方々について講師の名前を公表させていただきました。今の段階で、こういう講師の方々に講義をお願いしていたということが、どういう評価であるか、分かりやすく言えばそれが全体としてバランスが取れたものなのかどうなのかということを評価するということは、明確に言うことは言い過ぎなのかなと考えているところでございます。いずれにしても、私どもとしては、全体としてこれからそういう統幕学校以外の色々な学校の教育内容も含めましてバランスの取れたものにしたいと考えておりまして、そういう方向で検討を進めて行きたいと思っております。

Q:「言い過ぎなのかな」とおっしゃいましたけれども、実際自衛官に対して適切な幹部教育を行うという趣旨で講座をやっていらっしゃるわけで、「明確に言えない」というのも、ご趣旨がよく分からないのですが・・・。

A:要は、私どもとしてこういう方々に統幕学校の方で講義をお願いしてきたというところでございます。今、この時点でそのことについて「こうである」とか評価を与えるのは、私としては適切ではないのではないかなという意味で申し上げました。

Q:ただ、その講義の内容・テーマを見てみると、田母神さんが示された認識とかなり通じる部分があるような印象を受けたのですけれども、その不適切さを問われて田母神さんは解任されたわけですけれども、そういった同じようなテーマが含まれていても、今ここで評価はできないということなのでしょうか。

A:田母神前空幕長が論文を提出されて、私どもとしてその内容について問題があると言っているというのは、明らかに政府の見解と異なる見解を論文の中で述べられておられるという点と、それからいわゆる憲法に関する点について不適切な表現で論じられたという点が問題であったろうということで、まさに航空幕僚長というお立場でそういうご発言をすることが適切ではないと考えまして、ああいう措置をとった次第でございます。この統幕学校の講義の内容が全体としてどうであったのかということについては、もう少し必要であれば分析が必要なのだろうなと感じております。

Q:厚労省の元次官の関連で、防衛省に対して過去行政対象暴力、役所に対してやくざが乗り込んで脅しをかけたりとか、フロント企業が言ってきたりとか、そういうような行政に対する暴力と思われるような事案の有無、もしあるとすればどれくらいあるのかということをお願いします。

A:突然のご質問でありますので、にわかにそういうものがどうであったかということを統計的に申し上げることは、正直手元に資料もありませんし困難ですし、行政対象暴力というものの定義はどうであってどこまでかというようなこともあろうかと思いますが、それがご質問の行政対象暴力に当たるかどうかはともかくとすると、過去において私ども防衛庁・防衛省の職員で、例えば自宅が火をつけられたとか、そういう事案が数件ありました。それから、車が燃やされたというような事案が過去においてあったということを私としては記憶をしております。

Q:後ほどで結構ですが、いつ、どういう内容であったかというのを・・・。

A:私の記憶でもかなり古い話でございますので、ある種統計的な意味で記録が残っているのかどうか分かりませんが、然るべく努力をしてお知らせしたいと思います。

Q:関連でお伺いしますが、今回厚労省の次官経験者とその関係者が被害に遭っているのですけれども、今回の事案発生を受けまして、防衛省としてOBも含めて何らかの警備の強化ですとか、警察への情報提供など対応は何かされたのでしょうか。

A:一言で言ってしまえば、ご質問にあったような形で特に対応を強化しているという点は今のところございません。

Q:統幕学校の教育の件ですが、現段階で講師の人選とか中身について見直すというような考え方は今の時点ではとっていないということでしょうか。

A:私どもとして、バランスの取れたものにするという観点から考えていきたいと思っているということでございます。

Q:ただ、今それは結論づけられないということをおっしゃっているのでしょうか。

A:今日の時点で、例えば講師の方々の見直しをするとかということが決まっているわけではございません。

Q:先程、統幕長が教育について「許容範囲内」とおっしゃったのですが、制服組のトップがそう言って、事務方のトップが今のところあまりはっきりしない物の言い方をされているわけですが、「全体として問題視はしていない」という・・・。

