マモル(広報誌)2012年10月号

 MAMORは、防衛省が編集協力をしている唯一の広報誌です。
防衛省の政策や自衛隊の活動を分かりやすく紹介し、国民とともに防衛を考える広報誌を目指しています。

MAMOR 2012年10月号(8月21日発売) CONTENTS

特集

自衛隊と気象予報の時間です

ミリレポ

日本の誇りを飛ばし続ける輸送部隊
YS-11、健在なり!
海上自衛隊第61航空隊

編集後記

編集長 高久 裕

私たちは、普段の生活で、朝、テレビを点けて、今日の天気は? 気温は? と当たり前のように確認し、着ていく服を選んだり、行動予定を変えたりしていますが、じつは、天気予報が報道されるというのは平和である証なんです。
なぜなら、戦時下では「天気予報」は軍事機密となり、例えば、先の大戦、日本では1941年12月8日から軍の命令で、天気予報は放送されなくなりました。気象台からの観測データは、すべて暗号にされて送られるようになったのです。
また、天気予報自体、戦争から生まれた、という説もあります。
19世紀、クリミア戦争中に暴風雨で軍艦を沈没させてしまったフランスが、天気の予測ができないか研究したことが始まりだとか。
日本国内の戦争の歴史を見ても、天候が戦況を大きく変えた例はたくさんあります。
ですので、わが国を守る自衛隊にも、気象観測をする隊員がいて、日々、活躍しているのです。
今号は、そんな気象と自衛隊の関係を特集しました。さて、明日の天気は?

特集取材後記

自衛隊と気象予報の時間です

ライター 荒井 奈央

記念すべき『MAMOR』の2回目のお仕事は、気象部隊の特集でした。
気象部隊の皆さんは、私のなかの自衛隊のイメージとは少しかけはなれていて、“天空人”のような印象を受けました。目視で雲の高さがわかったり、湖に立つ波を見ただけで風向きがわかったりといった高度な技術を駆使しながら、自然と密な環境で任務をこなしている様子から、そうした印象を受けたのだと思います。また、難しい予報を白か黒かで当てにいきたい予報士としてのプライドと、その一方で、自然を相手に柔軟に構えなくてはいけない、ある種の妥協の姿勢。その2つの狭間で葛藤する予報士や観測員の方々の様子がとても興味深く、熱く、かっこよく。時間が許せばもっともっといろんな話を聞きたかったと思います。
 また、今回は、気象予報士の山本さんと一緒に、気象部隊員を育てる第四術科学校の取材にも行かせていただきました。学生たちの学業に対する真摯な姿勢に感動し、同じ歳の頃の自分を説教してやりたい気持ちになりました……。
今回取材に御協力いただいた多くの方々に、この場を借りてお礼を申し上げます。

カメラマン 村上 淳

「自衛隊」といえば戦車や戦闘機、「気象」と言えばニュースの天気予報くらいしか思い浮かばない自分は、まず自衛隊の中に気象部隊という専門部署があることに驚いた。
そして今回初めて自衛隊の取材に行き、気象部隊の重要性や隊員たちの意気込み、責任感、明晰さにまた驚かされた。
インタビュー前には「自分は口ベタなもので…」などと言っていた隊員が、始まると目をキラキラさせて思いの丈を熱く語っている姿がとても印象的だった。
「縁の下の力持ち」という言葉がまさにぴったりで、観測や解析、ブリーフィングに日夜励んでいる彼らが、男の自分から見てもカッコイイと心底思えた取材だった。

   

山本詩織さん(気象予報士/キャスター、左下写真):大学在学中にテレビ番組のお天気キャスターに抜擢。気象予報士の資格を取得後、2011年までNHK総合『NHKニュース7』で気象情報を担当する。現在はラジオや講演会などで活躍中

ミリレポ取材後記

日本の誇りを飛ばし続ける輸送部隊 YS-11、健在なり! 海上自衛隊第61航空隊

ライター 野岸 泰之

今回、第61航空隊の取材現場で、もっとも強く感じたのは、隊員たちのYS-11という航空機に対する“愛”でした。
自衛隊はどこの部隊に行っても「機材愛護の精神」が徹底しており、自分たちの使う道具は大切に扱っていますが、61空はダントツです。
創隊以来、40年以上にもわたって使い続けているにもかかわらず、YS-11は本当にピカピカで、隅々まで整備の手が行き届いているのが、素人目にもはっきりとわかりました。
日本の民間路線からは引退し、もうほとんど姿を見ることはない機体なので、飛んでいるだけで感動ものなのに、あんなにキレイな状態なんて……航空マニアでなくても、うれしいものです。戦後日本の技術力とプライドの塊のような国産航空機。それを大切に飛ばし続けていることもまた、日本を守る、ということなんだな、と感じました。素敵な仕事ぶりを見せていただいたYS-11と61空のみなさんに、感謝いたします!!

カメラマン 長尾 浩之

真っ白な垂直尾翼と橙色をした「らくだ」のスコードロンマークが青空に映えます。
愛すべきYS-11は全機とも常にピカピカ。隊員の皆さんがウエス(布)を使って丹念に機体を磨きあげているのが印象的でした。
アナログなコックピットの計器以外は機体の古さをさほど感じません。
胴体側面のハッチ構造は民航の機体には無い特徴のひとつでマニアならば垂涎ものでしょう。
同乗取材は厚木基地から下総基地までの短い時間でしたが貴重なYS-11を体験できました。
定時ジャストに走り出した機体はSTOL機の性能をフルに発揮してあっと言う間に大空へ。
エンジン音は大きいものの国産飛行機の内装デザインは日本人にしっくりくる感じでした。
物資と人員を確実に運ぶ部隊と、それを担う国産飛行機YS-11の活躍に今後とも期待をしています。





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