MAMOR (広報誌)2016年7月号

日本の防衛のこと、もっと知りたい!

MAMOR(マモル)は、防衛省が編集協力をしている唯一の広報誌です。
防衛省の政策や自衛隊の活動を分かりやすく紹介し、国民とともに防衛を考える広報誌を目指しています。

MAMOR 2016年7月号(5月21日発売) FEATURE

カバー表紙

特集!

自衛隊施設部隊、真心の成果
ニッポン 道路補修技術

Military Report

「料理の防人」を育む
海上自衛隊- 第4術科学校 -

編集後記

編集長 高久 裕

 自衛隊がPKO(国連平和維持活動)など、海外で活動していることはテレビや新聞などの報道で知っている方も多いかもしれません。現地では、さまざまな活動をしていますが、中でも、施設部隊の道路補修作業が、世界の称賛を集めていることをご存じですか? 今月号では、自衛隊が誇る日本の補修技術の秘密を特集しました。また、特別付録として、魅惑的なグラビアもご用意! 自衛隊には、ブルドーザやショベルカーなどの重機があります。第一線に先遣部隊を通すための道を切り開いたり、陣地を構築する施設科部隊が装備するだけに、独自の機能を持った自衛隊にしかないタイプもあります。そこで、われわれがめったに目にすることのないレアな重機をグラビアでお見せします。お楽しみに!

特集 取材後記

自衛隊施設部隊、真心の成果 世界が称賛
ニッポンの道路補修技術

「ニッポンの道路補修技術」

「ニッポンの道路補修技術」

編集者 出口 直樹

 平和安全法制が施行されたことで「自衛隊の世界での取り組み」に関心が集まる昨今ですが、PKO活動に目を向けると、初めての事例は1992年のカンボジア派遣にまでさかのぼります。以降、自衛隊は数々の国で活躍してきたわけですが、インフラ整備を担う施設部隊は、国際的なステージで"主力級"として考えられています。今回は、そんな施設部隊の活動の中でも、凸凹の道なき道を補修する"土木技術"に着目してみました。

カメラマン 近藤 誠司

 男の子には甲虫(主にカブトムシやクワガタムシだと思いますが。)が好きな子が多いです。その理由を言葉にするのは難しいですが、その形や頑丈な骨格が強さを感じさせるからだと思います。重機にも同じ魅力があると思います。重機はその用途から、過酷な使用環境にも耐えうる頑丈さと機能のみを追求し、デザインからは程遠い存在ですが、突き詰められた物だけが持つ「シンプル」という美しさがそれらにはあると思います。この強くて美しい重機たちの魅力を写真を通じて共感して頂ければ嬉しいです。
 駐屯地での撮影中、75式ドーザの操縦を担当して下さった隊員さんから「こんなおじいちゃんをかっこ良く撮ってもらえて嬉しい」との言葉をかけて頂きました。1975年から配備されたドーザは部隊の歴代の隊員さんと共に様々な現場で活躍し大事に整備されて、いつしか部隊の中では「おじいちゃん」の愛称で親しまれているという歴史を思わせるエピソードでした。

Military Report 取材後記

厨房で国防を担う自衛官
- 海上自衛隊 第4術科学校 -

ライター 魚本 拓

「料理の防人を育む」

 取材のために降り立った雨の東舞鶴駅の周辺はビジネスホテルやスーパー、飲食店がぽつぽつと立ち並ぶというまさに郊外といった風情で、しかも視線を上に向ければ遠くに山々が目に入り、ここが本当に港町なのかと疑うほどに、いわば「海辺感」は皆無。タクシーで舞鶴地方隊へと向かう道中の風景からもその感が拭えなかったのですが、車に乗って5分ほどしたころでしょうか。窓外に港町らしい赤レンガ倉庫を認めたのも束の間、進行方向右手の道路脇に突然護衛艦の上部が次々と姿を現し、その威容に同乗者が皆、おお、と軽い感嘆の声を漏らしました。その地点から舞鶴地方隊まではすぐでした。

 同隊の敷地内にある第4術科学校の校舎は昭和五年建造という歴史ある建物で、内部に足を踏み入れると正面には重厚な踊り場付きの両返し階段がでんと構えていて、その黒光りする木製の手すりに導かれるように歩を進め、足取りとともにぎしぎしと音を立てる踏み面を上りきった先、取材用の待合室が設置された階の壁に目をやると、額装された「不進即退」という書が。「進まざれば、すなわち退く」、校長の解説によれば「現状に満足することなく、常に向上心を持ち前進する気概を持て」という建学の精神とのこと。取材の中で、日々それぞれの専門について学ぶ多くの学生が、課目の違いにかかわらず共通して口にしたことがありました。それは、給養員、経理員、補給員といった後方支援と呼ばれる職種に就く彼/彼女は、所属部隊ではこれほどたくさんの同職種の人たちが一堂に会することはないので、同じ仕事をするもの同士で話ができるのがうれしい、ということ。仕事における互いの方法論を学び合ったり、相談しあったりすることができるとのことで、同校が同職種の隊員同士で切磋琢磨する場ともなっていることが感じられた、今回の取材となりました。


カメラマン 荒井 健

 今回取材に伺ったのは、海上自衛隊の給養員の料理人版『虎の穴』とでもう言うべき第4術科学校、京都舞鶴にある非常に歴史のある学校だ。
 先ず建物がすごい。建造から90年近く経ち木造、床は赤い絨毯。重厚感があり手すりの意匠もすごい。
 自衛隊の料理で想像するのは、大釜で大量に作ること。しかし今回は和食の松花堂弁当。意外に思うかもしれないが、海外に行った時は要人を艦に招いて食事をおもてなし、レストランで出すような個別の料理を作ることがある。
 大釜で取り合って食べる料理もできるし、こんな繊細な料理もできる。普段の任務中だと、他の給養員と会うことがあまりないが、ここだと色々と情報交換したり、不得意な分野のブラッシュアップができ、料理の幅が広がることが皆嬉しいそうだ。
 なかなか見ることができない、艦上の料理人を見ていただきたい。

「料理の防人を育む」


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