A:統幕長が会見でどのようにおっしゃったのか承知をしておりませんので、それについてのコメントは差し控えますけれども、私としては、その点について評価をするという段階には至っていないということをお答えしたわけでございます。

Q:香港の英字紙が、「中国が空母の戦闘群の建造に着手した」ということを伝えているのですけれども、防衛省として事実関係はどのように把握されていますでしょうか。

A:今の段階で言えることは、中国は国防費も伸ばしておりますけれども、海軍力の近代化を非常に推進しているということを認識しておりまして、そういった観点で諸情報を勘案すると、空母というものに非常に強い関心を持っているというふうに考えております。

Q:建造に着手しているかどうかについては、把握されていないのでしょうか。

A:その点については、今の時点で確認が必要です。

Q:統幕学校についてですけれども、講義の内容の方で現在の日本の歴史観は歪曲したものだというような趣旨の部分があったりとか、まさに先程もありましたけれども、田母神さんの論文に近いような部分もあって、ただそれだけでは全体ではないのでしょうけれども、その講義の内容自体に現在の政府見解と違う部分が含まれていても、それ自体問題はないとお考えなのでしょうか。

A:教育というものについて、そういう教育の場で色々な観点からの、もしくは、言い方を変えれば色々な観点から考えをお持ちの方々のお考えを聞いて、こういう考え方もあるのかということ自体、仮にその時の講師のお考えが政府の見解と異なるものであったとしても、そのことを持って直ちにそういう講師から講義を受ける、もしくはそういう教育を行うということが好ましくないというのは言い切れないのではないかと思っております。

Q:これは、逆に公表された部分だけでいうと、政府見解に、いわゆる今私が自分であげた論点で、反対の部分の立場のものというは余り見受けられないようにも見えますけれども。バランスの点で、少なくとも公表されている部分では、バランスが取れているか取れていないかというのは評価を避けられていますけれども。

A:今、ご質問の中で評価を言われていたと思いますが、そういう評価をお持ちになるということ自体については、私がとやかくコメントすることは差し控えますが、私が申し上げておりますのは今の段階で私の立場から、そのことについて評価をするということは差し控えたいという点を申し上げているということであります。

Q:ちょっとわからないのですが、評価を避けられるというと、どうやって今の講師の方々を選ばれたのですか。

A:私が申し上げているのは、私の評価としてそういう意味でよく分析をした上で考えなければいけないと思っております。その上でまさにご質問のように、例えば統幕学校のほうでどういうプロセスでこういう講師の方々をお願いした、こういう経緯とかいうことをまたよく把握する必要があろうというふうに思っております。そういう過程なりを把握しながら、今後まさに相応しい教育の在り方とか、バランスの取れた教育の在り方をするにはどうするべきかということを考えていきたいということを申し上げている次第でございます。

Q:ソマリア沖の海賊対策なのですけれども、先日も民間団体が総理の方に提言をされたわけなのですが、政府としてその海賊対策についてどういうふうな検討をされていますでしょうか。

A:民間の団体の方で提言をされ、私どもも承っているところではありますけれども、私どもとしては政府の立場で言えば、総合海洋政策本部におきまし て海賊に対する取り締まりのための法制度上の枠組みについて今検討を進めていると、防衛省としても関係省庁の一員として積極的にこの検討に参画をしているというところでございます。

Q:超党派の議連の方では、特別措置法で対処しようということで検討に入っているようなのですけれども、そうした動きについてはどういうふうに・・・。

A:私も詳細は承知しておりませんけれども、今朝そういう超党派の先生方の集まりがありまして、ご質問のような観点に立った、もしくはご質問のようなテーマについて議論を行われたと承知をしておりますけれども、まさに先生方の国会内でのご議論でありますので、私の立場でコメントを差し控えたいと思います。


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