MAMOR (広報誌)2016年5月号

日本の防衛のこと、もっと知りたい!

 MAMOR(マモル)は、防衛省が編集協力をしている唯一の広報誌です。
防衛省の政策や自衛隊の活動を分かりやすく紹介し、国民とともに防衛を考える広報誌を目指しています。

MAMOR 2016年5月号(3月19日発売) FEATURE

カバー表紙

特集!

華麗なる自衛隊
女性パイロット肖像

Military Report

新装備の性能試験を行う唯一の専用艦

- 海上自衛隊 試験艦『あすか』 -

編集後記

編集長 高久 裕

 先日、輸送機に搭乗する機会を得たが、窓からの景色を眺めることができないにも関わらず、離陸時に機体がグンっと持ち上がる感覚に年甲斐もなくワクワクした。空にあこがれる気持ちに性別も年齢も関係ないのだろう。関係ないが、しかし実際に空を飛ぶ権利を与えられるのは、夢を追う意志を持ち続けて、さまざまな訓練に耐えた者に限られる。今号では、自衛隊の女性パイロットを特集した。なぜ、「女性」に限ったか、というと、これまで男性しかつくことができなかった職種である「戦闘機パイロット」への門戸が、女性にも開かれる、というニュースを聞いたからである。今後、希望者に訓練を3年程度行い、2018年ごろに部隊に配置する予定とのこと。体力、肉体的に、男性とは明らかな差がある女性が、男性と同じ訓練を経て、国を守る任務に就く。まずは、現在、部隊で活躍する女性パイロットたちの、輝く笑顔に敬意を表したい。

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特集 取材後記

華麗なる自衛隊
女性パイロット肖像

ライター 鈴木 千春

 パイロットになることは狭き門。 ましてや採用枠の少ない女性にとっては、尚一層です。
 その難関を突破し、体力的ハンデを克服し、見事パイロットになった女性たちがいます。
 今回は陸海空の、タフな「女性パイロット特集」。
 取材の前、私は「GIジェーン」さながらの屈強な女性の登場をイメージしていました。
 ところが現れたのは、笑顔のまぶしい、キュートな女性たち…。
 そのギャップに驚きましたが、取材を進めると、任務への責任感、今後のビジョンなど、しっかりと落ち着きのある口調で、さすが幹部!と頼もしく思いました。
 また、彼女たちの言葉に、必ずといっていいほど、支えてくれる家族、同期、先輩、教官への感謝の気持ちが込められており、あらためて、そうした支えがあってこその「限界への挑戦」なのだな、と感じました。
 私は取材中、その方の印象をノートの隅にメモします。 今回はこんな言葉を記入していました。
 「しなやか、ひたむき、目の輝き、内に秘めた情熱、聡明、理知的、クールビューティー、誇り、芯の強さ、与える人、牽引力、エネルギー、ひるまない強さ…」
 これから、大空を見上げる楽しみが増えました。 どんどん世界に羽ばたいていってください!
 挑戦し続けている人の「美しさ」を、見せてもらった取材でした。

カメラマン 鈴木 教雄

 今回、MAMORの特集の撮影は、自分は初めての参加でした。
 初の地方ロケ、初の女性隊員撮影、初めて尽くしで、なかなか楽しい撮影でしたが、そんな中で、被写体となられた小牧基地の女性パイロットのお二人、撮影の立会いをしていただいた隊員様、都内から同行していただいたヘアメイク、スタイリストさん、寒風吹き荒む中、長々とお付き合い頂き誠にありがとうございました。
 おかげで良い写真が撮ることができました。

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Military Report 取材後記

■ 新装備の性能試験を行う唯一の専用艦- 海上自衛隊 試験艦『あすか』 -

ライター 魚本 拓

 護衛艦の装備品の開発から実装への途上で行われる装備品の性能試験のために存在する、他国の海軍ではなかなか類を見ない艦艇という『あすか』の艦内は、乗員の方の説明によると他の艦艇よりも通路が広めに、天井は高めに造られているとのこと。それもこれも艦内への試作品の搬入を容易にするためだといいます。そうした比較的ゆったりとした艦内の様子も影響しているのでしょうか、乗員の方たちは一様に明るく朗らかで、たとえば、休憩時に一服している私たち編集スタッフに気さくに声をかけてくれた若い乗員の方の笑顔や身のこなしからは、あふれんばかりの快活さが感じられました。乗員たちには規律のある中でも元気に楽しく仕事をしてほしいという艦長や先任伍長のお話のとおり、活気がみなぎる雰囲気の中、気持よく進行した今回の取材となりました。
 それでは最後に、艦艇勤務ゆえのエピソードを語っていただいた箕田行孝2等海尉の言葉をもって、今回の編集後記の〆とさせていただきたいと思います。
 「私は海に面していない山梨県の出身なので、海自に入隊するまで海に馴染みがありませんでした。今では海上での生活も当たり前になっていますが、最初に野生のイルカを見たときは感動しましたね。ふつうはお金を払ってイルカ・ウォッチングのクルーズに参加しますよね? 私にとって今やそれは『仕事をしながら給与をいただいて見るものだ』と思っています(笑)。それと、艦内のトイレは海水で流すのですが、汲み上げた海水に夜光虫が交じることがあるんです。海ホタルが。夜間はそれで便器が光ることがあるんですよ。そういう、それまでの生活では知らなかったことが洋上では経験できるんです」

カメラマン 村上 淳

 自衛隊に一隻しかない、装備品を試験する専門の艦艇という今回の「あすか」。一見分かりにくいがよく見ると甲板に砲がなかったり、装備品を出し入れする為の大きなハッチや溶接跡があったり、他の護衛艦との違いがわかってくる。
 艦内には、これまで試験をしてきた装備品の痕跡がいくつもあり、造られてから20年以上経つ艦の歴史を感じさせてくれた。また、これまでの護衛艦などの取材では、大きくかさばるカメラバッグを抱えてハッチをまたいだり、狭くて急なラッタルを昇り降りするのは大変だったが、今回は通路もラッタルも広いので艦内を苦なく移動することができた。
 乗員は通常の護衛艦に比べると大幅に少ないのでアットホームな雰囲気を感じさせつつも、その分皆仕事を兼務し多大な任務をこなしている。
 構想から試験を経て実際に装備されるまでには年単位の時間がかかるそうだが、隊員たちの士気は高く、ある隊員の、唯一の試験艦に乗っているということに誇りをもって任務にあたっているという言葉が印象的だった。


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