MAMOR (広報誌)2017年6月号

日本の防衛のこと、もっと知りたい!

MAMOR(マモル)は、防衛省が編集協力をしている唯一の広報誌です。
防衛省の政策や自衛隊の活動を分かりやすく紹介し、国民とともに防衛を考える広報誌を目指しています。

2017年6月号(4月21日発売) FEATURE

2017年6月号表紙

特集

行け!落下傘!!
陸上自衛隊
第1空挺団!!!

Military Report

スクランブルに備えて24時間除雪
いつでも、空に上げる!
航空自衛隊 北部航空施設隊

編集後記

編集長 高久 裕

 自衛隊に「落下傘部隊」があるのをご存じですか? ほかの部隊では近づけない場所でも、空から敵地に落下傘などで降下して、わが国を脅かす威力を取り除くことを主な任務とする部隊です。それが、今月号で特集する陸上自衛隊第1空挺団です。「空挺」の「挺」の字の意味は、「ずば抜けている」、そして、「進み出る」。つまり、抜きんでた能力で第一線に進み出て、身を挺して国を守ることが求められている、というわけです。マモルでは、部隊の概要から訓練の内容、装備の解説など、あまり一般国民の目に触れることのない精鋭部隊を紹介しています。

特集 取材後記

行け!落下傘!!
陸上自衛隊
第1空挺団!!!

ライター 臼井 総理

 青い空に、パッと開く落下傘。
 空挺降下はいつ見てもワクワクするものだが、今回は気楽な見学ではなく、お仕事。「取材」とあって、少々緊張しつつ習志野へと向かった。
 緊張の理由、まずは「天気」。
 なにせ、部隊取材は多くの場合、外。とはいえ、相手がお天道様なだけに、気に病んだところでどうしようもないのだが。ちなみに、私はこと取材に関する限り「晴れ男」。今回も好天に恵まれ、まさに「抜けるような」真っ青な空の元、無事取材を終えることができ、ホッとした。
 緊張の理由、もうひとつは「精鋭無比」な第1空挺団が取材対象であるということ。以前から噂レベルの話も含め、空挺隊員にまつわるエピソードをいろいろと聞いていたこともあり、それはそれは超人的な隊員ばかりが揃っている「怖いところ」というイメージも正直あったのだ(申し訳ない)。
 取材では、明日の空挺隊員を夢見る教育中の若手隊員、日々研鑽に勉める現役隊員、そして安全な降下のために落下傘を畳み続ける隊員の姿を見、彼らは元からの「超人」なのではなく、心と体を鍛えつつ「超人的」な存在になろうとする普通の人なのだという、考えてみれば当たり前のことを実感でき、私にとっても新鮮な体験となった。
 「精鋭無比という言葉が独り歩きしている部分もありますが、私たちは精鋭であることを誇るのではなく、精鋭たろうと努力する意味を込めて、あの言葉を掲げているんですよ」
 ある隊員が語ってくれたこの言葉こそ、第1空挺団という存在をよく表しているのだろう。

カメラマン 長尾 浩之

 習志野駐屯地内ですれ違う隊員のほとんどが、空挺徽章、レンジャー徽章を身に着けている。それが普通であり他部隊では見られない珍しい光景だ。
 陸上自衛隊の猛者が集まるといわれている第1空挺団はいかにも汗と筋肉の男臭い雰囲気かと思いきや、意外にもほのかに制汗剤の香る隊舎と今どきの若い隊員が印象的だった。
 今回はパラシュートのメンテナンス作業も取材することができ、無事故開傘記録を伸ばしているという。それもメンテナンスの行き届いたパラシュートがあってこそのものだ。
 CH-47から次々に跳び出す隊員をファインダー越しに見るにつけ、頼もしい気持ちでいっぱいになった。
 『傘の絆』は第1空挺団とわたしたちの間にも確かに存在するのだ。

陸上自衛隊 第1空挺団  陸上自衛隊 第1空挺団

Military Report 取材後記

スクランブルに備えて24時間除雪
いつでも、空に上げる!
航空自衛隊 北部航空施設隊

ライター 野岸 泰之

 毎年冬になると「大雪のため〇〇空港で何便が欠航」なんてニュースを聞きます。しかしいくら雪が積もっても、不審な航空機にはスクランブルで対処しなくてはならないのが航空自衛隊の任務。そこで雪国の基地では、冬になると飛行場専門の除雪部隊が編成されるのです。今回取材に訪れたのは、北部航空施設隊を中心とした「千歳飛行場除雪隊」。
 隊員の皆さんは「どんなに大雪でも滑走路は閉鎖させない」、「自分たちの任務がスクランブルを支えているんだ」という思いを胸に、24時間淡々と滑走路を守り続けていました。除雪作業そのものは民間の空港と同様ですが、その先は日本の防空に直結していることを、あらためて実感。寒い時期でしたが、雪をも溶かさんばかりの情熱と責任感を持つ、多くの人々の思いに触れることができた貴重な取材でした。協力していただいたすべての方々に、この場を借りてお礼申し上げます。

カメラマン 村上 淳

 大きな重機ってだけでテンションがあがります。今回まで聞いたことはなかったけどスイーパーとかトラックグレーダーって名前を聞くだけで格好良さそうだなって思ったりします。
 今回そんな車両たちが大集合している「北部航空施設隊」を取材させていただきました。これまでほぼ経験したことがなかったマイナス15度の世界は、20分ほどカメラを構えていただけで指の感覚が段々なくなってきたり、前を通り過ぎていく除雪車に合わせて腰をひねりたいのに体が動かなくなってきたり、降った雪が溶けずに固まり氷のようになっていて、滑って尻餅をついたりと思っていたよりも過酷でしたが、重除雪車と呼ばれる車両が除雪した雪を何十メートルも飛ばしていくシーンは、そのダイナミックなスケールに寒さを忘れて夢中でシャッターを切っていました。寒さは誌面ではうまく伝わりませんが、白の世界の美しさと迫力をご覧いただければと思います。

航空自衛隊 北部航空施設隊  航空自衛隊 北部航空施設隊


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