活躍する女性隊員の紹介

防衛省・自衛隊では、その能力に応じ、日本のみならず世界において自衛官や事務官などが活躍しています。

自衛官

弥頭 陽子
  • 弥頭 陽子
  • 職種:通信科
  • (東北方面通信群 群長 1等陸佐)
弥頭 陽子

本年8月に東北方面通信群長を拝命した弥頭1佐です。

防衛大学校卒業後は、北部方面通信群、第10通信大隊、陸上幕僚監部、内閣府(国家安全保障局)等で勤務し、現在に至ります。群長として部隊を指揮する責任は重たいものですが、自衛官としての原点は部隊であり、隊員と共に任務遂行にあたる日々はとても充実しています。

人それぞれに個性があるように、私は女性であることをいわゆる個性と捉えて勤務してきましたが、自衛官を続ける上で悩むこともありました。第10通信大隊で中隊長として隊員と共に汗を流し、その間イラク派遣に任じたことが自衛官としての幹を確立する上でひとつの大きな転機となりました。

防大時代に学校長が「地位が人をつくる」と訓示された意味を今振り返ると、自衛官としての職務(地位)があり、上司や同僚(人)のご指導や力添えがあったからこそ、現在の自分があるのだと実感しています。また、これまで、理解を示し、支えてくれた家族に感謝しています。

掲載内容は記載当時のものになります。
迫田 和美
  • 迫田 和美
  • 職域:射管
  • (訓練支援艦てんりゅう 海曹長)
迫田 和美

私は現在「訓練支援艦てんりゅう」に乗艦しています。訓練支援艦の任務は、護衛艦の対空射撃訓練を支援することが主任務となりますが、今では任務も多様化しているのが現状です。

実は、艦艇勤務は14年ぶりで、ブランクがあると艦艇に戻ることはできないと思っていましたし、正直私も「艦艇勤務は厳しいかな。」と思っていました。しかし、前配置でお世話になった上司から「この先どういう仕事がしたいの?どういう風になりたいの?」と再三問われ、今、自分自身に何ができるのか考えた結果、「入隊した時から育ててもらった艦艇にもう一度帰り、恩返しがしたい。そして、この後に続く女性自衛官の選択肢のひとつになれば。」と思うようになりました。

このような機会を与えて下さった組織、職場、そして元上司に感謝です。「置かれた場所で咲きなさい」という言葉がありますが、今与えられた環境で、できることをやり、部隊に貢献していく所存です。

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田中 美彩子
  • 田中 美彩子
  • 特技:調達
  • (航空自衛隊補給本部航空機部航空機管理課 整備機材係員 2等空曹)
田中 美彩子

私は、補給本部において、調達員として航空機整備に必要な器材などを調達する職務に従事しています。

部隊が必要とするものを必要な時期に必ず用意する責任の重要性を認識して日々業務に励んでいます。調整が困難な時もありますが、器材等を無事に部隊に納めたときには、とてもやりがいを感じます。

職種柄、女性隊員の割合が全体の3割を占めており、仕事と子育ての両立をしている隊員も多いです。私にも2人の子供がおり、日々新たな悩みが出てきて、両立が出来るのかと悩むこともありますが、周りの方々のご理解と子育てをしながら活躍している同僚の姿も励みに、充実した毎日を過ごしています。

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事務官等

三枝 裕未
  • 三枝 裕未
  • (陸上自衛隊東部方面総監部人事部人事課 人事企画専門官 防衛事務官)
三枝 裕未

女性活躍・ワークライフバランスを推進する仕事を担当しています。男性が9割以上を占める陸上自衛隊ですが、少子高齢化の時代、男性だけではなく女性の力が必要であることから、女性隊員の採用拡大、職域解放と活躍の場が拡がっています。

女性隊員が働き易い職場環境を整備することが私の仕事ですが、それはつまり、全ての隊員にとって働き易い職場の創造に他なりません。女性隊員の配偶者の約8割は男性隊員であり、女性が家庭と仕事を両立するためには、夫である男性隊員の家庭参画が不可欠です。そして男性隊員が家庭参画をするためには、それが可能なワークライフバランスの整った職場環境を整備する必要があります。

現時点では、男性隊員の育児休業取得率は低く、ワークライフバランスの推進が更に必要であると言えます。どのような取組を行えばいいか頭を悩ませる日々ですが、伸び代の大きい仕事と捉え、東部方面隊約2万人、そして未来の隊員が充実した人生を送れる組織の土台を築けるよう尽力したいと思います。そしてそれが、組織の精強化にも繋がると信じています。

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夏井 貴子
  • 夏井 貴子
  • (航空自衛隊中部航空警戒管制団基地業務群業務隊 第2共済係長 防衛事務官)
夏井 貴子

私は、部隊で共済組合業務を担当しており、隊員やご家族への給付事業及び福祉事業などの福利厚生業務を行っています。

福利厚生には隊員の生活の安定と職務に対するモチベーションアップ、福祉の向上等があります。

これは自衛隊の組織力強化のために大切なことであり、隊員が私生活において不安無く働けるように、また、長く働きたいと思える組織であるために、無くてはならないものだと思います。

航空自衛隊というと航空機やパイロットなど華やかなイメージが強く、それに対して共済組合業務などの事務職は、地味な仕事に見えるかもしれませんが、隊員の方々を支え、組織の一端を担う責任のある仕事だと思って、日々職務に従事しています。

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渡 美香子
  • 渡 美香子
  • (防衛医科大学校事務局総務部総務課 需品係長 防衛事務官)
渡 美香子

防衛医科大学校は、将来、医師又は看護師となる自衛官等を養成する教育機関です。私は、これまで人事、厚生、営繕等の業務を経験しましたが、今回はまた新たな経験で補給業務(学生の被服・寝具類の調達、管理等)を担当しています。着任当初は戸惑うこともありましたが、上司・同僚等の協力を得ながら、学生が充実した学校生活を送ることのできる環境醸成の一助となれるよう努めています。

現在、育児休業から復帰して1年が経ちましたが、その間に主人の単身赴任、子供を連れての転勤と、公私共に多忙な時期を過ごしました。子供の病気や自身の体調不良等ありましたが、その際は、職場の理解・支援もあり、子の看護のための特別休暇を活用して仕事を続けることができました。

今後も様々な問題に直面することがあると思いますが、子育て支援の各種制度を活用し、できる限り仕事と家庭を両立させ、女性職員として活躍していきたいと思います。

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