平成30年 小野寺防衛大臣 年頭の辞

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平成30年 小野寺防衛大臣 年頭の辞
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平成30年 小野寺防衛大臣 年頭の辞

明けましておめでとうございます。

平成30年の年頭に当たり、国内外で日夜勤務に精励している隊員諸君に、新年のお慶びを申し上げます。

昨年は、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、緊迫する北朝鮮情勢への対応に尽力した年でした。

新年を迎えた今、諸君と共に取り組むべき主な施策について、以下、申し述べたいと思います。

政府として、北朝鮮の政策を変えさせるため、あらゆる手段を使って北朝鮮に対する圧力を最大限にし、対話のための対話ではなく、北朝鮮の方から、非核化に向けたコミットメントと具体的行動を前提とした意味のある対話を求めてくる状況を作っていくことが重要です。

その上で、私たち防衛省・自衛隊に求められるのは、万が一の事態に備え、我が国の守りに万全を期すことです。日本海の洋上ではイージス艦が、そして全国各地で、展開しているPAC-3部隊が北朝鮮の弾道ミサイル警戒にあたってくれています。また、米国との累次の共同訓練により、北朝鮮の脅威を抑止するための防衛態勢が強化され、その能力も向上しています。さらに、昨年末、弾道ミサイル防衛能力の抜本的向上を図るため、イージス・アショアの導入を決定いたしました。

引き続き、強固な日米同盟の下、高度な警戒監視体制を維持し、諸君とともに、緊張感を持って我が国の平和と安全の確保に万全を期してまいりたいと思います。

我が国が直面する安全保障上の課題は山積しています。

先ほど申し上げた北朝鮮に加え、中国は、透明性を欠いたまま軍事力を強化するとともに、東シナ海、南シナ海の海空域において、既存の国際秩序とは相いれない独自の主張に基づく力を背景とした一方的な現状変更の試みを継続しており、さらに、大量破壊兵器等の拡散や国際テロの深刻化、サイバー空間や宇宙空間などの新たな領域における課題の顕在化等、グローバルな安全保障上の課題は広範かつ多様化しています。

これらを踏まえれば、我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後、最も厳しいと言っても過言ではありません。

諸君におかれては、このような厳しい安全保障環境について、まさに自らの実感として受け止めていると思います。

こうした状況の中、我が国自身の防衛力を強化し、自らが果たし得る役割の拡大を図る必要があります。

私たち防衛省・自衛隊は、防衛大綱・中期防に基づき、周辺海空域における安全確保、島嶼部に対する攻撃への対応、弾道ミサイル攻撃への対応等を重視し、統合機動防衛力の構築に努めてきましたが、現行の中期防は、平成30年度で期限を迎えることから、次期中期防について早急に検討を進める必要があります。

その際、中期防の前提となる防衛大綱についても、安全保障環境の変化に対応し、あるべき防衛力の姿はいかなるものかといった観点から、その見直しについて、不断の検討をしていくことが必要です。

安倍総理からは、「防衛大綱の見直しや次期中期防の検討を行う」旨の指示を受けています。総理の指示の下、現在の安全保障上の課題等を的確に把握し、政府部内でよく議論をしつつ、現場の実情も踏まえながら、不断の検討を進めていきたいと考えています。

また、日米同盟の強化もさらに進めていかなければなりません。

私は、昨年の大臣就任以来、北朝鮮の挑発が続く中、日米「2+2」や、マティス米国防長官との会談を重ね、日米間の緊密な連携を図ってまいりました。

平和安全法制の整備により、自衛隊と米軍との連携は一層緊密化しており、日米同盟の抑止力は大きく向上しています。

今後とも、日米ガイドラインの実効性を確保し、日米同盟の抑止力・対処力の一層の強化に努めてまいります。

同時に、沖縄をはじめとする地元の基地負担軽減のための取組も重要です。地元の声に真摯に耳を傾け、普天間飛行場の一日も早い移設・返還、米海兵隊のグアム等への移転などに全力で取り組んでまいります。

また、米軍の安定的駐留のためには、地元の理解を得ることが不可欠です。米軍の事件・事故等に関する地元の懸念を踏まえ、米側には、引き続き米軍機の飛行安全の確保や隊員の綱紀粛正の徹底等を求めていかなければなりません。

また、日米同盟の強化に加え、諸外国との安全保障協力も引き続き推進してまいります。私自身、豪州やインド、ASEAN諸国などのカウンターパートとの会談や、日米韓三ヵ国での防衛大臣会談、英国との「2+2」といった様々な機会を通じ、戦略的な国際防衛協力を推進してまいりました。本年も、共同訓練や、能力構築支援、防衛装備・技術協力など、幅広い分野において、諸外国との防衛協力・交流を力強く推進していきたいと思います。

さらに、グローバルな安全保障上の課題にも取り組んでまいります。

ソマリア沖・アデン湾における海賊対処行動については、水上部隊、航空隊及び支援隊の派遣を継続しており、現地では隊員諸君が任務に汗を流してくれております。また、3月から6月まで、通算3人目のCTF151司令官を派遣する予定です。

南スーダンPKOについては、昨年5月末に施設部隊の活動を終了しましたが、UNMISS司令部に対する要員派遣は継続しており、引き続き、国連PKO等への貢献を行ってまいります。

今後とも、積極的平和主義の旗の下、国際社会の平和と安定のための取組を推進してまいります。

最後になりますが、昨年は、陸自のLR-2、海自のSH-60J、空自のUH-60J、といった航空機の事故が相次ぎました。亡くなられた隊員のご冥福、ご家族の皆様への心からのお見舞いを申し上げます。二度とこのようなことがないよう安全には万全を期していただきたいと思います。その上で、隊員諸君におかれては、国民の期待と信頼に一層応えるべく、改めて、一人ひとりが我が国の平和と独立を守り抜くという私たちの使命を自覚し、一致団結し、厳正な規律を維持しつつ、任務に一層奮励努力されることを切に望みます。

私もまた、諸君と共に、国民の生命・財産、我が国の領土・領海・領空を断固として守り抜くという決意を新たにし、全身全霊をもって、職務に当たる所存です。

最後になりますが、隊員諸君、そして御家族の皆様の益々の御健勝と御多幸を心からお祈りするとともに、本年が、防衛省・自衛隊にとって更なる成長の年となること、そして日本の平和が保たれることを祈念し、私の挨拶といたします。

平成30年1月4日
防衛大臣 小野寺 五典

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